10 / 41
1章 すこやか食堂を作ろう
第10話 急展開ののちに
しおりを挟む
「そらまた、えらい急展開やな」
その日の晩ごはんどき、赤塚さんと沙雪さんに提案してもらったことを両親と悠ちゃんに報告すると、お父さんは目を丸くした。お母さんと悠ちゃんも驚いている。
食卓には、みのりが教室で赤塚さんに教えてもらいながら作ったヤングコーンのお料理が並んでいる。カレー粉を使ったスパイシー炒め、クリームチーズと合わせたジェノベーゼソース和え、アスパラガスと合わせたオイスターソース炒め、アボカドとスモークサーモンで固めたテリーヌ、そしてピクルスだ。
どれも生のヤングコーンの瑞々しい味わいを活かしたものだ。さすが赤塚さん。両親にも悠ちゃんにも大好評である。
「ほんまにびっくりしたんやけど、1階は前は居酒屋さんやったんやて。せやから居抜きで貸してもらえるんよ。塗り替えたりはしたいなって思うんやけど。せやからまた試算して、それ目指して貯金頑張るつもりやねん。沙雪さんのお陰で、お店が現実味を帯びた気がするんよ」
あのビルは沙雪さんのご祖父母の生前贈与なのだそうだ。受け継いだのが3年前のこととのこと。居酒屋さんはご祖父母の代から営業していて、当時は酔っ払いにそれほど悪感情を持っていなかった沙雪さんは、空いていた3階を住居に改装して引っ越して来た。それまでは大阪市内某所のマンションにいたそうだ。
夜遅い時間まで1階がそれなりにうるさかったわけだが、居酒屋だからそんなもの、自分は3階にいるのだからそこまで害は無いと思いつつ、少しの騒音は我慢していたそうなのだが。
ある日、ビルの前をお客さんに酷く荒らされたことで堪忍袋の緒が切れてしまい、退去を命じたのだった。沙雪さんの酔っ払い嫌いはこれらの経験によるものだった。
居酒屋さん側からしてみれば理不尽だったのかも知れない。所有者とはいえ、後から来て住み着いたのは沙雪さんだ。だがビルの権利は沙雪さんにある。それから沙雪さんは1階も2階も、お酒を扱わない商売をする人しか入れないと決めたのだ。
赤塚さんのお料理教室も当然飲酒は無い。少人数だからうるさくもならない。だから格安で借りられているそうだ。ちなみに赤塚さんが入るまで、2階部分は税理士事務所だった。借主が大阪北部にお家を建て、そちらで営業するからと退去したそうだ。
すると。
「貯金やったら僕もしてるから、合わせたら結構な額になるんとちゃう?」
悠ちゃんがこともなげに言うものだから、みのりは思わず「へ?」ときょとんとしてしまう。悠ちゃんの貯金が何の関係が?
「一緒にやるんやったら、僕も出すやろ、そりゃ」
え、いつそんな話になった? みのりは首をますます傾げていく。
「悠ちゃんが一緒やったら安心やもんな!」
「せやな、私もそう思うわ」
お母さんとお父さんもそんなことを言い出す。ちょっと待って欲しい。だからいつからそんな話に? みのりは目を白黒させながら、皆の顔をあたふたと見渡す。もしかしたらみのりが忘れているだけなのだろうか。
「あ、そうや、うちもみのりの結婚資金にって貯めてるお金があんねん。みのりやったら結婚よりお店のために渡したげた方が良さそうやな」
お母さんは言うと、立ち上がって「通帳取って来る~」と小走りでリビングを出て行った。悠ちゃんも「僕のはっと」と言いながらスマートフォンをいじる。
「今、こんだけあるわ」
そう言って悠ちゃんが差し出したスマートフォンの画面。某メガバンクのアプリで、貯蓄口座の金額を見てみのりは目を見張った。みのりのものと雲泥の差だったからだ。
確かに悠ちゃんは正社員でみのりより長い期間お仕事をしていたのだから、目標を持って貯金しているのならおかしくは無いのかも知れない。でもまさか悠ちゃんは、みのりとお店をしてくれようと、ここまでしてくれたのだろうか。
「お待たせ~」
お母さんも戻って来る。手にしていた通帳は、悠ちゃんが口座を持っているのと同じ銀行。みのり名義である。ぱらぱらと開いて最後に印字された金額を見せてくれた。それでまたみのりは目を剥いた。
試算や見積もりはまだこれからだが、これらにみのりの貯金を合わせたら、もしかしたら融資無しで開店に漕ぎ着けることができるかも知れない。
まだまだ先のことだと思っていたのに、開店があっという間に近付いた。みのりの胸が希望で膨らむ。
だが本当に良いのだろうか。みのりの様な若輩者が、しかもまだまだ未熟で。みのりの中の迷う心は拭えない。だが赤塚さんの言葉を思い出す。
「お料理にゴールは無い。大事なのはタイミング」
それは今なのだろうか。こぢんまりとした、でも暖かなお店。心と身体を癒す、美味しいごはんを提供する食堂。
それを確かに悠ちゃんと営むことができるのなら、心強いのかも知れない。もともとアルバイトさんに来てもらおうと思っていたから、気心知れている悠ちゃんとだったら人間関係も安心だ。
「みのり、細かいことはまた詰めてこ。今度僕にも1階部分を見せて欲しいわ」
「……うん」
みのりははにかみながら頷いた。
それから悠ちゃんは、何のためらいも無くお仕事先に退職願を出した。
改装は、沙雪さんがご祖父母の代から懇意にしているという工務店を紹介してくれた。3階の改装もそこでしてもらったそうだ。
居抜きとは言え動かせる家具や調理器具は前の居酒屋さんによって持ち出されていたので、赤塚さんが紹介してくれた中古器具のお店で揃えた。
食材の仕入れ先も赤塚さんの紹介だ。赤塚さんはブランド食材なども使うが、みのりたちのお店はコストも重視するので一般的なもので充分で、そういうニーズにも対応してくれるとのことだった。
食器類は有給休暇消化に入った悠ちゃんと千日前の道具屋筋商店街にこまめに通い、いろいろなパターンのものを少しずつ買い集めて行った。お鍋などの調理機器もここで揃えることができた。
制服をどうしようかと悠ちゃんと話した結果、あまり堅苦しくならない方が良いだろうと、私服のTシャツと黒のボトムにお揃いの紺色のエプロンを着けることにした。エプロンの胸元には店名を白色でプリントしてもらった。これも道具屋筋のお店でだ。
道具屋筋商店街はその名の通り、飲食に関わるものならほとんどのものが揃えられる店舗が所狭しと立ち並ぶ商店街である。
近くにはお笑いを主体とした某芸能事務所が構える演芸場や、大阪を中心に活動をしているアイドルグループのシアターなどもあり、いつでも賑わっている。みのりにとってはテーマパークの様なわくわくする商店街なのだ。
飲食店経営に必要な食品衛生責任者の資格も取った。みのりは栄養士と調理師の免許を持っているので、講習受講の必要は無くスムーズに取得できた。念のため防火管理者の資格も取った。保健所への届けも滞り無く。他にも細々とした届け出を済ませて。
そうしてプレオープンにはお友だちが駆け付けてくれて。
「すこやか食堂」と名付けられたみのりと悠ちゃんのお店は、無事開店することができたのだった。みのりが22歳のときのことだった。
その日の晩ごはんどき、赤塚さんと沙雪さんに提案してもらったことを両親と悠ちゃんに報告すると、お父さんは目を丸くした。お母さんと悠ちゃんも驚いている。
食卓には、みのりが教室で赤塚さんに教えてもらいながら作ったヤングコーンのお料理が並んでいる。カレー粉を使ったスパイシー炒め、クリームチーズと合わせたジェノベーゼソース和え、アスパラガスと合わせたオイスターソース炒め、アボカドとスモークサーモンで固めたテリーヌ、そしてピクルスだ。
どれも生のヤングコーンの瑞々しい味わいを活かしたものだ。さすが赤塚さん。両親にも悠ちゃんにも大好評である。
「ほんまにびっくりしたんやけど、1階は前は居酒屋さんやったんやて。せやから居抜きで貸してもらえるんよ。塗り替えたりはしたいなって思うんやけど。せやからまた試算して、それ目指して貯金頑張るつもりやねん。沙雪さんのお陰で、お店が現実味を帯びた気がするんよ」
あのビルは沙雪さんのご祖父母の生前贈与なのだそうだ。受け継いだのが3年前のこととのこと。居酒屋さんはご祖父母の代から営業していて、当時は酔っ払いにそれほど悪感情を持っていなかった沙雪さんは、空いていた3階を住居に改装して引っ越して来た。それまでは大阪市内某所のマンションにいたそうだ。
夜遅い時間まで1階がそれなりにうるさかったわけだが、居酒屋だからそんなもの、自分は3階にいるのだからそこまで害は無いと思いつつ、少しの騒音は我慢していたそうなのだが。
ある日、ビルの前をお客さんに酷く荒らされたことで堪忍袋の緒が切れてしまい、退去を命じたのだった。沙雪さんの酔っ払い嫌いはこれらの経験によるものだった。
居酒屋さん側からしてみれば理不尽だったのかも知れない。所有者とはいえ、後から来て住み着いたのは沙雪さんだ。だがビルの権利は沙雪さんにある。それから沙雪さんは1階も2階も、お酒を扱わない商売をする人しか入れないと決めたのだ。
赤塚さんのお料理教室も当然飲酒は無い。少人数だからうるさくもならない。だから格安で借りられているそうだ。ちなみに赤塚さんが入るまで、2階部分は税理士事務所だった。借主が大阪北部にお家を建て、そちらで営業するからと退去したそうだ。
すると。
「貯金やったら僕もしてるから、合わせたら結構な額になるんとちゃう?」
悠ちゃんがこともなげに言うものだから、みのりは思わず「へ?」ときょとんとしてしまう。悠ちゃんの貯金が何の関係が?
「一緒にやるんやったら、僕も出すやろ、そりゃ」
え、いつそんな話になった? みのりは首をますます傾げていく。
「悠ちゃんが一緒やったら安心やもんな!」
「せやな、私もそう思うわ」
お母さんとお父さんもそんなことを言い出す。ちょっと待って欲しい。だからいつからそんな話に? みのりは目を白黒させながら、皆の顔をあたふたと見渡す。もしかしたらみのりが忘れているだけなのだろうか。
「あ、そうや、うちもみのりの結婚資金にって貯めてるお金があんねん。みのりやったら結婚よりお店のために渡したげた方が良さそうやな」
お母さんは言うと、立ち上がって「通帳取って来る~」と小走りでリビングを出て行った。悠ちゃんも「僕のはっと」と言いながらスマートフォンをいじる。
「今、こんだけあるわ」
そう言って悠ちゃんが差し出したスマートフォンの画面。某メガバンクのアプリで、貯蓄口座の金額を見てみのりは目を見張った。みのりのものと雲泥の差だったからだ。
確かに悠ちゃんは正社員でみのりより長い期間お仕事をしていたのだから、目標を持って貯金しているのならおかしくは無いのかも知れない。でもまさか悠ちゃんは、みのりとお店をしてくれようと、ここまでしてくれたのだろうか。
「お待たせ~」
お母さんも戻って来る。手にしていた通帳は、悠ちゃんが口座を持っているのと同じ銀行。みのり名義である。ぱらぱらと開いて最後に印字された金額を見せてくれた。それでまたみのりは目を剥いた。
試算や見積もりはまだこれからだが、これらにみのりの貯金を合わせたら、もしかしたら融資無しで開店に漕ぎ着けることができるかも知れない。
まだまだ先のことだと思っていたのに、開店があっという間に近付いた。みのりの胸が希望で膨らむ。
だが本当に良いのだろうか。みのりの様な若輩者が、しかもまだまだ未熟で。みのりの中の迷う心は拭えない。だが赤塚さんの言葉を思い出す。
「お料理にゴールは無い。大事なのはタイミング」
それは今なのだろうか。こぢんまりとした、でも暖かなお店。心と身体を癒す、美味しいごはんを提供する食堂。
それを確かに悠ちゃんと営むことができるのなら、心強いのかも知れない。もともとアルバイトさんに来てもらおうと思っていたから、気心知れている悠ちゃんとだったら人間関係も安心だ。
「みのり、細かいことはまた詰めてこ。今度僕にも1階部分を見せて欲しいわ」
「……うん」
みのりははにかみながら頷いた。
それから悠ちゃんは、何のためらいも無くお仕事先に退職願を出した。
改装は、沙雪さんがご祖父母の代から懇意にしているという工務店を紹介してくれた。3階の改装もそこでしてもらったそうだ。
居抜きとは言え動かせる家具や調理器具は前の居酒屋さんによって持ち出されていたので、赤塚さんが紹介してくれた中古器具のお店で揃えた。
食材の仕入れ先も赤塚さんの紹介だ。赤塚さんはブランド食材なども使うが、みのりたちのお店はコストも重視するので一般的なもので充分で、そういうニーズにも対応してくれるとのことだった。
食器類は有給休暇消化に入った悠ちゃんと千日前の道具屋筋商店街にこまめに通い、いろいろなパターンのものを少しずつ買い集めて行った。お鍋などの調理機器もここで揃えることができた。
制服をどうしようかと悠ちゃんと話した結果、あまり堅苦しくならない方が良いだろうと、私服のTシャツと黒のボトムにお揃いの紺色のエプロンを着けることにした。エプロンの胸元には店名を白色でプリントしてもらった。これも道具屋筋のお店でだ。
道具屋筋商店街はその名の通り、飲食に関わるものならほとんどのものが揃えられる店舗が所狭しと立ち並ぶ商店街である。
近くにはお笑いを主体とした某芸能事務所が構える演芸場や、大阪を中心に活動をしているアイドルグループのシアターなどもあり、いつでも賑わっている。みのりにとってはテーマパークの様なわくわくする商店街なのだ。
飲食店経営に必要な食品衛生責任者の資格も取った。みのりは栄養士と調理師の免許を持っているので、講習受講の必要は無くスムーズに取得できた。念のため防火管理者の資格も取った。保健所への届けも滞り無く。他にも細々とした届け出を済ませて。
そうしてプレオープンにはお友だちが駆け付けてくれて。
「すこやか食堂」と名付けられたみのりと悠ちゃんのお店は、無事開店することができたのだった。みのりが22歳のときのことだった。
36
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
十年目の結婚記念日
あさの紅茶
ライト文芸
結婚して十年目。
特別なことはなにもしない。
だけどふと思い立った妻は手紙をしたためることに……。
妻と夫の愛する気持ち。
短編です。
**********
このお話は他のサイトにも掲載しています
公主の嫁入り
マチバリ
キャラ文芸
宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。
17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。
中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
八奈結び商店街を歩いてみれば
世津路 章
キャラ文芸
こんな商店街に、帰りたい――
平成ノスタルジー風味な、なにわ人情コメディ長編!
=========
大阪のどっかにある《八奈結び商店街》。
両親のいない兄妹、繁雄・和希はしょっちゅうケンカ。
二人と似た境遇の千十世・美也の兄妹と、幼なじみでしょっちゅうコケるなずな。
5人の少年少女を軸に織りなされる、騒々しくもあたたかく、時々切ない日常の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる