37 / 88
幕間 カーテンコールのその後で
37場 結婚準備を進めよう
しおりを挟む
工房の二階。年季を重ねたダイニングテーブルの椅子に座り、メルディは穏やかな気持ちでコーヒーを啜っていた。
ウィンストンへの旅も終わり、長年恋していたレイとの結婚も決まり、両親への報告も無事済んで、あとは新生活に想いを馳せるだけである。
目の前には娘の結婚を喜ぶリリアナと、娘の結婚を悲しむアルティ。そして、何より隣には大好きなレイがいる。
これを幸せと呼ばずして何と呼べばいいのか。
自然と頬が緩むメルディをちらりと見たリリアナが、空になったカップをテーブルの上に置いて、両腕を組んだ。
「で? 結婚式の具体的な日どりは決めてるのか?」
「えっ、まだだけど。だって、ついこないだ結婚するってなったばっかり……」
「来年の建国祭前はどう? 貴族はみんな首都に集まってくるじゃん。早めに連絡しておけば、ガラハドさまたちも無理なく来られるだろうしさ」
「レ、レイさん?」
いつの間にそこまで考えていたのだろう。
建国祭は毎年五月十日に行われる、ラスタ王国の建国を祝う日だ。それに合わせて、地方の領主たちもこぞって首都を訪れる。
今年は忙しくて来られなかったガラハドも、メルディの結婚式となれば、仕事を調整して駆けつけてくれるに違いない……が。
「ねえ、大叔父さま『たち』ってことは、他にも地方領主クラスの人を呼ぶってことだよね? なんか規模大きくない? わざわざ遠いところから来てもらうのも申し訳ないし、首都の人たちだけでひっそりやろうよ。工房の中庭とかでさ」
「無理に決まってるだろ。付き合いのある家が揃ってビッグネームなんだから。パパがママと結婚した時も大変だったんだぞ。周りが貴族ばっかりで」
呆れ声で言うアルティのあとを、リリアナが繋ぐ。
「結婚ってのは家同士の繋がりでもあるから、呼ばないわけにはいかないんだよ。それに、中庭なんてエミィが許さないぞ。メルディが結婚式挙げてくれると思って、ウィンストンから戻って毎日、教会の説教台ぴかぴかに磨いてるんだから」
「エ、エスメラルダさん……」
嬉々としてウィンストンを去っていった様子を思い出す。だから、リリアナはメルディたちが結婚するとわかっていたのか。アルティが知らなかったのは、話すと面倒なことになるからだろう。
「結婚式か……。懐かしいなあ。君、置き物みたいになってたもんねえ。披露宴で貴族たちに取り囲まれて、カチンコチンになっちゃってさあ」
「仕方ないでしょ。俺はただの平民なんだから。あれで緊張するなって方が無理だよ」
「でも、君の家族誰も負けてなかったじゃん。新郎の親族席が一番賑やかだったよ?」
「賑やかなのが俺の家族の取り柄だからね。今回も張り切ると思うよ。今から胃が痛い」
アルティの実家は首都から馬車で二日ほど南に下った辺りにある、アクシス領ルビ村という、ど田舎の村だ。最近まで地図にも載ってなかった。
成長してからはご無沙汰だが、子供の頃はよく遊びに行った。今思い出しても、みんなパワフルだったという印象しかない。
アルティは七人兄弟の五番目で、親戚は数えきれないほどいる。今も増え続けているらしい。
「えっ……。ちょっと待って。ジャーノ家も全員参加するってことは……。一体、何人になるの?」
顔を青ざめたメルディに、リリアナが唸る。
「レイさんとこの親戚も多いんだっけ?」
「ジャーノ家ほどじゃないけど、エルフばっかりだからねえ。モルガン戦争を生き抜いた年寄りたちがそれなりにいるよ」
「となると、百人じゃ済まないだろうなあ。他にも決めることは山ほどあるぞ。何しろうちはリヒトシュタイン。国王も祝辞に来るかもな。おじいちゃんが王城でベラベラ喋りまくると思うし」
