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1 .制服について
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「制服って何のためにあると思う?」
「男女の区別をつけるため、だと思うけど。」
「男女の区別をつけるのはなぜ必要なんだ?」
「それは…だって、体の構造が違うし、構造にあった服ってのは必要だと思う。それに、一般的に、女性だったら男性、男性だったら女性に間違われると、人は不快感を示すものだと思うよ。」
「そうか、じゃあまずお前、高橋の言った体の構造について疑問がある。例えば女性だったら、胸部が膨らむため、そこにゆとりがあった服がいいだろうね。それはわかる。しかし、スカートってのは体の構造にあってる服なのだろうか?」
「あ…」
「あれはもう好き好んで履きたい人間にだけ履
かせればいいと思うのだよ。あの防御力の低さを女生徒全員に強要するのはおかしいと思わないか?」
「たしかに、私も風が強い日とか、何かに座るとき、いちいちスカートを気にして面倒だったし、そういう意味でも着たい人だけでいいね。」
「もう一つ、性別を間違えられるのは不快感があるだろう、ってのは、その通りだと思うよ。ただ、俺みたいな少数派がいる。」
「そうだね、小鳥遊くんみたいな人は一定数いるから。見た目と中身が一致しないタイプ。」
「俺みたいなやつは、制服なんてなくなればいいって強く願ってると思うよ。好きな格好させて欲しい。個人の趣味嗜好のあった服を着るのがどうして禁止されている?学校生活において、性差の役割や得手不得手が求められる場面なんてごく稀なことだろう?なぜその一瞬のために、俺は耐えがたい苦痛に毎日耐えなければならないのか。」
「男子は力仕事とか言って、文化祭とかの工作や荷物運びをやらされたりしているのは見るわね。でも本当にそれだけな気がする。」
「俺が考えた案としては、大事な式典のみを一種類の制服で統一して生徒に着させて、それ以外の日常生活においては至福の着用を認めるというものだ。出来るだけ制服を着る機会を少なくして、必要最低限にするんだ。そうしたら、制服は一体感があって、組織の一員であることの自覚が持てるとか言い張る頭の固い連中を黙らせられるんじゃないかなと。所詮は馬鹿な高校生の一案だけど。」
「いいんじゃないかな、それで。考えて出した案なんだから自信持っていいと思うよ。
じゃあ、そろそろ帰ろうよ小鳥遊くん。」
「そうだな、そろそろ下校時間だ。」
「男女の区別をつけるため、だと思うけど。」
「男女の区別をつけるのはなぜ必要なんだ?」
「それは…だって、体の構造が違うし、構造にあった服ってのは必要だと思う。それに、一般的に、女性だったら男性、男性だったら女性に間違われると、人は不快感を示すものだと思うよ。」
「そうか、じゃあまずお前、高橋の言った体の構造について疑問がある。例えば女性だったら、胸部が膨らむため、そこにゆとりがあった服がいいだろうね。それはわかる。しかし、スカートってのは体の構造にあってる服なのだろうか?」
「あ…」
「あれはもう好き好んで履きたい人間にだけ履
かせればいいと思うのだよ。あの防御力の低さを女生徒全員に強要するのはおかしいと思わないか?」
「たしかに、私も風が強い日とか、何かに座るとき、いちいちスカートを気にして面倒だったし、そういう意味でも着たい人だけでいいね。」
「もう一つ、性別を間違えられるのは不快感があるだろう、ってのは、その通りだと思うよ。ただ、俺みたいな少数派がいる。」
「そうだね、小鳥遊くんみたいな人は一定数いるから。見た目と中身が一致しないタイプ。」
「俺みたいなやつは、制服なんてなくなればいいって強く願ってると思うよ。好きな格好させて欲しい。個人の趣味嗜好のあった服を着るのがどうして禁止されている?学校生活において、性差の役割や得手不得手が求められる場面なんてごく稀なことだろう?なぜその一瞬のために、俺は耐えがたい苦痛に毎日耐えなければならないのか。」
「男子は力仕事とか言って、文化祭とかの工作や荷物運びをやらされたりしているのは見るわね。でも本当にそれだけな気がする。」
「俺が考えた案としては、大事な式典のみを一種類の制服で統一して生徒に着させて、それ以外の日常生活においては至福の着用を認めるというものだ。出来るだけ制服を着る機会を少なくして、必要最低限にするんだ。そうしたら、制服は一体感があって、組織の一員であることの自覚が持てるとか言い張る頭の固い連中を黙らせられるんじゃないかなと。所詮は馬鹿な高校生の一案だけど。」
「いいんじゃないかな、それで。考えて出した案なんだから自信持っていいと思うよ。
じゃあ、そろそろ帰ろうよ小鳥遊くん。」
「そうだな、そろそろ下校時間だ。」
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