本日は性転ナリ。

ある

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110.来訪者

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「今日だっけね…ごめん最近バタバタしてて…」

『いいよ~!私が勝手に付き合ってもらっちゃってるだけだしさ♪』

「そんな事ないよ。今までずっと一緒に行ってたんだからさ。」

『うん。ありがと。それじゃぁ、準備できたら連絡してね♪』

「あ、うん。準備できたよ!」

『え?』

「えっと…準備はできてるんだよね。あはは♪」

『なんで?!んまぁいいやっ♪じゃぁもう私たち出ちゃってもいい?』

「うん!よろしく♪」

簡単な朝食を食べて莉結たちを待つことにした。

少しすると莉結たちがやってきた。

『こんにちは。いつも悪いねぇ。』

「いえいえ。今日もご一緒させてもらいます♪」

莉結と共にやってきたのは莉結のお婆ちゃんだ。

しっかりと結われた白髪混じりの髪に、昔ながらの着物のスタイル。

これぞ"日本のお婆ちゃん"だなっ…なんていつも思ってしまう。

道中は"いつも通り"粛々としていて、戦へ向かうかのような空気が漂っていた。

バスを乗り継ぎ到着したのは広大な敷地をもつ霊園だ。

お婆ちゃんは、着いてまず手を洗うと、備え付けの柄杓と手酌を手に取り迷路のような砂利道を迷うことなく進んでいく。


"高梨家之墓"

そう彫られた墓石の前でピタッと足が止まる。

そこにはまだ綺麗な切花が供えられていた。

『また勝手な事を…』

そう言いつつ墓前に手を合わせ、見事な一礼が繰り出される。
そして切花を花立てから静かに抜くと新たに持ってきた花と挿し替えた。

この花を供えたヒトは恐らく"あのヒト"。

莉結の両親を遠い遠いところへ連れ去って行ってしまったヒト。

あの日の事は今でもはっきりと覚えている。
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