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おまけ 幕外で続く日常
88場 繋がり、続いていく未来
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「……以上を持ちまして、入学式を終了致します。新入生は上級生の指示に従って行動してください」
窮屈な式が終わり、シリウスは喉元のネクタイを緩めながらため息をついた。
九月といえど、まだ残暑厳しい季節だ。冷風機が効いているとはいえ、魔法学校生の真っ黒なローブは見ているだけで暑苦しい。
「鎧着てない分、父さんの時代よりはマシかな……」
未だに紺色の鎧兜を後生大事に着ている父親の姿を思い出して、肩をすくめる。最近はデュラハンといえども、鎧兜を着ることは少なくなった。
飯の種が減るとデュラハン防具職人の伯母は嘆いていたが、ラスタ一の腕を持つ彼女なら、他種族の武具や生活用品でも十分食べていけるだろう。優秀な跡取りも育っていることだし。
「ええと、ルーク兄ちゃんはどこだろう……。魔法学校は人が多いからよくわかんないな……」
「シリウス!」
大広間を抜けたところで辺りを見渡していると、小柄な青年が手を振りながら人混みを掻き分けて駆け寄ってきた。
アップにした長い金髪に翡翠色の瞳。耳こそ丸いものの、ハーフエルフの父親の血をしっかり受け継いで、とても整った顔つきをしている。
青年はシリウスと同じく黒いローブを羽織り、その下にはゆったりとした緑色のチュニックと煉瓦色の細身のズボンを身につけていた。
彼の名前はルーク・アグニス。魔法紋師の父親の店を継ぐため、今年から大学院に進学した四歳上の従兄弟だ。十八歳という若さで数々の論文を発表し、すでに頭角を現しているらしい。
「ようこそ、魔法学校に。首都から長旅だったし、疲れたでしょ」
「そうなんだよ。父さんったら飛竜便使わせてくれなくてさあ。自分の時はおばあちゃんにお金出してもらってたのに」
「グレイグ叔父さんはエレン叔母さんに弱いからなあ。贅沢させるなって釘刺されたんじゃない」
シリウスとよく似た小柄なデュラハンの姿を思い浮かべ、「そうかも」と呟く。
母親は子供の頃苦労したせいで、大貴族のリヒトシュタイン家に嫁入りしてからも所帯染みている。後継ぎのシリウスを産んでもなお、王城の魔学研究所の魔技師として働いているぐらいだ。
「ちょっとぐらいいいのにねえ。一人息子なんだからさあ」
ぼやくシリウスに、ルークが笑う。伯父のレイそっくりな姿だが、笑顔だけは伯母のメルディによく似ていた。
ルークの案内に従って廊下を歩きながら、たわいのないやり取りは続く。
「最後に会ったのは年末年始だね。みんな元気にしてる?」
「元気元気。ミーティア姉ちゃんとユスティも相変わらず工房で金槌振るってるよ。おじいちゃんたちも特に変わりなし。クリフさんも」
ミーティアとユスティはルークの妹と弟だ。ミーティアはシリウスの二つ上で、ユスティは同い年。
二人とも三度の飯よりも職人仕事が大好きで、日がな一日工房にこもっている。容姿はルークとは違い、メルディにそっくりだ。その気性も。
「みんなからお菓子やらなんやらたんまり持たされてるから、あとで渡すよ。そろそろグリムバルドの味が恋しいでしょ?」
「嬉しいなあ。持つべきものは闇魔法使いの従兄弟だね」
「初級レベルだけどね」
シリウスは父親から受け継いだ氷と闇属性の他に、母親から受け継いだ光と雷属性もある。
四つも属性を持つなんて滅多にないことだが、相反する属性を宿したせいで、全て初級レベルしか使えない。
だから魔法学校に入学を決めたのだ。ここに来れば魔力の扱い方を学べると思って。
「来たからには、しっかり勉強するつもりだけどさあ。いっそ、魔力が爆上がりするアイテムとかないかな……。魔法学校って、なんかそういうのありそうじゃん」
「噂はあるけどねえ。賢者の雫っていう、飲めば大いなる力を授かるアイテムが、魔法学校のどこかに隠されてるって」
「やっぱりあるんだ。じゃあさ、それ僕たちで……」
「あっ、シリウス、前……!」
ルークが忠告してくれたが間に合わなかった。何かに顔の闇をぶつけ、一瞬だけ視界がぶれる。
慌てて前を向くと、そこには白いローブを羽織ったヒト種の男性が、後ろ手を組んで立派な柱時計を見上げていた。
いつの間にか玄関ホールに出て、寮のある二番路に入らずに壁際に寄って行ったらしい。二人とも、どれだけ話に夢中になっていたのか。まるで迷路蝶に惑わされたみたいだ。
「すみません、ニール先生。ちゃんと前を見てなくて」
「珍しいね、ルークが注意散漫になるなんて。レイ先輩が見たら驚くだろうなあ」
「父にチクるのはやめてくださいね。最近、何かにつけてお小言が多いんです。こっちはもう成人してるのに」
「子供ができると心配性になるものなんだよ。親ってのはね」
人形のように整った顔でニールは笑った。
くすんだ金髪に、夏の森のような緑色の瞳。彼――ニール・エステルはシリウスの両親の親友で、魔法紋学科の教師だ。
若い頃はレイに弟子入りしていたらしく、長期休みになると、よく首都を訪れていた。魔法紋師たちの間では繊細な魔法紋を書くと評判だ。丁寧でわかりやすい授業をするので、生徒からの人気も高いらしい。
「入学おめでとう、シリウス。そうしてローブを羽織っている姿、お母さんにそっくりだね」
「よく言われます。僕としては体格のいい父さんに似たかったんですけど」
「あいつには似なくていいよ。知恵のある脳筋は一番タチが悪いんだよ」
ニールが軽口を叩く。グレイグとは親友ではあるのだが、たまにこういうのを挟んでくる。昔、色々あったらしい。とはいえ、仲が良いことには変わりないので、大人しく聞いておく。
「ごめん。子供に言うことじゃなかったね」
ニールはこほんと咳払いすると、柱時計からシリウスたちに向き直った。その瞳には親愛の情が込められている。
「体が小さくたって、魔力が弱くたって、自分がやりたいと思うことを投げ出さずにやればそれでいいんだ。どうしても出来ないときは、周りの仲間に頼ればいい。『知識は求めるものにすべからく与えられる泉である』。ここはそういうところだからね」
ニールはシリウスが魔法学校に来た理由を知っているのだ。胸がじんと温かくなるのを感じながら、「はい」と返事をして頭を下げる。
そのまま少し世間話を交わし、そろそろ寮に行こうかとルークが促したところで、ニールが二人を引き止めた。
「そうだ。さっき、面白そうな話をしてたね。賢者の雫がどうのこうのって」
「え? ああ、でも、ただの噂ですよね? 大いなる力が授かるアイテムがあるなんて」
初日から教師にマークされたくないので、探そうとしてたことは隠して答える。すると、ニールは三日月のように目を細めて、口の端を吊り上げた。
「あるよ」
目を点にするシリウスたちに、ニールは穏やかな声を崩さぬまま話を続ける。
「賢者の雫はある。ここにずっといる僕が言うんだから間違いないよ」
一歩シリウスたちに近づいたニールが、ポケットから取り出した何かを手渡した。四つに折り畳まれた羊皮紙だ。虫食いなどの劣化は見受けられないが、かなり古い。百年以上は経っていそうだ。
「これは……?」
「入学祝い。これをどうするかは君たちが決めな。諦めなければ、素敵なものが手に入るかもね」
そう言って、ニールは魅惑的な微笑みを浮かべると玄関ホールを去って行った。
こつこつと遠ざかっていく靴音を聞きながら、ルークと顔を突き合わせて羊皮紙を開く。
そこには、少し右上りな字でこう書いてあった。
『七つの不思議と七つの仲間。
力を合わせて何を生む?
