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23章 姉弟の夢と絆
第2話 それはきっと良くない過程
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次に梅田さんが来られたのは数日後。おしぼりで手を拭きながら「あ~、優しい和食とお味噌汁が恋しいです~」と声を上げた。
「今日もたくさんお召し上がりくださいね。定食でよろしいですか?」
「はい。お願いします」
佳鳴と千隼は並んで料理を整える。
今日のメインは鶏もも肉と厚揚げと白ねぎの煮物だ。太めの斜め切りにしたたっぷりの白ねぎはくたくたに煮込み、鶏もも肉は皮目に焼き色を付け、厚揚げと合わせてじっくりと煮込んだ。白ねぎの青い部分は細い斜め切りにして、最後にさっと煮て彩りにしてある。
小鉢ひとつめは春雨サラダだ。具はきゅうりとハムである。きゅうりは種を取ってから塩揉みして水気を出にくくしてある。味付けは酢とごま油がメインである。仕上げに白いりごまを振った。
ふたつめは大根と海苔のピリ辛炒めだ。太いめの千切りにした大根と海苔を、コチュジャンなどの調味料で炒め上げた。辛さは控えめに旨辛になる様に仕上げてある。
それに白ご飯と、お揚げと小松菜のお味噌汁を添えて梅田さんにお出しした。
「はい、お待たせしました~」
「ありがとうございます。今日も美味しそうですね!」
「ありがとうございます」
梅田さんが「いただきます」と箸を持った時、新たなお客さまが来店される。お馴染みの常連さんの男性だ。
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ~」
「こんばんは。あのさぁ、店の前で子どもがうろうろしてたから、用事でもあるのかと思って連れて来たんだけど、誰かの息子か弟?」
そう言いながら男性がそっと押し出したのは、確かに男の子だった。背の高さからして小学生高学年ぐらいだろうか。
男の子は躊躇する様な目で店内を見ると、ある一点でぱぁっと目を輝かせ、声変わりしていない高い声で「お姉ちゃん!」と叫んだ。
その途端、白米を頬張ったばかりの梅田さんが「んんっ!」と目を白黒させた。手で口を押さえながら慌てて咀嚼し飲み込んで、目線を出入り口にやる。
「か、克己!?」
梅田さんが驚いて声を上げる。男の子は嬉しそうな笑顔になり、梅田さんに駆け寄って来て、空いていた隣にすとんと座った。
「克己どうしたの! なんでここにいるの!?」
すると克己と呼ばれた男の子は得意げに胸を逸らした。
「駅前でお姉ちゃん待って、で、あとつけた。おれって名探偵みたいじゃね?」
「なんでそんなこと」
梅田さんが呆然と言うと、カウンタ下の棚に置いたバッグの中から電子音が響いた。
「あ、スマホ! 音消し忘れてた。ごめんなさい! 克己ちょっと待ってね」
梅田さんは慌ててバッグからスマートフォンを取り出し、ささっと操作をして耳に当てて口元を手で押さえた。
「もしもし、お母さん?」
電話のお相手は梅田さんのお母さまの様だ。梅田さんは短く言葉を交わした後で言った。
「克己、ここに来てる。私のあとつけて来たって。うん、うん。大丈夫。うん、じゃあ」
そして通話は切られる。梅田さんは「克己」とほんの少し怒った様な声を上げた。
「克己、お母さんに黙って抜け出して来たんだって? お母さん慌ててたよ」
「だってママに言ったら、行っちゃだめだって言われるだろ~」
「そりゃあ言うよ。もう遅い時間なんだもん。お母さんもお父さんも心配してたよ。駄目でしょ」
梅田さんがそうやんわりと言うと、克己くんは「はーい、ごめんなさーい」と少しも悪びれ無く言った。
「店長さんハヤさん、みなさんもお騒がせしてしまってごめんなさい」
梅田さんは立ち上がって方々に頭を下げる。
「いいえぇ、大丈夫ですよ。弟さんですか?」
「はい。歳の離れた弟だからか、母も私も甘やかしてしまって、すっかりわがままになってしまって」
梅田さんが情けなさそうに目を伏せる。当の克己くんは反省も何もする様子も無く、好奇心を浮かべた顔を店内に巡らせていた。
「それより克己、どうしてわざわざ駅前で待ってたの? お父さんとお母さんに内緒で私に話でもあったの?」
