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第十八話 ドラゴンショック
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「それにしても……ドラゴンですか」
普段は冷静なハングレスト中将も、若干汗ばんでいるように見えた。
作戦から一夜明け、敵の追撃がないことを確認して後、朝一からブリーフィングが開始された。
ドラゴンは竜族の上位個体だが、やつらにとって指導者であり、神のような存在だ。数体のドラゴンで全竜族を治めていると聞いている。理由はともかく、一体でも共和国に組みしているとすれば、今回のように多数の竜族が参戦しているのも納得がいく。
しかし共和国は五十年ほど昔、資源を求めて、竜族をだまし討ちにして彼らの生息地を奪取しようとしたことがあり、戦争状態が数年続いた後、竜族が、なぜかその生息地である山脈より後方の砂漠地帯に引き下がった経緯がある。
竜族と共和国は休戦中ではあるが、今も戦争状態なのは変わらないはずだ。
「ドラゴンの排除は可能ですか?」
中将が情報将校に問う。
「原理的には、エルフの魔法弾は有効だと思います。ただ大きさも頑丈さも通常の竜族の比ではないため、具体的にどの程度の威力が必要なのかは、現時点ではっきりとは分かりかねます」
ドラゴンの力で進撃してくれば、昨夜など、第二中隊も危なかったと思うのだが、やつはなぜか顔を出しただけで、攻撃らしい攻撃は何もしてこなかったし、追跡もしてこなかった。やはり、まだ完全に共和国に組みしているわけではないのかも……と思いたい。
「それでは、昨日の詳細を報告してくれたまえ」
中将に促されて、情報将校が報告を始めた。
「1425に飛行機が敵要塞上空五十mほどを飛行し、その際、カメリア陸士が支援AIとともに敵要塞裏手に降下。五分後に内部への潜入に成功しています。支援AIは上空に居る時から、マナアレイスキャンを継続しており、敵要塞の大まかな構造と内部の人間及び竜族のおおよその数が把握できました」
おお―っと、場内から歓声があがった。
情報将校が続ける。
「それによると、敵要塞は、正面の防護壁はほぼ完成していますが、後方はまだ作りかけの部分があるようです。また人間は一個中隊、竜族は一個小隊ほどが確認できました」
「昨日、第三、第十二小隊がエンカウントした数とほぼ一致しますね」
「もっと正確にはつかめんのですかな」
座っていた将校たちが、話を聞いてバラバラと意見を述べる。
「数に関しては、人間はマナの流れに影響を与えにくいため、それを測定するマナアレイスキャンにとって、正確に把握するのが難しいんです。逆に、竜族やエルフなどの魔族たちは、マナをため込んでいますから把握しやすい。
……それで皆さん、重要なお話です。我が軍の最新技術、マナアレイスキャンは、要塞内に少なくとも一名のエルフの存在を確認しました!」
にわかに場内が騒然となる。
「それは、A小隊の生き残りということかね。生存しているのか?」
「少なくとも一名……とはどういうことだ、正確に判るんではないのかい」
俺もアイリス少尉も、固唾をのんで将校たちの会話を見守っている。
「え―、マナアレイスキャンにひっかかるということは、マナの代謝が行われている証明となりますので、状態はともかく、生存しているとみて間違いないかと存じます。また、少なくとも、と申しましたのは、複数名があまりにくっついていると、いまの精度では拾いきれないことがあるということです」
「なんと! すると二名以上生存の可能性もあるんだな! しかし、サンダー中尉や他の十二小隊の人間たちなどは?」
「先ほども申しましたように、人間のスキャンは苦手なので、敵味方の区別や正確な数の把握は、ほぼ出来ません」
「しかし、エルフが生きて捕らえられているということは、敵さん、エルフを積極的に始末する方針ではないのかも知れん。捕らえられたと思われるカメリア君の生存確率も高くなったかもしれんな」
その言葉に、アイリス少尉が今にも泣きだしそうだ。
「しかし、ドラゴンの存在はつかめなかった……」
中将が重苦しい口調でそういった。
「いえ、その……支援AIは、1445に現地を自力で離脱しており、それまでの間、やつはスキャンの範囲外にいたものと……空も飛びますし……」
情報将校が歯切れの悪い回答をする。
中将が口を開いた。
「今報告があったように、昨日の作戦は、敵要塞内部の威力偵察という、当初の目的を達成したと考える。しかし、要塞を攻撃しようにも、捕虜と思われるエルフを救出に行こうにも、あのドラゴンを何とかしないとどうにもならん!
現有のエルフ勢力で、あのドラゴンの排除はできんかね、アイリス少尉」
しばらく思案したのち、アイリス少尉が答えた。
「もちろん検討は致します。ですが少し時間を下さい。ローアイ少尉とも話し合いたいのです」
「よかろう。ただし、そんなに時間はないぞ。要塞攻撃はともかく、捕虜の生命の火は、時間とともに細くなっていくだろう」
やっぱり、この中将はかなりのくわせ者だ。アイリス少尉が検討を急がざるを得ないよう囲い込んでくる。しかし彼の言う事ももっともだ。俺とアイリス少尉は至急ブリーフィングを持つこととした。
第六師団本部には、打ち合わせができるブリーフィングルームが少ないため、俺たちは食堂の一角を借り、すぐに打ち合わせを開始した。俺とアイリス少尉に、それぞれの部下のエルフと、支援AIが参加している。
メグとリサは目が真っ赤になっている。昨夜からほとんど眠れていないのだろう。要塞から脱出してきた、B小隊支援AIのフォルテも昨夜からほとんどしゃべらないらしい。
AIとは言っても、中身は自分の意志と感情をもった妖精さんなので、任務とはいえ目の前のカメリアを置いてきてしまったことが、相当堪えているに違いない。
それにくらべて、うちのメンバーも疲れきってはいるが、まだ目が死んでいないのは頼もしい限りだ。
朝のブリーフィングの様子をみんなに説明し、率直に意見を求めた。
「私の偃月斬なら、あんなドラゴン、一撃で粉砕可能です!」
メグは自分のあの鋭い魔法弾を、えんげつざんと呼んでいるようだ。
「メグ、気持ちはわかるけど、あくまでも冷静にね。あなたの偃月斬があいつのクリスタルコアにクリティカルヒットすれば、あながち行けなくはないかも知れない。でも、万一急所を外した場合、次の瞬間、あなたは黒焦げよ。二振目はないと思いなさい」
アイリス少尉は、あくまでも冷静に作戦を練ろうとしているようだ。
「ならば僕が!」
沙羅が身を乗り出すが、それをいなす。
「いやいやお前もメグとおんなじだ。一撃でやれなければ俺と一緒にこんがり丸焼きだ」
「奴のクリスタルコアの位置と、その部分の防御具合が知りたいですね」
リサの言葉にポコが答えた。
「ソノでーたはアリマス。昨日会敵シタ際、極力画像でーたヲ確保シおきマシタ」
「グッジョブ! ポンコツッ」
「沙羅サン、ソレ褒メテないデス」
ポコに計算してもらった結果、背後からしっぽの付け根を狙うことで、ドラゴンのクリスタルコアに魔法弾を届かせられそうなことはわかったが、メグでも沙羅でも単発の威力が足りず、よほどのクリティカルヒットでないと撃破が難しいことが判明した。
「じゃあ沙羅ちゃん、いっせ―のせっで、同時攻撃ね!」
メグはすっかりその気だが、それはそれであまりに成功率が低い。
手詰まりか……
そう思ったとき、B小隊の支援AI、フォルテが口を開いた。
「……ひとつ、ご提案があります」
「ありがとうフォルテ。言ってみて……」
アイリス少尉が、いたわる様にやさしく問いかける。
「C小隊から、ハミル・フェイトン陸士を招聘していただけませんか?」
「ハミル? あのD小隊からC小隊に転属したハミル?」
「ハミル陸士のスキルは、攻撃力バッファーです。連携によってどれだけ効果が上がるか現時点で正確に予測はできませんが、過去のデータをみるに、25%くらいの単発攻撃力アップは見込めるかと計算します」
みんながどよめいた。
「すげ―、うちのポンコツとちがって、本物のAIみたい」
沙羅、だから本物のAIなんだって!
「それなら、メグでも沙羅でも、とりあえず直撃すれば何とかなるんじゃないか?」
「はい。理論的には」
フォルテが答える。
「やった―っ」
どよめきが歓声にかわった。
普段は冷静なハングレスト中将も、若干汗ばんでいるように見えた。
作戦から一夜明け、敵の追撃がないことを確認して後、朝一からブリーフィングが開始された。
ドラゴンは竜族の上位個体だが、やつらにとって指導者であり、神のような存在だ。数体のドラゴンで全竜族を治めていると聞いている。理由はともかく、一体でも共和国に組みしているとすれば、今回のように多数の竜族が参戦しているのも納得がいく。
しかし共和国は五十年ほど昔、資源を求めて、竜族をだまし討ちにして彼らの生息地を奪取しようとしたことがあり、戦争状態が数年続いた後、竜族が、なぜかその生息地である山脈より後方の砂漠地帯に引き下がった経緯がある。
竜族と共和国は休戦中ではあるが、今も戦争状態なのは変わらないはずだ。
「ドラゴンの排除は可能ですか?」
中将が情報将校に問う。
「原理的には、エルフの魔法弾は有効だと思います。ただ大きさも頑丈さも通常の竜族の比ではないため、具体的にどの程度の威力が必要なのかは、現時点ではっきりとは分かりかねます」
ドラゴンの力で進撃してくれば、昨夜など、第二中隊も危なかったと思うのだが、やつはなぜか顔を出しただけで、攻撃らしい攻撃は何もしてこなかったし、追跡もしてこなかった。やはり、まだ完全に共和国に組みしているわけではないのかも……と思いたい。
「それでは、昨日の詳細を報告してくれたまえ」
中将に促されて、情報将校が報告を始めた。
「1425に飛行機が敵要塞上空五十mほどを飛行し、その際、カメリア陸士が支援AIとともに敵要塞裏手に降下。五分後に内部への潜入に成功しています。支援AIは上空に居る時から、マナアレイスキャンを継続しており、敵要塞の大まかな構造と内部の人間及び竜族のおおよその数が把握できました」
おお―っと、場内から歓声があがった。
情報将校が続ける。
「それによると、敵要塞は、正面の防護壁はほぼ完成していますが、後方はまだ作りかけの部分があるようです。また人間は一個中隊、竜族は一個小隊ほどが確認できました」
「昨日、第三、第十二小隊がエンカウントした数とほぼ一致しますね」
「もっと正確にはつかめんのですかな」
座っていた将校たちが、話を聞いてバラバラと意見を述べる。
「数に関しては、人間はマナの流れに影響を与えにくいため、それを測定するマナアレイスキャンにとって、正確に把握するのが難しいんです。逆に、竜族やエルフなどの魔族たちは、マナをため込んでいますから把握しやすい。
……それで皆さん、重要なお話です。我が軍の最新技術、マナアレイスキャンは、要塞内に少なくとも一名のエルフの存在を確認しました!」
にわかに場内が騒然となる。
「それは、A小隊の生き残りということかね。生存しているのか?」
「少なくとも一名……とはどういうことだ、正確に判るんではないのかい」
俺もアイリス少尉も、固唾をのんで将校たちの会話を見守っている。
「え―、マナアレイスキャンにひっかかるということは、マナの代謝が行われている証明となりますので、状態はともかく、生存しているとみて間違いないかと存じます。また、少なくとも、と申しましたのは、複数名があまりにくっついていると、いまの精度では拾いきれないことがあるということです」
「なんと! すると二名以上生存の可能性もあるんだな! しかし、サンダー中尉や他の十二小隊の人間たちなどは?」
「先ほども申しましたように、人間のスキャンは苦手なので、敵味方の区別や正確な数の把握は、ほぼ出来ません」
「しかし、エルフが生きて捕らえられているということは、敵さん、エルフを積極的に始末する方針ではないのかも知れん。捕らえられたと思われるカメリア君の生存確率も高くなったかもしれんな」
その言葉に、アイリス少尉が今にも泣きだしそうだ。
「しかし、ドラゴンの存在はつかめなかった……」
中将が重苦しい口調でそういった。
「いえ、その……支援AIは、1445に現地を自力で離脱しており、それまでの間、やつはスキャンの範囲外にいたものと……空も飛びますし……」
情報将校が歯切れの悪い回答をする。
中将が口を開いた。
「今報告があったように、昨日の作戦は、敵要塞内部の威力偵察という、当初の目的を達成したと考える。しかし、要塞を攻撃しようにも、捕虜と思われるエルフを救出に行こうにも、あのドラゴンを何とかしないとどうにもならん!
現有のエルフ勢力で、あのドラゴンの排除はできんかね、アイリス少尉」
しばらく思案したのち、アイリス少尉が答えた。
「もちろん検討は致します。ですが少し時間を下さい。ローアイ少尉とも話し合いたいのです」
「よかろう。ただし、そんなに時間はないぞ。要塞攻撃はともかく、捕虜の生命の火は、時間とともに細くなっていくだろう」
やっぱり、この中将はかなりのくわせ者だ。アイリス少尉が検討を急がざるを得ないよう囲い込んでくる。しかし彼の言う事ももっともだ。俺とアイリス少尉は至急ブリーフィングを持つこととした。
第六師団本部には、打ち合わせができるブリーフィングルームが少ないため、俺たちは食堂の一角を借り、すぐに打ち合わせを開始した。俺とアイリス少尉に、それぞれの部下のエルフと、支援AIが参加している。
メグとリサは目が真っ赤になっている。昨夜からほとんど眠れていないのだろう。要塞から脱出してきた、B小隊支援AIのフォルテも昨夜からほとんどしゃべらないらしい。
AIとは言っても、中身は自分の意志と感情をもった妖精さんなので、任務とはいえ目の前のカメリアを置いてきてしまったことが、相当堪えているに違いない。
それにくらべて、うちのメンバーも疲れきってはいるが、まだ目が死んでいないのは頼もしい限りだ。
朝のブリーフィングの様子をみんなに説明し、率直に意見を求めた。
「私の偃月斬なら、あんなドラゴン、一撃で粉砕可能です!」
メグは自分のあの鋭い魔法弾を、えんげつざんと呼んでいるようだ。
「メグ、気持ちはわかるけど、あくまでも冷静にね。あなたの偃月斬があいつのクリスタルコアにクリティカルヒットすれば、あながち行けなくはないかも知れない。でも、万一急所を外した場合、次の瞬間、あなたは黒焦げよ。二振目はないと思いなさい」
アイリス少尉は、あくまでも冷静に作戦を練ろうとしているようだ。
「ならば僕が!」
沙羅が身を乗り出すが、それをいなす。
「いやいやお前もメグとおんなじだ。一撃でやれなければ俺と一緒にこんがり丸焼きだ」
「奴のクリスタルコアの位置と、その部分の防御具合が知りたいですね」
リサの言葉にポコが答えた。
「ソノでーたはアリマス。昨日会敵シタ際、極力画像でーたヲ確保シおきマシタ」
「グッジョブ! ポンコツッ」
「沙羅サン、ソレ褒メテないデス」
ポコに計算してもらった結果、背後からしっぽの付け根を狙うことで、ドラゴンのクリスタルコアに魔法弾を届かせられそうなことはわかったが、メグでも沙羅でも単発の威力が足りず、よほどのクリティカルヒットでないと撃破が難しいことが判明した。
「じゃあ沙羅ちゃん、いっせ―のせっで、同時攻撃ね!」
メグはすっかりその気だが、それはそれであまりに成功率が低い。
手詰まりか……
そう思ったとき、B小隊の支援AI、フォルテが口を開いた。
「……ひとつ、ご提案があります」
「ありがとうフォルテ。言ってみて……」
アイリス少尉が、いたわる様にやさしく問いかける。
「C小隊から、ハミル・フェイトン陸士を招聘していただけませんか?」
「ハミル? あのD小隊からC小隊に転属したハミル?」
「ハミル陸士のスキルは、攻撃力バッファーです。連携によってどれだけ効果が上がるか現時点で正確に予測はできませんが、過去のデータをみるに、25%くらいの単発攻撃力アップは見込めるかと計算します」
みんながどよめいた。
「すげ―、うちのポンコツとちがって、本物のAIみたい」
沙羅、だから本物のAIなんだって!
「それなら、メグでも沙羅でも、とりあえず直撃すれば何とかなるんじゃないか?」
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