77 / 79
第76話 隠れて特訓してました
しおりを挟む
「カシムさん、今、フレイア様を殺すって言いました?」
「ああ、確かに言ったな」
「カシム、面白がっていないできちんと説明してよ、驚くでしょう普通は」
「分かったよ、うるせー女だな全く」
やれやれと言いたげに両手を軽く広げてわざとらしくため息を吐く。
「こいつが生きてる限り、絶対に追手がかかる、いいか、絶対だ! あのクソ女は自分が聖女になることしか考えてねーし、諦めるような可愛い性格なんかじゃない、だから、こいつの髪の毛と洋服に血を垂らして王都に持って行ってもらおうと思ってな」
「その程度の証拠で納得しますか?」
「無理だろうな、さっきも言ったが王都の大聖教会には、聖女が生きている限り反応する魔道具があるんだ、だからそいつをごまかすために仮死状態になれないか街の外でずっと試してたんだけど、…上手くいかねーんだよな」
「その魔道具って、どんなものなんですか?」
「あのね、聖女に認定されると杖が渡されるのと、特殊な魔石を体に取り込むのよ、それが私の体温や脈動をその魔道具に伝えているの、だから一週間ほど仮死状態になれば死亡認定されると思うんだけどね、ふー、……上手くいかないのよね」
なるほど、だから街の外に行ってたのか、最近はこの街の中も人が増えてきてるしな、そんな会話も実験も誰かに聞かれたらそいつを拘束するしかなくなるよな。
「なあ、ナナミ、それって仮死状態から戻ったら、気付かれたりしないのか?」
「聖女の座を長く不在にしないはずなので、新しい聖女が決まれば魔石も新たにセットされるから大丈夫なんだって、それに聖女の認定も大聖教会の祈りの泉で、主神オーディンと女神フレイヤから、祝福を授かってその言葉を教皇陛下に伝えるものだけど、その泉には一人で入るらしいからどうにでもなるんじゃないのかな」
そっか、神様からお言葉賜りました。って言えばいいよってことなのかな、フレイア様がそうおっしゃっているのなら、大丈夫なんだろう。
「でもね、一時的な仮死状態には出来るんだけど、長い時間は無理なんだよね、いろいろ試して疲れてきちゃったよ」
一時的には出来るけど、長くは無理か、そりゃあ、そうだよな、体に負担かけすぎちゃダメだろうし、…冷凍保存、も無理だよな、失敗したらどうすんだよ、……冷凍、あれっ、シャーベットを作った時に使った俺の魔法って、時空魔法?
ちょっと待てよ、ミハルの仮想空間、あそこって時間の流れがここと違ってたよな、あの時って確かこっちでは三日位って言われたけど、俺の感覚で四~五時間だったから、それをもっと長く出来れば可能になるのか?
「もしかしたら、出来るかも…よ?」
「「どうやって!」」
二人の食いつきが物凄かったので、ちょっとビビったのは内緒だ、ミハルとシンさんも交えて俺の思い付きを話してみた、ちなみに今日のミハルのコスチュームはプティキュアらしい、もう勝手にすればいい。
衣装担当は、姫子ちゃんとシノブちゃん、クールビューティのアズミちゃんは加わらないけど、興味はあるらしく、二人がきゃあきゃあ、にゃあにゃあしながらお針子作業してるのをチラ見してたからね。
「仮想空間を使うのは構わんが、ナナミ一人では無理じゃろう、鑑定スキルが無いからのう、カイルが出てきてしまえば、どうなるのじゃろう、一緒に入って、カイルだけ出てくる、と、どうなるのじゃ? 前例がない故にようわからんのう」
「おそらくだが、時間停止になるであろうよ、だいぶ前にそのような話をきいたことがある、マレーニアのダンジョンでは迷い人と呼ばれる行方不明者が出るのだが、数年後や数十年後にいなくなった時のままで見つかることがあると聞いたことがある」
おお、シンさん、だてに長生きしてただけじゃないんだな。
「マレーニアって、迷いの森のダンジョンか? …そう言えば俺も聞いたことがあるぞ、迷い人の噂だろ、あれって本当だったのか、すげーな」
カシムは職務上、各国の事情にもある程度は通じていたのだ。
「ふふふ、そうじゃろう、そうじゃろう、ダンジョンは凄いのじゃよ、ダンジョンに不可能無し! 」
ドヤ顔で決めたミハルだが、キラキラした眼で見てくれるのは猫又達だけだ。
「なあ、仮想空間に閉じられたら時間停止になるのか? だったら、仮死状態にならなくても大丈夫なのかな?」
ボソッと呟いたカイルの一言で、ナナミがカシムを睨みつける。
「じゃあさ、あんな無茶な特訓は必要なかったってこと?」
「そうなるかもな、いいじゃねえかよ、魔力量は上がったんだし、光魔法もましになっただろ、俺の訓練なんてそうそ受けれるもんじゃねんだから、感謝しろよ」
「何度も死にそうになったのに感謝なんかする訳ないでしょう、私じゃなかったらとっくに死んでるわよ!」
「生きてるから問題無しだな!」
そう、仮死状態になるためには光魔法のレベル上げが必要だったから、俺達が最初にやったあの特訓、限界まで魔力や体力を使い、ポーションで無理矢理回復させて、それを繰り返すという奴だ。
でも、光魔法で仮死状態って、なんかイメージ違うなと思ってたら、仮死状態になれば怪我や病気も悪化することが無いので、使用することが出来るらしいけど、Lv、8だってさ。
元々のフレイア様は使えたけど、ナナミの意識が全面に出るようになった時には、確かLv、5だったから、めちゃめちゃな成長速度だな、どんな特訓したのかはこれ以上、聞くのを止めよう。
「よし、じゃあ明日だ、いいな、ナナミ」
「わかった、大丈夫だよ、一週間でいいの? もうちょっと長いほうがいいかな」
「そうだな、念のため二週間にするか」
「うん、失敗できないからね、じゃあ、カイル、美味しいお弁当、デザート付きでよろしく、あとさ、ミハルちゃん、もし、大丈夫だったら誰か猫又君達、一人でもいいから一緒にお籠りしてくれないかな? 二週間のボッチは寂しいよ」
「そうじゃのう、妾は構わねが、お前達はどうじゃ?」
しっぽがゆらゆらとゆれているので、大丈夫そうだ。
「では、サスケとシノブ、頼んでも良いか?」
「「おまかせなのにゃ! 」」
やったー、二週間のもふもふ生活、デザート付き!
ネコ枕に抱きネコ、ふふふん、どっちにしようかな。
「ああ、確かに言ったな」
「カシム、面白がっていないできちんと説明してよ、驚くでしょう普通は」
「分かったよ、うるせー女だな全く」
やれやれと言いたげに両手を軽く広げてわざとらしくため息を吐く。
「こいつが生きてる限り、絶対に追手がかかる、いいか、絶対だ! あのクソ女は自分が聖女になることしか考えてねーし、諦めるような可愛い性格なんかじゃない、だから、こいつの髪の毛と洋服に血を垂らして王都に持って行ってもらおうと思ってな」
「その程度の証拠で納得しますか?」
「無理だろうな、さっきも言ったが王都の大聖教会には、聖女が生きている限り反応する魔道具があるんだ、だからそいつをごまかすために仮死状態になれないか街の外でずっと試してたんだけど、…上手くいかねーんだよな」
「その魔道具って、どんなものなんですか?」
「あのね、聖女に認定されると杖が渡されるのと、特殊な魔石を体に取り込むのよ、それが私の体温や脈動をその魔道具に伝えているの、だから一週間ほど仮死状態になれば死亡認定されると思うんだけどね、ふー、……上手くいかないのよね」
なるほど、だから街の外に行ってたのか、最近はこの街の中も人が増えてきてるしな、そんな会話も実験も誰かに聞かれたらそいつを拘束するしかなくなるよな。
「なあ、ナナミ、それって仮死状態から戻ったら、気付かれたりしないのか?」
「聖女の座を長く不在にしないはずなので、新しい聖女が決まれば魔石も新たにセットされるから大丈夫なんだって、それに聖女の認定も大聖教会の祈りの泉で、主神オーディンと女神フレイヤから、祝福を授かってその言葉を教皇陛下に伝えるものだけど、その泉には一人で入るらしいからどうにでもなるんじゃないのかな」
そっか、神様からお言葉賜りました。って言えばいいよってことなのかな、フレイア様がそうおっしゃっているのなら、大丈夫なんだろう。
「でもね、一時的な仮死状態には出来るんだけど、長い時間は無理なんだよね、いろいろ試して疲れてきちゃったよ」
一時的には出来るけど、長くは無理か、そりゃあ、そうだよな、体に負担かけすぎちゃダメだろうし、…冷凍保存、も無理だよな、失敗したらどうすんだよ、……冷凍、あれっ、シャーベットを作った時に使った俺の魔法って、時空魔法?
ちょっと待てよ、ミハルの仮想空間、あそこって時間の流れがここと違ってたよな、あの時って確かこっちでは三日位って言われたけど、俺の感覚で四~五時間だったから、それをもっと長く出来れば可能になるのか?
「もしかしたら、出来るかも…よ?」
「「どうやって!」」
二人の食いつきが物凄かったので、ちょっとビビったのは内緒だ、ミハルとシンさんも交えて俺の思い付きを話してみた、ちなみに今日のミハルのコスチュームはプティキュアらしい、もう勝手にすればいい。
衣装担当は、姫子ちゃんとシノブちゃん、クールビューティのアズミちゃんは加わらないけど、興味はあるらしく、二人がきゃあきゃあ、にゃあにゃあしながらお針子作業してるのをチラ見してたからね。
「仮想空間を使うのは構わんが、ナナミ一人では無理じゃろう、鑑定スキルが無いからのう、カイルが出てきてしまえば、どうなるのじゃろう、一緒に入って、カイルだけ出てくる、と、どうなるのじゃ? 前例がない故にようわからんのう」
「おそらくだが、時間停止になるであろうよ、だいぶ前にそのような話をきいたことがある、マレーニアのダンジョンでは迷い人と呼ばれる行方不明者が出るのだが、数年後や数十年後にいなくなった時のままで見つかることがあると聞いたことがある」
おお、シンさん、だてに長生きしてただけじゃないんだな。
「マレーニアって、迷いの森のダンジョンか? …そう言えば俺も聞いたことがあるぞ、迷い人の噂だろ、あれって本当だったのか、すげーな」
カシムは職務上、各国の事情にもある程度は通じていたのだ。
「ふふふ、そうじゃろう、そうじゃろう、ダンジョンは凄いのじゃよ、ダンジョンに不可能無し! 」
ドヤ顔で決めたミハルだが、キラキラした眼で見てくれるのは猫又達だけだ。
「なあ、仮想空間に閉じられたら時間停止になるのか? だったら、仮死状態にならなくても大丈夫なのかな?」
ボソッと呟いたカイルの一言で、ナナミがカシムを睨みつける。
「じゃあさ、あんな無茶な特訓は必要なかったってこと?」
「そうなるかもな、いいじゃねえかよ、魔力量は上がったんだし、光魔法もましになっただろ、俺の訓練なんてそうそ受けれるもんじゃねんだから、感謝しろよ」
「何度も死にそうになったのに感謝なんかする訳ないでしょう、私じゃなかったらとっくに死んでるわよ!」
「生きてるから問題無しだな!」
そう、仮死状態になるためには光魔法のレベル上げが必要だったから、俺達が最初にやったあの特訓、限界まで魔力や体力を使い、ポーションで無理矢理回復させて、それを繰り返すという奴だ。
でも、光魔法で仮死状態って、なんかイメージ違うなと思ってたら、仮死状態になれば怪我や病気も悪化することが無いので、使用することが出来るらしいけど、Lv、8だってさ。
元々のフレイア様は使えたけど、ナナミの意識が全面に出るようになった時には、確かLv、5だったから、めちゃめちゃな成長速度だな、どんな特訓したのかはこれ以上、聞くのを止めよう。
「よし、じゃあ明日だ、いいな、ナナミ」
「わかった、大丈夫だよ、一週間でいいの? もうちょっと長いほうがいいかな」
「そうだな、念のため二週間にするか」
「うん、失敗できないからね、じゃあ、カイル、美味しいお弁当、デザート付きでよろしく、あとさ、ミハルちゃん、もし、大丈夫だったら誰か猫又君達、一人でもいいから一緒にお籠りしてくれないかな? 二週間のボッチは寂しいよ」
「そうじゃのう、妾は構わねが、お前達はどうじゃ?」
しっぽがゆらゆらとゆれているので、大丈夫そうだ。
「では、サスケとシノブ、頼んでも良いか?」
「「おまかせなのにゃ! 」」
やったー、二週間のもふもふ生活、デザート付き!
ネコ枕に抱きネコ、ふふふん、どっちにしようかな。
0
お気に入りに追加
246
あなたにおすすめの小説
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる