116 / 316
第1章
第116話 異境
しおりを挟む
『緊急事態発生~、緊急事態発生~』
どこか疲れた顔の神様が、エスクードの上空に映し出されていた。
「なんだよ、またかよ!」
通行中だった少年達が面倒臭そうに空を見上げている。
『魔神の侵入が感知されました。非常に危険なので気をつけてね~』
「魔神とか知らねぇし・・」
「トップレギオンの奴等がやれば良いだろ」
『なお、魔憑きしたら処分対象です。ばっさり真っ二つにします。ここで人生退場です』
神様が過激な事を言っている。
「今度は魔神ですか。またレギオンでも敵わないような魔物なのかしら? イベント報酬が、レベルアップとお金だけでは物足りないのですが・・」
ロシータがぼやいている。
「"ケットシー"に招集をかけますか?」
似たような修道女姿の少女が訊いた。
「"ロンギヌス"と"ネームド"の皆様にも連絡をして共闘を申し入れておきましょう」
「畏まりました」
修道女姿の少女が連れていた別の少女に指示を出し、自らも小走りにどこかへ走って行った。
それを見計らったように、
「うはぁ~、美人猫ちゃん発見っ! すっごい胸してるねぇ~」
「それで16歳とか嘘だろぉ?」
「いやぁ、もう凶器っしょ!」
賑やかに騒ぎ声をあげながら、大勢の少年達が近づいて来た。
揃って黒い外套を羽織った集団で、なぜか全員が外套の裾をギザギザに破いている。
パチンッ・・と、ロシータの指が鳴らされた。
途端、取り囲んで来た少年達が、恍惚に顔を染めて崩れ落ちる。良い夢を見せて眠らせる。街中であっても、これは罪科にならないのだ。
「こんな子達が居たかしら?」
形良い眉をひそめ、ロシータは首を傾げた。
「ロシータさん、こいつらは?」
今度は、よく見知っている少年が声をかけながら近づいて来た。同じ"竜の巣"のメンバーで、"ロンギヌス"のマイルズという少年だ。
「見かけない顔だと思うのだけれど」
「う~ん、確かに覚えのない顔ばかりだ。"黒の旅団"とは違うし、"自由騎士同盟"にも、こんな奴らは居なかったと思うな」
少年が首を捻った。
「新入りかしら?」
「そうかもしれないけど・・ぇ!?」
少年がギョッと眼を見開いた。
「どうしまし・・あら、これは?」
ロシータも軽く眼を見開き、周囲へ視線を巡らせた。
エスクードの大通りでは無くなっていた。
いきなり、見知らぬ街になっている。
「これって、別の町?」
「転移にしては、魔力の高まりを感じませんでした。神様のイベントが始まったのでしょうか?」
ロシータは、即座にリーダー間のメールを使って、アレクとアオイ、シュンに宛てて所在確認のメールを送った。
ほぼ間を置かずに、それぞれから返信がある。
「・・アレク達は18階の街に居るそうよ。アオイさんはエスクードのまま・・シュン様は、始まりの町」
メールに眼を通すなり、ロシータはマイルズと共に、町の通りを見回した。
「ここ、始まりの町よね?」
「みたいです。久しぶり過ぎて分からなかった」
マイルズが唸るように言った。
「どうりで・・新人さんなのね」
ロシータは、未だに恍惚となって座り込んでいる黒外套の少年達を一瞥した。かけた相手に、良い夢を見せる催眠魔法だ。術者には夢の内容までは分からない。ロシータが解除するまで、数日はこのままだ。
「少し一緒に行動しましょうか? 多少の虫除けにはなりますよ?」
マイルズがロシータに申し出た。
「私は問題無いから、先に"ケットシー"の子を捜して下さいな。柄が悪いのに絡まれていると可哀相だわ」
ロシータが笑みを浮かべる。
「了解です」
マイルズが頷いて、通りの反対へ向かって早足に歩き出した。記憶の通りなら、さして大きな町では無い。
ロシータは通りの左右にある店の軒先へ視線を配り、金物を売っている店の前に立って中を覗いた。
「ロシータ?」
「飛ばされた?」
不意に名を呼ばれて、ロシータは慌てて振り返った。
そこに、ユアとユナが立っていた。
「ユアさん、ユナさん・・他の"ネームド"の皆さんは?」
「いきなり飛ばされた」
「ケーキ屋から放り出された」
双子が不満げに口を尖らせている。
「えっと・・シュン様は?」
「サヤリだけが絡まれた」
「ヤンチャボーイズを連行して町の外」
双子が通りの向こうを指さす。
「ああ・・」
ロシータは小さく頷いた。似たような事が起こったのだろう。あのリーダーの事だ。眠らせるような穏便な手段は取らないだろう。
「・・これは、転移かしら? 予兆が感じられなかったのだけれど」
「ズレた場所だって」
「カーミュちゃんが言ってた」
ユアとユナが金物屋の鍋を手に取って、持ち重りを図るように振っている。
「ズレた・・よく分からないけど、この状況は神様の意図したイベントでは無いと?」
「少し違うっぽい」
「誘拐だって」
「・・誘拐?」
ロシータが眉を顰めた。
「でも、ボスが一緒」
「誘拐上等」
双子が不敵に笑う。
「そう・・ね。こういう状況では一番頼もしい人だわ」
現在、間違いなくエスクード最強の人物だ。戦力として、これ以上は存在しない。問題は、ロシータの身を守るために動いてくれるかどうかだが・・。
「うむ、これは良い鍋です」
「ロシちゃん、どうですか?」
双子が手に持った鍋を見せる。軒先に重ね置きされた、あまり作りの良くない鍋だった。
「え?・・ああ、少し小さいかな? それに、底が浅い鍋は使いにくいわよ?」
「むむ、ロシちゃん、料理やる子ね?」
「まさか胃袋を掴むタイプ?」
ユアとユナが身を寄せ合って囁き合う。
「えっ? 料理くらいするけれど、あまり上手くは無いわよ?」
ロシータが苦笑気味に首を振る。
「くっ、デキる女め」
「ダイナマイツ爆ぜろ」
いきなり、2人が昏い顔でしゃがみ込んだ。
「・・ユアさん、ユナさん?」
ロシータが困って声を掛けた時、
「何をやっている?」
シュンとサヤリが近付いて来た。
途端、2人が跳ね起きた。
「ボス、ロッシが虐める」
「ロッシが危険過ぎる」
双子が、シュンの元へ駆け寄った。
「ロッシ? ああ、ロシータか。ここへ飛ばされたんだな」
「え、ええ・・シュン様も」
困り顔のまま何とか笑みを浮かべようとするロシータだったが、すぐに諦めて嘆息した。双子によって、すっかりペースを乱されてしまっている。
そこへ、マイルズが修道女姿の2人を連れて戻って来た。何かあったのか、少し険しい表情だった。
「ロシータさん、"ケットシー"は2人だけらしい。"ロンギヌス"も俺1人だけだ」
「総長、町全体がおかしいです」
「風紀が酷く乱れています」
"ケットシー"の2人が困惑気味に報告する。ロシータ同様、何人かの少年達に絡まれたらしい。
「俺の知っている町並とは違う。武器屋の店主は別人だった」
シュンが呟いた。
『カーミュは前の町を知らないのです。でも、ここはおかしいのです』
シュンの指示で姿を隠したまま、カーミュが呟いている。
「迷宮最初の町なのは間違いないが、別の町・・それが事実としてある。幻術の類だろうか?」
シュンの問いかけに、サヤリが首を振った。
「私に幻術は効きません。少なくとも、76階層までの魔物にできる芸当ではございません」
「ケイナとはメールのやり取りが出来ている。エスクードに居るようだが、向こうも町に違和感を覚えているようだ」
シュンは、マイルズやロシータ達を見た。
「何か気づいた事は?」
「俺は魔法の事は分からないけど、ここの連中は腑抜けた奴らばかりで気に入らない。迷宮に入ったばかりでレベルが低いのは当たり前だけど、まるで危機感というか、必死さが無いんだ」
マイルズが言った。
「通りに姿を見せている探索者は男ばかりで、女の子がいませんでした」
「感じが悪い男ばかりですし・・この町、気持ち悪いです」
"ケットシー"の2人が顔をしかめている。
「魔法は普通に使えましたし、武器も・・」
ロシータの手元に大ぶりな機関銃が現れた。M240Gというかなり大型の機関銃だ。軽々と抱え持ったロシータが、レバーを操作して装填の具合を確かめてから再び収納する。
「問題無さそうですね」
「決闘の申請や承認なども、変わらずに行うことができた」
シュンは通りの前後へ視線を配りながら言った。にやにやと口元を歪めた少年達が遠巻きに集まって来ている。
『灼くです?』
姿を消したまま、カーミュが訊いてきた。
「そうだな・・規則が同じかどうか、試しておくのも悪くない」
シュンが呟いた時、
『おい、ちょっと待てよ』
少年の声がして、周囲が真っ白な空間に包まれた。
どこか疲れた顔の神様が、エスクードの上空に映し出されていた。
「なんだよ、またかよ!」
通行中だった少年達が面倒臭そうに空を見上げている。
『魔神の侵入が感知されました。非常に危険なので気をつけてね~』
「魔神とか知らねぇし・・」
「トップレギオンの奴等がやれば良いだろ」
『なお、魔憑きしたら処分対象です。ばっさり真っ二つにします。ここで人生退場です』
神様が過激な事を言っている。
「今度は魔神ですか。またレギオンでも敵わないような魔物なのかしら? イベント報酬が、レベルアップとお金だけでは物足りないのですが・・」
ロシータがぼやいている。
「"ケットシー"に招集をかけますか?」
似たような修道女姿の少女が訊いた。
「"ロンギヌス"と"ネームド"の皆様にも連絡をして共闘を申し入れておきましょう」
「畏まりました」
修道女姿の少女が連れていた別の少女に指示を出し、自らも小走りにどこかへ走って行った。
それを見計らったように、
「うはぁ~、美人猫ちゃん発見っ! すっごい胸してるねぇ~」
「それで16歳とか嘘だろぉ?」
「いやぁ、もう凶器っしょ!」
賑やかに騒ぎ声をあげながら、大勢の少年達が近づいて来た。
揃って黒い外套を羽織った集団で、なぜか全員が外套の裾をギザギザに破いている。
パチンッ・・と、ロシータの指が鳴らされた。
途端、取り囲んで来た少年達が、恍惚に顔を染めて崩れ落ちる。良い夢を見せて眠らせる。街中であっても、これは罪科にならないのだ。
「こんな子達が居たかしら?」
形良い眉をひそめ、ロシータは首を傾げた。
「ロシータさん、こいつらは?」
今度は、よく見知っている少年が声をかけながら近づいて来た。同じ"竜の巣"のメンバーで、"ロンギヌス"のマイルズという少年だ。
「見かけない顔だと思うのだけれど」
「う~ん、確かに覚えのない顔ばかりだ。"黒の旅団"とは違うし、"自由騎士同盟"にも、こんな奴らは居なかったと思うな」
少年が首を捻った。
「新入りかしら?」
「そうかもしれないけど・・ぇ!?」
少年がギョッと眼を見開いた。
「どうしまし・・あら、これは?」
ロシータも軽く眼を見開き、周囲へ視線を巡らせた。
エスクードの大通りでは無くなっていた。
いきなり、見知らぬ街になっている。
「これって、別の町?」
「転移にしては、魔力の高まりを感じませんでした。神様のイベントが始まったのでしょうか?」
ロシータは、即座にリーダー間のメールを使って、アレクとアオイ、シュンに宛てて所在確認のメールを送った。
ほぼ間を置かずに、それぞれから返信がある。
「・・アレク達は18階の街に居るそうよ。アオイさんはエスクードのまま・・シュン様は、始まりの町」
メールに眼を通すなり、ロシータはマイルズと共に、町の通りを見回した。
「ここ、始まりの町よね?」
「みたいです。久しぶり過ぎて分からなかった」
マイルズが唸るように言った。
「どうりで・・新人さんなのね」
ロシータは、未だに恍惚となって座り込んでいる黒外套の少年達を一瞥した。かけた相手に、良い夢を見せる催眠魔法だ。術者には夢の内容までは分からない。ロシータが解除するまで、数日はこのままだ。
「少し一緒に行動しましょうか? 多少の虫除けにはなりますよ?」
マイルズがロシータに申し出た。
「私は問題無いから、先に"ケットシー"の子を捜して下さいな。柄が悪いのに絡まれていると可哀相だわ」
ロシータが笑みを浮かべる。
「了解です」
マイルズが頷いて、通りの反対へ向かって早足に歩き出した。記憶の通りなら、さして大きな町では無い。
ロシータは通りの左右にある店の軒先へ視線を配り、金物を売っている店の前に立って中を覗いた。
「ロシータ?」
「飛ばされた?」
不意に名を呼ばれて、ロシータは慌てて振り返った。
そこに、ユアとユナが立っていた。
「ユアさん、ユナさん・・他の"ネームド"の皆さんは?」
「いきなり飛ばされた」
「ケーキ屋から放り出された」
双子が不満げに口を尖らせている。
「えっと・・シュン様は?」
「サヤリだけが絡まれた」
「ヤンチャボーイズを連行して町の外」
双子が通りの向こうを指さす。
「ああ・・」
ロシータは小さく頷いた。似たような事が起こったのだろう。あのリーダーの事だ。眠らせるような穏便な手段は取らないだろう。
「・・これは、転移かしら? 予兆が感じられなかったのだけれど」
「ズレた場所だって」
「カーミュちゃんが言ってた」
ユアとユナが金物屋の鍋を手に取って、持ち重りを図るように振っている。
「ズレた・・よく分からないけど、この状況は神様の意図したイベントでは無いと?」
「少し違うっぽい」
「誘拐だって」
「・・誘拐?」
ロシータが眉を顰めた。
「でも、ボスが一緒」
「誘拐上等」
双子が不敵に笑う。
「そう・・ね。こういう状況では一番頼もしい人だわ」
現在、間違いなくエスクード最強の人物だ。戦力として、これ以上は存在しない。問題は、ロシータの身を守るために動いてくれるかどうかだが・・。
「うむ、これは良い鍋です」
「ロシちゃん、どうですか?」
双子が手に持った鍋を見せる。軒先に重ね置きされた、あまり作りの良くない鍋だった。
「え?・・ああ、少し小さいかな? それに、底が浅い鍋は使いにくいわよ?」
「むむ、ロシちゃん、料理やる子ね?」
「まさか胃袋を掴むタイプ?」
ユアとユナが身を寄せ合って囁き合う。
「えっ? 料理くらいするけれど、あまり上手くは無いわよ?」
ロシータが苦笑気味に首を振る。
「くっ、デキる女め」
「ダイナマイツ爆ぜろ」
いきなり、2人が昏い顔でしゃがみ込んだ。
「・・ユアさん、ユナさん?」
ロシータが困って声を掛けた時、
「何をやっている?」
シュンとサヤリが近付いて来た。
途端、2人が跳ね起きた。
「ボス、ロッシが虐める」
「ロッシが危険過ぎる」
双子が、シュンの元へ駆け寄った。
「ロッシ? ああ、ロシータか。ここへ飛ばされたんだな」
「え、ええ・・シュン様も」
困り顔のまま何とか笑みを浮かべようとするロシータだったが、すぐに諦めて嘆息した。双子によって、すっかりペースを乱されてしまっている。
そこへ、マイルズが修道女姿の2人を連れて戻って来た。何かあったのか、少し険しい表情だった。
「ロシータさん、"ケットシー"は2人だけらしい。"ロンギヌス"も俺1人だけだ」
「総長、町全体がおかしいです」
「風紀が酷く乱れています」
"ケットシー"の2人が困惑気味に報告する。ロシータ同様、何人かの少年達に絡まれたらしい。
「俺の知っている町並とは違う。武器屋の店主は別人だった」
シュンが呟いた。
『カーミュは前の町を知らないのです。でも、ここはおかしいのです』
シュンの指示で姿を隠したまま、カーミュが呟いている。
「迷宮最初の町なのは間違いないが、別の町・・それが事実としてある。幻術の類だろうか?」
シュンの問いかけに、サヤリが首を振った。
「私に幻術は効きません。少なくとも、76階層までの魔物にできる芸当ではございません」
「ケイナとはメールのやり取りが出来ている。エスクードに居るようだが、向こうも町に違和感を覚えているようだ」
シュンは、マイルズやロシータ達を見た。
「何か気づいた事は?」
「俺は魔法の事は分からないけど、ここの連中は腑抜けた奴らばかりで気に入らない。迷宮に入ったばかりでレベルが低いのは当たり前だけど、まるで危機感というか、必死さが無いんだ」
マイルズが言った。
「通りに姿を見せている探索者は男ばかりで、女の子がいませんでした」
「感じが悪い男ばかりですし・・この町、気持ち悪いです」
"ケットシー"の2人が顔をしかめている。
「魔法は普通に使えましたし、武器も・・」
ロシータの手元に大ぶりな機関銃が現れた。M240Gというかなり大型の機関銃だ。軽々と抱え持ったロシータが、レバーを操作して装填の具合を確かめてから再び収納する。
「問題無さそうですね」
「決闘の申請や承認なども、変わらずに行うことができた」
シュンは通りの前後へ視線を配りながら言った。にやにやと口元を歪めた少年達が遠巻きに集まって来ている。
『灼くです?』
姿を消したまま、カーミュが訊いてきた。
「そうだな・・規則が同じかどうか、試しておくのも悪くない」
シュンが呟いた時、
『おい、ちょっと待てよ』
少年の声がして、周囲が真っ白な空間に包まれた。
11
お気に入りに追加
515
あなたにおすすめの小説
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
私が公爵の本当の娘ではないことを知った婚約者は、騙されたと激怒し婚約破棄を告げました。
Mayoi
恋愛
ウェスリーは婚約者のオリビアの出自を調べ、公爵の実の娘ではないことを知った。
そのようなことは婚約前に伝えられておらず、騙されたと激怒しオリビアに婚約破棄を告げた。
二人の婚約は大公が認めたものであり、一方的に非難し婚約破棄したウェスリーが無事でいられるはずがない。
自分の正しさを信じて疑わないウェスリーは自滅の道を歩む。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
夫から国外追放を言い渡されました
杉本凪咲
恋愛
夫は冷淡に私を国外追放に処した。
どうやら、私が使用人をいじめたことが原因らしい。
抵抗虚しく兵士によって連れていかれてしまう私。
そんな私に、被害者である使用人は笑いかけていた……
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる