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6.メイド喫茶編-2
6.メイド喫茶編-2
しおりを挟む何か、妙なアップの仕方をしていたので上げ直しました。
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「――さて、こうしてホットプレートを温めている間に、卵の卵黄と卵白を分けますよぉ」
進一郎の構えるビデオカメラの前で、愛兎は手慣れた調子でボールの中に卵を割り入れる。
「はい、卵白は少し冷やします。その間に卵黄に牛乳と薄力粉、ベーキングパウダーを混ぜます」
ハンドミキサーで、材料を混ぜあわせる。
……。
…………。
………………。
ともあれ、進一郎には知識がないものの、おそらくごく普通の料理の工程と思しい作業がしばらく続いた。
――ちょっと、動画にするには退屈かなあ……?
頭の片隅ではそんなことを思いつつ、進一郎は取材を続けていた。
雫も柊一も、片隅でおとなしく進行を見守っている。
ホットプレートでパンケーキが焼かれ、香ばしくて甘い匂いを立ち昇らせる。
「へえ……美味しそうだね……ね、愛兎クン、今度はメニューにあった、チョコレートソースで食べてみたいな」
小鼻をひくひくとひくつかせつつ、おねだりする進一郎だが、愛兎は難なくいなす。
「ダメですよぉ、このお店はレモンソースだけです」
「え……? どうして……?」
ぽかんとする進一郎へと、愛兎はことなげに言った。
「んもう……わかんないんですかぁ?」
「う……うん……」
「仕方ないですねぇ、お話しするより、作るところを見ていただいた方が早いですね!」
と、愛兎は片栗粉とボールとを手にした。
片栗粉をボールに入れ、キッチンテーブルへと置く。
「え……? レモンが……どこにもないけど……?」
「やだ、ありますよぉ」
進一郎の言葉に対し、子供をたしなめるように笑って、愛兎はスカートの前を持ち上げた。
ふぁさッ。
「え……えぇ……ッ!?」
そこに現れたのは、短めのドロワーズ。
しかし愛兎はその下着も膝まで下ろしてしまい、中からは愛らしい小さな茎が飛び出した。
先端までをたっぷりとした包皮に覆った生白い肉茎の真下へと、金属製の小鍋を置く。
「え……まさか……?」
驚きつつも、進一郎はその可愛らしい男性器から、目を逸らすことができなかった。
そしてそんな彼の目の前で――。
ぷしゃあああああああああッ。
包皮を割って、一条の尿が迸り、それは鍋の底を叩いた。
ばらばらばらばらばら……っ。
金属製の鍋が激しい水音を奏でる。
「あぅぅ……ごめんなさぃぃ……さっきよりちょっと……量が少ないですぅぅ……」
愛兎の言葉とは裏腹に、少年の尿はいよいよ降り注ぎ、小鍋の中にレモンイエローの海を作った。
しかしそれもやがて勢いを衰えさせ――。
ちょろろっ。
水飛沫を立てつつ、ようやく愛兎の放尿が終わった。
「あ……あの、愛兎クン、ひょっとしてさっきのも……?」
「ひょっとしなくても、そうですよぉ♥」
屈託なく、愛兎は微笑んだ。
――いや……愛兎が自分の尿を材料にしてスゥイーツを作るのは、いつものことだ。
そればかりか、進一郎自身がそれを何度も口にしていた。
特異体質の彼女の尿は、糖分が多く含まれていて、甘いのだ。
が、それでもさっきのあれがそうだったとは、いまだ信じられない。
言葉もない進一郎の前で、愛兎は小鍋を火にかけた。
煮立つほどに甘い匂いを放つようになるそれへ、愛兎は片栗粉を入れてミキサーで混ぜあわせた。
「はい、でき上がりですぅ♥」
まだ信じられない顔をしている進一郎の顔を見て、愛兎はくすくすと笑みを零しつつ、小さな銀のスプーンで鍋の中のソースをすくい取る。
「ほら……♥」
唇をとんがらせて、スプーンをふうふうすると、愛兎はそれを進一郎の唇へと運んだ。
メイドさんに手ずから差し出したそれを、進一郎は思わず口に含む。
「んく……あ、甘い……♥」
思わず、顔が綻ぶ。
間違いない、これはさっきぼくが食べたものだ――。
「あ……! で……でも……っ」
でも、こんなことしちゃいけない……理性はそう言葉を続けなければと思うが、進一郎の喉は大きく鳴って――。
こくん。
思わず口の中の少年の尿を、飲み下してしまった。
――あぁ……甘い……♥
進一郎の脳が、甘味の快感に痺れる。
「お気に召したら、もう一枚、いかがですか?」
その様子に気をよくしたのか、愛兎はにこにこと微笑みつつ、ご自慢の自家製レモンソースでパンケーキの上に、また愛らしいウサギさんを描いていった。
可愛らしくできあがった、愛兎の小水ソースのパンケーキを、進一郎はまじまじと見据える。
カメラはまだ動き、撮影を続けていた。
でき上がりだけを見れば、まさにインスタ映えするスウィーツに違いないが――。
「はぁい、どうぞ…………♥」
愛兎はケーキをナイフで切り分け、フォークで進一郎の口許へと差し出した。
「そ……それは……」
しばしの迷いの末――進一郎はパンケーキを啄んだ。
柔らかな食感のそれを噛みしめると、愛兎の小水の甘味が、中から染み出してくる。
――あぁ……♥
またその甘美な味に酔いしれながら、進一郎はケーキを完食したのだった――。
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