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おじさん♡逆襲です①

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セス♡

「はやく言ってよ!馬鹿!」

愛する人の暴言が、世界を変える。

「もう!賢いイケメンが揃いも揃って!何なんだよ!馬鹿!馬鹿!馬鹿!」

\\\٩(๑`^´๑)۶////

可憐なる我らがΩ女王は、声を荒げてひとしきり憤慨した。

やがて激しい感情の昂りによって、乱れた息が鎮まった頃…

彼は溜息と共に静かに顔を上げた。

「…まあ、でも。みんな辛かったよね。ごめんよ、知らないまんまにしていて」

なぜ、謝るのか。
君の怒りは尤もなものだろう。
無知は恥である。
それを強いられていたのだから…

「僕のことを大事に思って、大切にしてくれて。ありがとう」

君は、感謝するのか。
それは…
私なら出来ない。

「一生懸命に守ってくれて、ありがとう」
君はその嫋やかなる見た目を裏切る、強い心を持つ。

我らは間違えていたのだな。
君の事を、君の心に沿う事もせずに決めつけた。
そのように取り掛かっては、いけなんだ。

ただ…
我らはただ、一心に。
愛する妻を守りたかった!
それは男として、夫として当然であろう。

しかし…
リリィは独特な人である。

ここに来て私はようやっと得心した。
守られる、それが君にとって普通の事ではないのだ。

だから…
「僕が酷い目に遭わないように、辛い思いをしないように…思い悩んでくれる人がいる。有り難いなぁ…」
そんな当たり前の事に、君は感動する。

「…苦悩したところで、何の成果もあげておらぬ!解決の目処もつけられずにいるのだ。とんだ役立たずではないか」
マクシミリアンが苦々しく呟く。
自分の不甲斐無さに、苛立っているのだ。

そんな夫をなんとも生暖かい眼で見やる君は…
人が悪い。
「でも、その気持ちがとにかく嬉しいんだよ♡」

はぐらかすのか。
そんなふうにあやすように言われたら、男子として立つ瀬がない!

どうしても、私は妻を諌めたくなった。
君と言う人は我らを見損なっている!

これはマクシミリアンもアレクサンドールも全く同感であろう。
同志よ、この世間知らずな可愛い人を出来るだけ優しく諭さねばならぬ。

以心伝心の相棒には口に出さずとも伝わった。
弟は読心したらしく、強い眼差しで私ん見遣り頷いている。

「リリィ。ただ大人しく守られているのが、不満なのだろう」
君はどういう訳か、じゃじゃ馬であられる。

「だが、君は世間の厳しさを知らぬのだ」
妻は男性形のΩである。
故に男として人生を送らざるを得なかった。

それは君には不運な事だった…
だがもう、無理をする必要は無い。

君はΩなのだ。

君はαの庇護の元で、その性に率直に生きて良いのだ!

\\\٩(๑`^´๑)۶////
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