時の流れに導かれ、たどり着いたその先に、
大いなる力を秘めた賢者の雫。
飲めばたちまち賢者の仲間入り!』
窮屈な式が終わり、シリウスは喉元のネクタイを緩めながらため息をついた。
九月といえど、まだ残暑厳しい季節だ。冷風機が効いているとはいえ、魔法学校生の真っ黒なローブは見ているだけで暑苦しい。
「鎧着てない分、父さんの時代よりはマシかな……」
未だに紺色の鎧兜を後生大事に着ている父親の姿を思い出して、肩をすくめる。最近はデュラハンといえども、鎧兜を着ることは少なくなった。
飯の種が減るとデュラハン防具職人の伯母は嘆いていたが、ラスタ一の腕を持つ彼女なら、他種族の武具や生活用品でも十分食べていけるだろう。優秀な跡取りも育っていることだし。
「ええと、ルーク兄ちゃんはどこだろう……。魔法学校は人が多いからよくわかんないな……」
「シリウス!」
大広間を抜けたところで辺りを見渡していると、小柄な青年が手を振りながら人混みを掻き分けて駆け寄ってきた。
アップにした長い金髪に翡翠色の瞳。耳こそ丸いものの、ハーフエルフの父親の血をしっかり受け継いで、とても整った顔つきをしている。
青年はシリウスと同じく黒いローブを羽織り、その下にはゆったりとした緑色のチュニックと煉瓦色の細身のズボンを身につけていた。
彼の名前はルーク・アグニス。魔法紋師の父親の店を継ぐため、今年から大学院に進学した四歳上の従兄弟だ。十八歳という若さで数々の論文を発表し、すでに頭角を現しているらしい。
「ようこそ、魔法学校に。首都から長旅だったし、疲れたでしょ」
「そうなんだよ。父さんったら飛竜便使わせてくれなくてさあ。自分の時はおばあちゃんにお金出してもらってたのに」
「グレイグ叔父さんはエレン叔母さんに弱いからなあ。贅沢させるなって釘刺されたんじゃない」
シリウスとよく似た小柄なデュラハンの姿を思い浮かべ、「そうかも」と呟く。
母親は子供の頃苦労したせいで、大貴族のリヒトシュタイン家に嫁入りしてからも所帯染みている。後継ぎのシリウスを産んでもなお、王城の魔学研究所の魔技師として働いているぐらいだ。
「ちょっとぐらいいいのにねえ。一人息子なんだからさあ」
ぼやくシリウスに、ルークが笑う。伯父のレイそっくりな姿だが、笑顔だけは伯母のメルディによく似ていた。
ルークの案内に従って廊下を歩きながら、たわいのないやり取りは続く。
「最後に会ったのは年末年始だね。みんな元気にしてる?」
「元気元気。ミーティア姉ちゃんとユスティも相変わらず工房で金槌振るってるよ。おじいちゃんたちも特に変わりなし。クリフさんも」
ミーティアとユスティはルークの妹と弟だ。ミーティアはシリウスの二つ上で、ユスティは同い年。
二人とも三度の飯よりも職人仕事が大好きで、日がな一日工房にこもっている。容姿はルークとは違い、メルディにそっくりだ。その気性も。
「みんなからお菓子やらなんやらたんまり持たされてるから、あとで渡すよ。そろそろグリムバルドの味が恋しいでしょ?」
「嬉しいなあ。持つべきものは闇魔法使いの従兄弟だね」
「初級レベルだけどね」
シリウスは父親から受け継いだ氷と闇属性の他に、母親から受け継いだ光と雷属性もある。
四つも属性を持つなんて滅多にないことだが、相反する属性を宿したせいで、全て初級レベルしか使えない。
だから魔法学校に入学を決めたのだ。ここに来れば魔力の扱い方を学べると思って。
「来たからには、しっかり勉強するつもりだけどさあ。いっそ、魔力が爆上がりするアイテムとかないかな……。魔法学校って、なんかそういうのありそうじゃん」
「噂はあるけどねえ。賢者の雫っていう、飲めば大いなる力を授かるアイテムが、魔法学校のどこかに隠されてるって」
「やっぱりあるんだ。じゃあさ、それ僕たちで……」
「あっ、シリウス、前……!」
ルークが忠告してくれたが間に合わなかった。何かに顔の闇をぶつけ、一瞬だけ視界がぶれる。
慌てて前を向くと、そこには白いローブを羽織ったヒト種の男性が、後ろ手を組んで立派な柱時計を見上げていた。
いつの間にか玄関ホールに出て、寮のある二番路に入らずに壁際に寄って行ったらしい。二人とも、どれだけ話に夢中になっていたのか。まるで迷路蝶に惑わされたみたいだ。
「すみません、ニール先生。ちゃんと前を見てなくて」
「珍しいね、ルークが注意散漫になるなんて。レイ先輩が見たら驚くだろうなあ」
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「子供ができると心配性になるものなんだよ。親ってのはね」
人形のように整った顔でニールは笑った。
くすんだ金髪に、夏の森のような緑色の瞳。彼――ニール・エステルはシリウスの両親の親友で、魔法紋学科の教師だ。
若い頃はレイに弟子入りしていたらしく、長期休みになると、よく首都を訪れていた。魔法紋師たちの間では繊細な魔法紋を書くと評判だ。丁寧でわかりやすい授業をするので、生徒からの人気も高いらしい。
「入学おめでとう、シリウス。そうしてローブを羽織っている姿、お母さんにそっくりだね」
「よく言われます。僕としては体格のいい父さんに似たかったんですけど」
「あいつには似なくていいよ。知恵のある脳筋は一番タチが悪いんだよ」
ニールが軽口を叩く。グレイグとは親友ではあるのだが、たまにこういうのを挟んでくる。昔、色々あったらしい。とはいえ、仲が良いことには変わりないので、大人しく聞いておく。
「ごめん。子供に言うことじゃなかったね」
ニールはこほんと咳払いすると、柱時計からシリウスたちに向き直った。その瞳には親愛の情が込められている。
「体が小さくたって、魔力が弱くたって、自分がやりたいと思うことを投げ出さずにやればそれでいいんだ。どうしても出来ないときは、周りの仲間に頼ればいい。『知識は求めるものにすべからく与えられる泉である』。ここはそういうところだからね」
ニールはシリウスが魔法学校に来た理由を知っているのだ。胸がじんと温かくなるのを感じながら、「はい」と返事をして頭を下げる。
そのまま少し世間話を交わし、そろそろ寮に行こうかとルークが促したところで、ニールが二人を引き止めた。
「そうだ。さっき、面白そうな話をしてたね。賢者の雫がどうのこうのって」
「え? ああ、でも、ただの噂ですよね? 大いなる力が授かるアイテムがあるなんて」
初日から教師にマークされたくないので、探そうとしてたことは隠して答える。すると、ニールは三日月のように目を細めて、口の端を吊り上げた。
「あるよ」
目を点にするシリウスたちに、ニールは穏やかな声を崩さぬまま話を続ける。
「賢者の雫はある。ここにずっといる僕が言うんだから間違いないよ」
一歩シリウスたちに近づいたニールが、ポケットから取り出した何かを手渡した。四つに折り畳まれた羊皮紙だ。虫食いなどの劣化は見受けられないが、かなり古い。百年以上は経っていそうだ。
「これは……?」
「入学祝い。これをどうするかは君たちが決めな。諦めなければ、素敵なものが手に入るかもね」
そう言って、ニールは魅惑的な微笑みを浮かべると玄関ホールを去って行った。
こつこつと遠ざかっていく靴音を聞きながら、ルークと顔を突き合わせて羊皮紙を開く。
そこには、少し右上りな字でこう書いてあった。
『七つの不思議と七つの仲間。
力を合わせて何を生む?
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