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4章 心と身体の痩せ方太り方
第3話 間食のすすめ
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健康的に太るには。
確かにお茄子さんは痩せている。痩せすぎと言っても過言では無い。それは、例えばモデルさんであるなら大きな武器になるだろうか。
お父さんいわく。
「歳取ったら太りやすくなるからな~」
そう言いながら、ふっくらと膨らみつつあるお腹を撫でていた。それは確かに「太る」ではあるのだが、決して健康的では無い。下手をしたらメタボリックシンドロームなどに陥る可能性があり、あまり良いとは言えない。
お父さんは悠ちゃんとの晩酌を楽しみつつ、あまり、特に腰回りが太らない様に気を付けている様だ。お酒を飲む前にストレッチなどをしているそう。悠ちゃんも。
「変な太り方は、できたらしたく無いわなぁ」
なんて言いつつ、自宅で軽いトレーニングなどをしているらしい。
ちなみに今のところ、みのりにもお母さんにもその兆候は無い。お母さんは産後太りはしたらしいが、ダイエットに励んだそうだ。そして今もその体型を保っている。みのりも少食だからか幸い太りにくい体質で、助かっている。ふたりともお酒を飲まないことも理由にあるのかも知れない。
いや、今はお茄子さんだ。男性でも女性でも、健康的に太るためにはいくつかの方法があるのだが。
「えっと、太れない原因はいくつかあるそうなんですけど、まず、食事量です」
「ああ……、ぼく、少ないっすよね」
お茄子さんが肩を落とす。確かにお茄子さんの1度の食事量は少ない。
「それやったら、お食事を分けたらええんです。ええっと、分けるっちゅうか、間食をするんです」
「お菓子とか、っすか?」
「いえ。おにぎりとかナッツとか、果物とかチーズとか。そういうのをがええですよ。間食っちゅうとおやつってイメージですけど、軽食がええんです。朝昼晩はごはんをちゃんと食べて、プラスアルファです。そうやってちょっとずつカロリーを増やして行くんです」
「時間、あるやろか」
お茄子さんは考え込む様に目を伏せた。
「あの、失礼なんですが、お仕事は会社勤めですか?」
それならひと口放り込む隙があると思うのだが。悠ちゃんも会社員時代、お仕事中に小腹が空いたら、ひと口で食べられるお菓子などをつまんでいると言っていた。
「いえ、ぼくは心斎橋の居酒屋で、料理人をしてるんす」
なんと、同業者だったのか。そうか、だから作り手の心理として、「すこやか食堂」のごはんを美味しいと伝えてくれたのか。みのりがその事実にひとりで納得していると、お茄子さんは自嘲気味に笑った。
「ぼく、こんなんなんで、お腹に力入らんで、せやからおっきな声も出せんで、よう先輩に怒られるんす。聞こえへん、もっとでかい声出せって」
ということは、従業員さんも多い賑やかな職場なのだろうか。
心斎橋は大阪メトロ御堂筋線の、本町駅から1駅南下した駅である。本町はビジネス街の色が濃いが、心斎橋に行けばすっかりと繁華街である。駅前には大丸百貨店や心斎橋パルコ、心斎橋筋商店街があり、筋を曲がれば居酒屋さんもあり、その中にはチェーン店や大箱も多い。
お茄子さんのお仕事先は、そのうちのどれかなのだろう。みのりは学生時代はともかく、ここ数年はすっかりと居酒屋さんから足が遠のいている。だからその雰囲気の記憶はかなりおぼろげなのだが、従業員さんまで大声を出さなければならない職場だと大変そうだ。かなり賑やかなお店なのだろう。場所柄もあって、若いお客さまが多いのかも知れない。
「こっちは来る伝票通りに作るだけなんで、それは大丈夫なんすけど、仕上がったときに掛ける声が聞こえんて。その間に冷めてしもたりして。いや、できたやつを置く台があって、そこに伝票と一緒に置くんで、気付いたら持ってってくれるんすけど、やっぱり声を掛けた方が客にもできたてを食べてもらえるんで」
大きな声を出すのに必要なのは、呼吸法である。腹式呼吸と呼ばれるものだ。肺からでは無くお腹から息をすることを意識して、口を大きく開ける。簡単な様だが、姿勢が悪く、身体に力が入らないと難しい。
みのりもそう詳しいわけでは無いが、学生時代のお友だちには合唱やバンドのボーカル、管楽器をやっていた子もいて、そういう子たちは地声も大きかった。常から呼吸法ができていたのだろう。
「腹式呼吸やねん。背筋を伸ばして、お腹を意識して、鼻から息を吸ったときにお腹がしっかり膨らんで、口から吐いたときに凹む。部活でそんな練習すんねん。そしたら自然にできる様になったわ」
吹奏楽部に入っていたお友だちから、そんなことを教えてもらったことがある。
だがそれはあとの話。まずは健康的に太って、力が出る様にしなければ。
「心斎橋の居酒屋さんやったら、営業は夜だけですか? ランチ営業とかは」
「ランチやってるっすけど、ぼくが入ってるのは夜だけっす。3時に入って仕込みして、4時半にまかない食べて、5時から営業っす。それから落ち着く9時までノンストップで、交代で10分休憩もろて、11時で営業終わり、で、後片付けして帰るんが11時半っす」
「あの、1度に食べはる量が少なかったら、お腹減るんも早よ無いですか?」
「そうでも無いっす。せやから間食する気が起こらんで」
なるほど、お茄子さんは燃費も良いのか。ならどうしようか。みのりは考える。
「ごはん食べるときは、お腹いっぱい食べはります? それとも腹八分目とか」
「腹八分目にしてるっす。あんまお腹いっぱいになると、しんどなるんで」
「せやったら、やっぱりそれはそのままで、意識して間食をしてみたらええと思います。ナッツとかって結構カロリー高いんですよ。たんぱく質とかが豊富で、身体にもええんですけどね。アレルギーとか大丈夫ですか?」
「無いっす。アレルギーは花粉症すら無いのが唯一の自慢す」
それは羨ましい。とはいえ、みのりも幸いあまり目立ったアレルギーは無くて助かっているのだが。
「ひと口でもカロリー高めで栄養豊富なもんを、3食のごはんに影響が出ない量、食べはるんがええと思います。ナッツやチーズもですけど、果物が難しかったらドライフルーツとかもええですね。あとは、カカオ成分の高いチョコレートとか。こう、手軽にぱくって食べられるもんが、続くんや無いかなぁて思います」
「分かりました。始めてみます。ありがとうございます」
お茄子さんは救われた様な顔で、ぺこりと頭を下げた。
確かにお茄子さんは痩せている。痩せすぎと言っても過言では無い。それは、例えばモデルさんであるなら大きな武器になるだろうか。
お父さんいわく。
「歳取ったら太りやすくなるからな~」
そう言いながら、ふっくらと膨らみつつあるお腹を撫でていた。それは確かに「太る」ではあるのだが、決して健康的では無い。下手をしたらメタボリックシンドロームなどに陥る可能性があり、あまり良いとは言えない。
お父さんは悠ちゃんとの晩酌を楽しみつつ、あまり、特に腰回りが太らない様に気を付けている様だ。お酒を飲む前にストレッチなどをしているそう。悠ちゃんも。
「変な太り方は、できたらしたく無いわなぁ」
なんて言いつつ、自宅で軽いトレーニングなどをしているらしい。
ちなみに今のところ、みのりにもお母さんにもその兆候は無い。お母さんは産後太りはしたらしいが、ダイエットに励んだそうだ。そして今もその体型を保っている。みのりも少食だからか幸い太りにくい体質で、助かっている。ふたりともお酒を飲まないことも理由にあるのかも知れない。
いや、今はお茄子さんだ。男性でも女性でも、健康的に太るためにはいくつかの方法があるのだが。
「えっと、太れない原因はいくつかあるそうなんですけど、まず、食事量です」
「ああ……、ぼく、少ないっすよね」
お茄子さんが肩を落とす。確かにお茄子さんの1度の食事量は少ない。
「それやったら、お食事を分けたらええんです。ええっと、分けるっちゅうか、間食をするんです」
「お菓子とか、っすか?」
「いえ。おにぎりとかナッツとか、果物とかチーズとか。そういうのをがええですよ。間食っちゅうとおやつってイメージですけど、軽食がええんです。朝昼晩はごはんをちゃんと食べて、プラスアルファです。そうやってちょっとずつカロリーを増やして行くんです」
「時間、あるやろか」
お茄子さんは考え込む様に目を伏せた。
「あの、失礼なんですが、お仕事は会社勤めですか?」
それならひと口放り込む隙があると思うのだが。悠ちゃんも会社員時代、お仕事中に小腹が空いたら、ひと口で食べられるお菓子などをつまんでいると言っていた。
「いえ、ぼくは心斎橋の居酒屋で、料理人をしてるんす」
なんと、同業者だったのか。そうか、だから作り手の心理として、「すこやか食堂」のごはんを美味しいと伝えてくれたのか。みのりがその事実にひとりで納得していると、お茄子さんは自嘲気味に笑った。
「ぼく、こんなんなんで、お腹に力入らんで、せやからおっきな声も出せんで、よう先輩に怒られるんす。聞こえへん、もっとでかい声出せって」
ということは、従業員さんも多い賑やかな職場なのだろうか。
心斎橋は大阪メトロ御堂筋線の、本町駅から1駅南下した駅である。本町はビジネス街の色が濃いが、心斎橋に行けばすっかりと繁華街である。駅前には大丸百貨店や心斎橋パルコ、心斎橋筋商店街があり、筋を曲がれば居酒屋さんもあり、その中にはチェーン店や大箱も多い。
お茄子さんのお仕事先は、そのうちのどれかなのだろう。みのりは学生時代はともかく、ここ数年はすっかりと居酒屋さんから足が遠のいている。だからその雰囲気の記憶はかなりおぼろげなのだが、従業員さんまで大声を出さなければならない職場だと大変そうだ。かなり賑やかなお店なのだろう。場所柄もあって、若いお客さまが多いのかも知れない。
「こっちは来る伝票通りに作るだけなんで、それは大丈夫なんすけど、仕上がったときに掛ける声が聞こえんて。その間に冷めてしもたりして。いや、できたやつを置く台があって、そこに伝票と一緒に置くんで、気付いたら持ってってくれるんすけど、やっぱり声を掛けた方が客にもできたてを食べてもらえるんで」
大きな声を出すのに必要なのは、呼吸法である。腹式呼吸と呼ばれるものだ。肺からでは無くお腹から息をすることを意識して、口を大きく開ける。簡単な様だが、姿勢が悪く、身体に力が入らないと難しい。
みのりもそう詳しいわけでは無いが、学生時代のお友だちには合唱やバンドのボーカル、管楽器をやっていた子もいて、そういう子たちは地声も大きかった。常から呼吸法ができていたのだろう。
「腹式呼吸やねん。背筋を伸ばして、お腹を意識して、鼻から息を吸ったときにお腹がしっかり膨らんで、口から吐いたときに凹む。部活でそんな練習すんねん。そしたら自然にできる様になったわ」
吹奏楽部に入っていたお友だちから、そんなことを教えてもらったことがある。
だがそれはあとの話。まずは健康的に太って、力が出る様にしなければ。
「心斎橋の居酒屋さんやったら、営業は夜だけですか? ランチ営業とかは」
「ランチやってるっすけど、ぼくが入ってるのは夜だけっす。3時に入って仕込みして、4時半にまかない食べて、5時から営業っす。それから落ち着く9時までノンストップで、交代で10分休憩もろて、11時で営業終わり、で、後片付けして帰るんが11時半っす」
「あの、1度に食べはる量が少なかったら、お腹減るんも早よ無いですか?」
「そうでも無いっす。せやから間食する気が起こらんで」
なるほど、お茄子さんは燃費も良いのか。ならどうしようか。みのりは考える。
「ごはん食べるときは、お腹いっぱい食べはります? それとも腹八分目とか」
「腹八分目にしてるっす。あんまお腹いっぱいになると、しんどなるんで」
「せやったら、やっぱりそれはそのままで、意識して間食をしてみたらええと思います。ナッツとかって結構カロリー高いんですよ。たんぱく質とかが豊富で、身体にもええんですけどね。アレルギーとか大丈夫ですか?」
「無いっす。アレルギーは花粉症すら無いのが唯一の自慢す」
それは羨ましい。とはいえ、みのりも幸いあまり目立ったアレルギーは無くて助かっているのだが。
「ひと口でもカロリー高めで栄養豊富なもんを、3食のごはんに影響が出ない量、食べはるんがええと思います。ナッツやチーズもですけど、果物が難しかったらドライフルーツとかもええですね。あとは、カカオ成分の高いチョコレートとか。こう、手軽にぱくって食べられるもんが、続くんや無いかなぁて思います」
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