225 / 316
第1章
第225話 不意打ち
しおりを挟む
『うわぁ・・そんな事になってんの? って言うか、文明のレベルが違い過ぎでしょ! こっち来んなよな !』
マーブル主神が、空中で手足をばたつかせて憤慨している。
異界で見つけたリセッタ・バグや甲胄人形、船らしき物についての報告をしたところだ。今回は、ユアとユナも一緒だった。
『それ・・ボクの世界にも撒くつもりかなぁ?』
マーブル主神が不安げに唸る。
「もう散布済みでしょう」
シュンは断定した。
『げぇっ・・いや、そんなことする? 移民して来るつもりなんでしょ? 世界を壊しちゃったら意味無いじゃん?』
「結局、どうやっても手に入らないとなれば、壊してしまおうと・・太陽神などは、そういう動きをとるのではありませんか?」
『・・むむむ。あいつ、大神なんだから、自分で創世できるくせに・・あぁ、でも、主神のボクの許可が必要なんだよね』
マーブル主神が上下逆さまに浮かんだまま腕組みをする。
「つまり、この世界を質に、創世の許可を引き出そうという事ですか?」
『まあ、そうなんじゃない? ボクが気に入らないってだけで、こんな騒動やらかす?』
「他の神から接触はありましたか?」
シュンは訊ねた。"狐のお宿"と"竜の巣"に、神と使徒が討たれたのだ。それなりの反応があってもおかしくは無い。
『・・無いよ』
マーブル主神が首を振る。
「では、もう幾柱か魂石にしておきましょう」
もう少し、敵対する事の危険性を理解して貰わなければいけないらしい。
『・・ボクが、こんなに嫌われてるなんて、思わなかったなぁ』
マーブル主神が淋しそうに肩を落とした。
「主神様を嫌っているというより、まだ向こうが優位だと思っているのかもしれませんね」
『そうなの? そりゃあ、数は多いけど・・どうするのかな? 人間の国々を纏め上げて人数だけ揃えたって・・君なら瞬殺でしょ?』
神々の反応は、マーブル主神にも理解できないらしい。
「アルマドラ・ナイトの全解放は、2分10秒が限界でした。予想以上の破壊力を発揮しましたが・・」
『・・が?』
「こちらの世界では使えません」
あまりにも威力が高く、危険過ぎる。嘘偽り無く、瞬時に世界を消し飛ばすだろう。
『やっぱり、封印しとく?』
「いえ、万が一・・この世界が太陽神や異界神の手に渡るような事態になれば使用します」
『う、うん・・いやっ! そんなことはさせないよ? 断固阻止するんだからね?』
「無論です」
シュンは頷いた。
『早まらないでね? ねっ?』
「努力します」
『ちょっとぉ~、婚約者さん達ぃ~?』
マーブル主神が、ユアとユナに声を掛けた。
「ゴッド? 何か用?」
「ゴッド? 思索の邪魔する?」
ユアとユナが振り向いた。頬が少し膨らみ、モグモグと動いている。
『いや、思索って・・何か食べてんじゃん! 何それ? 甘い匂いがするんだけど?』
マーブル主神が2人の口元を指さした。
「考え事には糖分ですよ?」
「甘味で頭を蘇らせるのですよ?」
ユアとユナが澄ました顔で言う。
『じゃあ、ボクにも甘味を頂戴っ! ボクなんか、ずうっと頭抱えて唸ってんだから! みんなしてボクを裏切って・・もう、ボクの心はズタズタだから!』
マーブル主神がユアとユナの方へ詰め寄った。
「ボス・・ゴッドが怖い」
「ボス・・ゴッドが虐める」
ユアとユナが、泣き真似をしながらシュンの方に駆けて来る。
『ちょっ!? 何もしてないじゃん! いやっ、君も見てたよね? ボクは酷いことなんか何もやってないよ?』
「2人に何か用があったのでは?」
シュンは訊ねた。
『え? あ、ああ・・そうだった。君が無茶をやらないように監視をお願いするところだった』
マーブル主神が言うと、ユアとユナが笑顔で頷いた。
「監視は任せる!」
「安全第一!」
「神様、このリセッタ・バグを排除する物を創って頂けませんか?」
ユアとユナを相手に話をしようとするマーブル主神に、シュンが声を掛けた。
『はい? また、どういう流れでそんな話が・・ええと、リセッタ・バグというのは? ああ、金属喰いの奴ね。他にも似たようなのが散布された可能性があるんだっけ?』
「当然、そう考えるべきでしょう」
金属だけではなく、生き物を害する"バグ"が散布された可能性だってあるのだ。
『ええと・・つまり、ボクの世界に持ち込まれた異界の異物を排除するための物?』
「排除する仕掛けか・・道具が何種類か欲しいですね」
一種類だけでは対抗されるかもしれない。
