【R18】特攻E小隊

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第四話 歓迎会

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「だから~、沙羅ちゃんは、まだお酒だめですって」
「うっせ―ばばぁ、軍人なんだからもうOKだよ―」
「バカ野郎、軍人でも法律でNGだ!」
 エルフでも、二百歳未満の飲酒・喫煙は法律で禁止されている。

 エルはテーブルの隅っこで、おとなしくオレンジジュースを飲んでいる。
 訓練でみんなに迷惑をかけた事を、それなりに気にしている様だ。

「すいかの姉ちゃん、そんなに気にするなよ。
 最初のうちの失敗なんて誰にでもあるさ」
 礼儀はなっていないが、人懐っこいところは沙羅の長所であろう。

「す、すいかの姉ちゃん? 
 あっ、ごめんね、心配させちゃって。せっかくの歓迎会なのに」
「そうそう。制御がうまく出来ないだけで、攻撃力もエネルギー量も人並み外れているんですから、練習してうまく出来るようになりましょうね。
 私も女性に触れるといいって判るまで、力をうまく使えず魔力を持て余していたんですよ~」

「それにしても、攻撃力もさる事ながら、MSVが3600って、どこにそんなにマナが入ってるんだ。そんだけあれば僕は魔法弾が百発は打てるよ。
 そうか、それですいかなのか!」
 沙羅が突然手をたたいて立ち上がった。

「小隊長!」
「なんだ、突然」
「マナってやっぱり、おっぱいに溜まるんだよね? 
 だから僕はマナ保有量が人より少ないんだ! 
 発育途上で、まだまだこれからだものな~」

「……おい、こいつ。なんか場の雰囲気で酔っ払ってないか?」
「おこちゃまだしね~」
「おいそこ、ばばぁ、おこちゃま言うな……で、小隊長。頼みがある」
「なんだ」

「ぼくのおっぱい揉んでくれ」

 ブ――ッ。口に含んでいたビールを全部噴き出した。
「男に揉まれるとおっぱいって大きくなるんだろ? すいかの姉ちゃんまでとは言わないが、揉んで大きくなったら、魔法弾を連発できるようになると思うんだよ」

「あらあら、沙羅ちゃん。おっぱいなら、お姉さんが揉んであ・げ・る」
「ふざけるな。男に揉まれないと意味無いだろ!」

 やれやれ、どうやって場を落ち着けたものか……

「小隊長。モウ、りりーすシテイイカ?」
 横からポコが話しかけてきた。

「おお、すまん。すっかり失念していた。
 もう作戦行動外なので、リリースしていいぞ」
「リリース?」
 お、エセ酔っ払いが食いついてくれた。

「よく見てろ」
 いままで俺の周りを浮遊していたシェルが、テーブルの上に着陸した。
 シェルの上部のカプセル部分が開き、中から出てきたのは身長三十cm位の、レオタ―ドを着た、羽のあるロングヘアの美少女だった。

「妖精さん?」
 エルが口を開いた。
 沙羅は目をまんまるにして見つめている。
「え、え~っ。なんで中身が生身なの。こいつメカじゃないの? というか、妖精さんなんて初めて見た。ほんとにいるんだ!」

 エルフのお前がそう言うかと沙羅に突っ込みたかったが……町の人間達から見たら、俺たちエルフも相当なレア種だ。

「別に軍機でもないんだが、一般にはあまり知られていないんでな。改めて説明しておこう。わが軍の戦術支援AIはみんな、錬金術で作られたホムンクルスをベースにした妖精さんだ。
 作られてすぐに小部屋に入れられて、何年もディープラーニングを続けて、ようやく一人前のAIになるんだ。
 見た目通り、すごく華奢なので、戦闘行動中は軍事ネットに繋がったシェル内で通信オペレータを兼任してもらっている」

「は~、話には聞いていましたが、私も見るのは初めてです。
 こんなに可愛くて綺麗なものだったのね~」
「カレン、ホメながら羽に触ルナ~」

「ねえ、あんな狭いとこ入ってて、おなかすいたりトイレ行きたくなったりしないの?」
 またエセ酔っ払いが絡んでくる。

「私タチハ大気中ノまなヲ直接えねるぎーニしてオリ、原則食事モ排泄モ不要デス。デスガ、確カニ中ハ狭クテ過ゴシやすクハないノデ、作戦行動時以外ハ外デ風呂ニ入ったりモシマス」

「お―、じゃ今度一緒に風呂入ろうぜ」
「却下シマス。
 沙羅トダト命ガケになりソウデ、落チ着かないデス」
「それじゃ、私とは~?」
「カレントハ、別ノ意味デ嫌デス」
「え―。それ差別ぅ~」
 ……

 なんとか、おっぱいから話がそれて、ポコには感謝だな。
 
 ◇◇◇ 

 その夜 エル・自室

「あ~あ、歓迎会、明るく振舞えなかったな~。みんないい人たちだけど、それだけに巻き添えとかにしたくないし……にしても、沙羅ちゃんは前向きだな~~。
 方向はズレてそうだけど、自分の欠点にちゃんと向きあおうとしてるし……。 
 カレンさんも……触られるのはちょっと嫌だけど、あの方法をみつけるまでは、今の私みたいに悩んだのかな……もう少し仲良くなったら、いろいろお話してみよう」

「にしても、また小隊長さんに、あられもない恰好見られちゃった。
 やっぱり、何か運命かな……ぽっ?」

 などど考えながら、また左手の人差し指が、股間を包む布の中にすべりこんでいった。


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