36 / 122
12章 父と息子の二人三脚
第1話 成人おめでとうございます
しおりを挟む
「いらっしゃいませ~」
「いらっしゃいませ!」
佳鳴と千隼が出迎えたのは常連の壮年男性塚田さんである。塚田さんはいつもひとりで来て静かに飲まれるお客さまだ。
他の常連さんや佳鳴たちと話すこともあるが、穏やかで物静かな質なのか口数は多くなかった。
そんな塚田さんに続いて入って来たのは青年だった。少し緊張した様な面持ちの青年は佳鳴たちにぺこりと小さく頭を下げた。
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ」
タイミング的に塚田さんのお連れさんだろう。友人と言うには年齢に差がありそうで、会社の上司部下と言うには今日は土曜日だ。親子にしては似ていないと思ったのだが。
並んで椅子に掛け、ふたりは佳鳴からおしぼりを受け取った。
「ああ店長さんハヤさん、こっち僕の息子なんですよ。この度無事20歳になったものでね、一緒に飲もうかと」
「そうなんですか。それはおめでとうございます」
それは素晴らしいことだ。佳鳴と千隼は笑みを浮かべる。そうか、親子だったか。では息子さんは母親似なのだろうか。しかし確か塚田さんの奥さんは。
「家内に先立たれて10年と少し。僕なんかでもどうにか息子を成人させることができました」
塚田さんは感慨深げに言いながらおしぼりで手を拭いた。横で息子さんも手を拭っている。
「あら塚田さん、なんか、なんて言っちゃあ駄目ですよ。こうして一緒に飲みに来られるなんて、お優しい息子さんに育てられたじゃ無いですか」
佳鳴がほんの少し嗜める様に言うと、塚田さんは「いやぁ」と照れた様に首筋を掻いた。
「ええっと、あなたがこの店の店長さんなんですか?」
息子さんが佳鳴に口を開く。
「はい。一応は弟の千隼と共同経営なんですが、私が店長さんと呼んでいただいてますねぇ」
横にいた千隼が「千隼です」とぺこりと頭を下げた。
「塚田英二と言います。父がいつもこの店のご飯が美味しいって言うので、成人したら連れて来てもらおうと思ってたんです」
「このお店は定食もありますから、いつでも来ていただいて大丈夫でしたのに」
千隼が言うと英二さんは「いえいえ」と首を振る。
「せっかくなのでお酒も飲んでみたいなぁって思って。初めてのお酒が美味しいご飯と一緒なら嬉しいなって」
「息子さん……英二さんてお呼びしても?」
「はい、もちろん」
「お酒は今日が初めてですか?」
「はい。昨日が誕生日だったので」
「あらためておめでとうございます。じゃあ初めての方でも飲みやすいお酒……ああすいません塚田さん英二さん、ご注文はお酒でよろしいですかね」
「はい。僕はビールで。英二はどうする? 飲んでみたいものとかあるか?」
「うちはお酒の種類がそう多くは無くて。お好みのものがあれば良いんですが」
「そうですね……」
英二さんがドリンクのメニューを手に取り、じっと眺めるが首を傾げて目を上げた。
「先に成人した友だちとか先輩なんかは、カクテルとかを良く飲んでいるみたいなんですけど」
「そうですね。カクテルなら甘いものも多いですから、飲みやすいものも多いですね。ですがアルコールの度数はビールなどよりも高かったりするので、飲み方は要注意なんですよ」
「そうなんですか?」
「はい。カクテルは生憎このお店では扱っていないんです。甘いものはお好きですか? 炭酸はどうでしょう」
「嫌いでは無いですが、ご飯の時に甘いものは苦手です。炭酸は好きです」
「じゃあそうですねぇ……あ」
佳鳴は指を顎に添えて考えていたが、思い付いたと口を開く。
「英二さん、飲み比べをしてみませんか?」
「飲み比べですか?」
「はい。千隼、ちょっと上に行って来る」
「分かった」
塚田さんと英二さんはきょとんとした顔を見合わせた。
佳鳴は厨房を出ると上の居住スペースへと上がり、食器棚を開けて小さなグラスを取り出す。5客セットで購入したもので普段佳鳴たちは冷酒などを飲む時に使っている。店には無いサイズのグラスだ。
それをトレイに乗せて店の厨房に戻った。
佳鳴はグラス4客に氷を入れ、それぞれに手早くお酒を作って行く。それをひとつずつカウンタに置いて行った。
「まずはレモンサワーです。お次はレモン酎ハイ。これがハイボール。こちらがハイボールにレモンを入れたものです。飲みやすいお酒を薄い目で作ってみました。どれも甘くなく、食事に合うお酒です。ビールはお好みでなければ苦いですからね。よろしければお入れしますが」
「良いんですか?」
突然提供されたグラスを前に驚いた顔をしていた英二さんがその顔を上げる。
「はい。試してみますか?」
「お願いします。父さんがビール好きなので興味があったんです」
「かしこまりました」
佳鳴はビールの小瓶を開け、残りひとつのグラスに注いだ。残りは炭酸が抜けにくい様に栓をしておいて、営業の後で飲むことにしようか。
「はい、どうぞ」
カウンタに置くと、英二さんは「ありがとうございます」と小さく頭を下げた。
英二さんはさっそくビールのグラスに手を伸ばす。英二さんのどきどきが伝わって来る様で佳鳴と千隼、英二さんの横で塚田さんも固唾を飲む。
そっとビールに口を付ける英二さん。その眉間にみるみるしわが寄った。
「……飲めるけど苦い」
どうやら口に合わなかった様だ。横で塚田さんが「ははっ」とおかしそうに笑う。
「やはり苦かったか。ああ、無理に飲まなくて良いから。後は僕が引き受けるよ。店長さん、残りのビールも僕がもらいます。後で中瓶も注文しますね」
「はい。どうぞ」
佳鳴が残りの小瓶を出すと、塚田さんはグラスに注ぎ足して一気にあおり「はぁ~!」と気持ち良さそうなため息を吐いた。
「やっぱりビールは美味しいなぁ! 英二もそのうち飲める様になると思うよ。僕も酒を飲み始めた時には、やっぱりビールは苦くて飲めなかったんだ。でもいつの間にか美味しいと思える様になっていたんだよ」
「そんなもんなんだ。味覚が変わるってやつなんだね」
「そうだと思うよ」
「ビールはその時までお預けだね。じゃあ他のお酒飲ませてもらおうかな。えっとこれがレモンサワーですね」
英二さんはグラスを手にし、恐る恐ると言った様子で口を付ける。ビールのことがあったからか少し警戒している様だ。一口喉を鳴らし、ほう、と口を開けた。
「これ美味しい。レモンの風味が爽やかでさっぱりしていますね。これは食事に合いそうです」
まだ中身が残っているレモンサワーのグラスを置いて、次にレモン酎ハイのグラスを取る。それもこくりと口に含んで。
「これも飲みやすいですね。でもサワーより少し癖が強い?」
「そうですね。焼酎でも癖のあまり無い麦焼酎を使っていますけど、それでもサワーよりは気になられるかも知れませんね」
次はハイボールである。
「ハイボールってウイスキーを炭酸で割ったやつですよね。これも飲んでる友だちとか先輩が多いです」
「ここ近年若い人たちの間でよく飲まれているお酒ですね。ウイスキーもそのままだと強いお酒なんですけど、炭酸で割ると癖もかなり抑えられるんですよ」
「飲んでみます」
そして英二さんはグラスとそっと傾ける。
「確かに酎ハイよりも強いって言うか。でもこれ結構好きな味かもです」
「でしたら最後のハイボールのレモン入り、お気に召すかも知れません」
「楽しみです」
そして英二さんは最後のグラスを手にすると、くいと軽くあおった。そして「あ」と口角を上げた。
「これがいちばん好きです。さっきのハイボールより癖が柔らかっていうか爽やかなのは、レモンのおかげでしょうか」
「そうですね。レモンの効果でしょう。生のレモンを使うかどうかで風味はかなり変わって来るんですよ」
「やっぱり生のが美味しいんですか?」
「それはもう。シロップだとやっぱり人工的な味といいますか。下手をすると悪酔いしますよ」
「あ、それは嫌だなぁ」
英二さんは苦笑する。
「ありがとうございました。じゃあ最後の、ハイボールのレモン入りの普通のサイズをお願いします」
「はい。かしこまりました。塚田さんもビールの中瓶お出ししますか?」
「そうですね。よろしくお願いします」
塚田さんは既に小瓶を飲み終えていた。英二さんはグラスに少しずつ残っていたサワーなどを順に飲み干して行く。
「ところで英二、顔が熱いとか頭がふらふらするとか、そんなのは無いか?」
「全然」
英二さんはけろりとした顔で首を左右に振った。
「そうか。どれぐらい飲めるかは判らないけど、普通には飲めるみたいだね。そこは僕に似たのかな。母さんは下戸だったからね」
「下戸?」
「酒をほとんど飲めない人のことだよ」
「へぇ。それはそれで大変そうだ」
「そうだね。このご時世と言うけど、やっぱり男はある程度は飲めた方が社会に出てから楽だよ。付き合いなんかもあるからね」
「そんなもんか」
「そんなものなんだよ」
「じゃあこれからいろんなお酒試してみるね」
「それは良いけど、一度にあまりいろんな種類を飲むと悪酔いしやすいから、気を付けて」
「うん」
そんな親子の会話を耳にしながら、佳鳴と千隼はドリンクと料理を整えて行った。
「いらっしゃいませ!」
佳鳴と千隼が出迎えたのは常連の壮年男性塚田さんである。塚田さんはいつもひとりで来て静かに飲まれるお客さまだ。
他の常連さんや佳鳴たちと話すこともあるが、穏やかで物静かな質なのか口数は多くなかった。
そんな塚田さんに続いて入って来たのは青年だった。少し緊張した様な面持ちの青年は佳鳴たちにぺこりと小さく頭を下げた。
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ」
タイミング的に塚田さんのお連れさんだろう。友人と言うには年齢に差がありそうで、会社の上司部下と言うには今日は土曜日だ。親子にしては似ていないと思ったのだが。
並んで椅子に掛け、ふたりは佳鳴からおしぼりを受け取った。
「ああ店長さんハヤさん、こっち僕の息子なんですよ。この度無事20歳になったものでね、一緒に飲もうかと」
「そうなんですか。それはおめでとうございます」
それは素晴らしいことだ。佳鳴と千隼は笑みを浮かべる。そうか、親子だったか。では息子さんは母親似なのだろうか。しかし確か塚田さんの奥さんは。
「家内に先立たれて10年と少し。僕なんかでもどうにか息子を成人させることができました」
塚田さんは感慨深げに言いながらおしぼりで手を拭いた。横で息子さんも手を拭っている。
「あら塚田さん、なんか、なんて言っちゃあ駄目ですよ。こうして一緒に飲みに来られるなんて、お優しい息子さんに育てられたじゃ無いですか」
佳鳴がほんの少し嗜める様に言うと、塚田さんは「いやぁ」と照れた様に首筋を掻いた。
「ええっと、あなたがこの店の店長さんなんですか?」
息子さんが佳鳴に口を開く。
「はい。一応は弟の千隼と共同経営なんですが、私が店長さんと呼んでいただいてますねぇ」
横にいた千隼が「千隼です」とぺこりと頭を下げた。
「塚田英二と言います。父がいつもこの店のご飯が美味しいって言うので、成人したら連れて来てもらおうと思ってたんです」
「このお店は定食もありますから、いつでも来ていただいて大丈夫でしたのに」
千隼が言うと英二さんは「いえいえ」と首を振る。
「せっかくなのでお酒も飲んでみたいなぁって思って。初めてのお酒が美味しいご飯と一緒なら嬉しいなって」
「息子さん……英二さんてお呼びしても?」
「はい、もちろん」
「お酒は今日が初めてですか?」
「はい。昨日が誕生日だったので」
「あらためておめでとうございます。じゃあ初めての方でも飲みやすいお酒……ああすいません塚田さん英二さん、ご注文はお酒でよろしいですかね」
「はい。僕はビールで。英二はどうする? 飲んでみたいものとかあるか?」
「うちはお酒の種類がそう多くは無くて。お好みのものがあれば良いんですが」
「そうですね……」
英二さんがドリンクのメニューを手に取り、じっと眺めるが首を傾げて目を上げた。
「先に成人した友だちとか先輩なんかは、カクテルとかを良く飲んでいるみたいなんですけど」
「そうですね。カクテルなら甘いものも多いですから、飲みやすいものも多いですね。ですがアルコールの度数はビールなどよりも高かったりするので、飲み方は要注意なんですよ」
「そうなんですか?」
「はい。カクテルは生憎このお店では扱っていないんです。甘いものはお好きですか? 炭酸はどうでしょう」
「嫌いでは無いですが、ご飯の時に甘いものは苦手です。炭酸は好きです」
「じゃあそうですねぇ……あ」
佳鳴は指を顎に添えて考えていたが、思い付いたと口を開く。
「英二さん、飲み比べをしてみませんか?」
「飲み比べですか?」
「はい。千隼、ちょっと上に行って来る」
「分かった」
塚田さんと英二さんはきょとんとした顔を見合わせた。
佳鳴は厨房を出ると上の居住スペースへと上がり、食器棚を開けて小さなグラスを取り出す。5客セットで購入したもので普段佳鳴たちは冷酒などを飲む時に使っている。店には無いサイズのグラスだ。
