上 下
37 / 48
第六章 匈奴襲来

第三十七話

しおりを挟む
 始建国しけんこく三年(西暦十一年)春、立国りっこく将軍孫建そんけんに指揮されたしん軍の一隊が、匈奴フンヌ軍に破壊された国境の城塞に入城した。風に晒されていた新軍兵士の遺体が埋葬され、城頭に大新帝国軍の黄旗が再び掲げられた。瓦礫が片づけられ、城門が修復された。孫建の総指揮の下で、長城の南に侵入している匈奴軍の掃討作戦が行われた。匈奴軍を指揮していた左骨都侯さこつとこうは戦闘を避け、長城の北へ後退した。機を見て再び長城を越えるべく、斥候に新軍の様子を偵察させた。南から新軍が続々と国境の城塞に集結していることを偵知した。新軍は国境の防備を強化している、と左骨都侯は考えた。十日が過ぎ、二十日が過ぎた。国境を目指す新軍の列は途切れず、城塞の南側の大地を黄旗と仮設兵舎が埋めた。左骨都侯は新軍の目的が防備の強化ではないことに気づき、タリム盆地へ急使を走らせた。

 タリム盆地では、烏珠留単于うしゅりゅうぜんう率いる匈奴軍本隊と、大新帝国のタリム盆地駐留軍の戦いが続いていた。本拠地の烏塁うるいへ集結しようとする新軍を烏珠留単于は急襲し、数度の勝利を収めたが、その間に新軍は烏塁の守りを固めた。烏珠留単于は烏塁へ兵を進めたが、烏塁の守りの堅さを見て攻囲せずに去り、帝国に従属しているオアシス都市を襲撃した。都市を救援するために新軍が烏塁を出れば新軍と戦い、烏塁を出なければ襲撃を繰り返し、帝国に従う諸市を動揺させて単于国へ寝返らせようとした。新軍は烏塁を出ず、一つ、二つと都市が炎上した。三つ、四つと帝国から単于国へ都市が靡き、じわじわとタリム盆地の勢力図が塗り替えられた。これなら勝てる、と烏珠留単于が確信を持ち始めた時、左骨都侯の急使がタリム盆地に到着した。

「時間切れか」

 烏珠留単于は馬上で天を仰いだ。馬首を巡らし、タリム盆地から撤退することを指揮下の将兵に伝えた。右屠耆王うしょきおう輿が黒馬を走らせ、烏珠留単于の許に馳せつけた。馬を進める烏珠留単于を追いながら、タリム盆地から撤退することに反対した。

「おれたちが兵を退けば、ようやく手に入れた都市を新軍に奪われます。これまでの戦いが、匈奴の戦士たちの死が無駄になる」

「右屠耆王」

 単于の馬を追う輿の黒馬の横に、右骨都侯うこつとこう須卜当しゅぼくとうが馬を並べた。

「敵が匈奴の領土へ攻め入ろうとしている時に、戦士たちを率いて敵を防ぐべき単于が不在となれば、民の心が離れます。おれたちの父の時代のように、匈奴が分裂することも起こり得る。一つに団結していてさえ勝利は遠いのに、二つに分裂すれば匈奴は新に勝てない。匈奴の分裂を防ぐために、今は東へ戻るべきです」

 匈奴軍はタリム盆地での作戦を中止し、東へ引き返した。烏塁に籠城していた新軍が動き出した。固く閉じられていた烏塁の城門が開かれ、匈奴軍に与したオアシス都市に黄旗の大群が攻め寄せた。都市が陥落した、親匈奴派の人間が殺された、という凶報を振り切るように匈奴軍は疾駆し、楼蘭クロライナの郊外を過ぎ、彷徨える湖ロプ・ノールに到達した。湖の畔で馬を休ませていると、また東から急使が到着した。

 匈奴単于国の北西部総督、右谷蠡王うこくりおうの軍が、帝国と単于国の戦争に乗じて攻めてきた丁零テレクの軍に敗れた。

「負けたのか」

 烏珠留単于は呻いた。丁零は匈奴単于国の北に割拠する民族で、右谷蠡王を撃破した後は大いなる湖バイカル・ノールへ軍を進め、湖畔に点在する集落を攻撃していた。集落では漢人系の定住民を中心に農業、漁業、そして、製鉄業が営まれており、もし大いなる湖が丁零の手に落ちれば、匈奴軍は今以上に鉄の不足に苦しむことになる。

「単于」

 顔を蒼褪めさせている烏珠留単于へ、須卜当が馬を近づけた。

「おれを大いなる湖へ行かせてください」

「右骨都侯」

「必ずや丁零を大いなる湖から撃ち払います」

「五百騎。それ以上は、大いなる湖の防衛には割けない」

「二百騎で十分です」

「右骨都侯」

「二百騎で十分です」

 須卜当は繰り返した。数秒、烏珠留単于は沈黙して須卜当を見つめた。

「おまえの勇気に、天が報いることを祈る」

「感謝します」

 須卜当は馬首を返した。走り出した須卜当の馬の横に、盧芳ろほうの馬が並んだ。当然のように隣を並走している盧芳を、須卜当は横目で見た。

「おまえも行くのか?」

「大いなる湖には友人がいる。助けてやらねえとな」

「足手纏いになるなよ」

 須卜当は二百騎を率いて北へ駆けた。大いなる湖へ急ぐ途中、草を求めて移動する兵站用の羊群を前方に見た。羊群の横を駆け抜けようとした時、須卜当の妻、須卜居次しゅぼくきょじうんが馬を駆り、羊群の中から走り出た。

「須卜当さま!」

 云は馬を須卜当と並走させた。手にしていた革袋を須卜当へ投げ渡した。須卜当が革袋の口を開くと、出来たばかりの乾酪チーズが詰められていた。

君期くんきも!」

 云は盧芳にも革袋を投げ渡した。盧芳は革袋を受け取ると、ありがとうよ、今日も匈奴一の美人だぜ、と破顔した。云に続いて槖駝ラクダで走り出てきた女たちが、須卜当の後ろを走る二百騎へ次から次へと革袋を投げた。頑張りな、負けたら穹廬きゅうろに入れないからね、と手を振る女たちに笑顔を返し、二百騎は大いなる湖へ駆けた。

 須卜当を大いなる湖へ向かわせた烏珠留単于は、左骨都侯の軍と合流するために東へ急いだ。途中、またしても凶報に接した。新帝国と交渉を試みていた右犂汗王うりかんおうが新軍に捕らえられ、万里の長城の南へ連れ去られた。

「……そうか」

 烏珠留単于は瞑目した。右犂汗王の三人の子、じょとうかくが、父を救出するために帝国に潜入させてほしい、と単于の背中に懇願した。危険すぎる、と烏珠留単于は退けた。三兄弟は、願いを聞き入れてもらえなければ軍を脱走して救出に向かう、と言い出した。烏珠留単于の横にいた左骨都侯が、軍を脱走すれば死刑であると言い、三兄弟を止めようとした。しかし、助、登、角は、父を救い出すためならば、と馬首を返した。駆け出そうとした三兄弟を、待て、と烏珠留単于は呼び止めた。

 砂塵を含んだ風が沙漠を過ぎた。助、登、角の騎影が、烏珠留単于に見送られて軍から離れた。三騎の生還を天に祈り、烏珠留単于は軍を東へ進めた。幾日も沙漠を駆け、左骨都侯の軍と合流した。牧民の避難は進んでいるか、と左骨都侯に訊ねた。抜かりなく、と左骨都侯は答えた。烏珠留単于は頷き、新軍の侵攻に備えて兵馬を休ませた。何事もなく十日が過ぎ、二十日が過ぎた。五十日が過ぎ、百日が過ぎた。タリム盆地の親匈奴勢力が駆逐された、という報告が西から届き、大いなる湖の戦況が芳しくない、という報告が北から届いた。大いなる湖へ援軍を送るべきではないかと思い、右屠耆王輿と左骨都侯を呼んで相談した。援軍を送るべき、と左骨都侯は言い、須卜当を信じるべき、と輿は主張した。更に百日が過ぎた。斥候が息を切らして烏珠留単于の馬前に駆けつけた。ついに新軍が攻めてきたか、と表情を緊張させた烏珠留単于に、斥候は報告した。

 新軍に捕らわれていた右犂汗王が、助、登、角に救出された。

「右犂汗王が」

 烏珠留単于は驚いた。驚きすぎて気が遠くなり、どさりと馬から落ちた。側近たちが驚いて馬を下り、気を確かに、と烏珠留単于を助け起こした。助け起こされた烏珠留単于の口から笑い声が漏れた。

「聞いたか。右犂汗王が助け出された。右犂汗王が助け出されたぞ」

 烏珠留単于は笑いながら側近の肩を叩いた。側近たちは顔を見合わせた。数秒の間を置き、歓声を上げた。久しく聞いていない朗報に、皆、気分を昂揚させた。烏珠留単于は斥候へ目を戻した。

「それで、右犂汗王たちは今、どこにいる?」

 単于に問われ、斥候は顔を俯かせた。右犂汗王を救出する過程で助が命を落とし、登が新軍に捕らえられたことを、斥候は烏珠留単于に報告した。烏珠留単于の顔から笑みが消え、先程まで歓声を上げていた側近たちが沈黙した。

 二日後、右犂汗王と角が烏珠留単于の馬前に現れた。右犂汗王を於粟置支侯おぞくちしこうに降格とすることを、烏珠留単于は父子に言い渡した。角が伏せていた顔を上げ、父を弁護しようとした。烏珠留単于は右手を上げて角を制し、少しの間、於粟置支侯と二人だけにするよう周囲に命じた。

 陽が落ちて空が暗くなり、風が冷たさを増した。暖を取るために、家畜の糞を乾燥させたものを烏珠留単于は燃やした。於粟置支侯を火の近くに座らせた。径路刀アキナスを抜き、自らの顔に押し当て、引いた。径路刀を鞘に納め、胡羚羊ガゼルの肉を乾したものを於粟置支侯に勧めた。自らも一切れ、口の中に入れた。入れたものを噛みながら、助と登のことを話すべきか、考えた。

「新軍が、長城に兵を集めている」

 烏珠留単于の顎の先から、血が滴り落ちた。

「長城の防衛にしては多すぎる数だ。恐らくは我らの領土に攻め入ろうとしているのだろうが、一向に攻めてこない」

「皇帝は――」

 於粟置支侯が口を開いた。

「――三十万の大軍で匈奴を攻め、単于を大いなる湖の北へ追いやり、匈奴を分割して十五人の単于を立てようとしています」

 新軍に捕らえられている間に知り得た情報を、於粟置支侯は烏珠留単于に話した。新軍が三十万の大軍を六つに分け、六路から北へ攻め込もうとしていることを話した。新軍が擁立しようとしている十五人の単于の中に、自分も含まれていたことを話した。新軍が三十万人分の食糧を調達することに手間取り、未だに北へ進軍できずにいることを話した。話しながら、一口、また一口と乾し肉を齧り、咀嚼した。

「単于」

 風が鳴り、於粟置支侯の双眸に映る炎が揺れた。

「単于、どうか――」

「駄目だ」

 於粟置支侯が何を言おうとしたのか、烏珠留単于は察した。

「おまえが行けば、必ず角も共に行く」

「角には、おれから言い聞かせます」

「無駄だ。あんなことが起きた後で、おまえを一人で行かせるわけがない」

「おれが説得します」

「不可能だ」

「説得します」

かん

 於粟置支侯の名を、烏珠留単于は呼んだ。

「咸、よく聞け」

 家畜の糞を乾燥させたものを、烏珠留単于は火の中へ抛り入れた。

「皇帝が新たに十五人も単于を立てようとしていて、おまえが十五人の単于の一人にされようとしていたのなら、恐らく登は、おまえの代わりにされるはずだ。おまえが生かされていたように、登も殺されることはない。焦らずとも、登を救出する機会は必ず訪れる」

 抛り入れられた糞が燃え上がり、地面を赤く照らした。夜が更け、火が灰になり、朝になり、曙光が灰を照らした。烏珠留単于は灰の近くに側近たちを集めた。新軍が食糧を集められず、匈奴単于国へ侵攻できずにいることを、共に馬上で朝食の乾酪を食べながら側近たちに伝えた。左骨都侯が口をもぐもぐさせながら、動けない新軍を放置して大いなる湖の救援に向かうことを提案した。於粟置支侯咸が、三十万の大軍で侵攻してくることはなくとも、一万から二万程度の兵力で攻めてくる可能性はある、と反対した。続けて、季節は既に秋を過ぎ、多数の遊牧民が冬を越すために南へ移動していることを指摘した。貴重な製鉄所を守るために大いなる湖へ向かうべきか、それとも新軍の万一の侵攻から遊牧民を守るために留まるべきか、烏珠留単于は食事の手を止めて思案した。勝つためには賭けに出ることも必要と考え、乾酪を口の中へ押し込もうとした時、東から急報が届いた。

 新帝国の従属国の一つ、高句麗こうくりが、帝国に叛旗を翻した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

本能のままに

揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください! ※更新は不定期になると思います。

軍艦少女は死に至る夢を見る~戦時下の大日本帝国から始まる艦船擬人化物語~

takahiro
キャラ文芸
 『船魄』(せんぱく)とは、軍艦を自らの意のままに操る少女達である。船魄によって操られる艦艇、艦載機の能力は人間のそれを圧倒し、彼女達の前に人間は殲滅されるだけの存在なのだ。1944年10月に覚醒した最初の船魄、翔鶴型空母二番艦『瑞鶴』は、日本本土進攻を企てるアメリカ海軍と激闘を繰り広げ、ついに勝利を掴んだ。  しかし戦後、瑞鶴は帝国海軍を脱走し行方をくらませた。1955年、アメリカのキューバ侵攻に端を発する日米の軍事衝突の最中、瑞鶴は再び姿を現わし、帝国海軍と交戦状態に入った。瑞鶴の目的はともかくとして、船魄達を解放する戦いが始まったのである。瑞鶴が解放した重巡『妙高』『高雄』、いつの間にかいる空母『グラーフ・ツェッペリン』は『月虹』を名乗って、国家に属さない軍事力として活動を始める。だが、瑞鶴は大義やら何やらには興味がないので、利用できるものは何でも利用する。カリブ海の覇権を狙う日本・ドイツ・ソ連・アメリカの間をのらりくらりと行き交いながら、月虹は生存の道を探っていく。  登場する艦艇はなんと58隻!(2024/12/30時点)(人間のキャラは他に多数)(まだまだ増える)。人類に反旗を翻した軍艦達による、異色の艦船擬人化物語が、ここに始まる。  ――――――――――  ●本作のメインテーマは、あくまで(途中まで)史実の地球を舞台とし、そこに船魄(せんぱく)という異物を投入したらどうなるのか、です。いわゆる艦船擬人化ものですが、特に軍艦や歴史の知識がなくとも楽しめるようにしてあります。もちろん知識があった方が楽しめることは違いないですが。  ●なお軍人がたくさん出て来ますが、船魄同士の関係に踏み込むことはありません。つまり船魄達の人間関係としては百合しかありませんので、ご安心もしくはご承知おきを。かなりGLなので、もちろんがっつり性描写はないですが、苦手な方はダメかもしれません。  ●全ての船魄に挿絵ありですが、AI加筆なので雰囲気程度にお楽しみください。  ●少女たちの愛憎と謀略が絡まり合う、新感覚、リアル志向の艦船擬人化小説を是非お楽しみください。またお気に入りや感想などよろしくお願いします。  毎日一話投稿します。

枢軸国

よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年 第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。 主人公はソフィア シュナイダー 彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。 生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う 偉大なる第三帝国に栄光あれ! Sieg Heil(勝利万歳!)

浅井長政は織田信長に忠誠を誓う

ピコサイクス
歴史・時代
1570年5月24日、織田信長は朝倉義景を攻めるため越後に侵攻した。その時浅井長政は婚姻関係の織田家か古くから関係ある朝倉家どちらの味方をするか迷っていた。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

独裁者・武田信玄

いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます! 平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。 『事実は小説よりも奇なり』 この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに…… 歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。 過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。 【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い 【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形 【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人 【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある 【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。 (前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

日本には1942年当時世界最強の機動部隊があった!

明日ハレル
歴史・時代
第2次世界大戦に突入した日本帝国に生き残る道はあったのか?模索して行きたいと思います。 当時6隻の空母を集中使用した南雲機動部隊は航空機300余機を持つ世界最強の戦力でした。 ただ彼らにもレーダーを持たない、空母の直掩機との無線連絡が出来ない、ダメージコントロールが未熟である。制空権の確保という理論が判っていない、空母戦術への理解が無い等多くの問題があります。 空母が誕生して戦術的な物を求めても無理があるでしょう。ただどの様に強力な攻撃部隊を持っていても敵地上空での制空権が確保できなけれな、簡単に言えば攻撃隊を守れなけれな無駄だと言う事です。 空母部隊が対峙した場合敵側の直掩機を強力な戦闘機部隊を攻撃の前の送って一掃する手もあります。 日本のゼロ戦は優秀ですが、悪迄軽戦闘機であり大馬力のPー47やF4U等が出てくれば苦戦は免れません。 この為旧式ですが96式陸攻で使われた金星エンジンをチューンナップし、金星3型エンジン1350馬力に再生させこれを積んだ戦闘機、爆撃機、攻撃機、偵察機を陸海軍共通で戦う。 共通と言う所が大事で国力の小さい日本には試作機も絞って開発すべきで、陸海軍別々に開発する余裕は無いのです。 その他数多くの改良点はありますが、本文で少しづつ紹介して行きましょう。

処理中です...