「違う。おれはお姉ちゃんの彼氏を見極めてやるんだ!」
そう意気揚々に行った克己くんに、梅田さんは「は?」と首を傾げた。
「どういうこと?」
「だって家でご飯食べれるのに、わざわざ外で食べる必要ないじゃん。彼氏だろ? 彼氏と会ってるんだろ? 誰だ?」
克己くんは自信満々にそう言って、きょろきょろと首を動かす。そしてことの展開にぽかんとしてしまった千隼を指差して「お前か!?」と叫ぶ様に言った。
それで千隼は我にかえり、苦笑して「僕じゃ無いよ」と言う。
「じゃあ誰だよ」
克己くんはすっかりと梅田さんが彼氏さんとここに来ていると思い込んでいる。どうしてそう思っているのかは分からないが、ともあれ店内にいる男性は揃って「違うよ」と首を振った。
「いないの? 本当に? じゃあどうして姉ちゃんは外でご飯食べるの?」
克己くんは少し不機嫌になってしまう。
「前にも言った通りだよ。お姉ちゃん、優しい味の和食が好きなの。でもお家のご飯味が濃いでしょ。だから外でいただいてるの。それに遅くなったらお母さんの手間になっちゃうからね」
「どうして? ママのご飯おいしいのに」
そう言ってぷぅと膨れる。
「お姉ちゃんと一緒にご飯食べたいのに」
だが次の瞬間にはけろりと笑顔を浮かべる。ころころと表情が目まぐるしく変わって行くのは子どもだからか。
「でも、じゃあお姉ちゃんは彼氏いないんだね! 結婚しないんだね。じゃあずっとおれと一緒にいてくれるんだね!」
そう言って満面の笑みになった。
克己くんは姉である梅田さんが大好きなのだろう。甘やかしてしまったと言う通り確かにわがままの様だ。
梅田さんだって年齢的に恋人がいてもおかしくないし、結婚していても不思議では無い。今はいらっしゃらないだけで、明日にはできるかも知れないし、電撃結婚の可能性だって否めない。
だが克己くんは梅田さんに結婚して欲しく無いのだ。このぶんだと独立も許さないかも知れない。自分と一緒にいて欲しいのだ。
梅田さんは苦笑しつつも克己くんの頭を撫でる。やはり可愛い弟なのだろう。
佳鳴にとって千隼は大事な弟だ。今も一緒に暮らしているし、こうして煮物屋さんも共に営んでいる。
だが千隼が良い人を見付けて結婚するのであれば、相手によるかも知れないが諸手を挙げて祝福するだろう。家を出ることももちろん笑顔で送り出す。この家で奥さんになる人と暮らしたいと言うのなら、佳鳴は喜んで出て行こう。
それはきっと千隼も同じだ。そんな話をしたことは無いが、共に育ってきた佳鳴はそうだと信じている。
だがもし煮物屋さんを奥さんになる人とやりたいと言われてしまったら、それは少し、いやかなり寂しいなぁと思う。それは譲ってあげられないかも知れない。
佳鳴がそんなことをぼんやりと考えていると、克己くんだ「なぁ!」と千隼に声を掛ける。そして梅田さんに「年上の人にそんな口の利き方しちゃ駄目よ」と穏やかに注意される。だが克己くんは全く介さず。
「あんたお姉ちゃんの彼氏じゃないんだよな?」
「違うよ」
「じゃあさ、あんたお姉ちゃんいる?」
「いるよ。この人が僕の姉さんだよ」
千隼が言って、佳鳴の肩を軽くぽんと叩く。佳鳴はにこっと克己くんに「姉だよ」と笑い掛けた。
「じゃあわかるよな。お姉ちゃんってなんでも言うこと聞いてくれて、なんでもしてくれるんだ。ママもそう」
父親の話が出て来ないのが気に掛かる。梅田さんからはお父さまのお話もお伺いしたことがあるので、おられるはずだ。それは千隼も同様だった様で。
「お父さんは?」
すると克己くんはむっとした様に眉をひそめた。
「お父さんは嫌い。ママを取ろうとするから」
取るも何も、ご両親が夫婦だからこそ克己くんが生まれたわけだが、そんな理屈は通用しないのだろう。
しかし佳鳴が思うのもなんだが、克己くんは本当に梅田さんとお母さまに甘やかされてきたのだなとしみじみ思う。
それは佳鳴にも、そして千隼にも経験が無いもので、そういう環境が想像しにくい。伸び伸びと育っていると言えなくも無いのだろうが、限度があるのでは無いだろうか。
人さまのご家庭の教育に口出しなんてできるわけが無いのだが、そして余計なお世話なのだろうが、佳鳴はつい心配になってしまう。
佳鳴がまなじりを下げて千隼を見ると、千隼は表情を硬くしていて、佳鳴はどきりとした。同じ弟という立場で、思うところがあるのかも知れない。
千隼は柔らかく微笑んで、ゆっくりと口を開いた。
「今日もたくさんお召し上がりくださいね。定食でよろしいですか?」
「はい。お願いします」
佳鳴と千隼は並んで料理を整える。
今日のメインは鶏もも肉と厚揚げと白ねぎの煮物だ。太めの斜め切りにしたたっぷりの白ねぎはくたくたに煮込み、鶏もも肉は皮目に焼き色を付け、厚揚げと合わせてじっくりと煮込んだ。白ねぎの青い部分は細い斜め切りにして、最後にさっと煮て彩りにしてある。
小鉢ひとつめは春雨サラダだ。具はきゅうりとハムである。きゅうりは種を取ってから塩揉みして水気を出にくくしてある。味付けは酢とごま油がメインである。仕上げに白いりごまを振った。
ふたつめは大根と海苔のピリ辛炒めだ。太いめの千切りにした大根と海苔を、コチュジャンなどの調味料で炒め上げた。辛さは控えめに旨辛になる様に仕上げてある。
それに白ご飯と、お揚げと小松菜のお味噌汁を添えて梅田さんにお出しした。
「はい、お待たせしました~」
「ありがとうございます。今日も美味しそうですね!」
「ありがとうございます」
梅田さんが「いただきます」と箸を持った時、新たなお客さまが来店される。お馴染みの常連さんの男性だ。
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ~」
「こんばんは。あのさぁ、店の前で子どもがうろうろしてたから、用事でもあるのかと思って連れて来たんだけど、誰かの息子か弟?」
そう言いながら男性がそっと押し出したのは、確かに男の子だった。背の高さからして小学生高学年ぐらいだろうか。
男の子は躊躇する様な目で店内を見ると、ある一点でぱぁっと目を輝かせ、声変わりしていない高い声で「お姉ちゃん!」と叫んだ。
その途端、白米を頬張ったばかりの梅田さんが「んんっ!」と目を白黒させた。手で口を押さえながら慌てて咀嚼し飲み込んで、目線を出入り口にやる。
「か、克己!?」
梅田さんが驚いて声を上げる。男の子は嬉しそうな笑顔になり、梅田さんに駆け寄って来て、空いていた隣にすとんと座った。
「克己どうしたの! なんでここにいるの!?」
すると克己と呼ばれた男の子は得意げに胸を逸らした。
「駅前でお姉ちゃん待って、で、あとつけた。おれって名探偵みたいじゃね?」
「なんでそんなこと」
梅田さんが呆然と言うと、カウンタ下の棚に置いたバッグの中から電子音が響いた。
「あ、スマホ! 音消し忘れてた。ごめんなさい! 克己ちょっと待ってね」
梅田さんは慌ててバッグからスマートフォンを取り出し、ささっと操作をして耳に当てて口元を手で押さえた。
「もしもし、お母さん?」
電話のお相手は梅田さんのお母さまの様だ。梅田さんは短く言葉を交わした後で言った。
「克己、ここに来てる。私のあとつけて来たって。うん、うん。大丈夫。うん、じゃあ」
そして通話は切られる。梅田さんは「克己」とほんの少し怒った様な声を上げた。
「克己、お母さんに黙って抜け出して来たんだって? お母さん慌ててたよ」
「だってママに言ったら、行っちゃだめだって言われるだろ~」
「そりゃあ言うよ。もう遅い時間なんだもん。お母さんもお父さんも心配してたよ。駄目でしょ」
梅田さんがそうやんわりと言うと、克己くんは「はーい、ごめんなさーい」と少しも悪びれ無く言った。
「店長さんハヤさん、みなさんもお騒がせしてしまってごめんなさい」
梅田さんは立ち上がって方々に頭を下げる。
「いいえぇ、大丈夫ですよ。弟さんですか?」
「はい。歳の離れた弟だからか、母も私も甘やかしてしまって、すっかりわがままになってしまって」
梅田さんが情けなさそうに目を伏せる。当の克己くんは反省も何もする様子も無く、好奇心を浮かべた顔を店内に巡らせていた。
「それより克己、どうしてわざわざ駅前で待ってたの? お父さんとお母さんに内緒で私に話でもあったの?」
「違う。おれはお姉ちゃんの彼氏を見極めてやるんだ!」
そう意気揚々に行った克己くんに、梅田さんは「は?」と首を傾げた。
「どういうこと?」
「だって家でご飯食べれるのに、わざわざ外で食べる必要ないじゃん。彼氏だろ? 彼氏と会ってるんだろ? 誰だ?」
克己くんは自信満々にそう言って、きょろきょろと首を動かす。そしてことの展開にぽかんとしてしまった千隼を指差して「お前か!?」と叫ぶ様に言った。
それで千隼は我にかえり、苦笑して「僕じゃ無いよ」と言う。
「じゃあ誰だよ」
克己くんはすっかりと梅田さんが彼氏さんとここに来ていると思い込んでいる。どうしてそう思っているのかは分からないが、ともあれ店内にいる男性は揃って「違うよ」と首を振った。
「いないの? 本当に? じゃあどうして姉ちゃんは外でご飯食べるの?」
克己くんは少し不機嫌になってしまう。
「前にも言った通りだよ。お姉ちゃん、優しい味の和食が好きなの。でもお家のご飯味が濃いでしょ。だから外でいただいてるの。それに遅くなったらお母さんの手間になっちゃうからね」
「どうして? ママのご飯おいしいのに」
そう言ってぷぅと膨れる。
「お姉ちゃんと一緒にご飯食べたいのに」
だが次の瞬間にはけろりと笑顔を浮かべる。ころころと表情が目まぐるしく変わって行くのは子どもだからか。
「でも、じゃあお姉ちゃんは彼氏いないんだね! 結婚しないんだね。じゃあずっとおれと一緒にいてくれるんだね!」
そう言って満面の笑みになった。
克己くんは姉である梅田さんが大好きなのだろう。甘やかしてしまったと言う通り確かにわがままの様だ。
梅田さんだって年齢的に恋人がいてもおかしくないし、結婚していても不思議では無い。今はいらっしゃらないだけで、明日にはできるかも知れないし、電撃結婚の可能性だって否めない。
だが克己くんは梅田さんに結婚して欲しく無いのだ。このぶんだと独立も許さないかも知れない。自分と一緒にいて欲しいのだ。
梅田さんは苦笑しつつも克己くんの頭を撫でる。やはり可愛い弟なのだろう。
佳鳴にとって千隼は大事な弟だ。今も一緒に暮らしているし、こうして煮物屋さんも共に営んでいる。
だが千隼が良い人を見付けて結婚するのであれば、相手によるかも知れないが諸手を挙げて祝福するだろう。家を出ることももちろん笑顔で送り出す。この家で奥さんになる人と暮らしたいと言うのなら、佳鳴は喜んで出て行こう。
それはきっと千隼も同じだ。そんな話をしたことは無いが、共に育ってきた佳鳴はそうだと信じている。
だがもし煮物屋さんを奥さんになる人とやりたいと言われてしまったら、それは少し、いやかなり寂しいなぁと思う。それは譲ってあげられないかも知れない。
佳鳴がそんなことをぼんやりと考えていると、克己くんだ「なぁ!」と千隼に声を掛ける。そして梅田さんに「年上の人にそんな口の利き方しちゃ駄目よ」と穏やかに注意される。だが克己くんは全く介さず。
「あんたお姉ちゃんの彼氏じゃないんだよな?」
「違うよ」
「じゃあさ、あんたお姉ちゃんいる?」
「いるよ。この人が僕の姉さんだよ」
千隼が言って、佳鳴の肩を軽くぽんと叩く。佳鳴はにこっと克己くんに「姉だよ」と笑い掛けた。
「じゃあわかるよな。お姉ちゃんってなんでも言うこと聞いてくれて、なんでもしてくれるんだ。ママもそう」
父親の話が出て来ないのが気に掛かる。梅田さんからはお父さまのお話もお伺いしたことがあるので、おられるはずだ。それは千隼も同様だった様で。
「お父さんは?」
すると克己くんはむっとした様に眉をひそめた。
「お父さんは嫌い。ママを取ろうとするから」
取るも何も、ご両親が夫婦だからこそ克己くんが生まれたわけだが、そんな理屈は通用しないのだろう。
しかし佳鳴が思うのもなんだが、克己くんは本当に梅田さんとお母さまに甘やかされてきたのだなとしみじみ思う。
それは佳鳴にも、そして千隼にも経験が無いもので、そういう環境が想像しにくい。伸び伸びと育っていると言えなくも無いのだろうが、限度があるのでは無いだろうか。
人さまのご家庭の教育に口出しなんてできるわけが無いのだが、そして余計なお世話なのだろうが、佳鳴はつい心配になってしまう。
佳鳴がまなじりを下げて千隼を見ると、千隼は表情を硬くしていて、佳鳴はどきりとした。同じ弟という立場で、思うところがあるのかも知れない。
千隼は柔らかく微笑んで、ゆっくりと口を開いた。
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