それをトレイに乗せて店の厨房に戻った。
佳鳴はグラス4客に氷を入れ、それぞれに手早くお酒を作って行く。それをひとつずつカウンタに置いて行った。
「まずはレモンサワーです。お次はレモン酎ハイ。これがハイボール。こちらがハイボールにレモンを入れたものです。飲みやすいお酒を薄い目で作ってみました。どれも甘くなく、食事に合うお酒です。ビールはお好みでなければ苦いですからね。よろしければお入れしますが」
「良いんですか?」
突然提供されたグラスを前に驚いた顔をしていた英二さんがその顔を上げる。
「はい。試してみますか?」
「お願いします。父さんがビール好きなので興味があったんです」
「かしこまりました」
佳鳴はビールの小瓶を開け、残りひとつのグラスに注いだ。残りは炭酸が抜けにくい様に栓をしておいて、営業の後で飲むことにしようか。
「はい、どうぞ」
カウンタに置くと、英二さんは「ありがとうございます」と小さく頭を下げた。
英二さんはさっそくビールのグラスに手を伸ばす。英二さんのどきどきが伝わって来る様で佳鳴と千隼、英二さんの横で塚田さんも固唾を飲む。
そっとビールに口を付ける英二さん。その眉間にみるみるしわが寄った。
「……飲めるけど苦い」
どうやら口に合わなかった様だ。横で塚田さんが「ははっ」とおかしそうに笑う。
「やはり苦かったか。ああ、無理に飲まなくて良いから。後は僕が引き受けるよ。店長さん、残りのビールも僕がもらいます。後で中瓶も注文しますね」
「はい。どうぞ」
佳鳴が残りの小瓶を出すと、塚田さんはグラスに注ぎ足して一気にあおり「はぁ~!」と気持ち良さそうなため息を吐いた。
「やっぱりビールは美味しいなぁ! 英二もそのうち飲める様になると思うよ。僕も酒を飲み始めた時には、やっぱりビールは苦くて飲めなかったんだ。でもいつの間にか美味しいと思える様になっていたんだよ」
「そんなもんなんだ。味覚が変わるってやつなんだね」
「そうだと思うよ」
「ビールはその時までお預けだね。じゃあ他のお酒飲ませてもらおうかな。えっとこれがレモンサワーですね」
英二さんはグラスを手にし、恐る恐ると言った様子で口を付ける。ビールのことがあったからか少し警戒している様だ。一口喉を鳴らし、ほう、と口を開けた。
「これ美味しい。レモンの風味が爽やかでさっぱりしていますね。これは食事に合いそうです」
まだ中身が残っているレモンサワーのグラスを置いて、次にレモン酎ハイのグラスを取る。それもこくりと口に含んで。
「これも飲みやすいですね。でもサワーより少し癖が強い?」
「そうですね。焼酎でも癖のあまり無い麦焼酎を使っていますけど、それでもサワーよりは気になられるかも知れませんね」
次はハイボールである。
「ハイボールってウイスキーを炭酸で割ったやつですよね。これも飲んでる友だちとか先輩が多いです」
「ここ近年若い人たちの間でよく飲まれているお酒ですね。ウイスキーもそのままだと強いお酒なんですけど、炭酸で割ると癖もかなり抑えられるんですよ」
「飲んでみます」
そして英二さんはグラスとそっと傾ける。
「確かに酎ハイよりも強いって言うか。でもこれ結構好きな味かもです」
「でしたら最後のハイボールのレモン入り、お気に召すかも知れません」
「楽しみです」
そして英二さんは最後のグラスを手にすると、くいと軽くあおった。そして「あ」と口角を上げた。
「これがいちばん好きです。さっきのハイボールより癖が柔らかっていうか爽やかなのは、レモンのおかげでしょうか」
「そうですね。レモンの効果でしょう。生のレモンを使うかどうかで風味はかなり変わって来るんですよ」
「やっぱり生のが美味しいんですか?」
「それはもう。シロップだとやっぱり人工的な味といいますか。下手をすると悪酔いしますよ」
「あ、それは嫌だなぁ」
英二さんは苦笑する。
「ありがとうございました。じゃあ最後の、ハイボールのレモン入りの普通のサイズをお願いします」
「はい。かしこまりました。塚田さんもビールの中瓶お出ししますか?」
「そうですね。よろしくお願いします」
塚田さんは既に小瓶を飲み終えていた。英二さんはグラスに少しずつ残っていたサワーなどを順に飲み干して行く。
「ところで英二、顔が熱いとか頭がふらふらするとか、そんなのは無いか?」
「全然」
英二さんはけろりとした顔で首を左右に振った。
「そうか。どれぐらい飲めるかは判らないけど、普通には飲めるみたいだね。そこは僕に似たのかな。母さんは下戸だったからね」
「下戸?」
「酒をほとんど飲めない人のことだよ」
「へぇ。それはそれで大変そうだ」
「そうだね。このご時世と言うけど、やっぱり男はある程度は飲めた方が社会に出てから楽だよ。付き合いなんかもあるからね」
「そんなもんか」
「そんなものなんだよ」
「じゃあこれからいろんなお酒試してみるね」
「それは良いけど、一度にあまりいろんな種類を飲むと悪酔いしやすいから、気を付けて」
「うん」
そんな親子の会話を耳にしながら、佳鳴と千隼はドリンクと料理を整えて行った。
10
お気に入りに追加
335
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
私と継母の極めて平凡な日常
当麻月菜
ライト文芸
ある日突然、父が再婚した。そして再婚後、たった三ヶ月で失踪した。
残されたのは私、橋坂由依(高校二年生)と、継母の琴子さん(32歳のキャリアウーマン)の二人。
「ああ、この人も出て行くんだろうな。私にどれだけ自分が不幸かをぶちまけて」
そう思って覚悟もしたけれど、彼女は出て行かなかった。
そうして始まった継母と私の二人だけの日々は、とても淡々としていながら酷く穏やかで、極めて平凡なものでした。
※他のサイトにも重複投稿しています。
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
マキノのカフェで、ヒトヤスミ ~Café Le Repos~
Repos
ライト文芸
田舎の古民家を改装し、カフェを開いたマキノの奮闘記。
やさしい旦那様と綴る幸せな結婚生活。
試行錯誤しながら少しずつ充実していくお店。
カフェスタッフ達の喜怒哀楽の出来事。
自分自身も迷ったり戸惑ったりいろんなことがあるけれど、
ごはんをおいしく食べることが幸せの原点だとマキノは信じています。
お店の名前は 『Cafe Le Repos』
“Repos”るぽ とは フランス語で『ひとやすみ』という意味。
ここに訪れた人が、ホッと一息ついて、小さな元気の芽が出るように。
それがマキノの願いなのです。
- - - - - - - - - - - -
このお話は、『Café Le Repos ~マキノのカフェ開業奮闘記~』の続きのお話です。
<なろうに投稿したものを、こちらでリライトしています。>
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
異世界のんびり料理屋経営
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
主人公は日本で料理屋を経営している35歳の新垣拓哉(あらかき たくや)。
ある日、体が思うように動かず今にも倒れそうになり、病院で検査した結果末期癌と診断される。
それなら最後の最後まで料理をお客様に提供しようと厨房に立つ。しかし体は限界を迎え死が訪れる・・・
次の瞬間目の前には神様がおり「異世界に赴いてこちらの住人に地球の料理を食べさせてほしいのじゃよ」と言われる。
人間・エルフ・ドワーフ・竜人・獣人・妖精・精霊などなどあらゆる種族が訪れ食でみんなが幸せな顔になる物語です。
「面白ければ、お気に入り登録お願いします」
お茶をしましょう、若菜さん。〜強面自衛官、スイーツと君の笑顔を守ります〜
ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
陸上自衛隊衛生科所属の安達四季陸曹長は、見た目がどうもヤのつく人ににていて怖い。
「だって顔に大きな傷があるんだもん!」
体力徽章もレンジャー徽章も持った看護官は、鬼神のように荒野を走る。
実は怖いのは顔だけで、本当はとても優しくて怒鳴ったりイライラしたりしない自衛官。
寺の住職になった方が良いのでは?そう思うくらいに懐が大きく、上官からも部下からも慕われ頼りにされている。
スイーツ大好き、奥さん大好きな安達陸曹長の若かりし日々を振り返るお話です。
※フィクションです。
※カクヨム、小説家になろうにも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる