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2幕 新婚旅行を満喫します!
75場 隠し部屋の攻防
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ニールの胸ぐらを掴み、結界から引き摺り出す。直後、メルディの首から木の根が消えた。レイが魔法で切り裂いたのだ。
「メルディ! 退いて!」
「させるか!」
レイの意図を察したニールが右手の杖を手放し、メルディのシャツを掴んで引き寄せた。そのまま足を掛けられ、ニール共々床に倒れる。
魔法学校ではレスリングもしっかり教えているようだ。覆い被さってくるニールに容赦なく首と胸を抑えられ、思わずむせる。
予想していたよりも力が強い。唯一自由になる右手でニールのローブを引っ張るが、びくともしない。グレイグよりも小さいと思って油断した。
「お姉ちゃん!」
「メルディさん!」
レイが木の根から解放したのだろう。口々に叫ぶグレイグとエレンの声がした。
アズロは体が小さ過ぎて狙いがつけられなかったらしい。揺らぐ視界の端で、木の根に拘束されたまま怒っているのが見えた。
「全員動くな!」
メルディの額に杖を突きつけ、ニールが叫ぶ。その目に本気を感じ取ったレイたちがぴたりと動きを止める。
顔の上に降ってくる息がやけに荒い。ニールはひどく興奮しているようだ。下手に刺激すれば、何をするかわからない。さすがのレイも、手を出しあぐねているみたいだった。
「シュミット。メルディさんから鍵を取るんだ。君なら触れても問題ないだろ」
「エステル君、もうやめてよ! 賢者の雫は君が飲めばいい。だから、メルディさんを解放して!」
「いいから取れ! さもないと……!」
「勝手に話を進めんじゃないわよ!」
さっきは不覚を取ったが、やられっぱなしで黙っていられない。
脱臼しそうな勢いで腕を伸ばし、ニールがさっき投げ捨てた杖を取る。
そのまま全力で横っ面に振り下ろしたものの、すんでのところで弾かれてしまった。放物線を描いて床に落ちた杖が、あえなくエレンの足元に転がって行く。
「諦めの悪い人だな! そんなに痛い目に遭いたいんですか!」
激情のままに、ニールが杖を振り上げる。レイが必死の形相で「メルディ!」と叫び、こちらに腕を伸ばした――が。
「レイ!」
うめき声を上げ、レイはそのまま地面に倒れた。こちらに伸ばした両腕が痙攣している。ただでさえ負傷した体だ。ついに魔力も体力も限界に来たらしい。
それでも、血が出るほど唇を噛み締め、メルディを守ろうと身を起こそうとする。その姿に涙が滲んだ。
「ははっ。さすがの先輩も歳には勝てませんね!」
乾いた笑みをこぼし、ニールがまっすぐに杖を振り下ろした。
「やめて!」
悲鳴と共に、エレンが足元から拾い上げた杖をニールに向けた。次の瞬間、部屋の中に眩い光が走り、その場にいる全員の視界を覆い尽くした。
次いで、何かが駆けてくる音。「リヒトシュタイン!」と叫ぶニールの声。頬を掠めていく風の感触。そして、消えた圧迫感。
チカチカする視界が通常の色を取り戻したとき、メルディはエレンの腕の中にいた。
エレンの手にはレイの杖がしっかりと握られている。彼が呆然と視線を向ける先には、ニールを押さえつけるグレイグと、ニールから取り上げた杖を突きつけるレイの姿があった。
ニールの頬には殴られた痕がある。誰が殴ったのかは想像に難くない。
レイは唇から血を流して、ふらふらと上体が揺らいでいるものの、その目はまっすぐにニールを睨みつけていた。今まで見たことないほど怒っている。
「誰が歳に勝てないって? よくも、僕の奥さんを押し倒してくれたね」
「レ、レイ。落ち着いて。私なら大丈夫だから。相手は後輩……」
剣呑な目を向けられて体が震える。メルディが怯えていることに気づいたらしい。レイは左手で顔を覆うと、何かを振り払うように頭を振った。
「ああ、くそっ……。グレイグ。その子を拘束したら、僕の顔殴って。こんなんじゃ、まともに話もできないよ」
「はーい。歯を食いしばってね」
「えっ、ちょ、グレイグ」
手早くローブでニールを拘束したグレイグが、メルディを無視してレイの頬を拳で殴る。
大層痛そうな音がしたあと、なんとかその場に踏みとどまったレイが、若干しゃっきりした様子で血の混じった唾を吐いた。こんな状況だが、いつもより野生味あふれすぎてて戸惑いがすごい。
「っあー……目が覚めた。幻惑魔法はタチが悪いから嫌いだよ。特に迷路蝶の鱗粉は落とすまで効果が持続するし……」
「ずっと船酔いみたいな感じだもんね。よく耐えたね」
「慣れだよ。友達によく逃すやつがいてね……。いつまた目眩が襲ってくるかわかんないし、手早く行こうか。――メルディ」
「は、はい!」
慌てて立ち上がるメルディを見て、レイが小さく笑う。
「こっちにおいで。グレイグは暖炉の中から宝箱を出してくれる? アズロはフィーに連絡するのをもうちょっと待って。あと、エレン……だっけ?」
「あ、は、はいっ」
「君はドニ先生を介抱してくれるかな。さっきはありがとう。助かったよ」
レイの指示に従って、メルディとグレイグが素早く動く。木の根から解放されたアズロは不服そうな顔で一度だけ甲高く鳴くと、メルディの肩に留まった。
それを横目で見ながらドニに駆け寄ったエレンが、夢の中にいるようにぽつりと呟く。
「あの、ボクはさっき何をしたんでしょうか……。記憶が曖昧で……」
「覚えてない? ニールに向けて上級の光魔法を放ったんだよ。閃光弾みたいなやつだね。セレネス鋼製の杖で底上げされていたとはいえ、すごい威力だった」
「え、でも、ボクは生まれつき魔力が弱くて、属性も雷しか……」
首を傾げるレイの耳に唇を寄せ、エレンの事情を説明する。すると、レイは納得したように頷いた。
「雷属性は光属性の派生だ。もともと光属性も持ってたんだろうね。今まで発現しなかったのは……まあ、抑圧された環境下だったからかな。魔力が強い種族はメンタルが直結するからね」
「デュラハンは闇と魔属性から生まれた種族だから、相反する光属性にはなりにくいって授業で聞いたんですが……」
「そうだね。でも、ゼロじゃない。君は特異体質ってわけだ」
さすがの薀蓄である。そういえば首都のエスメラルダも、デュラハンでありながら聖属性だ。子供の頃は随分苦労したらしい。
「さっきので滞っていた魔力が一気に流れたから、徐々に魔力量も増えてくるよ。これから成長期も来るんじゃないかな。他の子みたいには大きくならないかもしれないけど」
エレンは呆然と両手に視線を落とした。細い指先が微かに震えている。その目には確かに涙が滲んでいた。
「……さっきみたいな魔法がまた使えるってことですか?」
「もちろん。魔力のコントロールは周りの人に教えてもらいな。君には魔法が得意なお友達が二人もいるでしょ」
友達。その言葉に、さっきから黙ったままだったニールの肩がぴくりと動いた。虚ろな瞳の中に、少しだけ光が灯る。
「……よかったな、シュミット。これでお前は立派なデュラハンだよ。僕と違って」
「まだ、そんなこと言ってんの? もう一度殴ってやろうか」
不機嫌そうに目を細めたグレイグが、肩に担いだ宝箱を床に置いた。どこのダンジョンでも置いていそうな、頑丈な金属製の宝箱だ。
幅は一メートル弱ぐらい。補強のためにところどころ鋲が打ってある。中身の保管のためか、材質は氷属性のルクレツィア鋼のようだった。
「これが八番目の不思議……」
ドニに肩を貸したエレンがこちらにやって来た。グレイグがそれに手を貸し、二人でドニを支える。
ドニはまだ目を閉じたままだ。大きな怪我は見当たらないが、眠りの魔法を使われたらしい。
「開けて、メルディ。中に賢者の雫が入ってる」
「でも……。これってレイさんたちのものなんじゃ?」
「いいんだ。君にはその権利がある」
震える手で、鍵穴に鍵を差し込む。すぐに軽快な音がして、ゆっくりと蓋が開いた。
メルディが作った鍵は、百二十年の時を越えてついに役目を果たしたのだ。
中に入っていたのは、古びた小樽と木製のコップが七つ。樽の鏡面には木製の蛇口が取り付けられてあり、プレートと同じ刻印がなされていた。
七人分の、生きた証が。
レイは一瞬だけ懐かしそうに目を細めると、メルディの手を借りて樽を取り出した。そのままテーブルの上に置き、蛇口から中身をカップに移す。
「さあ、ニール。飲んでみればいい。君がほしがっていた賢者の雫を」
「メルディ! 退いて!」
「させるか!」
レイの意図を察したニールが右手の杖を手放し、メルディのシャツを掴んで引き寄せた。そのまま足を掛けられ、ニール共々床に倒れる。
魔法学校ではレスリングもしっかり教えているようだ。覆い被さってくるニールに容赦なく首と胸を抑えられ、思わずむせる。
予想していたよりも力が強い。唯一自由になる右手でニールのローブを引っ張るが、びくともしない。グレイグよりも小さいと思って油断した。
「お姉ちゃん!」
「メルディさん!」
レイが木の根から解放したのだろう。口々に叫ぶグレイグとエレンの声がした。
アズロは体が小さ過ぎて狙いがつけられなかったらしい。揺らぐ視界の端で、木の根に拘束されたまま怒っているのが見えた。
「全員動くな!」
メルディの額に杖を突きつけ、ニールが叫ぶ。その目に本気を感じ取ったレイたちがぴたりと動きを止める。
顔の上に降ってくる息がやけに荒い。ニールはひどく興奮しているようだ。下手に刺激すれば、何をするかわからない。さすがのレイも、手を出しあぐねているみたいだった。
「シュミット。メルディさんから鍵を取るんだ。君なら触れても問題ないだろ」
「エステル君、もうやめてよ! 賢者の雫は君が飲めばいい。だから、メルディさんを解放して!」
「いいから取れ! さもないと……!」
「勝手に話を進めんじゃないわよ!」
さっきは不覚を取ったが、やられっぱなしで黙っていられない。
脱臼しそうな勢いで腕を伸ばし、ニールがさっき投げ捨てた杖を取る。
そのまま全力で横っ面に振り下ろしたものの、すんでのところで弾かれてしまった。放物線を描いて床に落ちた杖が、あえなくエレンの足元に転がって行く。
「諦めの悪い人だな! そんなに痛い目に遭いたいんですか!」
激情のままに、ニールが杖を振り上げる。レイが必死の形相で「メルディ!」と叫び、こちらに腕を伸ばした――が。
「レイ!」
うめき声を上げ、レイはそのまま地面に倒れた。こちらに伸ばした両腕が痙攣している。ただでさえ負傷した体だ。ついに魔力も体力も限界に来たらしい。
それでも、血が出るほど唇を噛み締め、メルディを守ろうと身を起こそうとする。その姿に涙が滲んだ。
「ははっ。さすがの先輩も歳には勝てませんね!」
乾いた笑みをこぼし、ニールがまっすぐに杖を振り下ろした。
「やめて!」
悲鳴と共に、エレンが足元から拾い上げた杖をニールに向けた。次の瞬間、部屋の中に眩い光が走り、その場にいる全員の視界を覆い尽くした。
次いで、何かが駆けてくる音。「リヒトシュタイン!」と叫ぶニールの声。頬を掠めていく風の感触。そして、消えた圧迫感。
チカチカする視界が通常の色を取り戻したとき、メルディはエレンの腕の中にいた。
エレンの手にはレイの杖がしっかりと握られている。彼が呆然と視線を向ける先には、ニールを押さえつけるグレイグと、ニールから取り上げた杖を突きつけるレイの姿があった。
ニールの頬には殴られた痕がある。誰が殴ったのかは想像に難くない。
レイは唇から血を流して、ふらふらと上体が揺らいでいるものの、その目はまっすぐにニールを睨みつけていた。今まで見たことないほど怒っている。
「誰が歳に勝てないって? よくも、僕の奥さんを押し倒してくれたね」
「レ、レイ。落ち着いて。私なら大丈夫だから。相手は後輩……」
剣呑な目を向けられて体が震える。メルディが怯えていることに気づいたらしい。レイは左手で顔を覆うと、何かを振り払うように頭を振った。
「ああ、くそっ……。グレイグ。その子を拘束したら、僕の顔殴って。こんなんじゃ、まともに話もできないよ」
「はーい。歯を食いしばってね」
「えっ、ちょ、グレイグ」
手早くローブでニールを拘束したグレイグが、メルディを無視してレイの頬を拳で殴る。
大層痛そうな音がしたあと、なんとかその場に踏みとどまったレイが、若干しゃっきりした様子で血の混じった唾を吐いた。こんな状況だが、いつもより野生味あふれすぎてて戸惑いがすごい。
「っあー……目が覚めた。幻惑魔法はタチが悪いから嫌いだよ。特に迷路蝶の鱗粉は落とすまで効果が持続するし……」
「ずっと船酔いみたいな感じだもんね。よく耐えたね」
「慣れだよ。友達によく逃すやつがいてね……。いつまた目眩が襲ってくるかわかんないし、手早く行こうか。――メルディ」
「は、はい!」
慌てて立ち上がるメルディを見て、レイが小さく笑う。
「こっちにおいで。グレイグは暖炉の中から宝箱を出してくれる? アズロはフィーに連絡するのをもうちょっと待って。あと、エレン……だっけ?」
「あ、は、はいっ」
「君はドニ先生を介抱してくれるかな。さっきはありがとう。助かったよ」
レイの指示に従って、メルディとグレイグが素早く動く。木の根から解放されたアズロは不服そうな顔で一度だけ甲高く鳴くと、メルディの肩に留まった。
それを横目で見ながらドニに駆け寄ったエレンが、夢の中にいるようにぽつりと呟く。
「あの、ボクはさっき何をしたんでしょうか……。記憶が曖昧で……」
「覚えてない? ニールに向けて上級の光魔法を放ったんだよ。閃光弾みたいなやつだね。セレネス鋼製の杖で底上げされていたとはいえ、すごい威力だった」
「え、でも、ボクは生まれつき魔力が弱くて、属性も雷しか……」
首を傾げるレイの耳に唇を寄せ、エレンの事情を説明する。すると、レイは納得したように頷いた。
「雷属性は光属性の派生だ。もともと光属性も持ってたんだろうね。今まで発現しなかったのは……まあ、抑圧された環境下だったからかな。魔力が強い種族はメンタルが直結するからね」
「デュラハンは闇と魔属性から生まれた種族だから、相反する光属性にはなりにくいって授業で聞いたんですが……」
「そうだね。でも、ゼロじゃない。君は特異体質ってわけだ」
さすがの薀蓄である。そういえば首都のエスメラルダも、デュラハンでありながら聖属性だ。子供の頃は随分苦労したらしい。
「さっきので滞っていた魔力が一気に流れたから、徐々に魔力量も増えてくるよ。これから成長期も来るんじゃないかな。他の子みたいには大きくならないかもしれないけど」
エレンは呆然と両手に視線を落とした。細い指先が微かに震えている。その目には確かに涙が滲んでいた。
「……さっきみたいな魔法がまた使えるってことですか?」
「もちろん。魔力のコントロールは周りの人に教えてもらいな。君には魔法が得意なお友達が二人もいるでしょ」
友達。その言葉に、さっきから黙ったままだったニールの肩がぴくりと動いた。虚ろな瞳の中に、少しだけ光が灯る。
「……よかったな、シュミット。これでお前は立派なデュラハンだよ。僕と違って」
「まだ、そんなこと言ってんの? もう一度殴ってやろうか」
不機嫌そうに目を細めたグレイグが、肩に担いだ宝箱を床に置いた。どこのダンジョンでも置いていそうな、頑丈な金属製の宝箱だ。
幅は一メートル弱ぐらい。補強のためにところどころ鋲が打ってある。中身の保管のためか、材質は氷属性のルクレツィア鋼のようだった。
「これが八番目の不思議……」
ドニに肩を貸したエレンがこちらにやって来た。グレイグがそれに手を貸し、二人でドニを支える。
ドニはまだ目を閉じたままだ。大きな怪我は見当たらないが、眠りの魔法を使われたらしい。
「開けて、メルディ。中に賢者の雫が入ってる」
「でも……。これってレイさんたちのものなんじゃ?」
「いいんだ。君にはその権利がある」
震える手で、鍵穴に鍵を差し込む。すぐに軽快な音がして、ゆっくりと蓋が開いた。
メルディが作った鍵は、百二十年の時を越えてついに役目を果たしたのだ。
中に入っていたのは、古びた小樽と木製のコップが七つ。樽の鏡面には木製の蛇口が取り付けられてあり、プレートと同じ刻印がなされていた。
七人分の、生きた証が。
レイは一瞬だけ懐かしそうに目を細めると、メルディの手を借りて樽を取り出した。そのままテーブルの上に置き、蛇口から中身をカップに移す。
「さあ、ニール。飲んでみればいい。君がほしがっていた賢者の雫を」
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