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●本編●

43.足りない知識を補完したい!step.1 ①

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 只今の時刻はもう間もなく14時になるかという時分、タウンハウス本邸の五等客室【蒲公英ダンドリオン】にて、わたくしは一心不乱に空白の多い紙と向き合っている真っ最中だ。

私の隣ではメイヴィスお姉様が姿勢正しくソファーに浅く腰掛けて、私の手本とするために一文字一文字丁寧に、この国で使われている文字を書いてくださっている。

 ーー姿勢が崩れるのは食べるときだけなのね、ホント不思議だわ、何故なのかしら?ーー

横目でチラチラとメイヴィスお姉様を盗み見ながら、疑問しか浮かばない。
今の姿勢そのままに、手に持っている物を筆記具からカトラリークヴェールに置換するだけで、『ハイ完了!』とすぐさま解決するはずなのに。

姿勢の矯正に向けて、有効な手段を模索するのに小一時間程費やしたが、結果は惨敗。
第一ステップで見事立ち往生という幸先の悪さだ。

 ーーあれかしら、三つ子の魂百まで、というやつかしら? それってとっても、根が深いわね。 理屈じゃないって厄介だわ。ーー

うんうん唸りながら、幼い頃から現在までの間にしっかり根付いてしまった『癖』を根本から根毛に至るまで全て引っこ抜ききる事への困難さに頭を捻る。

 ーー現実世界のように除草剤でもぶち撒けられれば良いのに…、駄目ね、考えが破壊衝動に繋がる危険思想に自然と擦り寄っていってしまうわ。 穏便で平和的に考えないと、変なところから悪役令嬢→ラスボスルートまっしぐらだわーー

とりとめもない考えに埋没しだした思考に頭が占領され、制御を失った筆記具を持った手が自ずと遊びだす。
まだ空白が多分に残る紙の余白に無駄にくるくるとした意味をなさない線が量産されていく。
繰り返される途切れること無く連なり続けるループ。

 ーー『悪い夢』のライリエルわたくしは、一体何回繰り返したのだったかしら…? 変えられない未来を、心に抱いた希望の光を失うことになるまで、一体何回繰り返させられたの? あれが本当に在った、消え去った起こり得た未来だったとしたら、私がこれから選択する助けに、望む未来へ至る道筋を…正しく導いてくれるしるべになるのかしら?ーー

無意識にえがき続けられていく、何重にも重なり黒くなっていくループした線をぼんやりと見つめていた。

「ライリエル様? 飽きてしまわれましたか?」

クスッ、と笑いを含んだ声が隣から朗らかに投げかけられた。
確かにはたから見たら、手持ち無沙汰になりそれを紛らわすために線を描いているだけに見えるだろう。

とりとめもない考えに埋没しきって底の方で停滞していた思考が、その声で覚まされ急速に平常位まで緊急浮上する。

「え……と、? 全然、飽きておりません! ちょっと、くるくる動かして線を量産することに、得も言われぬ楽しさを発見してしまって、我を忘れるほど没頭していただけですとも!! 見てくださいな、これホントに、とっても楽しいんですのよ!!?」

手元には終わり無いループを描き続けさせながら、右に座す少女に向かって慌てふためきながら何故か必死に弁解する。
今生でも右利きらしい、小さな手で少し太く感じる軸を力を込めて握りながらくるくると動かし続ける。

 ーー必死にうったえるほど楽しさなんて無いけれど、何故か手が止められないわ…?ーー

くるくる。
くるくるくるくる。

どこまでも続いていく、途切れること無く、重なりすぎて黒く塗りつぶされてしまっても、限りなく続いていく、線を描く手がどうしてか止まらない。

ゾッとした恐怖に襲われるが、それでも手は止められない。
軸を握る手はブルブル震えるのに、ふるった曲線を描く手は止まらない。

私の必死のうったえを信じてか、微笑みをその顔に残したままで隣に座す少女は手本作成作業に戻ってしまっていた。
『助けて、誰か私の手を止めて!』そう叫びたいのに、あまりの恐怖に声が喉の奥に張り付いて一向に出てこない。

結局握る手の力が維持できる限界を迎えて筆記具を取り落とすまで、終わり無く連なる曲線を描き続ける行為を自分の意志では止めることがどうしたって出来なかった。


 ジンジンと痺れるように痛む右手を慰撫するように左手で包み込みながら、今しがた自分の身に起こった出来事を信じられない思いで振り返る。

 ーー意味がわからない、一体何が原因で…あんな事になったわけなの? 私の身体が私の意志で動かせないなんて、そんなこと…何かの…呪い?!ーー

ゾワゾワッと背筋を怖気が走り抜ける。
取り落としたまま、テーブルの上を真っ直ぐ転がって対面の端ギリギリ落ちる手前でかろうじて落ちずに留まっている万年筆スティロプルーム
もう一度拾い上げる気持ちは、どうしたって湧いてこない。

じっ、と美しい装飾の施された万年筆スティロプルームを険しい表情で見つめていると、私が動きを止めているのに気づいてメイヴィスお姉様が問いかけてきた。

「どうされたんですかぁ、ライリエル様? …! あぁ、落とされてしまったんですね、言って下されば良かったのに! 今取りますのでお待ち下さいね~♪」

私が気を遣ってお姉様に声をかけなかったと思ったらしく、私の視線の先を辿って得心がいったように嬉々として身を乗り出し、私の手の届かない先に行ってしまった万年筆スティロプルームに手を伸ばす。

「!? お姉様、それに触っては駄目です!!」

「きゃわっ?!! え…、えぇ…? 何故ですか?? 何で駄目なんですかぁ???」

私から発せられた突然の静止の叫びを聞き、手を伸ばした格好のままビクリと震え上がって動きを止める。
ぷるぷると震えながら、恐る恐るこちらを振り返り、理由を問うてきた。
その目にはうっすらと涙が滲んでいた。

「それは…えっと、何というか…。」

モゴモゴと口の中で言い淀みながら、理由を口にすることを躊躇する。

 ーー呪われてるなんて言ったら、お姉様……失神してしまうのではないかしら…?!ーー

「とにかく、駄目なものは駄目なんですぅ~~~っ!!!」

 ーーえぇい、かくなる上は勢いで押し通すのみ! 勢いに呑まれて下さいな、お姉様っっ!!ーー

心の中で祈るように叫びながら、実際にも叫ぶ。
言葉にできない私の気持ちを察知してくれることも願いながらメイヴィスお姉様の潤む目を真っ直ぐ見つめる。

「駄目と言われましてもぉ~、理由は何でしょうか? 早く拾わないと、落っこちてしまいますよぉ?? …っ!! 落っこちたら、こ、このっ、みみ見るからに、ここっこここっ高級そうなっ?! 絨毯に染みができてしまいますぅ~~~っっ!!? そんな事になったら、わたっわたたっ私はぁっ今夜から、ずっと、一生、この瞬間すぐにでも拾わなかったことを後悔していくことになりますぅ~~~っっっ!!!」

 ーーしまった、想定外な理由でパニックになってしまわれた!! お姉様ったら、こちらの想像を超えた反応を多岐にわたってなさるからホント予測不能で困る、けど好きっ♡♡♡ーー

あわあわとバタつきだしてしまったお姉様を落ち着かせようと言葉を探すが、まったく思いつかない。

 ーーどうしようっ、何を言っても逆効果になる未来しか視えないっ!? こんな自信持ちたくないけど、取り乱す度合いが増加する言葉しか思いつかないのだもの!! こうなったら、えぇーーいっ、ままよっっ!!!ーー

「そのっ、万年筆スティロプルームは、…っっっ呪われているんですぅ~~~っ!!!」

「……、っふぁぁーーーーーっっっ??!」

言葉を理解した瞬間、床に垂直だった腕を天井に向かって振り上げて震え上がりながらっぴょーーんっと飛び退いたお姉様は、ソファーの座面の縁に脚が激突して態勢を崩し、ソファーの上に勢いそのままで仰向けに倒れ込んでしまった。
鈍い音がしなかったのが不幸中の幸いだ、倒れ込んだ頭の位置が肘置きの上でなくて心底安心した。

「お姉様っ、大丈夫ですか?! お怪我はないでしょうか??! 意識はお有りですか、メイヴィスお姉様ぁっ、もしも~っし、しっかりなさって下さいぃ~~~っ!!!」

失神するのでは、とは考えたがこれほどアクロバティックに飛び退いて、とは考えもしなかった。

 ーー想像も及ばない未知のリアクション、恐るべし!! でもどうか生命と身の安全を第一に、飛び退いた後どうなるか確認してからやってもらいたかった、無理な話だけれども、わかっているけれどもっ!!!ーー

伸び上がった姿勢でピンッと身体を硬直させて意識を手放しているお姉様に、何度も何度でも、この後数分間に渡って根気よく声をかけ続けた。


 只今の時刻は15時の45度手前、『もうすぐおやつだ、わ~~いっ♡』などとはまっっったく思い浮かばない状況の中で、私とメイヴィスお姉様は固く身を寄せ合い、ソファーの端に寄れるところまで寄ってぎゅっとお互いの手を握り合いながら座っている。

 ーー呪われてるって、どうやったらわかるのかしら? どんな種類の呪いかって、何か専門家にみてもらったりが必要なのかしら?? そしてこれがある空間に影響を及ぼすもので無いと、どうやって判断すれば良いのかしら???ーー

ガクガクブルブル。
程度の同じ震えを同じタイミングで見事にシンクロさせながら2人仲良く各々の身を震わせている。

ソファーのできるだけ隅っこで、呪われているとおぼしき筆記具からできるだけ距離を取って避難している、つもりだ。

 ーーメリッサは?! あの『怖いものなんてこの世には一切ございません!』と言いたげな鉄面皮の万能侍女はまだ来ないのぉっ??! 居て欲しくないときにはどこかしら気付かない所に居るのに、居て欲しい時に居ないなんて、なんって空気読めないのぉ~~~っっ!!!ーー

筆記具を準備してくれた時までとはキレイに180度意見が反転している事は言わないお・約・束♡だ。
今は一分一秒でも早ーーく!
瞬間移動してでもこの場所に即刻現れて欲しい人物NO.1だった。

「何か非常に不愉快な事を考えながら震えているようですが、しつこく鳴らし過ぎでございます。 そのように振りたくらなくとも、1度軽く振って頂くだけで十分気付けるので、これ以降は振り回すのはおやめ下さいまし。」

「メリッサぁっ!! 良かったぁ~、やっっと来てくれたぁ~~!! 今この瞬間程、貴女に会えて嬉しいと感じた瞬間は他にはないわぁ~~~っっ!!!」

 ーー無愛想な侍女の顔がこんなにも見たかったのは、産まれて初めて…ってわけでもなかったわ。 だって今日はしこたまメリッサの可愛さにモダモダ悶えた後だもの、うんうん、やっぱり可愛い、メリッサ大好きっ♡♡ーー

助けを求めるように、頭の上で互い違いに腕を大きく左右に振り回して、ともすれば今直ぐにでも回れ右をして部屋を出ていきたそうな侍女に、必死に自分たちの存在をアピールする。

「左様でございますか、何でも良いので、それを持ったままの手を振り回さないで下さいませ!」

「ひょわっ! ごめんなさいぃっっ!!」

若干怒気を多く孕んだ普段よりも大きめの声で再び注意されてしまい、これ以上侍女の機嫌を損ねるのは悪手、との判断から即刻動きを停止させ謝罪する。

メリッサの云う『それ』とは、私が右手に握りしめている『これ』のことだ。
幼女の小さな掌にもすっぽりと包み込めるほど小さな呼び鈴クロッシュ、といってもこれを振ってもこれ自体からは一切音は鳴らない。

こんな玩具みたいななりでもれっきとした魔導具なのだ。
私が持っている呼び鈴クロッシュは送信機で、メリッサがこれと対になる受信機を持っていて、呼び鈴クロッシュを1回振ればその音は受信機を持つメリッサにだけ聞こえる仕組みなのだそうだ。

先程は気が動転しきっていて、かなり…必要以上に振りまくってしまったから……一体どれほどのやかましさだったことだろうか。
実際にどんな音がするのかは、私は聞いたことがないので定かではないけれど…あの程度のお小言で済んで御の字なくらいだろう。

 ーーなんだか…やっぱりメリッサが私にデレてきた匂いがする…! 今朝から急激に、私への対応が緩和されているような気がしないでもない、ような気がする!!ーー

「今お嬢様が考えるような事は一切ございません、事実無根でございます。 一体何のご用向でしょうか? あれほどけたたましく振り鳴らしたからには、それ相応のご用件でございましょうね?」

 ーーあわわっ、やっぱり察知が大変お上手で遊ばされるのですねっ! 眼鏡の奥の瞳が殺意塗れな匂いがプンップンだわっ、臭過ぎるくらいにぃっ!!ーー

早急に用件を伝えなければ問答無用で背を向けられること請け合いだ。

「ええっと、つかぬことを聞くようで悪いのだけれど、この屋敷に呪われてるかどうか判断できる魔導具か何かって、あるのかしら?」

「御座いません。 そもそも、そのようなもの、持ち合わせる必要がございませんので。」

ピシャリと即座に否定された。

 ーー必要ないとは、これ如何に?ーー

「何で必要ないって、言い切れるのかしら?」

「この屋敷の中心から正門までの距離を半径とした正円内の範囲は旦那様の施した結界魔法の範囲内となりますので、そういった類の物は基本的に持ち込めないようになっているのです。 例外もございますが、普段屋敷にある物は全てまず間違いなく安全が保証されております。」

 ーーえぇーー、お父様の魔法って…どんだけバリエーションに富んでて多機能で高性能なの? ハイスペック過ぎやしませんか、この屋敷の主人たち??ーー

しかし、待って欲しい!
『まず間違いなく安全が保証されている』と彼の侍女は言っているが、今私たちが居るこの部屋には安全でない物が確かに存在する!!
それがあそこに、絶妙なバランスでテーブルの上にギリギリ乗っかっている、万年筆アレがその証拠の非安全物だ。

「それがね、メリッサ…非常に残念なお知らせなのだけれど、安全でないものがここに、この部屋の中に在るのよ!」

「在り得るはずございません。」

今度は結構食い気味にバッサリ否定されてしまった。

「メリッサ、ちゃんと聞いて! 本当なの、実際に私が体験したのだから、まず間違いないわ!! あの…、万年筆スティロプルームは何かしらの呪いがかかっっているのよ!!!」

「その確たる根拠は、何なのでしょう?」

「さっき私が万年筆スティロプルームを使ったとき、体の…正確には右手の制御が効かなくなったの、線を書く手が止まらなくなったのよ?! ほらっ、これがその証拠よ、ここの部分、黒く塗り潰されてしまったけれど、この線を描いているときに毛が止まらなくなったの!! いくら私だって、こんなになるまで描き殴ったりしないもの!!!」

「……、左様でございますか。 ではその問題の在る万年筆スティロプルームは……、あぁ、これでしょうか?」

私の話の鬼気迫り具合の半分も真に受けていない冷徹な侍女は、面倒くさそう(に見える)にその万年筆スティロプルームの所在を見回し、テーブルの断崖にあるそれを見つけ、手に取ろうと動き出す。

「?! メリッサ、触ってはダメよ、本当に危険なんだから!!」

「触らなければ確認のしようがございません。 それに、眺めているだけでは一向に何も解決致せませんので。」

ひょいっ、となんの躊躇もなく拾い上げて、じ………っとしばらく、微動だにせず観察する侍女を固唾をのんで見守る。

「あぁ、原因がわかりました。 こちらは普通の万年筆スティロプルームではなかったようです。」

「や、やっぱり、そうなのね! メリッサ、大丈夫?! 手を離せるの、早くそれを置いて何かしらの呪い対策をーー」

私がヒートアップして取り乱し、わめき出そうとする前に温度差の甚だしい侍女の冷静過ぎる声でもたらされる言葉に、続きの言葉を遮られてしまった。

「そうではございません、落ち着いて下さいまし。 私の申し上げた『普通の万年筆スティロプルームではない』とは、お嬢様が云うところの『呪われている』ではなく、『魔法の施されていない物』と云う意味でございます。」

そう言い切った後、手の中の万年筆スティロプルームを慣れた手付きで各パーツに分解していく。
それを眺めながら、侍女の言葉の意味を理解しようと混乱しかけていた頭をフル回転させて解析作業を行った。

 ーー普通でない≠呪われている。 普通でない=魔法の施されていない物。 っって、事は……つまり、あの万年筆スティロプルームは魔導具って、ことぉおぉ~~~っっ??!ーー

コロン…。

程なくして、侍女の掌の上に薄い青みがかった小石大の宝石のような物がのせられる。
それは何かと問う前に、侍女が独り言のように言葉を洩らした。

「やはり…残置マナが無くなっていたようですね、そのせいで誤作動するに至ったようです。 呪いではございません、動力不足による動作不全のところに、お嬢様のマナが過度に供給され動き過ぎてしまった・・・・・・・・・ようです。」

「「 へ? 」」

「お嬢様の保有マナ量は家族一でございましょうから、至極当然の結果でしょう、なんの不思議もございません。」

「「 ほ? 」」

「お嬢様はこちらを使われる際、握る手に必要以上に力を込められたのでは? そのせいで制御しきれていない、ダダ漏れのマナがその手に集中してしまって誤作動するに至ったのでしょう。 原因は呪いなどではなく、ライリエルお嬢様のその膨大ぎるマナでございます。」

「えぇっ、ライリエル様、すっ凄ぉ~~い、ですぅ…ねぇ??」
「私のマナ量が、家族一多い? 膨大すぎる?! そんな情報、初耳なのだけどぉっ?!!」

メイヴィスお姉様の混乱+感心が3:7の割合臭い呆けたようなお声と、私の段々と興奮してヒートアップしていく狼狽えた声が重なる。

「そうでしたか、ですが身に覚えがあるのでは? お嬢様の誕生日パーティーの日に、旦那様の結界を1度破壊なさったのはお嬢様でございましょう? あの時は流石に、どこぞの命知らずな輩が攻め入ってきたのかとヒヤリと致しましたが、直ぐに旦那様からご説明頂けましたので事なきを得ました。 技量では旦那様に遠く及ばずとも、結界の耐久値以上の膨大な力が一点集中で与えられたなら、今のお嬢様でも破壊は可能だそうです。 そもそも結界魔法を施す前提として内側からの攻撃は想定外だった、とも仰っていましたが。」

 ーーそう云えば、あの時…私が無我夢中で放った魔法もどきは何か膜のようなものを破壊していたような…? え、あれ、あれれ~のれ~~?? 私めっちゃ、無意識無自覚無計画に、着実に悪役令嬢→ラスボスルートを爆進しだして、るう?!!ーー

ショーーーーークッ!!!
あまりに予想外で想定外な知り得なかった事実の、知りたくなかった情報の要求していない突然の強制的開示に、機能停止状態。
供給過多な衝撃的現実の連続に、自己防衛本能が働いて魂が身体から緊急離脱してしまった。
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