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第一章 本編
第42話 正体
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ミハイル様一行が運河の通路を抜けて王都脱出を試みてから一週間位たったが、成功したのかどうかはっきりわからない。なぜかと言えば、あの脱出決行の翌日、上屋敷の表門に大きな木板が打ち込まれ、屋敷が閉鎖されてしまったため情報確認のしようがないのだ。
ミハイル様はお家断絶とかになっちゃったんだろうかと心配していたら、クローデルさんの使いが夜に家を訪れ、脱出は成功だったと教えてくれた。
そして、王都下はこれからますます物騒になるので、出来れば一家でイルマンに疎開せよとの事だった。
確かに、上屋敷も閉鎖されてしまっては俺は失業だし、それもありかとも思う。
だが星さんは、例のパナレールさんの辞書事業の手伝いをはじめており、勝手に離れるのも申し訳なかろうと、今後の事を王立博物館に相談に行った。
「たしかに今の状況ですと、辞書よりもご家族の生活が優先ですよね。致し方ないかと。まあ、時間はかかりますが手紙などでも作業は進められますし……」
パナレールさんも残念そうだ。
ネットがあれば在宅勤務なんて何でもないのにな。
「あっ、そうそう。ゆうたさん。この騒ぎでお伝えするの失念していたんですが、例のスマホ。暗証番号が解除できたんですよ! 電池が切れる前でよかったです」
「えっ、そうなのですか」
テシルカンさんが以前に会ったというソンツーさんのスマホの事だ。
パナレールさんが近くにいた学芸員たちに声をかけ、それを持ってきてもらった。
「ほら。アイコンが出てるでしょう?」
確かに、これならアプリが動かせるが、多分中国語で……よくわからないな。
でもこれは多分……やはり、画像ギャラリーだ。
アイコンの図柄は日本のものと、さほど変わらない。
順に写真を見ていくが、どこの風景だろう。高層ビルやら港やら……あっ、街中を飛行機が低空で飛んでいる。香港だろうか。そんな内容をパナレールさん達に解説しながら見ていったところ、とんでもない写真を見つけた。
これは……ゲートか? もしかして、ソンツーさん。ゲートに出くわして、そのまま興味本位で入っちゃったんだろうか?
見ると、写真の隣が動画になっていて、早速再生してみたところ……!
ああ……エルフだ……あの、俺に念話してきたエルフが映っている。
残念ながら何を言っているかは判らないが……確かにソンツーさんは、あのエルフと会話してるようだ。
「ああっ、こいつです! 俺達をこの世界に転移させた張本人!」
パナレールさん達にもその動画を見せたところ、直接そいつを知っている人はいなかったが、これは軍事共同研究所の制服じゃないかという人がいた。
繋がった!
俺達は、間違いなくこいつのいる世界に転移したんだ!
こいつさえ捕まえれば帰還の道が開けるんだ!
俺は感極まって、ボロボロ涙を流した。
すると、さっき軍の制服云々と言っていた人が、知り合いに軍事共同研究所をやめた者がいるので聞いてみようかと言ってくれた。
ありがたい!
だが、その人のところまでスマホの電池が持つのかも分からないし、一応博物館のものなので勝手に持ちだすのもどうかと思うと言ったところ、
「これで、似顔絵書いたらどうですか?」とパナレールさんが言った。
そうか……エルルゥなら描けるかな?
あいつ、いつもデッサン画とか書いてるし。
その夜、俺はみんなに、帰還の糸口がつかめたこと。上屋敷が閉鎖され失業したので、イルマンに移るのはどうかといった話をした。
「辞書のお仕事、ようやく作業の段取りが出来たところで残念だけど、確かに町の中いろいろ騒がしいし、ミハイル様の件でゆうくんが逮捕されたりしても困るので、私はイルマン行き賛成だよ。パナレールさんとは当分お手紙ベースで作業を進めるよ」
星さんはイルマン行きに賛成してくれたが、エルルゥとメロンは学校を続けたいという事だったので、この王室の騒動が収まるまでは、離れて暮らす方向で皆が合意した。
「トレスだけなら楽勝、楽勝!」という事で、似顔絵もエルルゥが描いてくれる事になった。
翌日、俺はエルルゥと一緒に博物館に行き、スマホの動画からあのエルフの似顔絵を起こしてもらい、軍地共同研究所をやめた人との面会の段取りを打ち合わせた。
その人は王都内にいるらしく、博物館の人がスケジュールを打診してくれる事になったが、その面会が済むまで俺はイルマンに向かえない。でも星さんと花梨はなるべく早く疎開させたいと思い、商会であごひげさんに相談した。
「ああ、私にもシャーリンさんから連絡ありましたよ。脱出時の戦闘は、全然物足りなかったそうです。半分以上ビヨンド様が片付けたとか…‥でも、私が彼女に次会えるのは今度トクラ村に向かう時ですね」あごひげさんが、そう小声で俺に囁いた。
フマリさんが俺に書類を渡す。
「じゃあ、これ書いてね。今は王都出入する人の名簿提出しないといけないんだ。
だからここに、あかりさんと花梨ちゃんの名前お願いね。
うちのイルマン便は次、四日後に出るから」
◇◇◇
「ぱっぱ。ばいばいっ」花梨が俺に手を振ってくれている。
しばらく会えなくなるのは寂しいが、それもそんなに長い間ではないだろう。
星さんも名残惜しそうにこちらを見ているが……まあ、昨晩たっぷり思い出を作ったし、当面は許してくれるだろう。
二人を乗せた商会の馬車は、俺が遠くから見送る中、何事もなく王都の城門を通過して、イルマンに向かっていった。
こうしてプー太郎の俺は、日中何もすることが無く、博物館でパナレールさん達をボランティアで手伝いながら、例の面会の日程調整を待つ事となった。
花梨も、もう夜泣きやおねしょもほとんどなくなり、夜もそう大変ではなくなっていたのだが、いないとなると想像以上に家の中が静かで、やはり寂しい事にはかわりない。その日は、やる事も無いし早く寝ようかと思ってたら、戸がノックされ、出てみるとエルルゥとメロンだった。
「はっはー。寂しかろうと思って、遊びにきたよん!」
「お邪魔しまーす」
そう言って二人は、ずかずかと部屋に入って来た。
「おいおい、なんだよ。こんな夜中に、お嬢様二人がこんな男やもめのところに……ご近所様に怪しまれるだろうが」
「何言ってんの。私は第三夫人で、メロンちゃんは義理の妹じゃない。
なんにもやましい事はありませんって!」
確かにそうだ……。
エルルゥは勝手知ったると言わんばかりに、台所からコップと酒を出してきて、持参したつまみを広げ始めた。
メロンは、まだ未成年なので自分でハーブティーを持参してきている。
「どうせ明日も博物館しか行くところないんでしょう。まあ、ゆっくりやろうよ」
「そうは言うけどエルルゥ、お前明日学校じゃないの?」
「そうだけど、別に試験とか実習じゃないしー」
「私も明日は簡単な講義だけなんだけど……」
エルルゥはともかく、メロンがこうして羽を伸ばしにくるのも珍しいな。
普段はけっこう優等生のガリ勉イメージなんだが。
俺も酒をチビチビやりながら二人の学校や友達の話を聞いていい気分になってきた
……というか、エルルゥはすでに寝落ちしてるじゃないか。もう夜は結構冷え込む様になってきているので毛布を掛けてやった。
「はは、ゆうた。優しいね」メロンが言う。
「ねえ、ゆうた。お姉ちゃん、帰ってくるのかな? 国葬であんな騒動になっちゃって、戴冠式とかもっと揉めそうだよね。姫様が来ないようならお姉ちゃんも来ないよね……」
「会いたいか?」
「そりゃ会いたいよ。もうこの世でたった一人の肉親だもの。でもね。あかりママや花梨ちゃんもいたんで今まで気が紛れていたのかな……二人がイルマン行っちゃって
私、なんか寂しくなっちゃってね……」
そういいながら、メロンの眼から涙がポロポロ流れ出した。
俺はメロンの頭に手をやってそっと撫でた。
「そうだな。でもまだ俺もエルルゥもいるじゃないか。星さんと花梨も遠からず王都に戻って来れるさ」
「……だといいな……でもさ。エル姉はゆうたの第三夫人だけど、私は義理の妹で
……そんなに大っぴらにゆうたに甘えられないよ」
「なんだよ。いい子いい子くらいならいつでもしてやるさ」
「全然足りない! 私も義妹じゃなく、第四夫人がいい!」
「ちょっとまて、お前。いきなり何言いだしてんだ! そんなのダメに決まってるだろ。俺がプルーンに殺される……」
「そんなことないよ。姉妹で同じ旦那さんなんてよくあるし……私、ゆうたがエル姉とエッチした次の日から、あのエッチな匂いが部屋から全然抜けなくて、毎日変な気分だったの。それで、自分でおまんちょ触っちゃったりしてたの…‥私だって、エッチなの!」
酒を飲んだ訳ではなかろうが、何かメロンのスイッチが入ってしまっているようだ。まさか匂いだけで酔っ払ったか? とにかくエルルゥを叩き起こそう。
そう思ってエルルゥの方に寄ろうとした時、メロンが俺に飛びついてきて俺はその場に尻もちをついた。
「ゆうた、お願い。私ともエッチして!
お姉ちゃんにもあかりママにも言わないから……」
いや、ちょっと待て……ダメだろそれ。
メロンは俺の前に膝立ちになり、スカートの裾を胸まで持ちあげている。
ショーツの股間はすでに濡れ染みでびしゃびしゃだ。
しかもメロンの女の匂いがとても強い。
俺も膝立ちになり、無意識のうちにメロンと向き合いそのまま両腕で抱きしめた。
「ゆうた、触って。私のあそこ、触って……」
おれはメロンに導かれるまま、ショーツのすき間から股間に指を入れた。
ぐじゅるぷっ!
熱い汁が固まりになって俺の手にまとわりついた。
……あんっ!
俺がそのまま、メロンの筋に沿って指をゆっくり動かし、徐々に奥に入れていくに従い、メロンの顔がどんどん紅潮し、息使いも荒くなっていく。
「んあっ、気持ちいい……自分でいじるより気持ちいい……ゆうた、もっと……」
俺は膝立ちのままメロンを抱きしめているが、俺の愛撫に合わせて彼女の身体が痙攣するかのようにビクビクと脈動するのがよくわかる。
……ふはぁん……だめだめ、何か来ちゃう――――――
そして俺は指先をメロンのクリトリスにあてがい、ゆっくりと擦ってやる。
……あっ、んぁーーーーくっ!
メロンの身体が大きく上下にびくんびくんと揺れた。
絶頂に達したようだ。
メロンは俺に全体重を預けんばかりにくたーっと寄りかかってくる。
「……今日はその辺にしておいたらー」後ろからエルルゥの声がして仰天した。
「なっ、エルルゥ。起きて……」
「起きて……じゃないわよ。そんなに熱いシーンを見せつけられたら起きるって……って、メロン失神してる?」
「えっ?」
慌ててメロンの顔を見ると、満足気な顔で失神しているようだ。
「あー。こりゃよほど気持ち良かったんだねー。ゆうた、あんたもワルだよねー。
義理の妹にまで手を出すとは……」
「いや、これは…………すんません……」
「まあ、バージン貰っちゃったわけでもないし未遂ということで、プルーンにもあかりさんにも内緒にしてあげよう。そのかわり……あんた、溜まっちゃってるだろうから、今から私ん中にしっかり出してよね」
そう言いながら、エルルゥはいつの間にか下半身に何もつけておらず、そのまま俺の上にまたがって来た。
ミハイル様はお家断絶とかになっちゃったんだろうかと心配していたら、クローデルさんの使いが夜に家を訪れ、脱出は成功だったと教えてくれた。
そして、王都下はこれからますます物騒になるので、出来れば一家でイルマンに疎開せよとの事だった。
確かに、上屋敷も閉鎖されてしまっては俺は失業だし、それもありかとも思う。
だが星さんは、例のパナレールさんの辞書事業の手伝いをはじめており、勝手に離れるのも申し訳なかろうと、今後の事を王立博物館に相談に行った。
「たしかに今の状況ですと、辞書よりもご家族の生活が優先ですよね。致し方ないかと。まあ、時間はかかりますが手紙などでも作業は進められますし……」
パナレールさんも残念そうだ。
ネットがあれば在宅勤務なんて何でもないのにな。
「あっ、そうそう。ゆうたさん。この騒ぎでお伝えするの失念していたんですが、例のスマホ。暗証番号が解除できたんですよ! 電池が切れる前でよかったです」
「えっ、そうなのですか」
テシルカンさんが以前に会ったというソンツーさんのスマホの事だ。
パナレールさんが近くにいた学芸員たちに声をかけ、それを持ってきてもらった。
「ほら。アイコンが出てるでしょう?」
確かに、これならアプリが動かせるが、多分中国語で……よくわからないな。
でもこれは多分……やはり、画像ギャラリーだ。
アイコンの図柄は日本のものと、さほど変わらない。
順に写真を見ていくが、どこの風景だろう。高層ビルやら港やら……あっ、街中を飛行機が低空で飛んでいる。香港だろうか。そんな内容をパナレールさん達に解説しながら見ていったところ、とんでもない写真を見つけた。
これは……ゲートか? もしかして、ソンツーさん。ゲートに出くわして、そのまま興味本位で入っちゃったんだろうか?
見ると、写真の隣が動画になっていて、早速再生してみたところ……!
ああ……エルフだ……あの、俺に念話してきたエルフが映っている。
残念ながら何を言っているかは判らないが……確かにソンツーさんは、あのエルフと会話してるようだ。
「ああっ、こいつです! 俺達をこの世界に転移させた張本人!」
パナレールさん達にもその動画を見せたところ、直接そいつを知っている人はいなかったが、これは軍事共同研究所の制服じゃないかという人がいた。
繋がった!
俺達は、間違いなくこいつのいる世界に転移したんだ!
こいつさえ捕まえれば帰還の道が開けるんだ!
俺は感極まって、ボロボロ涙を流した。
すると、さっき軍の制服云々と言っていた人が、知り合いに軍事共同研究所をやめた者がいるので聞いてみようかと言ってくれた。
ありがたい!
だが、その人のところまでスマホの電池が持つのかも分からないし、一応博物館のものなので勝手に持ちだすのもどうかと思うと言ったところ、
「これで、似顔絵書いたらどうですか?」とパナレールさんが言った。
そうか……エルルゥなら描けるかな?
あいつ、いつもデッサン画とか書いてるし。
その夜、俺はみんなに、帰還の糸口がつかめたこと。上屋敷が閉鎖され失業したので、イルマンに移るのはどうかといった話をした。
「辞書のお仕事、ようやく作業の段取りが出来たところで残念だけど、確かに町の中いろいろ騒がしいし、ミハイル様の件でゆうくんが逮捕されたりしても困るので、私はイルマン行き賛成だよ。パナレールさんとは当分お手紙ベースで作業を進めるよ」
星さんはイルマン行きに賛成してくれたが、エルルゥとメロンは学校を続けたいという事だったので、この王室の騒動が収まるまでは、離れて暮らす方向で皆が合意した。
「トレスだけなら楽勝、楽勝!」という事で、似顔絵もエルルゥが描いてくれる事になった。
翌日、俺はエルルゥと一緒に博物館に行き、スマホの動画からあのエルフの似顔絵を起こしてもらい、軍地共同研究所をやめた人との面会の段取りを打ち合わせた。
その人は王都内にいるらしく、博物館の人がスケジュールを打診してくれる事になったが、その面会が済むまで俺はイルマンに向かえない。でも星さんと花梨はなるべく早く疎開させたいと思い、商会であごひげさんに相談した。
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「じゃあ、これ書いてね。今は王都出入する人の名簿提出しないといけないんだ。
だからここに、あかりさんと花梨ちゃんの名前お願いね。
うちのイルマン便は次、四日後に出るから」
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「ぱっぱ。ばいばいっ」花梨が俺に手を振ってくれている。
しばらく会えなくなるのは寂しいが、それもそんなに長い間ではないだろう。
星さんも名残惜しそうにこちらを見ているが……まあ、昨晩たっぷり思い出を作ったし、当面は許してくれるだろう。
二人を乗せた商会の馬車は、俺が遠くから見送る中、何事もなく王都の城門を通過して、イルマンに向かっていった。
こうしてプー太郎の俺は、日中何もすることが無く、博物館でパナレールさん達をボランティアで手伝いながら、例の面会の日程調整を待つ事となった。
花梨も、もう夜泣きやおねしょもほとんどなくなり、夜もそう大変ではなくなっていたのだが、いないとなると想像以上に家の中が静かで、やはり寂しい事にはかわりない。その日は、やる事も無いし早く寝ようかと思ってたら、戸がノックされ、出てみるとエルルゥとメロンだった。
「はっはー。寂しかろうと思って、遊びにきたよん!」
「お邪魔しまーす」
そう言って二人は、ずかずかと部屋に入って来た。
「おいおい、なんだよ。こんな夜中に、お嬢様二人がこんな男やもめのところに……ご近所様に怪しまれるだろうが」
「何言ってんの。私は第三夫人で、メロンちゃんは義理の妹じゃない。
なんにもやましい事はありませんって!」
確かにそうだ……。
エルルゥは勝手知ったると言わんばかりに、台所からコップと酒を出してきて、持参したつまみを広げ始めた。
メロンは、まだ未成年なので自分でハーブティーを持参してきている。
「どうせ明日も博物館しか行くところないんでしょう。まあ、ゆっくりやろうよ」
「そうは言うけどエルルゥ、お前明日学校じゃないの?」
「そうだけど、別に試験とか実習じゃないしー」
「私も明日は簡単な講義だけなんだけど……」
エルルゥはともかく、メロンがこうして羽を伸ばしにくるのも珍しいな。
普段はけっこう優等生のガリ勉イメージなんだが。
俺も酒をチビチビやりながら二人の学校や友達の話を聞いていい気分になってきた
……というか、エルルゥはすでに寝落ちしてるじゃないか。もう夜は結構冷え込む様になってきているので毛布を掛けてやった。
「はは、ゆうた。優しいね」メロンが言う。
「ねえ、ゆうた。お姉ちゃん、帰ってくるのかな? 国葬であんな騒動になっちゃって、戴冠式とかもっと揉めそうだよね。姫様が来ないようならお姉ちゃんも来ないよね……」
「会いたいか?」
「そりゃ会いたいよ。もうこの世でたった一人の肉親だもの。でもね。あかりママや花梨ちゃんもいたんで今まで気が紛れていたのかな……二人がイルマン行っちゃって
私、なんか寂しくなっちゃってね……」
そういいながら、メロンの眼から涙がポロポロ流れ出した。
俺はメロンの頭に手をやってそっと撫でた。
「そうだな。でもまだ俺もエルルゥもいるじゃないか。星さんと花梨も遠からず王都に戻って来れるさ」
「……だといいな……でもさ。エル姉はゆうたの第三夫人だけど、私は義理の妹で
……そんなに大っぴらにゆうたに甘えられないよ」
「なんだよ。いい子いい子くらいならいつでもしてやるさ」
「全然足りない! 私も義妹じゃなく、第四夫人がいい!」
「ちょっとまて、お前。いきなり何言いだしてんだ! そんなのダメに決まってるだろ。俺がプルーンに殺される……」
「そんなことないよ。姉妹で同じ旦那さんなんてよくあるし……私、ゆうたがエル姉とエッチした次の日から、あのエッチな匂いが部屋から全然抜けなくて、毎日変な気分だったの。それで、自分でおまんちょ触っちゃったりしてたの…‥私だって、エッチなの!」
酒を飲んだ訳ではなかろうが、何かメロンのスイッチが入ってしまっているようだ。まさか匂いだけで酔っ払ったか? とにかくエルルゥを叩き起こそう。
そう思ってエルルゥの方に寄ろうとした時、メロンが俺に飛びついてきて俺はその場に尻もちをついた。
「ゆうた、お願い。私ともエッチして!
お姉ちゃんにもあかりママにも言わないから……」
いや、ちょっと待て……ダメだろそれ。
メロンは俺の前に膝立ちになり、スカートの裾を胸まで持ちあげている。
ショーツの股間はすでに濡れ染みでびしゃびしゃだ。
しかもメロンの女の匂いがとても強い。
俺も膝立ちになり、無意識のうちにメロンと向き合いそのまま両腕で抱きしめた。
「ゆうた、触って。私のあそこ、触って……」
おれはメロンに導かれるまま、ショーツのすき間から股間に指を入れた。
ぐじゅるぷっ!
熱い汁が固まりになって俺の手にまとわりついた。
……あんっ!
俺がそのまま、メロンの筋に沿って指をゆっくり動かし、徐々に奥に入れていくに従い、メロンの顔がどんどん紅潮し、息使いも荒くなっていく。
「んあっ、気持ちいい……自分でいじるより気持ちいい……ゆうた、もっと……」
俺は膝立ちのままメロンを抱きしめているが、俺の愛撫に合わせて彼女の身体が痙攣するかのようにビクビクと脈動するのがよくわかる。
……ふはぁん……だめだめ、何か来ちゃう――――――
そして俺は指先をメロンのクリトリスにあてがい、ゆっくりと擦ってやる。
……あっ、んぁーーーーくっ!
メロンの身体が大きく上下にびくんびくんと揺れた。
絶頂に達したようだ。
メロンは俺に全体重を預けんばかりにくたーっと寄りかかってくる。
「……今日はその辺にしておいたらー」後ろからエルルゥの声がして仰天した。
「なっ、エルルゥ。起きて……」
「起きて……じゃないわよ。そんなに熱いシーンを見せつけられたら起きるって……って、メロン失神してる?」
「えっ?」
慌ててメロンの顔を見ると、満足気な顔で失神しているようだ。
「あー。こりゃよほど気持ち良かったんだねー。ゆうた、あんたもワルだよねー。
義理の妹にまで手を出すとは……」
「いや、これは…………すんません……」
「まあ、バージン貰っちゃったわけでもないし未遂ということで、プルーンにもあかりさんにも内緒にしてあげよう。そのかわり……あんた、溜まっちゃってるだろうから、今から私ん中にしっかり出してよね」
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