獅子の末裔

卯花月影

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24.新たな時代

24-2. 傾城屋の客

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 賑わう洛中の喧噪から離れ、静寂に包まれた洛外へと三九郎は歩みを進めた。冬枯れの野に冷たい風が吹き渡り、枯草が揺れる音だけが耳に届く。
 先ほどまで商人と交わしていた噂話を思い返し、ふっと息を吐くと、再び足を急がせた。ほどなく目指す暘谷庵が見えてくる。

 暘谷庵――そこは、滝川家の旧臣たちや、義母・風花、そして弟たちがひっそりと身を寄せる場だ。
 かつての賑わいとは無縁のこの場所は、どこか寂寥とした空気に満ちていた。灰色の空に細い煙が立ちのぼる。門の脇に立つ松の木には、冬の薄陽がわずかに枝葉を照らしている。

「ここだけは変わらぬ…」
 三九郎の脳裏に過ぎるのは、父・一益の姿だ。
 一益が暘谷庵を設けたのは、六郎と九郎――弟たち――を匿うためであった。信長亡き後、世の情勢は乱れ、滝川家の名は風に吹かれる塵のごとく宙を舞った。世を憚るため、二人は出家し、六郎は「知ト斎《ちぼくさい》」、九郎は「九天宗瑞《くてん そうずい》」と名乗っている。

 静かな庵の門をくぐると、庭先で見慣れた家人が立っているのが見えた。
「おぉ!若殿!」
 三九郎の姿に、驚きと喜びを露わにしたのは山村一朗太――かつて伊勢滝川家に仕え、今も忠義を貫く家人だ。
「若殿、ご無事でなにより!」
 山村が深々と頭を下げると、三九郎は懐かしさを滲ませながら軽く頷いた。
「久方ぶりの上洛じゃ。皆、もう揃っておるのか?」
「はい。若殿のお越しを待ちわびて、皆様揃われておりますぞ」
 三九郎は馬を山村に預け、館の中へと足を進める。その背中を冷たい風が押し、重い空が冬の寂しさを一層引き立てている。

 門を抜けると、中から活気ある声が漏れ聞こえてきた。かつて滝川家の領地・伊勢を支えた面々の声だ。
 館の広間を覗けば、そこには見覚えのある顔が揃っていた。津田小平次、木全彦次郎、道家彦八郎、谷崎忠右衛門――みなかつての滝川家の忠臣だ。その姿は幾分年を重ねてはいたものの、眼光にはかつての武士の誇りが未だ宿っている。

 広間の向こうに目を向ければ、弟たちの姿があった。六郎――今は知ト斎と名乗る――は静かに筆を走らせ、九郎――九天宗瑞――は庭を背に仏典を紐解いている。そして末弟・七郎が風花に何やら言葉をかけているところだった。

「兄上!」
 七郎がいち早く気づき、明るい声を上げる。二年ぶりに見る弟たちは、ずいぶんと背が伸び、大きくなっていた。その声に六郎と九郎も顔を上げ、風花がゆっくりと立ち上がる。
「三九郎殿……お待ちしておりました。ようご無事で」
 風花の静かな言葉が、温かな光のように館の中を満たす。少しやつれたようだ。越前から京への長旅で疲れたのだろうか。

 三九郎は、皆の顔を一つひとつ見回した。そこには、戦乱の時代に散り散りになった滝川家の残照が、確かに灯っていた。
(父上が守ろうとしたもの――それが今もこうして、わずかながらも残されておる)
 心に去来する想いを噛みしめながら、三九郎は弟たち、旧臣たち、そして義母・風花へと歩み寄った。
「皆、苦労をかけた」
 その一言に、長年の労苦が報われたかのように、広間に集う者たちの顔が安堵の色に染まる。外の風は冷たくとも、暘谷庵の中にはひとときの温もりが広がる。

「若殿、お久しゅうござりまする」
 広間に集まる家臣たちが次々と挨拶を交わす中、三九郎はふと首を傾げた。
「八郎と葉月は?」
 次弟の八郎と妹の葉月の姿が見えぬことに気づき、風花に問いかけると、館に集う者たちの表情が一様に曇った。冬の空がそのまま降りてきたかのように、重い沈黙が広間を覆う。
「……二人とも、あのまま……返してはもらえぬ」
 風花の声は細く、遠くから聞こえるようだった。

 先年の合戦――それは滝川家にとっての大きな試練だった。秀吉の命により徳川家康と対峙したものの、一旦は奪った城を奪い返されてしまった。滝川家は完全に力を削がれ、八郎が家督を継ぐことを秀吉は許したものの、家中の再興は叶わず、八郎の身柄は秀吉の弟、秀長のもとへ送られた。名ばかりの当主として、秀長の監視下に置かれ、自由を奪われたままだ。

「葉月も、あれ以来戻らぬままか……」
 三九郎は深く息を吐いた。その吐息は冬の冷たい空気に溶け、かすかな白い煙となって消えていく。
 柴田勝家の嫡子である権六に嫁いでいた葉月。越前から逃れた葉月は蒲生忠三郎によって捕らえられ、以来、秀吉の手中に置かれたままだ。葉月の身柄を盾に、秀吉は滝川家の忠誠を試し続けた。

「殿が、最期まで羽柴筑前と徳川殿との仲立ちに奔走されたのも、すべては八郎と葉月を取り戻すため……」
 風花が静かに語ると、旧臣たちがうつむいた。
「殿は、真田家をはじめ、関東の諸将にも密かに調略を進めておられました。羽柴筑前味方するよう、あの方々を説き伏せることで、二人を取り戻そうと――」

 津田小平次が重々しい声で続ける。一益は、かつて関東管領として名を馳せ、勇猛果敢な武将として名高かった。老いてなおその知略は健在であり、秀吉と家康の仲介役を引き受けたのも、表向きは和平のため。しかしその裏には、滝川家の再興と、愛する息子、そして娘を取り戻すという執念があった。
「されど、結局……徒労に終わってしもうたので…」
 道家彦八郎の声には悔しさがにじむ。滝川家の旧臣たちも、その策の一端を担い、各地を奔走した。だが、秀吉は飴と鞭を使い分け、滝川家の名跡を握りつつ、力を徹底的に削いでいったのだ。

「……父上は最後まで、諦めなかった」
 三九郎の低い声が広間に響いた。一益が死の間際まで動き続けたことを思えば、残された者がただ手をこまねいているわけにはいかない。
「葉月と八郎を、必ず――」
 その言葉の先を言い切ることなく、三九郎は一同を見回した。
「滝川の再興を果たすまで、我らは諦めぬ」
 風花や旧臣たちの顔に、少しずつ光が戻った。彼らもまた、一益の意志を継ぐ者たちである。再び動き出す時が来たのだ。

「義太夫と玉姫殿は?」
 いるであろうと思っていた二人の姿が見えない。皆が口をつぐむ中、道家彦八郎はちらりと風花を見る。風花が頷くと彦八郎は思い切ったように「それが…」と、重い口を開いた。


 その数日後――。

 かつて信長と十年もの長きに渡り、熾烈なる戦を繰り広げた大坂本願寺。だが今、その跡地には、まさに天下無双、絢爛豪華にして壮大な、秀吉の大坂城がそびえている。四方を金箔で飾った天守が陽光を浴びて輝けば、まるで天から降りた金の楼閣の如し。城下を歩く町人たちは、思わず足を止めて見上げ、

「あれじゃあ、三国の呂布どころか、あの信長公すら裸足で逃げ出すわいな」
 などと、ため息混じりに笑うのだった。
 さて、この大坂城下、まさに天下一の賑わいを見せている。武家屋敷が立ち並び、各地の大名の行列が通れば、道端に寝転がっていた子供らは跳ねるように飛び起き、表戸を開け放った商家の者たちは、恭しく頭を下げてお辞儀する。

 道頓堀川の水面に揺れる灯火が賑わいを映し出し、夜ごと笛太鼓の音が聞こえる傾城町(けいせいまち)。その一角では、これも天下一と噂される花魁たちが、幾重にも紅を引き、香を焚いて客を招いている。傾城町の艶やかさに、賑わいを求めて武士も商人も入り乱れ――まさに京の都にも負けぬほどの盛況ぶり。

 そんな傾城屋の片隅。薄紅の帷子《かたびら》が揺れる小部屋で、盃を傾けているのは、見るからに浪人風の侍。肩衣の襟はだらしなく開き、刀こそ腰に差しているものの、柄はまるで手入れもされておらず、哀れさすら漂う。
 その侍の向かいには、年の頃、十七、八の遊女がひとり。硝子玉のような瞳が艶めかしく揺れ、
「旦那様、やけに酒ばかり飲まれるのう」
 と、帯の先を揺らしながら、からからと鈴のように笑う。
 侍は鼻をすすり上げ、手にした盃をちらと見やりながら、
「酒なぞ呑んでおらん。ただこれは――苦い涙よ」

 などと、妙に気取ったことを言う。が、遊女はすかさず、
「ほほう、涙ときたか。涙ならあたしも百升は呑んでおりやすがねぇ」
 と、平然と言い放った。浪人の眉間に皺が寄るも、遊女はさらににっこりと笑い、盃を浪人の手から取り上げると、
「それより、旦那。さっきから涙だの、なんだのとおっしゃるが、どうにもお顔には笑い皺しか見当たりませぬがの」
 と、ひらひらと盃を振って見せる。
 浪人はむっつりと腕を組み、
「やけに言葉が多い女子じゃ」
「そりゃあ、お相手が妙にくたびれた旦那様じゃ、退屈紛れに舌も滑るってもんよ」
「……そのようなものかのう」
「そのようなもので」

――これが大坂城下の傾城町の一幕。天下泰平の世といえども、人の世は相も変わらず、笑いあり涙あり、酒と女と浮世の義理が絡まり合うのであった。

 盃を呑み干すや否や、浪人はまるで苦虫を噛みつぶしたような顔になった――と思いきや、すぐさま妙な苦笑いを浮かべて言う。
「年は?」
「十七でござります」
「ほぉ、十七か。まだ餅のように頬が若いのう」
 浪人は、むっちりとした頬を見ながらフムフムと頷く。どうせ田舎の村で口減らしに親に売られたか、それともどこぞの山道でさらわれたか、だいたいそんなところだろうと察しがついた。

「おゆう、国に帰りたいか?」
 おゆうと呼ばれた娘は、答えにくそうに首を傾げる。
「……帰っても、居場所がありませぬ」
「なに、居場所がない? ふぅむ、なるほどのう。されど、折角生きておるのに、勿体ない話じゃ」
 浪人は、やれやれと首を振ると、何かを思い出したように黙りこくった。すると、ふと部屋の外から琴の音がチンチロリンと聞こえ、場が妙にしんみりとした風情になる。

「されど親にも親の事情がある。……ま、行く宛がなければ、ちょうどよい場所があるわい」
「は?」
「わしが身請けしてやる。わしの存じ折の寺へ行くがよい」
「――まことに身請けしてくださるので?」
「ウムウム」
 浪人は何度も大きく頷く。いかにも自分の懐具合を棚に上げて、天下泰平を語るような顔だ。

「そなたはなかなか見目麗しい。この傾城屋で日々過ごすのは、どうにも惜しいというものじゃ。なぁに、頼みをひとつ聞いてくれたら、すぐにでも身請けしよう」
 いきなり身請けの話が転がり込んできたおゆうは、目を白黒させた。何せこの浪人、今日が初見である。どこの馬の骨かも分からぬ相手が、名指しで「おゆう」と呼んで現れ、身請けすると言い出す。どこかの歌舞伎芝居の筋書きにでも迷い込んだかのようだ。