今度はメルディが唸り声を上げた。
祖父はすでに隠居の身だが、特別軍事顧問だかなんだかで暇さえあれば王城に出向いている。リリアナの言う通り、きっと誰彼構わず捕まえて孫自慢をしまくるだろう。
「綺麗なドレス着て、美味しい料理食べて、みんなに挨拶したら済むと思ってたのに……。もう、こんなの仕事じゃん……」
「諦めな、メルディ。貴族でも平民でも、結婚式ってのは一大プロジェクトなんだよ。お前もいずれこの工房を継いで親方になるんだから、いい経験だと思って」
優しく諭すアルティに、「どっかで聞いたセリフだね」とレイが呟く。昔、似たようなことがあったらしい。
「……じゃあ、それが終わるまで、レイさんの奥さんになれないの?」
せっかく想いが実ったのに。これからは、ずっと一緒にいられると思ったのに。
そう泣きべそをかくと、三人は顔を見合わせた。
「先に籍を入れてもいいぞ。その方が節税になるしな。新居も考えなくていいだろう。今の店舗兼住居、レイさんの持ち家だもんな?」
「あー、うん。ここより狭いけど、物を整理すれば二人なら十分暮らせると思う。ベッドもダブルベッドだしね。もし子供ができたら二階を建て増しするよ」
子供。そんな先のことまで考えてくれていたのか。目を丸くするメルディを尻目に、アルティが「えっ」と焦った声を上げる。
「ちょっと待ってくださいよ、リリアナさん。急すぎません? せめて結婚式が終わるまでは俺たちの手元に……」
「アルティ。メルディが一番若いときは今なんだぞ。好きな人のそばに一秒でも長く居させてやりたいと思わないのか」
「今までずっとそばにいたじゃないですか! 店だって二ブロックしか離れてないのに!」
悲壮な表情で叫ぶアルティの手を取り、レイがにっこりと微笑む。
「ごめんね、アルティ。いや、お義父さん。今さらだけど、娘さんください」
「やめてよ! 鳥肌立っただろ!」
レイの手を振り払ったアルティが深く肩を落とし、沈鬱なため息をつく。これ以上抵抗しても無駄だと悟ったらしい。
「わかったよ、もう……。寂しいけど、我慢する。でも、指輪はパパと師匠が作るからね。デザインはメルディが描いてくれる?」
「うん! パパ、ありがとう!」
顔を輝かせるメルディに、アルティが目を細めて頷いた。
国でツートップの職人が作る指輪だ。さぞかし素晴らしいものが出来上がるだろう。どんなデザインにするか、考えるだけでワクワクする。職人ってやつはいつでも単純なのである。
「ドレスはハンスに頼もう。次男とはいえ天下のワーグナー商会の息子なんだから、質の良いのを山ほど持ってるだろ。引っ越しは近所の職人連中に頼めば何とかなるな。こうなったら知り合い全部巻き込むぞ。その方が早い」
「じゃあ、いっそ披露宴の会場も職人組合に頼んで作ってもらいましょうか。教会の庭じゃ入り切らないだろうし」
「いいな! 料理はケータリングにするか。立食ってのもありかもな。お式は関係者だけにすれば、教会の席も足りるだろうし……」
「ちょ、ちょっとお。勝手に話を進めないでよ。いくら部下とはいえ、ハンスさんは警備隊の仕事で忙しいでしょ。ドレスならリヒトシュタインの家にもあるし、会場だって教会の庭で十分じゃない。どこまで盛大にするつもり?」
主役を置いてきぼりにして盛り上がる両親を必死に諭すが、全く聞いちゃいない。いつだってそうだ。胸の炉の炎が燃え上がるままに行動するのが、メルディの家族たちなのである。
「安心しろ、メルディ! ママたちがお前をラスタ一の花嫁にしてやるからな!」
「ダメだ……。もう好きにして……」
「うーん。相変わらず豪快だよねえ。さくさく話が進んで楽でいいなあ」
白旗を掲げるメルディの横で、レイがのんびりと笑う。さすが付き合いが長いだけあって、全く動じていないようだ。
「レイさんは本当に冷静だよね。このままだと、パパみたいに貴族に囲まれちゃうよ?」
「いいよ。それで君が僕のものだと周知されるなら。悪い虫がつかなくて済む」
突然の甘い言葉に頬が熱くなった。今までなら絶対に聞けなかっただろう。素直に気持ちを曝け出してくれるのは夫婦だからなのか。結婚ってすごい。
「そうだ、肝心なことを忘れてた」
リリアナがぽんと手を叩く。
「レイさんちの環境が整うまでうちに戻っておいで。十歳で工房入りしてから、ほとんど屋敷に帰ってこないんだもんな。パパは仕事中ずっと一緒だからいいけど、ママにも娘とゆっくり過ごす時間をくれよ」
「ママ……」
そうだ。近所に住んでいるとはいえ、結婚すればメルディはリヒトシュタイン家を出る。今まで以上に屋敷には足を向けなくなるだろう。
目を潤ませるメルディに、椅子から立ち上がったリリアナが腕を広げた。まるで子供のときみたいに。
「改めて結婚おめでとう、メルディ。幸せになれよ」
「うん! 今まで育ててくれてありがとう、ママ、パパ。私、二人の娘に生まれてきて本当に良かった」
「そんなしおらしいセリフやめてくれよ。結婚してもメルディはパパたちの娘だよ」
抱き合う妻と娘を見つめていたアルティが、涙を拭って笑みを浮かべた。
「じゃあ、次はレイの実家へのご挨拶だね。失礼ないようにするんだぞ」
アルティの言葉に思わず体が固まった。お義母さん――つまり姑への初顔合わせ。うっかりヘマをして嫌われたりしないだろうか。
まだまだ、越えるハードルは残っているようだった。
ウィンストンへの旅も終わり、長年恋していたレイとの結婚も決まり、両親への報告も無事済んで、あとは新生活に想いを馳せるだけである。
目の前には娘の結婚を喜ぶリリアナと、娘の結婚を悲しむアルティ。そして、何より隣には大好きなレイがいる。
これを幸せと呼ばずして何と呼べばいいのか。
自然と頬が緩むメルディをちらりと見たリリアナが、空になったカップをテーブルの上に置いて、両腕を組んだ。
「で? 結婚式の具体的な日どりは決めてるのか?」
「えっ、まだだけど。だって、ついこないだ結婚するってなったばっかり……」
「来年の建国祭前はどう? 貴族はみんな首都に集まってくるじゃん。早めに連絡しておけば、ガラハドさまたちも無理なく来られるだろうしさ」
「レ、レイさん?」
いつの間にそこまで考えていたのだろう。
建国祭は毎年五月十日に行われる、ラスタ王国の建国を祝う日だ。それに合わせて、地方の領主たちもこぞって首都を訪れる。
今年は忙しくて来られなかったガラハドも、メルディの結婚式となれば、仕事を調整して駆けつけてくれるに違いない……が。
「ねえ、大叔父さま『たち』ってことは、他にも地方領主クラスの人を呼ぶってことだよね? なんか規模大きくない? わざわざ遠いところから来てもらうのも申し訳ないし、首都の人たちだけでひっそりやろうよ。工房の中庭とかでさ」
「無理に決まってるだろ。付き合いのある家が揃ってビッグネームなんだから。パパがママと結婚した時も大変だったんだぞ。周りが貴族ばっかりで」
呆れ声で言うアルティのあとを、リリアナが繋ぐ。
「結婚ってのは家同士の繋がりでもあるから、呼ばないわけにはいかないんだよ。それに、中庭なんてエミィが許さないぞ。メルディが結婚式挙げてくれると思って、ウィンストンから戻って毎日、教会の説教台ぴかぴかに磨いてるんだから」
「エ、エスメラルダさん……」
嬉々としてウィンストンを去っていった様子を思い出す。だから、リリアナはメルディたちが結婚するとわかっていたのか。アルティが知らなかったのは、話すと面倒なことになるからだろう。
「結婚式か……。懐かしいなあ。君、置き物みたいになってたもんねえ。披露宴で貴族たちに取り囲まれて、カチンコチンになっちゃってさあ」
「仕方ないでしょ。俺はただの平民なんだから。あれで緊張するなって方が無理だよ」
「でも、君の家族誰も負けてなかったじゃん。新郎の親族席が一番賑やかだったよ?」
「賑やかなのが俺の家族の取り柄だからね。今回も張り切ると思うよ。今から胃が痛い」
アルティの実家は首都から馬車で二日ほど南に下った辺りにある、アクシス領ルビ村という、ど田舎の村だ。最近まで地図にも載ってなかった。
成長してからはご無沙汰だが、子供の頃はよく遊びに行った。今思い出しても、みんなパワフルだったという印象しかない。
アルティは七人兄弟の五番目で、親戚は数えきれないほどいる。今も増え続けているらしい。
「えっ……。ちょっと待って。ジャーノ家も全員参加するってことは……。一体、何人になるの?」
顔を青ざめたメルディに、リリアナが唸る。
「レイさんとこの親戚も多いんだっけ?」
「ジャーノ家ほどじゃないけど、エルフばっかりだからねえ。モルガン戦争を生き抜いた年寄りたちがそれなりにいるよ」
「となると、百人じゃ済まないだろうなあ。他にも決めることは山ほどあるぞ。何しろうちはリヒトシュタイン。国王も祝辞に来るかもな。おじいちゃんが王城でベラベラ喋りまくると思うし」
今度はメルディが唸り声を上げた。
祖父はすでに隠居の身だが、特別軍事顧問だかなんだかで暇さえあれば王城に出向いている。リリアナの言う通り、きっと誰彼構わず捕まえて孫自慢をしまくるだろう。
「綺麗なドレス着て、美味しい料理食べて、みんなに挨拶したら済むと思ってたのに……。もう、こんなの仕事じゃん……」
「諦めな、メルディ。貴族でも平民でも、結婚式ってのは一大プロジェクトなんだよ。お前もいずれこの工房を継いで親方になるんだから、いい経験だと思って」
優しく諭すアルティに、「どっかで聞いたセリフだね」とレイが呟く。昔、似たようなことがあったらしい。
「……じゃあ、それが終わるまで、レイさんの奥さんになれないの?」
せっかく想いが実ったのに。これからは、ずっと一緒にいられると思ったのに。
そう泣きべそをかくと、三人は顔を見合わせた。
「先に籍を入れてもいいぞ。その方が節税になるしな。新居も考えなくていいだろう。今の店舗兼住居、レイさんの持ち家だもんな?」
「あー、うん。ここより狭いけど、物を整理すれば二人なら十分暮らせると思う。ベッドもダブルベッドだしね。もし子供ができたら二階を建て増しするよ」
子供。そんな先のことまで考えてくれていたのか。目を丸くするメルディを尻目に、アルティが「えっ」と焦った声を上げる。
「ちょっと待ってくださいよ、リリアナさん。急すぎません? せめて結婚式が終わるまでは俺たちの手元に……」
「アルティ。メルディが一番若いときは今なんだぞ。好きな人のそばに一秒でも長く居させてやりたいと思わないのか」
「今までずっとそばにいたじゃないですか! 店だって二ブロックしか離れてないのに!」
悲壮な表情で叫ぶアルティの手を取り、レイがにっこりと微笑む。
「ごめんね、アルティ。いや、お義父さん。今さらだけど、娘さんください」
「やめてよ! 鳥肌立っただろ!」
レイの手を振り払ったアルティが深く肩を落とし、沈鬱なため息をつく。これ以上抵抗しても無駄だと悟ったらしい。
「わかったよ、もう……。寂しいけど、我慢する。でも、指輪はパパと師匠が作るからね。デザインはメルディが描いてくれる?」
「うん! パパ、ありがとう!」
顔を輝かせるメルディに、アルティが目を細めて頷いた。
国でツートップの職人が作る指輪だ。さぞかし素晴らしいものが出来上がるだろう。どんなデザインにするか、考えるだけでワクワクする。職人ってやつはいつでも単純なのである。
「ドレスはハンスに頼もう。次男とはいえ天下のワーグナー商会の息子なんだから、質の良いのを山ほど持ってるだろ。引っ越しは近所の職人連中に頼めば何とかなるな。こうなったら知り合い全部巻き込むぞ。その方が早い」
「じゃあ、いっそ披露宴の会場も職人組合に頼んで作ってもらいましょうか。教会の庭じゃ入り切らないだろうし」
「いいな! 料理はケータリングにするか。立食ってのもありかもな。お式は関係者だけにすれば、教会の席も足りるだろうし……」
「ちょ、ちょっとお。勝手に話を進めないでよ。いくら部下とはいえ、ハンスさんは警備隊の仕事で忙しいでしょ。ドレスならリヒトシュタインの家にもあるし、会場だって教会の庭で十分じゃない。どこまで盛大にするつもり?」
主役を置いてきぼりにして盛り上がる両親を必死に諭すが、全く聞いちゃいない。いつだってそうだ。胸の炉の炎が燃え上がるままに行動するのが、メルディの家族たちなのである。
「安心しろ、メルディ! ママたちがお前をラスタ一の花嫁にしてやるからな!」
「ダメだ……。もう好きにして……」
「うーん。相変わらず豪快だよねえ。さくさく話が進んで楽でいいなあ」
白旗を掲げるメルディの横で、レイがのんびりと笑う。さすが付き合いが長いだけあって、全く動じていないようだ。
「レイさんは本当に冷静だよね。このままだと、パパみたいに貴族に囲まれちゃうよ?」
「いいよ。それで君が僕のものだと周知されるなら。悪い虫がつかなくて済む」
突然の甘い言葉に頬が熱くなった。今までなら絶対に聞けなかっただろう。素直に気持ちを曝け出してくれるのは夫婦だからなのか。結婚ってすごい。
「そうだ、肝心なことを忘れてた」
リリアナがぽんと手を叩く。
「レイさんちの環境が整うまでうちに戻っておいで。十歳で工房入りしてから、ほとんど屋敷に帰ってこないんだもんな。パパは仕事中ずっと一緒だからいいけど、ママにも娘とゆっくり過ごす時間をくれよ」
「ママ……」
そうだ。近所に住んでいるとはいえ、結婚すればメルディはリヒトシュタイン家を出る。今まで以上に屋敷には足を向けなくなるだろう。
目を潤ませるメルディに、椅子から立ち上がったリリアナが腕を広げた。まるで子供のときみたいに。
「改めて結婚おめでとう、メルディ。幸せになれよ」
「うん! 今まで育ててくれてありがとう、ママ、パパ。私、二人の娘に生まれてきて本当に良かった」
「そんなしおらしいセリフやめてくれよ。結婚してもメルディはパパたちの娘だよ」
抱き合う妻と娘を見つめていたアルティが、涙を拭って笑みを浮かべた。
「じゃあ、次はレイの実家へのご挨拶だね。失礼ないようにするんだぞ」
アルティの言葉に思わず体が固まった。お義母さん――つまり姑への初顔合わせ。うっかりヘマをして嫌われたりしないだろうか。
まだまだ、越えるハードルは残っているようだった。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
踏み台令嬢はへこたれない
三屋城衣智子
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。

筆頭婚約者候補は「一抜け」を叫んでさっさと逃げ出した
基本二度寝
恋愛
王太子には婚約者候補が二十名ほどいた。
その中でも筆頭にいたのは、顔よし頭良し、すべての条件を持っていた公爵家の令嬢。
王太子を立てることも忘れない彼女に、ひとつだけ不満があった。

ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる