【R18】異世界なら彼女の母親とラブラブでもいいよね!

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後日談:エルルゥのツェルラント通信 

第2話 配信の事

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「ほー。そんな事があったのか」

 雄太のお父さんに今日あった事を報告した。
 このままだんまりより、あのチューバーとつるんで、設定で押していった方がいいのではないかと、灯は自分の考えを述べた。

「そうだな。おじさんはネットの事はよくわからんが、エルルゥちゃんもこっち来てもう三か月だ。灯ちゃん以外に友達が出来てもいいんじゃないか? 
 それにファッションの事だけではなく、こっちのいろんな事を勉強させてもらえそうじゃないか」

「ありがと、お義父さん!」エルルゥがおじさんに思い切りハグした。
「ははは‥‥‥そうだな。
 そうなると、エルルゥちゃんにもスマホ買ってあげないとな……。
 いやー、まさかこんな年になって、若い女の子にスマホを買ってあげる日がくるとは……」
「なに、馬鹿なこと言ってるんですか……息子のお嫁さんですよ!」
 ちょっとニヤケ気味のおじさんに、すかさずおばさんが突っ込みを入れた。
 まったく、おじさんは雄太に似て、ちょっとスケベよね。

 ◇◇◇

「夏冬コンの……じゃなくて今日は、
『エルルゥのツェルラント通信』 パチパチパチー。
 いつもは町中で変わった人に突撃してるんだけど、今日はエルルゥちゃんにスタジオに来てもらいましたー」

 スタジオと言ってはいるが、夏美の下宿だ。
 何回かの打ち合わせのあと、エルルゥの設定を推して配信をしていく方向で二人の合意が取れた。そして、このツェルラント通信をしばらくやってみる運びになったのだ。

「エルルゥちゃんは、この間の夏冬の渋谷Live中に放送事故で、ぱんつ見せてくれちゃったんだよねー。
 あー、そこの君! その動画は、もう夏冬のサイトからはネグってるから、他探してね。それじゃ、エルルゥちゃん、どうぞー。ぱちぱちぱち……」
 画面に、ケモミミのエルルゥがアップで映し出される。

「あー……ご登録ありがとうございましたー!」
「エルルゥちゃん、それ違う……」
「あー、ご登録宜しくお願いしまーす」
「それ、最後の挨拶ぅ……」
 夏美の切れの良いトークに、エルルゥのちょっと天然の入ったボケが程よくマッチして、聞いていて気持ちのよい漫才のような感じだ。
 灯は手元のスマホで、ネットの反応を確かめる。

※※ なにこれ、かわいー
※※ 天使!
※※ ケモミミ エグ
※※ ぱんつ映像見つけた Http://www.……
…………

 コメントがすごい勢いで上がってきている。

「それじゃ、エルルゥちゃん。自己紹介をお願いしまーす」
「はいっ! エルルゥは、ツェルラント王国のトクラ村の出身でーす。
 十九歳でーす」
「戸倉村って、群馬県の尾瀬の方?」
(だから、それは片品村だって!)灯が心の中で突っ込みを入れる。

「うん、すっごい田舎。それでね、私、故郷にだんながいるの!」
「えっ? 十九歳で? すごいね」
「うん、第三夫人なの。そんでだんなと第一夫人には子供もいるんだよ!」
「ちょっと待った、エルルゥちゃん。それ切な過ぎない?」
「なんで? 獣人は一夫多妻? なんだよ。まあ、だんなは人間なんだけど」

※※ なにそれヤバ。
※※ 不倫?
※※ いや、秘めた思いが設定に……

 なんかコメ欄荒れて来てない? 
 美冬も気が付いたようで、夏美に話題を変える様、フリップを出す。
 夏美もまずいと感じていた様で、話題を変えた。

「エルルゥちゃんは、ファッションデザイナー目指してるんだよね?」
「うん。こっちのファッションすごい。故郷のやつみんなダサい。
 ぱんつもゴムじゃなくて紐だし……。
 私、こっちで勉強して一流のデザイナーになりたいの!」
「そうかそうか。夏冬も応援するからね! で、ご視聴中の皆さん。夏冬はこれからもちょくちょくエルルゥちゃんとファッション談義をしていくよん」

「あー、今日着てるワンピも自分で作ったの! 見たい?」
 コメ欄に、見たいコールが起こる。
 美冬から、立って見せる様指示が出る。

「OK!」とエルルゥが立ち上がった瞬間。
 エルルゥのワンピースの裾に、夏美がどっかりとのっていて、ワンピがポーンと外れ、エルルゥは下着姿になってしまった。

「わー、放送事故!」美冬が叫ぶが、後の祭り。
 エルルゥのナイスバディが、全世界に配信された。

 この日の動画も、一日で十万再生を越えた。
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