38 / 41
幕間2
嵐は起こるべくして
しおりを挟む
12月に入り、世間はすっかりとクリスマスムードである。「すこやか食堂」のある本町界隈はビジネス街のためその色は薄めだが、お店などはクリスマスデコレーションが施されていたりする。「すこやか食堂」もカウンタの端に小さな可愛らしい、木製のクリスマスツリーを出した。
夜の時間帯、沙雪さんがいつも晩ごはんを食べに来るのは、オーダーストップも近い19時半ごろである。そのころには店内も落ち着いている。お酒を出さない分回転も早いのだ。
今夜は夜のお料理教室の授業が無かった赤塚さん、そしてママも一緒である。ママが経営する梅田堂山町のバーは21時を目安にオープンして、夜通し営業する。
赤塚さんの教室で習ったお料理を出すことが多いのだが、仕入れている食材のほとんどが、業務スーパーで販売されている下ごしらえ済みの冷凍野菜などで、仕込みがほとんど要らないのだそうだ。鶏がらスープやブイヨンなども市販品を効率良く使っている。その分お手頃価格で提供し、お酒で売り上げを伸ばしているのだとか。
作り置きのお惣菜などもあるのだが、営業しながら手早く作ってしまうのだそう。そういうのも効率なのだろう。みのりよりもぐっと長くバーを経営していて、掴んだリズムなどもあるのだと思う。
ママがひとりで暮らしているマンションは大国町にある。大阪メトロ御堂筋線と四つ橋線が乗り入れている利便性の高い街だ。
大国町には今宮戎神社があり、毎年1月の十日戎には参拝客で賑わう。「商売繁盛で笹持ってこーい」のおなじみの歌がお祭りを盛り上げる。福娘に選ばれる才女はみなさんとても美しい。金運の種銭が賜われることで有名な大国主神社があるのもこの街である。
この大国町、みのりたちが住む昭和町から御堂筋線でたったの3駅である。ママはみのりと離れてしまったけど、やはり少しでも近くにいたい、そんな思いがあったそうなのだ。
もし偶然会ったとしても、みのりは事情を知らなければママと認識できないし、ママにとっては神さまからのギフトだと思うことができる。結果的にそういった奇跡は起こらなかったらしいのだが。みのりとママとでは生活リズムが違いすぎるのだ。ママはバーのこともあって完全に夜型なのである。
3人は並んで和やかに定食を食べている。ママは豚の生姜焼きと蕪のごま和えと十穀米の小サイズ、赤塚さんはぶりの味噌煮と里芋の明太子サラダ、白菜の海苔和えと白ごはんの中サイズ。
沙雪さんは平目の煮付けとわさび菜のクリーム和え、蓮根のきんぴらに十穀米の小サイズ。そしてママと沙雪さんはお味噌汁、赤塚さんはお吸い物である。
「ん~、やっぱりみのりちゃんのごはん美味しいわぁ~。私も赤塚ちゃんに教えてもろてだいぶん上達したつもりやけど、やっぱり娘のごはんには叶わへんのよねっ! 私への愛が詰まってるぅ~。めっちゃ元気になるんよぉ~。特にお味噌汁はお豆腐やから、二日酔いにも効くんよねぇ~」
お味噌やお豆腐などの大豆製品には、肝臓の働きを助けるたんぱく質が豊富に含まれているのだ。ビタミンB群も豊富で、飲み過ぎたときに不足しがちになるビタミンB1も摂取できる。
「すこやか食堂」ではお酒を出していないし、そこまで意識しているわけでは無いのだが、そもそも大豆製品は日頃から摂りたい栄養素が詰まっているのだ。
ママはバーの営業中、お客さまにお酒をごちそうになるのが常だということだった。二日酔い防止のために、営業前に漢方薬の五苓散を飲んでいるのだが、お酒の量は日によってまちまちで、たまにオーバーしてしまうらしいのだ。もちろん無理をしない様に心掛けてはいるものの、お客さまに請われては断るのも難しい。
しかもお客さまによってお酒の種類も違うので、ちゃんぽん飲みになってしまう。なので悪酔いもしやすく、長く残ってしまうこともあるそうだ。なので起き抜けのしじみのお味噌汁は必須なのだ。レトルトのものを買いだめしているとのこと。
さて、初冬のホームパーティですっかりと打ち解けたみのりとママだった。ママはバーを開ける前、時折こうして「すこやか食堂」で晩ごはんを食べる様になった。時間はその日によって違うのだが、今日は沙雪さんが来る時間帯と被り、なおかつ赤塚さんまで来たのである。
ママと沙雪さんとで赤塚さんを囲む様にカウンタ席に座り、ママは心なしかはしゃいでいる様に見えた。
「そりゃあねぇ、思いは込めてるで。美味しくなぁれ、元気になぁれって。でもママの方が私よりずっと長くお料理してるやん」
「ちゃうんよぅ、みのりちゃん。今食べてるこれは、みのりちゃんが私のためだけに作ってくれたんやもん。せやから美味しいんよぉ~」
ママはすっかりとご機嫌である。確かにこうして身内が来ると、他のお客さまとは違う緊張感が芽生え、そして知っている人相手だから、余計に美味しくしようなんて思いが生じてしまうかも知れない。
お惣菜は作り置きだが、それでも少しでも綺麗に盛り付けたいなんて思ってしまう。こういうのを「えこひいき」と言うのだろうか。
もちろん全てのお客さまに美味しいと思って欲しくて、日々尽力しているのだが。
赤塚さんはそんな調子のママを微笑ましげに見て、「そうですよねぇ」と相槌を打つ。
「子どもとか親とか、家族が作ってくれたもんは、やっぱり格別ですよねぇ。せや、家族っちゅうたら、俺、沙雪さんと結婚することになったから」
さらりと何気無く落とされた爆弾発言に、みのりはもちろん悠ちゃんも唖然としてしまう。ママだけが「まぁっ」なんて黄色い声を上げた。
「おお、お、おめでとうございます。え、ええ、えと、おふたりはいつから」
みのりがどもりながら聞くと、赤塚さんと沙雪さんは目を見合わせる。そうしてみると、確かのふたりの間には、親密な空気が流れている様に見えた。
「結構長いかなぁ。いやな、俺も沙雪さんも結婚にこだわりは無いねん。でも俺ももう42やから、考えが古い親からもせっつかれとったんよ」
「……42!? 赤塚さん42歳やったんですか!?」
みのりはまた驚く。経歴を逆算して、初対面のときは30歳前後、今は33歳前後だと思っていたのだが。見た目だってとても若いのだし。悠ちゃんも驚いた様で、あんぐりと口を開けていた。
「ああ、俺イケメンやから、若く見えんねん。俺、数年会社員やってから専門学校行ったからな」
衝撃的なことがらがぽこぽこ出てきて、みのりはすっかりと混乱してしまう。
「えええええ~……」
そんな情けない声を上げると、赤塚さんはおかしそうに「わはは」と笑う。
「俺らんことより常盤ちゃんと柏木くんは? いつ結婚するん?」
「へ?」
みのりはまた目を白黒させる。みのりと悠ちゃんが? 結婚? 何のことだ。
「それはまぁ、追々と」
悠ちゃんの自然な声が隣から聞こえる。どういうことだろうか。追々?
「みのりちゃん、気ぃ付けや、柏木、下手したらストーカーになる気質しとるから」
沙雪さんにもそんなことを言われ、みのりはまた困惑する。
「あかんよ! みのりちゃんはまだあげへんよ!」
ママまでそんなことを言うので、場はますますカオスになる。みのりは戸惑いっぱなしだ。
「まぁまぁ、ママさん」
「せやからあんたにママ呼ばわりされる筋合いあれへん!」
ママの低い怒声が響き、店内はさらに混沌化してしまったのだった。
夜の時間帯、沙雪さんがいつも晩ごはんを食べに来るのは、オーダーストップも近い19時半ごろである。そのころには店内も落ち着いている。お酒を出さない分回転も早いのだ。
今夜は夜のお料理教室の授業が無かった赤塚さん、そしてママも一緒である。ママが経営する梅田堂山町のバーは21時を目安にオープンして、夜通し営業する。
赤塚さんの教室で習ったお料理を出すことが多いのだが、仕入れている食材のほとんどが、業務スーパーで販売されている下ごしらえ済みの冷凍野菜などで、仕込みがほとんど要らないのだそうだ。鶏がらスープやブイヨンなども市販品を効率良く使っている。その分お手頃価格で提供し、お酒で売り上げを伸ばしているのだとか。
作り置きのお惣菜などもあるのだが、営業しながら手早く作ってしまうのだそう。そういうのも効率なのだろう。みのりよりもぐっと長くバーを経営していて、掴んだリズムなどもあるのだと思う。
ママがひとりで暮らしているマンションは大国町にある。大阪メトロ御堂筋線と四つ橋線が乗り入れている利便性の高い街だ。
大国町には今宮戎神社があり、毎年1月の十日戎には参拝客で賑わう。「商売繁盛で笹持ってこーい」のおなじみの歌がお祭りを盛り上げる。福娘に選ばれる才女はみなさんとても美しい。金運の種銭が賜われることで有名な大国主神社があるのもこの街である。
この大国町、みのりたちが住む昭和町から御堂筋線でたったの3駅である。ママはみのりと離れてしまったけど、やはり少しでも近くにいたい、そんな思いがあったそうなのだ。
もし偶然会ったとしても、みのりは事情を知らなければママと認識できないし、ママにとっては神さまからのギフトだと思うことができる。結果的にそういった奇跡は起こらなかったらしいのだが。みのりとママとでは生活リズムが違いすぎるのだ。ママはバーのこともあって完全に夜型なのである。
3人は並んで和やかに定食を食べている。ママは豚の生姜焼きと蕪のごま和えと十穀米の小サイズ、赤塚さんはぶりの味噌煮と里芋の明太子サラダ、白菜の海苔和えと白ごはんの中サイズ。
沙雪さんは平目の煮付けとわさび菜のクリーム和え、蓮根のきんぴらに十穀米の小サイズ。そしてママと沙雪さんはお味噌汁、赤塚さんはお吸い物である。
「ん~、やっぱりみのりちゃんのごはん美味しいわぁ~。私も赤塚ちゃんに教えてもろてだいぶん上達したつもりやけど、やっぱり娘のごはんには叶わへんのよねっ! 私への愛が詰まってるぅ~。めっちゃ元気になるんよぉ~。特にお味噌汁はお豆腐やから、二日酔いにも効くんよねぇ~」
お味噌やお豆腐などの大豆製品には、肝臓の働きを助けるたんぱく質が豊富に含まれているのだ。ビタミンB群も豊富で、飲み過ぎたときに不足しがちになるビタミンB1も摂取できる。
「すこやか食堂」ではお酒を出していないし、そこまで意識しているわけでは無いのだが、そもそも大豆製品は日頃から摂りたい栄養素が詰まっているのだ。
ママはバーの営業中、お客さまにお酒をごちそうになるのが常だということだった。二日酔い防止のために、営業前に漢方薬の五苓散を飲んでいるのだが、お酒の量は日によってまちまちで、たまにオーバーしてしまうらしいのだ。もちろん無理をしない様に心掛けてはいるものの、お客さまに請われては断るのも難しい。
しかもお客さまによってお酒の種類も違うので、ちゃんぽん飲みになってしまう。なので悪酔いもしやすく、長く残ってしまうこともあるそうだ。なので起き抜けのしじみのお味噌汁は必須なのだ。レトルトのものを買いだめしているとのこと。
さて、初冬のホームパーティですっかりと打ち解けたみのりとママだった。ママはバーを開ける前、時折こうして「すこやか食堂」で晩ごはんを食べる様になった。時間はその日によって違うのだが、今日は沙雪さんが来る時間帯と被り、なおかつ赤塚さんまで来たのである。
ママと沙雪さんとで赤塚さんを囲む様にカウンタ席に座り、ママは心なしかはしゃいでいる様に見えた。
「そりゃあねぇ、思いは込めてるで。美味しくなぁれ、元気になぁれって。でもママの方が私よりずっと長くお料理してるやん」
「ちゃうんよぅ、みのりちゃん。今食べてるこれは、みのりちゃんが私のためだけに作ってくれたんやもん。せやから美味しいんよぉ~」
ママはすっかりとご機嫌である。確かにこうして身内が来ると、他のお客さまとは違う緊張感が芽生え、そして知っている人相手だから、余計に美味しくしようなんて思いが生じてしまうかも知れない。
お惣菜は作り置きだが、それでも少しでも綺麗に盛り付けたいなんて思ってしまう。こういうのを「えこひいき」と言うのだろうか。
もちろん全てのお客さまに美味しいと思って欲しくて、日々尽力しているのだが。
赤塚さんはそんな調子のママを微笑ましげに見て、「そうですよねぇ」と相槌を打つ。
「子どもとか親とか、家族が作ってくれたもんは、やっぱり格別ですよねぇ。せや、家族っちゅうたら、俺、沙雪さんと結婚することになったから」
さらりと何気無く落とされた爆弾発言に、みのりはもちろん悠ちゃんも唖然としてしまう。ママだけが「まぁっ」なんて黄色い声を上げた。
「おお、お、おめでとうございます。え、ええ、えと、おふたりはいつから」
みのりがどもりながら聞くと、赤塚さんと沙雪さんは目を見合わせる。そうしてみると、確かのふたりの間には、親密な空気が流れている様に見えた。
「結構長いかなぁ。いやな、俺も沙雪さんも結婚にこだわりは無いねん。でも俺ももう42やから、考えが古い親からもせっつかれとったんよ」
「……42!? 赤塚さん42歳やったんですか!?」
みのりはまた驚く。経歴を逆算して、初対面のときは30歳前後、今は33歳前後だと思っていたのだが。見た目だってとても若いのだし。悠ちゃんも驚いた様で、あんぐりと口を開けていた。
「ああ、俺イケメンやから、若く見えんねん。俺、数年会社員やってから専門学校行ったからな」
衝撃的なことがらがぽこぽこ出てきて、みのりはすっかりと混乱してしまう。
「えええええ~……」
そんな情けない声を上げると、赤塚さんはおかしそうに「わはは」と笑う。
「俺らんことより常盤ちゃんと柏木くんは? いつ結婚するん?」
「へ?」
みのりはまた目を白黒させる。みのりと悠ちゃんが? 結婚? 何のことだ。
「それはまぁ、追々と」
悠ちゃんの自然な声が隣から聞こえる。どういうことだろうか。追々?
