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エンデラ王国と不死族
矛盾の理
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「こんな……ことがあってたまるか! 許さんぞおおおおお」黒い化物は、宙音に向かって突進していった。それを援護するように上空から『ルナヴァンピエスタ』の生き残りの漆黒の騎士達が、手に持った槍を投げ込む。
ただそれは宙音には届かない。開眼道士の開眼中だけのパッシブアビリティ『矛盾の理』によって、自分より低レベルの攻撃を受け付けない、つまりレベル100以上の者しか今は宙音に触れる事さえ出来ない。全ての攻撃が自分の目の前で止まるのを見て、宙音が目を輝かせる。
そして大量の符をばら撒き開眼符技『鬼教兵創造』『鬼僧兵創造』を発動させた。その後に「やっぱりねえええええええ」と宙音が叫んだ。黒い化物の符が張られた部分から、まるで茸がむくむくと生えてくるように、鬼教兵と鬼僧兵が盛り上がって出てきた。
「そうだと思ったんだよね、その肉体が死んだ者の集まりっていうなら、それって屍素材がいっぱいあるってことじゃん! 私の鬼ちゃん達の素材になっちゃうぞ!」
――前言撤回、宙音はこの世界でも応用力がある、屍素材で作成する鬼教兵と鬼僧兵を、化物の体を使って、作成することが出来ている
「はっはっはっは」と高笑いしながら宙音は、鬼教兵と鬼僧兵を作成する符をばら撒き続けた。そんな宙音に生み出された鬼教兵は、黒い化物の体を刻み出し、鬼僧兵は呪詛の言葉を吐き、化物を傷めつける。
黒い化物は必死で自分の体に張り付いている鬼教兵達を振り払おうとするが、自分自身の体から生み出され続ける鬼教兵達を振り払うのは不可能であった。
「こんな、こんな、こんな……」女の声でそう言い、最後には激しくのたうち回っている。そして体が弓なりにピーンとしなった後、黒い化物の体の中から、ボゴンと鈍い音共に裂け、そこから今まで見た中で一番大きなヴァンプドラゴンが、天に舞い上がった。
その舞い上がったヴァンプドラゴンの周りに、残っていた『ルナヴァンピエスタ』のメンバーが集まっていく、その数はもう十騎にも満たない数になっていた。
吸い込む空気からは、腐臭が薄まり、ビルのような巨体を持った黒い化物は、鬼教兵達の素材になったか、土に返っていた。そして周りに自分達が攻撃する相手がいなくなった鬼教兵達は、ピクリとも動かず立ち尽くしている。
黒い絨毯が敷かれたようだった大地は、土がむき出しになった荒地が広がり、空は黒い雲が取り除かれ、夕日がオレンジ色に照らしていた。
ただそれは宙音には届かない。開眼道士の開眼中だけのパッシブアビリティ『矛盾の理』によって、自分より低レベルの攻撃を受け付けない、つまりレベル100以上の者しか今は宙音に触れる事さえ出来ない。全ての攻撃が自分の目の前で止まるのを見て、宙音が目を輝かせる。
そして大量の符をばら撒き開眼符技『鬼教兵創造』『鬼僧兵創造』を発動させた。その後に「やっぱりねえええええええ」と宙音が叫んだ。黒い化物の符が張られた部分から、まるで茸がむくむくと生えてくるように、鬼教兵と鬼僧兵が盛り上がって出てきた。
「そうだと思ったんだよね、その肉体が死んだ者の集まりっていうなら、それって屍素材がいっぱいあるってことじゃん! 私の鬼ちゃん達の素材になっちゃうぞ!」
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黒い化物は必死で自分の体に張り付いている鬼教兵達を振り払おうとするが、自分自身の体から生み出され続ける鬼教兵達を振り払うのは不可能であった。
「こんな、こんな、こんな……」女の声でそう言い、最後には激しくのたうち回っている。そして体が弓なりにピーンとしなった後、黒い化物の体の中から、ボゴンと鈍い音共に裂け、そこから今まで見た中で一番大きなヴァンプドラゴンが、天に舞い上がった。
その舞い上がったヴァンプドラゴンの周りに、残っていた『ルナヴァンピエスタ』のメンバーが集まっていく、その数はもう十騎にも満たない数になっていた。
吸い込む空気からは、腐臭が薄まり、ビルのような巨体を持った黒い化物は、鬼教兵達の素材になったか、土に返っていた。そして周りに自分達が攻撃する相手がいなくなった鬼教兵達は、ピクリとも動かず立ち尽くしている。
黒い絨毯が敷かれたようだった大地は、土がむき出しになった荒地が広がり、空は黒い雲が取り除かれ、夕日がオレンジ色に照らしていた。
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