『ふうむ・・確かに、異界からの品だという証拠もあるし、世界を護る主神として介入する理由になるね』
「すでに散布され、こちらの世界に影響が出ているでしょうが・・まだ間に合います」
『ふふん、ボクは物造りで負ける気は無いよ!』
マーブル主神が、自信ありげに言い切った。
「よろしくお願いします。私の方でも、対抗策となる品の製作をムジェリにお願いしますが、神様に創って頂けるなら、それに越したことはありません」
シュンは深々と低頭した。
『任せたまえ! 異界の玩具なんかには絶対に負けない物を創って散布するよ!』
マーブル主神が拳を突き上げて宣言する。
「ありがとうございます」
シュンは再び頭を下げた。代わって、ユアとユナがするすると前に出ると、マーブル主神を左右から囲んだ。
『な・・なんだい?』
「これを進呈する」
「至高の逸品」
ユアとユナが、マーブル主神の前に、リボンの掛かった小箱を差し出した。
『・・なんだい、これ?』
恐る恐る小箱を受け取ったマーブル主神が、2人の顔を交互に見る。
「感謝の気持ち!」
「お世話になっている御礼!」
ユアとユナが、両手に握っていた物をマーブル主神の頭上へと撒いた。
『・・へっ?』
驚いて動けないマーブル主神の周りを、ひらひらと色とりどりの花びらが舞い散った。
「ゴッド、大変だけど大丈夫!」
「ゴッド、私達はとても感謝してる!」
ユアとユナが、マーブル主神の前に並んで丁寧にお辞儀をした。
「神様、ありがとう!」
「神様、ありがとう!」
『ぇ・・ぅ、うん・・』
いきなりの事で上手く声が出ない様子で、マーブル主神が手に抱えた小箱へ視線を伏せた。
「泣いちゃダメ」
「私達がついてる」
顔を覗き込むようにして、ユアとユナがマーブル主神の背中を摩る。
『な、泣いて無いし! これは汗だし!』
マーブル主神が慌てた様子で、逃げるように背中を向けた。
マーブル主神が、空中で手足をばたつかせて憤慨している。
異界で見つけたリセッタ・バグや甲胄人形、船らしき物についての報告をしたところだ。今回は、ユアとユナも一緒だった。
『それ・・ボクの世界にも撒くつもりかなぁ?』
マーブル主神が不安げに唸る。
「もう散布済みでしょう」
シュンは断定した。
『げぇっ・・いや、そんなことする? 移民して来るつもりなんでしょ? 世界を壊しちゃったら意味無いじゃん?』
「結局、どうやっても手に入らないとなれば、壊してしまおうと・・太陽神などは、そういう動きをとるのではありませんか?」
『・・むむむ。あいつ、大神なんだから、自分で創世できるくせに・・あぁ、でも、主神のボクの許可が必要なんだよね』
マーブル主神が上下逆さまに浮かんだまま腕組みをする。
「つまり、この世界を質に、創世の許可を引き出そうという事ですか?」
『まあ、そうなんじゃない? ボクが気に入らないってだけで、こんな騒動やらかす?』
「他の神から接触はありましたか?」
シュンは訊ねた。"狐のお宿"と"竜の巣"に、神と使徒が討たれたのだ。それなりの反応があってもおかしくは無い。
『・・無いよ』
マーブル主神が首を振る。
「では、もう幾柱か魂石にしておきましょう」
もう少し、敵対する事の危険性を理解して貰わなければいけないらしい。
『・・ボクが、こんなに嫌われてるなんて、思わなかったなぁ』
マーブル主神が淋しそうに肩を落とした。
「主神様を嫌っているというより、まだ向こうが優位だと思っているのかもしれませんね」
『そうなの? そりゃあ、数は多いけど・・どうするのかな? 人間の国々を纏め上げて人数だけ揃えたって・・君なら瞬殺でしょ?』
神々の反応は、マーブル主神にも理解できないらしい。
「アルマドラ・ナイトの全解放は、2分10秒が限界でした。予想以上の破壊力を発揮しましたが・・」
『・・が?』
「こちらの世界では使えません」
あまりにも威力が高く、危険過ぎる。嘘偽り無く、瞬時に世界を消し飛ばすだろう。
『やっぱり、封印しとく?』
「いえ、万が一・・この世界が太陽神や異界神の手に渡るような事態になれば使用します」
『う、うん・・いやっ! そんなことはさせないよ? 断固阻止するんだからね?』
「無論です」
シュンは頷いた。
『早まらないでね? ねっ?』
「努力します」
『ちょっとぉ~、婚約者さん達ぃ~?』
マーブル主神が、ユアとユナに声を掛けた。
「ゴッド? 何か用?」
「ゴッド? 思索の邪魔する?」
ユアとユナが振り向いた。頬が少し膨らみ、モグモグと動いている。
『いや、思索って・・何か食べてんじゃん! 何それ? 甘い匂いがするんだけど?』
マーブル主神が2人の口元を指さした。
「考え事には糖分ですよ?」
「甘味で頭を蘇らせるのですよ?」
ユアとユナが澄ました顔で言う。
『じゃあ、ボクにも甘味を頂戴っ! ボクなんか、ずうっと頭抱えて唸ってんだから! みんなしてボクを裏切って・・もう、ボクの心はズタズタだから!』
マーブル主神がユアとユナの方へ詰め寄った。
「ボス・・ゴッドが怖い」
「ボス・・ゴッドが虐める」
ユアとユナが、泣き真似をしながらシュンの方に駆けて来る。
『ちょっ!? 何もしてないじゃん! いやっ、君も見てたよね? ボクは酷いことなんか何もやってないよ?』
「2人に何か用があったのでは?」
シュンは訊ねた。
『え? あ、ああ・・そうだった。君が無茶をやらないように監視をお願いするところだった』
マーブル主神が言うと、ユアとユナが笑顔で頷いた。
「監視は任せる!」
「安全第一!」
「神様、このリセッタ・バグを排除する物を創って頂けませんか?」
ユアとユナを相手に話をしようとするマーブル主神に、シュンが声を掛けた。
『はい? また、どういう流れでそんな話が・・ええと、リセッタ・バグというのは? ああ、金属喰いの奴ね。他にも似たようなのが散布された可能性があるんだっけ?』
「当然、そう考えるべきでしょう」
金属だけではなく、生き物を害する"バグ"が散布された可能性だってあるのだ。
『ええと・・つまり、ボクの世界に持ち込まれた異界の異物を排除するための物?』
「排除する仕掛けか・・道具が何種類か欲しいですね」
一種類だけでは対抗されるかもしれない。
『ふうむ・・確かに、異界からの品だという証拠もあるし、世界を護る主神として介入する理由になるね』
「すでに散布され、こちらの世界に影響が出ているでしょうが・・まだ間に合います」
『ふふん、ボクは物造りで負ける気は無いよ!』
マーブル主神が、自信ありげに言い切った。
「よろしくお願いします。私の方でも、対抗策となる品の製作をムジェリにお願いしますが、神様に創って頂けるなら、それに越したことはありません」
シュンは深々と低頭した。
『任せたまえ! 異界の玩具なんかには絶対に負けない物を創って散布するよ!』
マーブル主神が拳を突き上げて宣言する。
「ありがとうございます」
シュンは再び頭を下げた。代わって、ユアとユナがするすると前に出ると、マーブル主神を左右から囲んだ。
『な・・なんだい?』
「これを進呈する」
「至高の逸品」
ユアとユナが、マーブル主神の前に、リボンの掛かった小箱を差し出した。
『・・なんだい、これ?』
恐る恐る小箱を受け取ったマーブル主神が、2人の顔を交互に見る。
「感謝の気持ち!」
「お世話になっている御礼!」
ユアとユナが、両手に握っていた物をマーブル主神の頭上へと撒いた。
『・・へっ?』
驚いて動けないマーブル主神の周りを、ひらひらと色とりどりの花びらが舞い散った。
「ゴッド、大変だけど大丈夫!」
「ゴッド、私達はとても感謝してる!」
ユアとユナが、マーブル主神の前に並んで丁寧にお辞儀をした。
「神様、ありがとう!」
「神様、ありがとう!」
『ぇ・・ぅ、うん・・』
いきなりの事で上手く声が出ない様子で、マーブル主神が手に抱えた小箱へ視線を伏せた。
「泣いちゃダメ」
「私達がついてる」
顔を覗き込むようにして、ユアとユナがマーブル主神の背中を摩る。
『な、泣いて無いし! これは汗だし!』
マーブル主神が慌てた様子で、逃げるように背中を向けた。
0
お気に入りに追加
516
あなたにおすすめの小説
目覚めれば異世界!ところ変われば!
秋吉美寿
ファンタジー
体育会系、武闘派女子高生の美羽は空手、柔道、弓道の有段者!女子からは頼られ男子たちからは男扱い!そんなたくましくもちょっぴり残念な彼女もじつはキラキラふわふわなお姫様に憧れる隠れ乙女だった。
ある日体調不良から歩道橋の階段を上から下までまっさかさま!
目覚めると自分はふわふわキラキラな憧れのお姫様…なにこれ!なんて素敵な夢かしら!と思っていたが何やらどうも夢ではないようで…。
公爵家の一人娘ルミアーナそれが目覚めた異なる世界でのもう一人の自分。
命を狙われてたり鬼将軍に恋をしたり、王太子に襲われそうになったり、この世界でもやっぱり大人しくなんてしてられそうにありません。
身体を鍛えて自分の身は自分で守ります!
異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる