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保育園の旧校舎
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私が通っていた保育園には旧校舎があった。旧校舎は書道教室や物置として使われており、園児が勝手に旧校舎に行くことは許されておらず、必ず先生と付き添いで行くことになっていた。
私が年長さんになった時に書道を旧校舎でやることになった。書道道具が少なかったため交代ですることになり、書道が終わった人から現校舎の教室へ戻り、待機するという形だった。私が書道を終わった時には書道室には数える程度しかおらず、みんな書いていたため一人で教室へ戻ることにした。二階にある書道室を出て、階段を降りようとしていた時に私は
「旧校舎に入る機会など滅多にないから見てまわりたい」
という気持ちになった。階段を下りずに他の部屋も見てから帰ろうとして奥の部屋まで歩いた時だった。空き教室から物音を聞こえてきた。空き教室に目を向けると鈴のような音も聞こえた。私は怖くなり足早いに階段を駆け抜けて教室に戻った。一人で旧校舎を歩いたのはその時が最後だったため、不思議な体験はその後なかった。
保育園の隣にはお寺があり、私の保育園では朝仏壇にお花や水をあげて拝むことを日課にしていた。拝む際に
「仏様は良いことも悪いこともいつでも見ている」
と先生が言っていた。もしかしたら旧校舎で勝手に行動していた私を仏様が心配して叱ってくれたのかも知れない。
私が年長さんになった時に書道を旧校舎でやることになった。書道道具が少なかったため交代ですることになり、書道が終わった人から現校舎の教室へ戻り、待機するという形だった。私が書道を終わった時には書道室には数える程度しかおらず、みんな書いていたため一人で教室へ戻ることにした。二階にある書道室を出て、階段を降りようとしていた時に私は
「旧校舎に入る機会など滅多にないから見てまわりたい」
という気持ちになった。階段を下りずに他の部屋も見てから帰ろうとして奥の部屋まで歩いた時だった。空き教室から物音を聞こえてきた。空き教室に目を向けると鈴のような音も聞こえた。私は怖くなり足早いに階段を駆け抜けて教室に戻った。一人で旧校舎を歩いたのはその時が最後だったため、不思議な体験はその後なかった。
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