27 / 88
1幕 大団円目指して頑張ります!
27場 職人を舐めてはいけません
しおりを挟む
「うう……。暗い……。明かりを持っていかれたのが痛いわ……」
鎖を手繰り寄せながら、メルディはひとりごちた。
牢屋の外からは何の音もしない。明かりがないので、見張りがいるかどうかもわからない。何度叫んでも、返ってくるのは反響した自分の声だけだった。
「とにかくここを出ないと……。牢屋があるってことは、昔のドワーフの横穴跡よね。きっと、どこかで今の横穴に繋がっているはずよ。マルクスのお師匠さまを助け出せば脱出路がわかる。マルクスの目も覚めるかも」
手繰り寄せた鎖を両手に巻き、両足をしっかり地面につける。そのまま全体重をかけて引っ張ったが、杭はびくともしなかった。
「もー! こんなことなら、もっと太っておけばよかった!」
今度は杭に両足をかけて鎖を引っ張る。こちらも破断する様子はない。
「ダメか。錆一つなかったもんね。牢屋の鉄格子は古そうだったのに……。わざわざ新しく用意したってこと? 悪趣味……」
脳裏にリアンの顔が浮かび、首を横に振る。あんな男に好き放題触られたかと思うと腹が立つ。この借りは絶対に返してやる。
何か役立つものはないかと周りを見渡すも、暗すぎて何も見えない。どこかにリアンが落としたナイフがあるはずだが、手の届く範囲にはなさそうだった。
「あとは、ヘアピンで手錠を外すしかないわ。でも、この暗闇じゃ……」
そっと後頭部に触れる。指の先には細くて硬い感触。後れ毛を留めているものだ。ポニーテールに隠れて、さすがのマルクスも見逃したらしい。
ヘアピンは二本しかない。うっかり落としてしまったら終わりだ。なんとかして明かりを持って来させないといけない。目的に気づかれないように。
「トイレに行きたいって叫ぶ? でも、明かりは置いてってくれないわよね。暗くて怖いって泣いてみようかしら。……信じてくれなさそうね」
腕を組んで唸っていると、がりがりと何かを削る音が聞こえた。無視しようかと思ったが、一度気づくと気になって仕方がない。
「ああ、もう。何? うるさいわね。考えがまとまらな……うるさい?」
こんな最深部で誰が音を立てるというのか。きっとリアンたちだ。音の方向を探れば、位置関係だけでもわかるかもしれない。
意識して呼吸を抑え、耳を澄ませる。すると、音がするのは地面の下からだと気づいた。
地面に這いつくばって耳を当てる。両手に微かな振動。もしかして、岩盤を削っているのだろうか。
「なんのために……って、ちょっと待って。なんでこっちに近づいてくるの? ええ、早……。もう、すぐそこじゃない!」
飛び退くように体を起こしたのと、ぼこ、と地面が陥没したのは同時だった。
穴の中から一筋の光が上に伸び、手袋に包まれた両手が現れる。思わず前のめりになったとき、こちらを向いた光が、闇に慣れた目を突き刺した。
「眩しっ!」
「おお、すまんすまん。まさか、真上におったとはの」
光の向きを下へずらし、穴から這い出て来たのは全身を土で汚したドワーフだった。
白色が混じった茶髪と長い髭が、闇の中で揺れている。フランシスとは違い、温和そうな顔つきだ。
額で煌々と輝くのは、即席で作ったらしきヘッドライトだった。カンテラのレンズ部分を取り外したものに、古びたベルトを通してある。
右手に持っているのも、木の棒にセレネス鉱石の塊が括り付けられた簡易の石斧だ。並の石より硬いとはいえ、よくここまで掘り進めて来られたものだ。
「あなたは……? リアンの仲間……ってわけではなさそうだけど」
「あんな小僧と一緒にせんでくれ。マルクスから聞いとらんか? わしはトゥール・モデストス。鉄錆通りに工房を構えるしがない職人じゃ」
「マルクスのお師匠さま!」
目を丸くするメルディに、トゥールは申し訳なさそうに眉を下げた。
「その通り。うちの馬鹿弟子が迷惑をかけて、本当にすまんなあ」
「捕まってたんじゃなかったんですか? 一体どうやってここに……」
つい声が大きくなり、はっと口を抑えた。この騒ぎがリアンたちに聞こえたらまずい。警戒するメルディに、トゥールが優しく声をかける。
「大丈夫じゃ。ここは闇と魔の魔素だまり。よほど耐性がないと長くはおられんよ。人数もそう多くない。見張りは要所要所に置いて、決まった時間に巡回に来よるだけじゃ。あと、わしに敬語はいらんよ。そんな柄でもない」
どっこいしょ、と地面に腰を下ろしたトゥールがメルディを繋ぐ鎖を手に取る。
「酷いことを……。可哀想に。心細かったろう。今すぐ外してやるからの」
「あっ、待って。石斧で壊すと、さすがに気づかれるかもしれないわ。金属音って響くし……。ヘアピンで鍵を開けるから明かりで照らしてくれる?」
「お嬢ちゃんに外せるかの?」
「手錠なんてね、今まで腐るほど作ってきたのよ。こんなの朝飯前よ」
トゥールに手元を照らしてもらい、髪からヘアピンを抜き取り、形を整えて鍵穴に突っ込む。
首都の警備隊はお得意さまだ。仕組みは隅から隅まで熟知している。鍵を無くして開けてほしいという依頼も何度かあった。記憶と感覚を頼りに指を動かす。
「ほっほ。頼もしいのう。さすがクリフとアルティのお弟子さんじゃな」
「ありがと。それで、一体どうやって装備を調達して抜け出してきたの? よく見つからなかったわね」
「お嬢ちゃんには申し訳ないが、わしはもうちょっといい部屋にいての。あいつらの武具を調整する代わりに、魔石灯も工具もあった。正気を保つためにセレネス鉱石も与えられとったしな。マルクスからは隔離されとったが、情報も逐一入ってきたぞ」
ヘッドライトも石斧も、手元にある道具を分解して作ったというわけか。さすが魔技師。魔具の扱いに長けている。
しかし、メルディは何ももらっていない。聖の魔素を多く取り込んでいるから、魔属性に弱くなるとレイに言われているのに。
そうぼやくと、トゥールは顎に手を当てて首を捻った。
「レイってあのハーフエルフの魔法紋師か。ヒト種は取り込んでもすぐに抜けるからなあ。今、気持ち悪くないなら、もう聖の魔素は抜けたのかもしれんの。そもそも、魔の魔素は心が強い人間にはなかなか入り込めん。お嬢ちゃんは大丈夫と思われたんじゃろ」
捕まえられた相手にそんな太鼓判を押されても嬉しくはない。口を尖らせるメルディに、トゥールが目尻に皺を寄せて笑う。
「そんな顔しなさんな。お嬢ちゃんが諦めずに叫び続けてくれたおかげで、位置がすぐわかったんじゃ。あいつら、わしが魔法を使えんと思って油断しとったんで、捕まったその日からこつこつ掘っとったんじゃよ。ゼロから一を生み出すのがわしらの十八番。職人を舐めとったらいかんってことじゃ。じゃろ?」
ウインクするトゥールに、強張った肩の力が抜ける。
きっとトゥールがそばにいたから、マルクスは己の魔力に飲まれずに済んだのだろう。「師匠の命を守るためならなんでもやる」と言った意味がわかったような気がした。
「確かにそうね。……っと、外れた」
右手首から外れた手錠がカシャンと地面に落ちる。自由に腕を動かせるというのは素晴らしい。
得意げに肩を回すメルディに、トゥールが「えらいえらい」と目を細める。
「若いのに大したもんじゃ。あの鎧を作れたのも納得じゃな。コンテストの結果が発表されたとき、フランシス坊も感心しとったよ。決して偽物なんかで汚していいもんじゃない。不肖の弟子が本当に申し訳ないことをした」
「……嫉妬したって言われたわ。だから偽物を作ったんだって」
「言い訳にしかならんが、あいつは焦っとったんじゃ。わしが金槌を振るえんようになってきたから」
「え?」
目を丸くするメルディに、トゥールは寂しそうに微笑んだ。
「去年から肩を壊しとっての。そろそろ工房をマルクスに任せようかと思うとった矢先じゃった。きっと、コンテストで優勝して箔をつけようとしたんじゃろうのう」
「そうだったの……」
もし同じ立場に立たされたら、メルディも同じことをするだろう。偽物には決して手は出さないが――優勝するまで作品を応募し続けたはずだ。
ただ、誰しもがそのモチベーションを維持できるわけではない。レイもアルティも、スランプになった経験があると言っていた。
今は「絶対に諦めない!」と息巻いているメルディとて、いつかぽっきりと折れてしまう日が来るかもしれない。マルクスの悩みは、決して人ごとではないのだ。
「つまらん話をして悪かったの。そろそろ、わしが抜け出したのがバレる頃じゃ。早く脱出せんとな。この先にドワーフの横穴に続く通路がある。ところどころ崩落して迷路みたいになっとるが、その分時間も稼げるじゃろう」
オルレリアンが落としたナイフを回収し、穴に潜ったトゥールに続こうとして、ふと足が止まった。そんなメルディの顔をトゥールが見上げる。
「どうした? 怖いかの?」
「……スライム出ないよね?」
鎖を手繰り寄せながら、メルディはひとりごちた。
牢屋の外からは何の音もしない。明かりがないので、見張りがいるかどうかもわからない。何度叫んでも、返ってくるのは反響した自分の声だけだった。
「とにかくここを出ないと……。牢屋があるってことは、昔のドワーフの横穴跡よね。きっと、どこかで今の横穴に繋がっているはずよ。マルクスのお師匠さまを助け出せば脱出路がわかる。マルクスの目も覚めるかも」
手繰り寄せた鎖を両手に巻き、両足をしっかり地面につける。そのまま全体重をかけて引っ張ったが、杭はびくともしなかった。
「もー! こんなことなら、もっと太っておけばよかった!」
今度は杭に両足をかけて鎖を引っ張る。こちらも破断する様子はない。
「ダメか。錆一つなかったもんね。牢屋の鉄格子は古そうだったのに……。わざわざ新しく用意したってこと? 悪趣味……」
脳裏にリアンの顔が浮かび、首を横に振る。あんな男に好き放題触られたかと思うと腹が立つ。この借りは絶対に返してやる。
何か役立つものはないかと周りを見渡すも、暗すぎて何も見えない。どこかにリアンが落としたナイフがあるはずだが、手の届く範囲にはなさそうだった。
「あとは、ヘアピンで手錠を外すしかないわ。でも、この暗闇じゃ……」
そっと後頭部に触れる。指の先には細くて硬い感触。後れ毛を留めているものだ。ポニーテールに隠れて、さすがのマルクスも見逃したらしい。
ヘアピンは二本しかない。うっかり落としてしまったら終わりだ。なんとかして明かりを持って来させないといけない。目的に気づかれないように。
「トイレに行きたいって叫ぶ? でも、明かりは置いてってくれないわよね。暗くて怖いって泣いてみようかしら。……信じてくれなさそうね」
腕を組んで唸っていると、がりがりと何かを削る音が聞こえた。無視しようかと思ったが、一度気づくと気になって仕方がない。
「ああ、もう。何? うるさいわね。考えがまとまらな……うるさい?」
こんな最深部で誰が音を立てるというのか。きっとリアンたちだ。音の方向を探れば、位置関係だけでもわかるかもしれない。
意識して呼吸を抑え、耳を澄ませる。すると、音がするのは地面の下からだと気づいた。
地面に這いつくばって耳を当てる。両手に微かな振動。もしかして、岩盤を削っているのだろうか。
「なんのために……って、ちょっと待って。なんでこっちに近づいてくるの? ええ、早……。もう、すぐそこじゃない!」
飛び退くように体を起こしたのと、ぼこ、と地面が陥没したのは同時だった。
穴の中から一筋の光が上に伸び、手袋に包まれた両手が現れる。思わず前のめりになったとき、こちらを向いた光が、闇に慣れた目を突き刺した。
「眩しっ!」
「おお、すまんすまん。まさか、真上におったとはの」
光の向きを下へずらし、穴から這い出て来たのは全身を土で汚したドワーフだった。
白色が混じった茶髪と長い髭が、闇の中で揺れている。フランシスとは違い、温和そうな顔つきだ。
額で煌々と輝くのは、即席で作ったらしきヘッドライトだった。カンテラのレンズ部分を取り外したものに、古びたベルトを通してある。
右手に持っているのも、木の棒にセレネス鉱石の塊が括り付けられた簡易の石斧だ。並の石より硬いとはいえ、よくここまで掘り進めて来られたものだ。
「あなたは……? リアンの仲間……ってわけではなさそうだけど」
「あんな小僧と一緒にせんでくれ。マルクスから聞いとらんか? わしはトゥール・モデストス。鉄錆通りに工房を構えるしがない職人じゃ」
「マルクスのお師匠さま!」
目を丸くするメルディに、トゥールは申し訳なさそうに眉を下げた。
「その通り。うちの馬鹿弟子が迷惑をかけて、本当にすまんなあ」
「捕まってたんじゃなかったんですか? 一体どうやってここに……」
つい声が大きくなり、はっと口を抑えた。この騒ぎがリアンたちに聞こえたらまずい。警戒するメルディに、トゥールが優しく声をかける。
「大丈夫じゃ。ここは闇と魔の魔素だまり。よほど耐性がないと長くはおられんよ。人数もそう多くない。見張りは要所要所に置いて、決まった時間に巡回に来よるだけじゃ。あと、わしに敬語はいらんよ。そんな柄でもない」
どっこいしょ、と地面に腰を下ろしたトゥールがメルディを繋ぐ鎖を手に取る。
「酷いことを……。可哀想に。心細かったろう。今すぐ外してやるからの」
「あっ、待って。石斧で壊すと、さすがに気づかれるかもしれないわ。金属音って響くし……。ヘアピンで鍵を開けるから明かりで照らしてくれる?」
「お嬢ちゃんに外せるかの?」
「手錠なんてね、今まで腐るほど作ってきたのよ。こんなの朝飯前よ」
トゥールに手元を照らしてもらい、髪からヘアピンを抜き取り、形を整えて鍵穴に突っ込む。
首都の警備隊はお得意さまだ。仕組みは隅から隅まで熟知している。鍵を無くして開けてほしいという依頼も何度かあった。記憶と感覚を頼りに指を動かす。
「ほっほ。頼もしいのう。さすがクリフとアルティのお弟子さんじゃな」
「ありがと。それで、一体どうやって装備を調達して抜け出してきたの? よく見つからなかったわね」
「お嬢ちゃんには申し訳ないが、わしはもうちょっといい部屋にいての。あいつらの武具を調整する代わりに、魔石灯も工具もあった。正気を保つためにセレネス鉱石も与えられとったしな。マルクスからは隔離されとったが、情報も逐一入ってきたぞ」
ヘッドライトも石斧も、手元にある道具を分解して作ったというわけか。さすが魔技師。魔具の扱いに長けている。
しかし、メルディは何ももらっていない。聖の魔素を多く取り込んでいるから、魔属性に弱くなるとレイに言われているのに。
そうぼやくと、トゥールは顎に手を当てて首を捻った。
「レイってあのハーフエルフの魔法紋師か。ヒト種は取り込んでもすぐに抜けるからなあ。今、気持ち悪くないなら、もう聖の魔素は抜けたのかもしれんの。そもそも、魔の魔素は心が強い人間にはなかなか入り込めん。お嬢ちゃんは大丈夫と思われたんじゃろ」
捕まえられた相手にそんな太鼓判を押されても嬉しくはない。口を尖らせるメルディに、トゥールが目尻に皺を寄せて笑う。
「そんな顔しなさんな。お嬢ちゃんが諦めずに叫び続けてくれたおかげで、位置がすぐわかったんじゃ。あいつら、わしが魔法を使えんと思って油断しとったんで、捕まったその日からこつこつ掘っとったんじゃよ。ゼロから一を生み出すのがわしらの十八番。職人を舐めとったらいかんってことじゃ。じゃろ?」
ウインクするトゥールに、強張った肩の力が抜ける。
きっとトゥールがそばにいたから、マルクスは己の魔力に飲まれずに済んだのだろう。「師匠の命を守るためならなんでもやる」と言った意味がわかったような気がした。
「確かにそうね。……っと、外れた」
右手首から外れた手錠がカシャンと地面に落ちる。自由に腕を動かせるというのは素晴らしい。
得意げに肩を回すメルディに、トゥールが「えらいえらい」と目を細める。
「若いのに大したもんじゃ。あの鎧を作れたのも納得じゃな。コンテストの結果が発表されたとき、フランシス坊も感心しとったよ。決して偽物なんかで汚していいもんじゃない。不肖の弟子が本当に申し訳ないことをした」
「……嫉妬したって言われたわ。だから偽物を作ったんだって」
「言い訳にしかならんが、あいつは焦っとったんじゃ。わしが金槌を振るえんようになってきたから」
「え?」
目を丸くするメルディに、トゥールは寂しそうに微笑んだ。
「去年から肩を壊しとっての。そろそろ工房をマルクスに任せようかと思うとった矢先じゃった。きっと、コンテストで優勝して箔をつけようとしたんじゃろうのう」
「そうだったの……」
もし同じ立場に立たされたら、メルディも同じことをするだろう。偽物には決して手は出さないが――優勝するまで作品を応募し続けたはずだ。
ただ、誰しもがそのモチベーションを維持できるわけではない。レイもアルティも、スランプになった経験があると言っていた。
今は「絶対に諦めない!」と息巻いているメルディとて、いつかぽっきりと折れてしまう日が来るかもしれない。マルクスの悩みは、決して人ごとではないのだ。
「つまらん話をして悪かったの。そろそろ、わしが抜け出したのがバレる頃じゃ。早く脱出せんとな。この先にドワーフの横穴に続く通路がある。ところどころ崩落して迷路みたいになっとるが、その分時間も稼げるじゃろう」
オルレリアンが落としたナイフを回収し、穴に潜ったトゥールに続こうとして、ふと足が止まった。そんなメルディの顔をトゥールが見上げる。
「どうした? 怖いかの?」
「……スライム出ないよね?」
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

せっかく家の借金を返したのに、妹に婚約者を奪われて追放されました。でも、気にしなくていいみたいです。私には頼れる公爵様がいらっしゃいますから
甘海そら
恋愛
ヤルス伯爵家の長女、セリアには商才があった。
であれば、ヤルス家の借金を見事に返済し、いよいよ婚礼を間近にする。
だが、
「セリア。君には悪いと思っているが、私は運命の人を見つけたのだよ」
婚約者であるはずのクワイフからそう告げられる。
そのクワイフの隣には、妹であるヨカが目を細めて笑っていた。
気がつけば、セリアは全てを失っていた。
今までの功績は何故か妹のものになり、婚約者もまた妹のものとなった。
さらには、あらぬ悪名を着せられ、屋敷から追放される憂き目にも会う。
失意のどん底に陥ることになる。
ただ、そんな時だった。
セリアの目の前に、かつての親友が現れた。
大国シュリナの雄。
ユーガルド公爵家が当主、ケネス・トルゴー。
彼が仏頂面で手を差し伸べてくれば、彼女の運命は大きく変化していく。

踏み台令嬢はへこたれない
三屋城衣智子
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。

筆頭婚約者候補は「一抜け」を叫んでさっさと逃げ出した
基本二度寝
恋愛
王太子には婚約者候補が二十名ほどいた。
その中でも筆頭にいたのは、顔よし頭良し、すべての条件を持っていた公爵家の令嬢。
王太子を立てることも忘れない彼女に、ひとつだけ不満があった。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる