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●本編●

75.それぞれの夜、執務室にて。【前】

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 銀后ぎんこうが姿を消した後、紫紺に染まった空は控え目にチラチラと瞬く星々が主役となる時刻を迎えていた。
それは殆どの人間が床について寝静まっているはずの時刻、しかしながらある商会の一室は未だに煌々と明かりが灯ったままだった。

そこは執務室であるようで、さほど広くない室内には大小2つの影がまんじりともせず落ちている。
1つはこの部屋の出入り口から見て右側、壁と平行に設えられた執務机に向かい、机と揃いの意匠の施された椅子に姿勢良く腰掛けている。
大きい方の影の主はその体格に見合ったサイズの執務机の上にこんもりと積み上げられた書類の山から1枚、また1枚と手に取り、記された内容にさっと目を通してからサラサラと何事かを書き込み、時には判を押して、右手側にある縦長の棚に目を通し処理した書類を淀みなく振り分けていく。
その棚は書類の幅に合わせて横幅がとらており、振り分けた書類がいざることなくピタリと収まるのが小気味よい。
棚の横板は手前から奥に向かって下がるように緩く傾斜が付いて3段に別れており、それぞれの段には[否認][差戻][決裁待ち]と割り振られていた。
慣れた様子で次々に、目を通しては書いて、押して、振り分けてをテキパキと繰り返していて、書類の山は後数十分で姿を消しそうな勢いだった。

そしてもう1つの小さい方の影の主は、この部屋の出入り口の正面に設えられた執務机に向かって、同じく揃いの意匠の施された椅子に胡座をかいて、時折キィ…キィ…と音を立て揺らしながら背を丸めて前のめって座っている。
体格に全く合っていない、この人物には大きすぎる執務机の上には先程の机の上とは比べ物にならない量の書類がいく束も積み上げられていた。
長方形に切り取られた夜空があたかも額縁に収められた絵画のように見えてしまう、それほど透明度の高いガラスがはめ込まれた大きめの窓が3つ並んだ壁面を背にして、齧り付くような姿勢で机の上にうず高く積まれた書類の山々にランダムに手を伸ばし、少し読んではくしゃくしゃっと乱雑に丸めて、部屋の左隅へと無造作に投げ捨てていく。

しばらく前からずっと、軽く読んでくしゃくしゃに丸めて投げ捨てる、この一連の動作が続けられていた。
単調な作業に飽きたためか、くわぁ~~~っと大きな欠伸を1つした後、今思い出したように机の端に置かれた大ジョッキへと手を伸ばす。
そこにはなみなみと濃褐色の液体が注がれており、少しでもバランスを崩すと溢れてしまいそうなほど飲み口の際まで入れられているのだった。
口元に運ぶまではわりかし慎重に、口をつけてからは勢い良く一息にゴッキュゴッキュと喉を鳴らして中身を呷る。
大ジョッキの半分ほどの量をこの一回で飲み下した後、手に取ったときとは対象的に、ドンッと盛大に音を立てて乱暴に机の上へ置き戻した。
そして机の上に伸び上がるようにべったりと突っ伏し、胸中に渦巻くもやついた思いの丈をぼやく。

「ぶっっっっはぁ~~~~~~っ!! も~~~無理や、あかん、眠なってしゃーないわぁ、こんなしょーーもない書類もんばっか見せられて!! もっとましな内容思いつかんのんかぁ~? あいつらホンマ頭ん中身入っとんか??」

この書類を作成した従業員を個々に頭に思い浮かべて、苛ついた心持ちのままにコトバで詰る。
それらの人物は全員が例外なく、自分の事をただの小間使い・・・・と下に見て、いつも蔑むような嘲笑を寄越してくる人物ばかりだった。
それが余計、この苛立ちを煽り立て、腸に煮えるような熱さを滾らせる結果となるのであった。

「若様、その様に姿勢悪くなさってはマダム・ドレファスがなんと仰られるか…。 できればすぐにでも姿勢を正して頂きとうございます、わたくしがマダムに若様の普段のだらしの無さをうっかり零してしまうその前に、直して頂けましたら幸いですなぁ。」

左手側にある同じサイズの執務机に着いている初老の秘書から姿勢の悪さを嗜める声がかかる。
口の悪さは矯正不可能であることは折り紙付きで、はなから注意する気など毛頭ないらしく、いつ頃からかそれについては全く注意することがなくなった。

それはさておき、先程の秘書の言葉の中に耳にしたくない人物の名があった。
嫌がるとわかっているからこそわざわざ引き合いに出してきたよく知りすぎている老婆の名に、その名を聞いただけで頭が痛くなってくる。
というのも、その人物は叱るときは容赦無く頭を叩いてくるのだ、平手ではなく愛用の扇を閉じて当てやすくなった親骨で、側頭に狙いを定め一閃して的確に打ち込んでくる。
老いたババアの細腕に宿る力などたかが知れた事、と侮ることなかれ。
これがハチャメチャに痛い、油断していると目から火が出て一瞬視界が白くなる程には破壊力満点なのだ。
その痛みを思い出して苦い表情を晒し、しかし秘書からは自分の表情は書類の山に阻まれて見られる心配がないとわかっている為、声だけはどうにか平静を装って悪態をついて言葉を返した。

「絶対わざとやんなぁ、そのジジ臭い喋り! 当てつけみたいにせんといてんかぁ? いつもはジジ扱いされると怒りよんのに、調子良い奴っちゃで、ホンマ喰えんジジーやわぁ!」

「ほほ、そのように褒められましても、何も出やしませんよ? …おや、なんと飴玉がございました。 召し上がられますか? これをなめればその苦い表情も、少しは晴れるでしょうからね。」

「っまに、けったくそ悪い! はよぅ、寄越すんならさっさせんかい!! 初っ端から噛み砕いたる、バッキバキいわしたるからな!!!」

子供のような主張になってしまったが、この秘書は飴を噛み砕く音が苦手という、一風変わった弱点の持ち主だったのだ。
渡す前からそう宣言されて、渡すことを一瞬躊躇ったのち、言い出しっぺである責任感からか素直に渡すことに決めてゆっくりとした動作で席を立った。
執務机と来客用の簡素なソファーセットの下以外には絨毯はなく、剥き出しの木の板張りの床は所々キシキシと音を立てて歩行者の体重を受け止めていた。

飴玉を包みにくるまれたままで、差し出された年若い主人の手のひらの上に乗せて渡した。
包みを解いたそれをすぐさま口の中へと放り込み、奥歯の下まで舌で導いてから、グググッと力を込めてーー。

………バギッ、バリッ、…ボリッ、ボリッ、ボリ。

宣言通り見事に噛み砕き、それを間近で聞かされた秘書が今度は変わって苦い表情となった。
そのことに幾分が溜飲を下げて、気分を良くした事でそれまで机の上に固定していた視線を室内へと目を向け、あることを唐突に思い出してそのまま確認も兼ねて口にする。

「そぉ~いえば、あの双子戻っとんやったなぁ~? ちょぉ呼んできたってんかぁ~~、ライモント?」

「このような夜更けになってから…でございますか? ふぅ、若様は本当に…、仕方ございませんねぇ。 承知いたしました、しばしお待ちを。 彼等も良い迷惑でしょうなぁ~、気紛れな主を持ってしまって。」

「おい、聞こえとんぞ! グダグダ言っとらんと、はよせぇや!!」

「はいはいはい、わかっておりますとも、お待ち下さい。」

駄々っ子に言い聞かせ宥めるような口調で、気のない返事を口にしながら扉へと向かう。
秘書の態度にイラッときながら、自分がいつもされるような注意を意趣返しにくれてやる。

「『はい』は1回でじゅーぶんやろ、煩いねんいちいち!」

「はいはい、承知致しました。」

「全然承知しとらんやろが!!」

あまり功を奏さなかった、本当にあの秘書は自分を舐め腐っている、とこちらが逆にイライラを煽られる結果に終わり、渋面にならずには居られなかった。


 しばらく先程と同じ作業を繰り返して、部屋の左隅にくしゃっと丸めた書類だった物を量産していると、扉をノックする控え目な音がした。

「お~、入りぃや。」

「失礼致します、お待たせ致しました。 ご就寝中だったお2人を起こしてお連れ致しました。」

扉を開けて入室した秘書の後に続いて、件の双子が覚束ない足取りでトボトボと入室してくる。

「「 今晩わぁ~~ボンソワール、厶ナール…。 」」

「眠いよぉ~、すんごく眠ぅ~~いぃ~~…。 明日…にはなってるけど、せめて昼間じゃ駄目だったのかなぁ、ねぇ、ポーリー?」

「本当よねぇ~、気を抜くと瞼が自然と降りてきてしまうくらいには眠いわぁ~~…。 これはムナールが言うところの非効率な作業だと思うわぁ、ねぇ、カーティー?」

2人揃って同じ様に、眠さにトロッと緩んだ目元を手で擦りながら口々に呼び出し主への不満を、お互いへ問いかけるかたちで口にする。

「っるっっさいわ! ワイの都合に合わせただけやろが、お前らの事情なんぞ知るかダァホ!! んで? どないやったんゃ、例の・・公爵家のご令嬢、会えたんやろぅが、ようやっと。」

理不尽極まりない自分勝手な理由を当然のように宣う。
しかしそれを誰も咎めはしない、またいつもの俺様発言が出た、と心のなかで思うだけに留めているのは紛れもない優しさからだった。
何のかんの言われても、彼らはこの理不尽の塊な若者が好きなのだった。

「「 とっても可愛かったセ・トロ・ミニョン!! 」」

「だぁほ! 誰がいつそんな阿呆くさい事聞いたんやボケ!! ちゃうやろ、依頼にあるような噂流すんに支障があるかどうか聞いとんのや! わかっとって言っとるやろおどれら、終いにゃどつくだけじゃ済まさんからなぁ!!」

意図して声を低めて脅しつけてみても、期待したほどの効果が得られることはなかった。
そればかりか余計且つ不名誉な感想を寄越されるきっかけになってしまった。

「えぇっ?! わたくしめたち、脅しつけられているのかしら、カーティー?」

「きっとね! でも手前どもにこんな脅し文句、全然効果ないのにね、ポーリー!」

「そうよねぇ、カーティー! こぉ~んな声変わりして間もない声じゃ、震えることもできないわよねぇ~? 可愛いらしい♡って思うだけだわ!!」

「仕方ないさぁ、ポーリー! ムナールだって声に残る幼さはまでは変えようがないんだからさぁ~? 可愛い♡って思ったことは手前どもの胸にしまっておくしか無いよね!!」

眠気が取れ始め、幾分かしっかりした声音で双子による以心伝心トークを炸裂させて、しっかりと彼らのリーダームナールを怒らせることに成功する。

「これ以上余計なこと云うたら簀巻きにして寒空の下にほっぽり出したるからな! 支障が、あるんか、ないんか、どっちなん?」

「「 支障はないよ♪ 」」

「何も気付かれてはなさそうよぉ~? 多分ねぇ…。」

「大丈夫だとは思うよぉ~? 恐らくね…。」

「…煮えきらんなぁ、何が気がかりやねん? お前らが歯切れの悪い言い方するん、珍しいやん。」

体の前で両手の人差し指をツンツンと突き合わせながらもにょもにょと口の中で言葉をまごつかせる。
その様子に少し驚いたように目を開いて双子を見やる若者。

「気がかり…と云うかぁ~、ねぇ? カーティー。」

「気がかりってほどじゃないけどぉ~、ねぇ? ポーリー。」

「「 ただ単純に嫌なだけ。 」」

「だって、べべは本っ当に良い子なのよ?!」

「繊細で傷付きやすくって、でもすっごく優しい良い子なんだ!!」

「「 本当に! 嘘じゃない(の/よ)!! 」」

「…お前らがごっつぅ肩入れしとるんはよーわかった。 支障ないんやたらえぇ、依頼通り実行するだけや。 もうえぇで、行って。 ご苦労さん、精々今からでもしっかり休みぃや。」

冷ややかな目で見てからヒラヒラっと手を振って2人に退室を促す。
しかし一向に出ていく気配のない2人に、もう一度だけちらりと視線を投げてやる。
するとそれを待っていたかのように、再びお互いへ問いかける体で話しだした。

「でもでもぉ~、本当にあんな・・・噂を流すにはちょっと…、ねぇ、カーティー?」

「そうそう~、あんな・・・噂嘘だって直にわかっちゃうよ、本人に会ったら途端に、ねぇ、ポーリー!」

「あーあー、世話ないこっちゃ。 お前らももれなく騙された・・・・っちゅーわけか。 奴さん、そーとーな猫被りもんなんやなぁ、実際。」

2人の訴えを斜に構えて聞き流してまともに取り合おうとせず、殊更興味なさ気に答えてから視線を書類へと戻して椅子をキィキィ鳴かせだした。

「「 違う!! 」」

「そんな見せかけの態度に騙されるはずないでしょ! やつがれだってポーリーだって、そんな馬鹿じゃない!! ムナールだって知ってるくせに!!!」

「取り繕った態度や表情に欺かれたりなんてしないわ! 私めもカーティーも、そんな愚かさとっくの昔に棄て去ったわ!! ムナールこそ解ってるはずでしょう!!!」

「あ~、ぅるっさ! こんな夜中に騒ぎなやぁ~~!! 関係ないねん噂が本当かちゃうかなんてなぁっ!!!」

ぐしゃっと前髪を乱してから、書類を掴んでいない手で拳を作り、ダンっと机の上に振り下ろした。
その衝撃で積み上げられていた書類が数枚、ヒラヒラと床の上へと舞い落ちる。

「ワイらに今必要なんは実績や!! ワイらの目的を果たすんには金がいる、今よりもっとぎょーーさん金稼ぐんにはとにかく仕事・・がいんねん、なるだけぎょーーさん数熟さなならん、その全部が全部、おキレーな仕事やなくても関係ないねん!!」

机に振り下ろした拳を解いて、今度はその手の掌を下にしてバンバンと机を数回打ち鳴らす。

「この噂でそのご令嬢が不幸になろうが、ワイにはどーでもえーこっちゃ! それこそ関係あらへんねん、赤の他人の不幸でもなんでも、踏み台にしてのし上がったる!! その覚悟が無いんやったら…、もうワイについてこんだってえーんやで? 好きにしたらえぇ、選ぶんはお前らの自由やからなぁ~止めへんよって!」

「「 ムナール!! 」」

「はぁ、うるっさいのぉーー! もぉえぇ~云うたやろが!! 下がってえぇ、聞こえとんならさっさと出て行かんかい。 どの依頼を受けるか決める、その裁量はワイに委ねられとる。 これはお前らが望んだことや、今更変えろ言うてももー遅いわ。 それになぁ、お前らの意見は一切求めとらん、これからも求めることはない。 わかったんなら、はよ出ていけ。」

こうなってしまったら、何を言っても取り合っては貰えない事を長年付き合ってきた経験から知っている2人は、渋々引き下がることを決める。
来たときとは違う理由でトボトボと歩き、扉をくぐる手前で彼らの主を振り返り、一言。

「「 ……お休みなさい、ムナール。 」」

「 ………。 」

その言葉に若者から返答が返ってくることはなかった。
肩を落として出ていく双子を見ることもせず、手元の書類にのみ視線を当てている。
そんな若者の頑なな姿勢に、この場は一先ず独りにして頭を冷やさせるが吉、と考えた初老の秘書は双子の後を追うように扉へと向かい、この部屋の主を振り返って断りを告げる。

「若様、立ったついでに飲み物を淹れ直してまいります。 暫し離席いたしますが、先にお休みになるようでしたら、構わずに私室へとお戻りくださいね。」

「あー。」

短く返された1音を了承の意に捉えて、大柄な体を少し折り曲げて、双子に続いて退出し扉を閉める。

パタン。

軽い音を立てて扉が閉まる。
先程まで狭く感じた部屋が一気に広くなった気がして途端に居心地が悪くなる。

「……っあーーーー、やっとられん。 しんどいわ、流石に。 3日連続の徹夜はまだまだ慣れんなぁ~…。」

その居心地の悪さを誤魔化すように独り言ちてから、背を反らせるだけ限界まで反らして、ふっと体を弛緩させて椅子の背に体ごと凭れかかる。

「あのオッサン、ホンマじょーずに逃げくさりよって、何1つまともに終わらせきれとらんやないか…。 終いまで面倒見きれんなら、最初はなから手ぇ出さんとほっぽり出しゃえーのになぁ…。 恨むでホンマ。 ゆーたかて相手はもーおらんやったなぁ、死人に口無し…か。」

どれくらいの間そうしていただろうか、明かりが煌々と灯る天井でなく、壁紙でもなく、焦点の定まらない瞳でぼんやりと宙空を見つめていたのは。
パチパチと数回の瞬きののち、夢から覚めたように現実へと意識が戻り、自分の先程までの行いをせせら笑う。

「アホらし、時間無駄にしてしもうたわ。 勝手におっ死んだアホの事なんぞ考えとって時間無駄にしたら、それこそホンマもんの阿呆やんなぁ…。」

居住まいを正し、未だにうず高く書類の積まれた執務机へと向き直る。
今度は1枚ずつではなく何枚か纏めて手に取り、パラパラ、パラパラと斜め読みして、突如わき起こった強い感情に掻き立てられるまま、力任せにぐしゃりと握りつぶす。
それがどんな感情によって引き起こされた動作なのか、当の本人にも皆目見当が付かない、ひたすらに消し去れる兆しのない苛立たしさしかもたらさない不快な感情であることしかわからなかった。
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