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5.客人は眠った
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SIDE:アルマール王国
突然意識を失った客人を、フィアルテが後ろからそっと支えていた。
そのままゆっくりソファに横たえる。
ナシルは説明を求めてフィアルテを見上げた。
「大丈夫です。眠っただけです」
「寝た、のか」
話している途中に寝られたのは生まれて初めてである。
ナシルは面食らって、まじまじと客人を見つめた。確かに肩が上下して、寝息らしきものも聞こえてくる。
「少し熱があるようです。まだこちらの世界に慣れておられないのでしょう」
「そうか。まぁ色々あったし、当然だな。治癒師を呼ぶか?」
フィアルテは前に回ってアキの脈をとりながら、ナシルに視線を寄越す。
「……アキ様のことを、王宮へは?」
「しばらく伏せておこうと思う。すでに箝口令は敷いてある」
「であれば、これ以上ここに人を呼ぶのは得策ではありませんね。この程度なら暖かくして十分休めば平気だと思います」
フィアルテはケレブラスが持ってきた毛布をアキにかけた。アキは身動ぎして、毛布を巻き込んで丸くなる。少し寒いのかもしれない。
同い年くらいに見えるが、年は幾つなのだろう。王家に連なる者しか有り得ない黒髪というのもなんだかできすぎた話ではある。
「黒髪はともかく、黒目ははじめてみたな。神官達が騒ぎそうで気が重い」
やたら“黒色”にこだわる頭の固い連中のことだ。知れば大興奮に違いない。
「……謁見までに染めますか、髪だけでも」
オルクリーが事もなげに言うのでナシルは苦笑した。
「まぁそれはおいおい……とりあえず今夜はエミラスに寝室の用意をさせている。アキ殿にはしばらくここに滞在してもらう」
ナシルはフィアルテを見上げる。
ここで従士をしていた経験のあるフィアルテだから、彼に任せておけば大抵のことは大丈夫だろう。
「これも何かの縁だ。フィアルテ、お前はこのまましばらく彼の護衛につけ。バウス団長、いいな?」
ずっと黙って立っていた第二騎士団長のバウスが初めて口を開いた。
「はい、異論ございません」
「近衛隊からも人を出そう。3交代で頼む。彼が異世界人だと知れたらいろいろな輩が狙ってくる。彼を完全にこちらにとりこむまで、王宮には知らせない。2,3日はもたせられるな?」
「はい」
「ではそのように。明日……そうだな、朝議のあとに少し時間があるから、そのときにまたここで続きの説明をしたい。頼んだぞ」
「は」
「あぁ、フィアルテ」
オルクリーと共に退出しかけていたナシルが振り返る。
「はい」
「アキ殿に”魅了”を使ったか?」
「えー……と」
フィアルテがアキに視線を落とす。
聞かれていないか心配になったのだろう。アキは静かな寝息を立てていた。
「正直に言え。お前のことだ、ここに連れてくる途中、試したんじゃないのか?」
「……はい、少し。勝手なことをして申し訳ございません」
魅了はフィアルテが持っている特殊能力で、文字通り相手を魅了する力だ。ふつうは好意や好感を持たせたり情動を暗示・誘導する程度だが、フィアルテが本気を出せばほとんど隷属させることも可能なのでえげつない。体の一部に触れて目を見て発動させるのがフィアルテにとって魔力消費の少ない、一番楽な手順である。
「いや、いい。俺の安全のためを思ってしたことだろう?で、効いたか?」
「まったく効きませんでした」
「カロイラスの読心もフィアルテの魅了もきかないとなると少々難儀だな」
「読心も魅了もそもそもそんなにお使いにならないでしょう、殿下は」
読心はともかく、意思も関係なく無理やり従わせる”魅了”なんてものは道徳違反で、最終手段中の最終手段だ。
ナシルは肩をすくめた。
「まぁそうなんだが。異世界人となると、善悪の物差しも価値観も違うだろう?保険はあってもいい」
「いくら異世界人だとて、いきなり心を覗かれたりいじられたりしたら……それこそ我々は永遠かつ決定的に彼からの信用を失うでしょう。見たところ、道理のわからない人間ではないようです。誠実に接していれば問題ないのでは?」
「オルクリーにしては随分、楽観的な物言いだな」
「義は常に殿下と共にありますから」
「義だけで誰しも味方になるなら、政治などいらん」
「まぁそうですが」
冷めた言い方だが、ナシルは曲がったことが嫌いだし案外情にあつい。ここにいる者は皆それを知っているからナシルの言葉も話半分に聞いている。口では何と言おうと、無理に従わせることはないだろう。
ナシルはソファで眠る客人に一瞬目を向けた。
「今夜は大儀だった。引き続き頼む」
「はい」
フィアルテたちが頭を下げると、ナシルとオルクリーは今度こそ部屋を後にした。
フォアルテがホッとしながら振り返ると、バウス団長が物珍しそうに異世界人を見下ろしていた。
「よく寝ているな」
「起こすのは忍びないですね」
フィアルテが同意すると、ケレブラスが目を丸くする。
「いや、このまま運べばいいだろ、熱あるのに歩かせるのは酷だぜ」
確かにそうか、とフィアルテは思い直す。
異世界人は基本的に落ち着いていてしっかりした人間に見えたが、目を閉じると存外幼い顔立ちである。
森ではやたら熱心に見つめられていた気がしたが、あれはなんだったのだろう。
フィアルテの力を知る者はあまりフィアルテの目を見つめたがらないから、あんなにまっすぐ見つめ返されることには慣れてなくて驚いてしまった。
熱を測るついでに額にかかった前髪をそっと梳くと、冷たさが気持ち良かったのか指にすり寄ってくる。甘えてむずがるような仕草。
いたずら心が湧いて、するりと額から目元へ指を滑らせた。触れるか触れないかの力加減でくすぐると、睫毛が微かに震えて指の感触に応える。何度か指を往復させると、わずかに眉根を寄せて今度はソファの方へと懐いてしまった。
「…んっ……」
拒絶めいたその声でフィアルテはようやく我に返る。慌てて手を引っ込めたが少々遅かったようで、ケレブラスがニヤニヤ笑って肩を叩いた。
「変な気起こすなよ、フィー」
「起こすか、お前じゃあるまいし」
「お前に限って殿下の信頼を裏切るような真似はしないと思うが、気を確かに持て」
「団長まで、からかわないでください」
フィアルテはため息をついたが、バウスは真面目な顔を崩さずに続けた。
「いやまぁお前はともかく、黒ってだけで訳も分からず惹かれてしまう連中がいることは確かだ。気をつけてやれ」
「はい」
目下この国で純粋な黒髪を有する人間はナシル殿下を入れて3人だけだ。
黒はそれだけ意味と力を持つ。
とはいえ3人ともガチガチに派閥ができているから、“どこにも属していない”黒は異世界人だけと言うことになる。それはさまざまな陣営にとって魅力的に映るだろう。
「ケレブラス、俺は今夜は隊舎には戻らないからボーギルに軽く伝えておいてくれ」
「了解」
「団長、見回りは……」
「問題ない。お前の班にはエイダルでも突っ込んでおく」
「ありがとうございます」
さっと踵を返した団長の後をケレブラスが追いかける。
と思ったら扉のところで振り返ってひらひらと手を振った。
「じゃ、がんばれよフィー」
「あぁ」
メイドを呼んでから、眠る客人を毛布ごと抱き上げる。この国の平均より小さめの体躯を持つ彼は難なく腕の中に収まった。ケレブラスの言う通り軽くて頼りない。多少揺すっても起きる様子はなかった。
……異世界人、か。
頭は十分冷えているのに心はいつになく高揚している気がして、フィアルテは軽く頭を振った。
突然意識を失った客人を、フィアルテが後ろからそっと支えていた。
そのままゆっくりソファに横たえる。
ナシルは説明を求めてフィアルテを見上げた。
「大丈夫です。眠っただけです」
「寝た、のか」
話している途中に寝られたのは生まれて初めてである。
ナシルは面食らって、まじまじと客人を見つめた。確かに肩が上下して、寝息らしきものも聞こえてくる。
「少し熱があるようです。まだこちらの世界に慣れておられないのでしょう」
「そうか。まぁ色々あったし、当然だな。治癒師を呼ぶか?」
フィアルテは前に回ってアキの脈をとりながら、ナシルに視線を寄越す。
「……アキ様のことを、王宮へは?」
「しばらく伏せておこうと思う。すでに箝口令は敷いてある」
「であれば、これ以上ここに人を呼ぶのは得策ではありませんね。この程度なら暖かくして十分休めば平気だと思います」
フィアルテはケレブラスが持ってきた毛布をアキにかけた。アキは身動ぎして、毛布を巻き込んで丸くなる。少し寒いのかもしれない。
同い年くらいに見えるが、年は幾つなのだろう。王家に連なる者しか有り得ない黒髪というのもなんだかできすぎた話ではある。
「黒髪はともかく、黒目ははじめてみたな。神官達が騒ぎそうで気が重い」
やたら“黒色”にこだわる頭の固い連中のことだ。知れば大興奮に違いない。
「……謁見までに染めますか、髪だけでも」
オルクリーが事もなげに言うのでナシルは苦笑した。
「まぁそれはおいおい……とりあえず今夜はエミラスに寝室の用意をさせている。アキ殿にはしばらくここに滞在してもらう」
ナシルはフィアルテを見上げる。
ここで従士をしていた経験のあるフィアルテだから、彼に任せておけば大抵のことは大丈夫だろう。
「これも何かの縁だ。フィアルテ、お前はこのまましばらく彼の護衛につけ。バウス団長、いいな?」
ずっと黙って立っていた第二騎士団長のバウスが初めて口を開いた。
「はい、異論ございません」
「近衛隊からも人を出そう。3交代で頼む。彼が異世界人だと知れたらいろいろな輩が狙ってくる。彼を完全にこちらにとりこむまで、王宮には知らせない。2,3日はもたせられるな?」
「はい」
「ではそのように。明日……そうだな、朝議のあとに少し時間があるから、そのときにまたここで続きの説明をしたい。頼んだぞ」
「は」
「あぁ、フィアルテ」
オルクリーと共に退出しかけていたナシルが振り返る。
「はい」
「アキ殿に”魅了”を使ったか?」
「えー……と」
フィアルテがアキに視線を落とす。
聞かれていないか心配になったのだろう。アキは静かな寝息を立てていた。
「正直に言え。お前のことだ、ここに連れてくる途中、試したんじゃないのか?」
「……はい、少し。勝手なことをして申し訳ございません」
魅了はフィアルテが持っている特殊能力で、文字通り相手を魅了する力だ。ふつうは好意や好感を持たせたり情動を暗示・誘導する程度だが、フィアルテが本気を出せばほとんど隷属させることも可能なのでえげつない。体の一部に触れて目を見て発動させるのがフィアルテにとって魔力消費の少ない、一番楽な手順である。
「いや、いい。俺の安全のためを思ってしたことだろう?で、効いたか?」
「まったく効きませんでした」
「カロイラスの読心もフィアルテの魅了もきかないとなると少々難儀だな」
「読心も魅了もそもそもそんなにお使いにならないでしょう、殿下は」
読心はともかく、意思も関係なく無理やり従わせる”魅了”なんてものは道徳違反で、最終手段中の最終手段だ。
ナシルは肩をすくめた。
「まぁそうなんだが。異世界人となると、善悪の物差しも価値観も違うだろう?保険はあってもいい」
「いくら異世界人だとて、いきなり心を覗かれたりいじられたりしたら……それこそ我々は永遠かつ決定的に彼からの信用を失うでしょう。見たところ、道理のわからない人間ではないようです。誠実に接していれば問題ないのでは?」
「オルクリーにしては随分、楽観的な物言いだな」
「義は常に殿下と共にありますから」
「義だけで誰しも味方になるなら、政治などいらん」
「まぁそうですが」
冷めた言い方だが、ナシルは曲がったことが嫌いだし案外情にあつい。ここにいる者は皆それを知っているからナシルの言葉も話半分に聞いている。口では何と言おうと、無理に従わせることはないだろう。
ナシルはソファで眠る客人に一瞬目を向けた。
「今夜は大儀だった。引き続き頼む」
「はい」
フィアルテたちが頭を下げると、ナシルとオルクリーは今度こそ部屋を後にした。
フォアルテがホッとしながら振り返ると、バウス団長が物珍しそうに異世界人を見下ろしていた。
「よく寝ているな」
「起こすのは忍びないですね」
フィアルテが同意すると、ケレブラスが目を丸くする。
「いや、このまま運べばいいだろ、熱あるのに歩かせるのは酷だぜ」
確かにそうか、とフィアルテは思い直す。
異世界人は基本的に落ち着いていてしっかりした人間に見えたが、目を閉じると存外幼い顔立ちである。
森ではやたら熱心に見つめられていた気がしたが、あれはなんだったのだろう。
フィアルテの力を知る者はあまりフィアルテの目を見つめたがらないから、あんなにまっすぐ見つめ返されることには慣れてなくて驚いてしまった。
熱を測るついでに額にかかった前髪をそっと梳くと、冷たさが気持ち良かったのか指にすり寄ってくる。甘えてむずがるような仕草。
いたずら心が湧いて、するりと額から目元へ指を滑らせた。触れるか触れないかの力加減でくすぐると、睫毛が微かに震えて指の感触に応える。何度か指を往復させると、わずかに眉根を寄せて今度はソファの方へと懐いてしまった。
「…んっ……」
拒絶めいたその声でフィアルテはようやく我に返る。慌てて手を引っ込めたが少々遅かったようで、ケレブラスがニヤニヤ笑って肩を叩いた。
「変な気起こすなよ、フィー」
「起こすか、お前じゃあるまいし」
「お前に限って殿下の信頼を裏切るような真似はしないと思うが、気を確かに持て」
「団長まで、からかわないでください」
フィアルテはため息をついたが、バウスは真面目な顔を崩さずに続けた。
「いやまぁお前はともかく、黒ってだけで訳も分からず惹かれてしまう連中がいることは確かだ。気をつけてやれ」
「はい」
目下この国で純粋な黒髪を有する人間はナシル殿下を入れて3人だけだ。
黒はそれだけ意味と力を持つ。
とはいえ3人ともガチガチに派閥ができているから、“どこにも属していない”黒は異世界人だけと言うことになる。それはさまざまな陣営にとって魅力的に映るだろう。
「ケレブラス、俺は今夜は隊舎には戻らないからボーギルに軽く伝えておいてくれ」
「了解」
「団長、見回りは……」
「問題ない。お前の班にはエイダルでも突っ込んでおく」
「ありがとうございます」
さっと踵を返した団長の後をケレブラスが追いかける。
と思ったら扉のところで振り返ってひらひらと手を振った。
「じゃ、がんばれよフィー」
「あぁ」
メイドを呼んでから、眠る客人を毛布ごと抱き上げる。この国の平均より小さめの体躯を持つ彼は難なく腕の中に収まった。ケレブラスの言う通り軽くて頼りない。多少揺すっても起きる様子はなかった。
……異世界人、か。
頭は十分冷えているのに心はいつになく高揚している気がして、フィアルテは軽く頭を振った。
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