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第四章 選択肢と決断

後悔

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何かが自分と誰かを繋ぎとめる糸が切れる音がした。
扇子を振り上げた手を中途半端な位置で止める。
五感が全ての機能を停止させた。
目の前に居る、八咫烏も同じく時が止まったかのように微動だにしない。

何かが変わった気がした。
いや、確実に何かを失った。
何かは分からない。
だが、嫌な予感しかしなかった。

先刻までの激戦が嘘だったかのように、静まる。
嫌な静けさだ。
聞こえるのは、己の心音と吐息だけ。

ごくりと唾液を呑み込む。
汗が地面に滴り落ち、染みを作る。

何なのだろう、気分は。
自分ので何かが途切れる音がした。
それは、どうやら自分だけではなく、目の前に居る八咫烏もそうなようで、困惑した顔を見せている。

血が頭に上り思わず、目の前の相手と剣を合わせ、血生臭い戦いを繰り広げてしまっていた。
しかし、突然冷水を浴びたかのように冷静になる頭に妙な違和感を覚えた。
そう、自分を怪異へと変貌させた張本人に菜舂様を巡って戦っていたのだ。
【契約】が無効になるという聖域に変えたと言われ、すぐに反応してしまった。

無効になるということは、菜舂様と奴を繋ぎとめるモノが無くなると言う事。
つまり、奴の息が事切れたとしても、菜舂様には何の影響も無いという事だ。
無論、自分と菜舂様の契約も無効となり、主従関係では無いという事にもなるが、勝てば官軍。
勝利を得てしまえば、どうにでもなる。



そう思っていた。



だが、今…確実に何かが自分の中から消えた。
そして、それが何かを知るのが酷く恐ろしく感じた。
何事も畏れる事等無い筈の自分。
死すら恐れるに足らない筈なのに、何故自分はここまで怯えているのだろう?


自分の中に大きな穴が開いたような感覚。
それを認識した瞬間、五感がやっと正常に作動し、モノクロだった世界が色づき、聴覚も戻った。
しかし、やはり聞こえるのは己と奴の吐息と、自分の臣下のみ。
そこで、やっと違和感に気づく。



菜舂様の息づかいが聞こえない事に。



嗅覚が一気に敏感になる。
八咫烏、白蛇、朱利、そして自分の血の匂いしかしない筈の世界。
そんな中、ありえない香りが鼻を刺激する。

嘘だと心が悲鳴を上げる。
だが、自分の五感が神経を伝い脳に指令を送る。
これは、



菜舂様の血の香りだと。



血の匂いのする方向に視線を映す。
見たくない。
そんな自分の意に反して、勝手に動く身体。
そして、息をのんだ。
そこには…



胸を血に染めた愛する人の姿があった。



世界が止まった。
呼吸する事すら忘れた。
風の音も、何も聞こえない。
目の前の光景が信じられなかった。

立っていながらも俯いた顔。
腕は力なく揺れており、そしてその背中からは



腕が突き出していた。



その指先から滴り落ちるは、愛しい人の命の滴。
じわりじわりと深紅の染みは背中に広がり、生命力を奪う。
いや、もう分かっていた。
だが、認めたくなかった。

抜かれる腕と同時に崩れ落ちる彼女。
貫かれていたのは左胸。
言わずもがなそこには人間の急所が置かれている。
それを貫かれた。

いや、そうでなくても、腕が貫通している時点で人は生きられない。
ましてや、彼女のようなか弱い女性なら尚更…。

冷静に分析している自分に反吐が出た。
実感がわかない。
目の前に居るのは、本当に彼女なのか?
それが分からない。



分かりたくない。



本来の姿へと身を変えた【彼】は、彼女の血のついた手を艶めかしく舐めとる。
そして、極上の笑みを浮かべ、自分を見て言った。



「実に美味い血だな、このまま喰らっても良いか?」




考えるより先に身体が勝手に動いていた。
笑みを浮かべる相手の顔に拳を震わせなぎ倒してした。
怒りが沸騰点を超えた。
相手が誰だろうと知らない。
彼女に何をした?

何故彼女から血が出ている?
何故、彼女は、地面から微塵も動かない?


何故 なぜ ナゼ


地面に倒れ込み、頬を抑える事もせずに笑う。
その声がやけにこの静寂な森に響く。

切れてしまっていた。
彼女と自分を繋ぐものが切れてしまった。
主人であり、従者である自分の契約。
糸が切れたような感覚はこの所為だったのか。

笑う奴を相手にせず、彼女の元へと急ぐ。
心臓が煩い。
八咫烏も同じように、恐る恐る彼女に近づく。
それを止める余裕すら自分にはもう無い。

彼女を抱きかかえると、手にぬるりと生温かい液体がまとわりつく。
自分のものならどうとでも無いのに、何故相手が違うとこうも感触が違うのだろうか?
手を見つめると、あるのは鮮やかな赤。
彼女の赤。



彼女の血。



髪で見えなくなっている顔を見る。
見るのが恐ろしい。
あんなに元気で、明るい彼女の面影は何処にもない。
力なく全てを自分に預け、精力の欠片も見当たらない。
ダランとしている腕が現実を更に裏付けていた。

認めたくない事実。
だけど、それは見るより遥かに明らか。
最後の悪あがきとばかりに彼女の髪をそっと耳にかけ、顔を見た。

硬く閉ざされた瞳。
口端から微かに滴る赤い液体。
青白い肌。
赤みの無い頬。
紫色の唇。
聞こえない息づかい。
そして、



心音。



嘘だ。
うそだ。
ウソダウソダウソダウソダウソダ!!!


「な、つ…さま?」


情けない震えた自分の声が発せられる。
そっと頬に触れると、僅かに暖かい。
その暖かさがまだ生きているのでは無いかという錯覚を魅せる。


「起きて、ください、菜舂様。
こんな所で、寝てたら…風邪、引いてしまいますよ?
自宅に、帰り…ましょう?
明日も、学校があるじゃな、いです…か」




ピクリとも動かない彼女の身体。
触れている部分から熱が引いて、冷たくなっていく。
あぁ、嘘だ。
誰か嘘だと言ってくれ。
これは悪い夢だと言ってくれ。
悪い夢なのならば、覚ましてくれ。

守ると約束した筈なのに。
その為に全てを投げ捨てて契約した筈なのに。
何が最強の怪異だ。
何が孤高な存在か。
愛する者すら守れず、自分の都合で彼女を一人にしてしまった。



我は…無力だ。



彼女の死を認識した自分は茫然としていた。
そして、彼女の頬にポタリと何かの液体が落ち、頬を滑った。
ポタリ、またポタリと止む事無く落ちる水。
雨でも降っているのだろうか?

天を仰ぐ。
こんな酷い現実を嘲笑うかのような晴天。
世界が揺らぐ。
頬が濡れている事に気づき、そっと手を添える。
あぁ、何百年ぶりに見ただろうか?



自分の涙を。



菜舂様。
貴女は、こんなにも私を変えてしまうのですね。
起きて下さい、声をお聞かせ下さい。
【魁】と、私の名を呼んで下さい。
その瞳で、私を映して下さい。


「菜舂様、いつまで寝ていらっしゃるんですか?
起きて、下さい…っ!
お願いですからっ…起きて、下さいっ!!
私と共に生きて下さるんでしょう?
ずっとお傍に居るんでしょうっ!?
契約を…契約をお忘れなんですか、菜舂様ぁっ!!」

「‥っ、いい加減に辞めろ大天狗っ!!」


肩を掴まれ、揺さぶる動作を強制的に止めさせられた。
添えられたのは、紛れも無く八咫烏のもの。
憎らしい、恋敵。


「我に触れるなっっ!!」

「っ、菜舂をこれ以上動かすなっ!!
てめぇだけが辛いんじゃねぇ…現実を見ろっ!!
菜舂は…菜舂は、もうここには居ない」

「居るではないか、ここにっ!!
我が手の中にっ、眠っているだけでっ!!」

「お前も馬鹿じゃないんだ、分かってんだろう?
何人の人間を喰ってきた?
何人もの人間の命を奪ってきた?
その亡骸を何度見て来た?」


何故冷静で居られる?
何故、受け入れられる?

認めたくない。
信じたくない。
彼女は、こんなにも近くに居るのに。
我が手中に収まっているのに。



「その小娘は、儂が殺した。
もう、事切れておるぞ、我が愛し子よ」



世界が壊れた。
そう、思った。




「な、ぜ…彼女を殺した?」

「彼女の願いを叶えたまでのこと」

「…っ、彼女が死にたかったとでも言うのかっ!?」


我を忘れて自分は喰ってかかった。
相手は、自分の命を救った恩人だというのに。
だが、彼女の命を奪った今、恩人では無く、


憎悪の対象へとなっていた。



「いや、彼女は自分の望みの対価として命を失っただけの話。
何をそんなに悲しむ必要がある?
愛だの恋だの…一時の感情に過ぎんだろう。
其方が【菜舂】という女中の事を忘れていたのと同じ。
すぐに忘れる。何を憤る必要がある?」


グッと押し黙ってしまう。
確かに、自分は忘れていた。
いや、違う…自分は、記憶を自発的に封印したのだ。
アノ桜の木を燃やした時に。
怪異に落ちた自分には、彼女を愛する資格は無いと思ったから。

だが、彼女は再び自分の前に現れた。
森の中で倒れていた幼き彼女。
本来の自分ならきっと見向きもせずにそのまま通り過ぎていた。
だが、何故かそれが出来ずにいた。

忘れていた筈の彼女の存在。
だが、きっと自分の本能、自分の奥に眠っていた想いがそれを許さなかった。
だから、動けなかった。
そして、死ぬ間際になり話しかけ、気がついたら契りを交わしていた。

人間を殺し、食い散らかし、化け物と罵られ続けた自分がだ。
今思えばおかしな点は沢山あった。
何百年もかけて築いてきた怪異の頂点という地位を捨ててまで何故彼女を救った?
たかが人間の小娘を救うのにそこまで犠牲にする必要は無かった。


する義理すら無かった。


だが、自分はしていた。
命令されたから、契約したわけではない。
珍しかったから契約したわけでもない。

生かしてくれと、傍に居てくれると言ったその時の彼女の瞳に自分は落ちたのだ。
一瞬で、恋に落ちていたのだ。
たかが6歳の小娘に自分は、心を奪われたのだ。
だが、それも全てその小娘がアノ【菜舂】だったというのならば全て説明がつく。

だから自分は何度も彼女の名を口ずさんだ。
心地よい響きだったから。
何度も何度も名を呼ぶ事で心が安らぐ気すらした。



自分はきっと分かっていた。
覚えておらずとも、心が叫んでいた。
再び会えたと歓喜していた。
そして、核心したのが10歳の彼女に再び出会った時。
だから、契約したのだ。

そう、ずっと愛していた。
ずっと恋焦がれていた。
愛する事が叶わないと思っていた。
もう会う事も叶わないと思っていたその存在が、


現れたのだ。


何百年も思い続けていた。
自分だけのこの想い。
誰も知らない秘密の想い。
主従関係でもいいからこの想いを彼女に注ぎたかった。
遥か昔では叶わなかった事をしたかった。
出来るなら彼女にも愛を返して欲しかった。
だから、契約で自分と彼女を縛りつけたのだ。

自分は待った。
彼女が、16歳になるのを。
それは、人間社会で愛の契りが許される年。
永遠の誓いが許されるものだから。

その為に必死に準備をした。
彼女を支えるだけの財産も確保した。
その為の10年間の猶予だった。

その結果がどうだ?
こんなにも近くに居て、一生守ると決めた筈なのに。
もう絶対に失わないと誓った筈なのに、



彼女はこんなにも冷たい。



「彼女以外私には愛せません。
その証拠に私は、他の人間に惹かれなかった。
そして、記憶が無いにも関わらず彼女と【契約】を交わした」

「別に儂にはそんな事はどうでもいい。
其方は儂が憎いか?
愛する者の命を奪った、其方の命の恩人でもある儂が」

「殺したいほど憎いですよ」


即答だった。
それに対して楽しそうに彼は笑う。
横に居る八咫烏は、それをただ見ていた。
死んだような目で、無感情に。


「貴方は、酷い人だ。
どれだけ俺を苦しめば気が済むんですか?」

「苦しめるつもりなど気とうないぞ?
愛する我が子にそんな仕打ちをする親が何処におる?」

「…っ、だったら何故菜舂を殺したっ!!!
俺の花嫁であり、たった一人の愛する人を…。
16年も結ばれるのを待ち焦がれ、後少しだった所を…何故奪った!?」

「じゃから、それはその小娘が望んだのだよ。
うぬら二人を助けて欲しいと願った。
その願いを叶えたまで」


助けたいと願った?
自分と八咫烏を?
それで何故菜舂様が死ななければならない?



困惑した表情をした自分と八咫烏を見て愉快に笑う。
それがなんとも気に障る…あぁ、なんとも憎たらしい。
神という存在で無ければすぐにでも殺してしまいたい。
だが、彼は永遠の命を持っている。
それが故、それは叶わない。
それは、誰もが知っている真実。
彼は別名、



天照大御神あまてらすのおおみかみ



太陽の神。
全ての自然を操る者。
そして、八咫烏の産みの親であり、全てを始めた者。
全ての怪異の元祖であり、人間の欲が作り上げた怪異。

人間どもは、女性だと想いがちだが、実際は違う。
彼は立派な、男性だ。
どうやって怪異を生み出すかは、自分も定かではないが、自然を操る者だ。
自然の摂理を捻じ曲げ、負の感情さえ集めれば怪異等簡単に出来てしまうのだろう。

怪異とは、人の想いの塊。
強い負の感情が生み出す化け物。
そして、時にはその負の感情により人そのものが怪異になる。



怪異は、悪しき存在。



その頂点に立つのが、尊われる太陽神とは皮肉なもの。
だが、所詮それは人間が作り出した物語。
真実とは異なるものだ。
社やら物語やら仮説やら色々作られてはいるが、どれも外れだ。
人間は彼を味方のように扱うが、それはいつまでだったか…。
今ではほとんど人間に慈悲も感情すら抱かない。


「俺達を助けるのに何故菜舂が死ぬ必要性があるっ!?
そもそも人間嫌いの貴方が願いを叶える時点でオカシイ…っ」


今にも殺しそうな勢いで叫ぶ八咫烏。
その様子を冷たい瞳で見詰めながらも笑みを浮かべる天照。
不覚ながら背筋に悪寒が走った。


「愚かな愛しい我が子よ。
それを分からぬとは…小娘も報われんの」


鼻で笑い、そして口にする。
衝撃の事実を。



「人間の小娘は、うぬらどちらも選べなかった。
小娘には愛だの恋だのの感情を区別する事が出来なかった。
だが、うぬらは、どちらかが倒れぬ限り戦いは止まない。
妖力が残りわずかでこのままではどちらも死ぬと事実を伝えた。
どちらかを選べば戦いは終わる。
どちらかの想いを突き放せば、終わる。
だが、甘い小娘は一つを選べなかった。
その結果、彼女が選んだのは、二人を助けて欲しいとの事。
何とも欲深い娘ではないか」

「…それで、何故菜舂様を殺すという結論に至ったのですか?」

「結果を見て分からぬか?
彼女が死んだ事により見事にうぬらは、戦いを止めたではないか。
死闘の原因は全てこの小娘にある。
問題の根源を無くしてしまえば、解決するだけの話。
小娘が死ねば争う理由も無くなる。
結果としてうぬらは助かる。
それだけの事だ」


何と言う事だろう。
菜舂様は…自分の所為で死んだというのか?
自分を救う為に自分の命を犠牲にしたというのか?

自分は愚かだ。
自分の事しか考えて居なかった。
彼女の愛を独占したい。
彼女を誰にも奪われたくないと思ってしまったが為に…


結局は、彼女を殺してしまった。


彼女を殺したのは、自分だ。
自分が彼女と契約をしなければ。
契約をしなくとも彼女を救えた筈なのに。
彼女に執着さえしなければ。
彼女を愛さなければ。
自分の想いに蓋さえしていれば。
自分が我慢さえすれば…


こんな最悪な結末等無かった。


すみません。
すみません、菜舂様。
私が愛したばかりに。
貴女を巻き込んでしまった。

優しい貴女だから、どちらも選べないと知っていた筈なのに。
こういう結末になることだって予想できた筈なのに。
自分は愚かだ。

貴女が死ぬ必要等なかった。
貴女が死ねば、自分には生きる理由が無くなってしまうじゃないですか。
何故、そういう道を選んだのですか?
菜舂様…私にとって貴女は、ただの主人じゃないんですよ?

貴女は、私の生きる理由。
私を生かす原動力。
それが無くなれば…



どうしろというのですか?



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