「頼みとは?」
「造作もないことじゃ。今宵、そなたら二十人ほどが大名屋敷に呼ばれておるそうな」
「は、はい。よう存じておいでで」
「そなた、その屋敷の主に大層気に入られておるというじゃないか」
「……なにゆえそこまで存じておいでじゃ?」
 おゆうは浪人の顔を覗き込んだ。客が酔っ払って得意げに語る戯言ならともかく、この浪人は妙に物知りである。おゆうは少し身を引きながら尋ねた。

「まぁ、よいではないか。今宵な、あの屋敷でひと騒動起こるやもしれぬ。それゆえ、そなたは『腹が痛い』と言って早々に屋敷を出て参れ」
「えぇっ?」
 おゆうは息を呑んだ。
「そのようなことができるはずもありませぬ。飛騨様には大変目をかけていただき…」
「あやつのことなど気に留めるな。早々に大坂を出ればよい。傾城屋にはきっちり金を払うてやる」
 浪人があまりに気軽に「払う」と言うものだから、おゆうはかえって不安になった。どこをどう見ても、浪人の袂からは銭の音どころか、風の音すら聞こえてこないではないか。

「しかし、お屋敷で騒動とは?」
「その辺りは、そなたが知らぬでもよい」
 浪人はすっと顔を近づけると、じっとおゆうの目を見つめ、何やら意味深に言う。
「万一のことがあっても、シラを切り通せばよい。あの屋敷の主は、常に薄ぼんやりとしておるからの。もし気づいたとしても、そなたを咎めることはできぬ」
「なにゆえに?」
 おゆうはますます怪訝そうな顔をしたが、浪人はフフンと鼻を鳴らして、やおら立ち上がる。
 そう都合よく事が進むとは思えず、おゆうは不安げな顔をした。
「そのような顔をするな。例え失敗しても、そなたが危害を加えられることはない」
「そうは思えませぬ。都の流言を聞いておられぬのか。あのお方は一見、温厚に見えて、その実、怒らせると恐ろしいお方」
 浪人は怯えるおゆうの顔をじっと見て首を傾げる。
「なにも案ずることはない」
「なにゆえにそのようなことがお分かりになる?」
 おゆうが怪訝な顔をして浪人を見ると、
「そなたはあやつが関白に差し出した愛しい女子によう似ておるからじゃ。では、首尾よう頼む」

 言い終えるや否や、浪人は立派な刀を小脇に抱え、足取り軽く、いかにも芝居がかった様子で部屋を出て行った。
 残されたおゆうは、狐につままれたような顔で天井を見つめ、しばらく唖然としたあと、思わず呟いた。
「……何の芝居じゃ、いったい?」
 夜の帳はすでに深く、外では三味線の音が途切れがちに響いている――。

 傾城屋の薄紅色の帳が揺れるなか、浪人は、いかにも気分の良さそうな足取りで去っていった――が、後に残されたおゆうは、ぽかんと口を開けたまま、しばし呆然としていた。
 驚き半分、困惑半分、いや、どうにも理解が追いつかない。何せ、ほんの数刻前に現れた得体の知れない浪人風情が、いきなり「身請け」だの「腹痛を装え」だのと、まるで芝居の筋書きでも語るような口ぶりだったのだから。

しかも――
「わしの存じ折の寺へ行くがよい」
 などと、まるでおゆうの行く末をすでに定めたかのような言い草だ。これには、おゆうもさすがに呆れたように、
「どうやらとんだ物好きの旦那様だったようじゃの」
 と、ぼそりと呟くほかない。

――しかし、ふとおゆうの瞳が揺れた。浪人が言い残した言葉のひとつが、心の奥に引っかかっている。
「そなたは、あやつが関白に差し出した愛しい女子によう似ておるからじゃ」
「関白に…差し出した?」
 おゆうは小首を傾げたが、その意味を深く考えるのはやめにした。考えたところで答えは出ないし、傾城屋の客というものは、得てして風変わりで、己の話に酔っては戯れ言を並べる者ばかりである。

「まあ、今夜の酒席に出れば分かることじゃ」
 おゆうはそう自分に言い聞かせると、ふう、と深い息を吐いた。
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