「みのりちゃん、気ぃ付けや、柏木、下手したらストーカーになる気質しとるから」
沙雪さんにもそんなことを言われ、みのりはまた困惑する。
「あかんよ! みのりちゃんはまだあげへんよ!」
ママまでそんなことを言うので、場はますますカオスになる。みのりは戸惑いっぱなしだ。
「まぁまぁ、ママさん」
「せやからあんたにママ呼ばわりされる筋合いあれへん!」
ママの低い怒声が響き、店内はさらに混沌化してしまったのだった。
33
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
心の落とし物
緋色刹那
ライト文芸
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも
・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ )
〈本作の楽しみ方〉
本作は読む喫茶店です。順に読んでもいいし、興味を持ったタイトルや季節から読んでもオッケーです。
知らない人、知らない設定が出てきて不安になるかもしれませんが、喫茶店の常連さんのようなものなので、雰囲気を楽しんでください(一応説明↓)。
〈あらすじ〉
〈心の落とし物〉はありませんか?
どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。
あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。
喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。
ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。
懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。
〈主人公と作中用語〉
・添野由良(そえのゆら)
洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。
・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。
・〈探し人(さがしびと)〉
〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。
・〈未練溜まり(みれんだまり)〉
忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。
・〈分け御霊(わけみたま)〉
生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
小さなパン屋の恋物語
あさの紅茶
ライト文芸
住宅地にひっそりと佇む小さなパン屋さん。
毎日美味しいパンを心を込めて焼いている。
一人でお店を切り盛りしてがむしゃらに働いている、そんな毎日に何の疑問も感じていなかった。
いつもの日常。
いつものルーチンワーク。
◆小さなパン屋minamiのオーナー◆
南部琴葉(ナンブコトハ) 25
早瀬設計事務所の御曹司にして若き副社長。
自分の仕事に誇りを持ち、建築士としてもバリバリ働く。
この先もずっと仕事人間なんだろう。
別にそれで構わない。
そんな風に思っていた。
◆早瀬設計事務所 副社長◆
早瀬雄大(ハヤセユウダイ) 27
二人の出会いはたったひとつのパンだった。
**********
作中に出てきます三浦杏奈のスピンオフ【そんな恋もありかなって。】もどうぞよろしくお願い致します。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
家政夫くんと、はてなのレシピ
真鳥カノ
ライト文芸
12/13 アルファポリス文庫様より書籍刊行です!
***
第五回ライト文芸大賞「家族愛賞」を頂きました!
皆々様、本当にありがとうございます!
***
大学に入ったばかりの泉竹志は、母の知人から、家政夫のバイトを紹介される。
派遣先で待っていたのは、とてもノッポで、無愛想で、生真面目な初老の男性・野保だった。
妻を亡くして気落ちしている野保を手伝ううち、竹志はとあるノートを発見する。
それは、亡くなった野保の妻が残したレシピノートだった。
野保の好物ばかりが書かれてあるそのノートだが、どれも、何か一つ欠けている。
「さあ、最後の『美味しい』の秘密は、何でしょう?」
これは謎でもミステリーでもない、ほんのちょっとした”はてな”のお話。
「はてなのレシピ」がもたらす、温かい物語。
※こちらの作品はエブリスタの方でも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる