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6 古式ゆかしい婚礼の儀式 ※
しおりを挟むサイラスが私の脚の間で巧みに指を動かす。
「ん、ふぅ……♡」
「もっとゆっくり進めたほうが、レーナが楽か……」
そう小声で呟いて、頭を下げたサイラスが胸の蕾を口に含んだ。
「……っあ♡」
ぬるりと嬲られ、ふたたび熱がたまっていく。
そこへ、サイラスが二本の指を曲げて刺激しながら親指で花芯に触れた。
「ひぅ♡」
サイラスが喉の奥で笑って、私を快楽の沼に落とす。
やっぱり魔王様なんだ。
「レーナ、せっかく体力を回復したのだ。遠慮するな」
「~~♡♡♡」
目の前がチカチカして、さっきまでよりも強い絶頂感に声が出ない。
「愛い愛い。ほら、もう一度」
もう片方の蕾を舌で転がし、花芯を撫でながら指を抜き挿しするから、もうよくわからないまま果てた。
「っ、あ、は、あ……♡」
サイラスが指を引き抜くと、一緒に蜜が溢れる。
「レーナ、我の唯一の妻にするぞ」
「はい♡」
やっと、やっとだね?
「サイラス、お願い、します」
「愛い愛い」
サイラスの棍棒が……ん? 棍棒でいいのかな?
棍棒が蜜口に押しつけられた。
「おっふ♡」
圧迫感に奇声を上げちゃう。
「レーナ? 苦しいのか? やはりもう何度か」
「大丈夫っ♡このまま、してっ♡お願い♡」
また前戯に戻るのイヤッ。
体力なくなったら、また魔力注がれるんだよね?
無理無理!
「……レーナ、痛くないようにゆっくり挿れるから」
あぁ、サイラスが優しすぎる。
「大丈夫だから、早く、早く一つになりたい、です♡」
「……レーナ、わかった」
棍棒が先っちょがずぷっとハマった。
「ぁはっ……♡」
指と全然違う!
思い切り拡げられる感覚に短く息を吐いた。
「痛むか?」
「……痛くは、ないです、けど、苦し……」
柘榴色の瞳に見つめられて、そのまま唇が重なった。
舌を絡めながら、一気に魔力を流された時、じゅぷんと棍棒が奥深くまで押し入った。
「んんんぅぅ~~♡♡♡」
魔力と圧迫感のコンボに目の前がチカチカする。
驚いたけど痛みはないし、サイラスが私を宝物のように優しくいたわってくれるから、幸せで胸がいっぱいになった。
「レーナ」
「サイラス♡ありがとう……本当に痛くなかった、です♡」
すると、嬉しそうに蕩けるような笑みを浮かべた後、何度も何度も唇を啄む。
「では、続けるぞ」
大きな彼の棍棒がずりゅずりゅとゆっくり抜き差しされる。
内壁を満遍なく擦られて、全部! 気持ちいいなんて♡
「サイラスっ、きもち、いいっ♡」
「我もだ……ずっと、こうしていたい」
体を起こしたサイラスに揺さぶられて、目の前が白む。
「ああっ♡もう♡だめっ……♡」
「だめなものか」
達しているのに穏やかに押し挿れて、絶頂を引き伸ばす。
疲れ知らずの魔王様は、花芯に触れて私が乱れるのを愉しんだ。
「愛い愛い。さあ、我の魔力を込めた子種を受け取るがよい」
私の奥深くにグッと奥に押しつけて、何事か呟きながら熱を吐き出した。
「あ……っ♡」
じわじわとお腹の中から魔力が広がり、私の全身を包んだ。
熱くて熱くてたまらない。
私の魔力とサイラスの魔力が混じって同化しようとしているみたいで。
「サイラスッ……怖い!」
私の伸ばした手をつかんで、心臓が落ち着くまできつく抱きしめてくれた。
しばらくしてから、私の顔を見つめて頬を撫でる。
「大丈夫だ。……我が妻。夫婦の初めての交わりでレーナの体が作り変わったのだ」
「作り変わった?」
「これまでより、力が強くなっているはずだ」
「……風魔法が?」
初歩のそよ風を起こす魔法を試そうと手のひらを上に向けたら、呪文を唱える前になぜか旋風が起こった。
想像しただけで?
「すごい……」
「それと、我と同じ時を刻むこととなったぞ。我が死す時、レーナの命も尽きる」
「つまり、私の寿命が」
「あと三百年ほど」
「…………」
すっげーな、おい!
あ、勇者みたいなこと言っちゃった。
今思い出すなんて、私ってば最低。
「いやか? それでも我と生きてもらうぞ」
「驚きすぎて、びっくりしました」
「……そのようだな」
同じこと繰り返しちゃったけど、サイラスが笑っているからいいかな。
「サイラス、これから先ずっと一緒なんですね。嬉しい!」
先におばあちゃんになるとか考えたくなかったから、本当によかった‼︎
「さぁ、レーナ。もう一度最愛の妻を味わわせてくれ」
いつの間にか、棍棒は力を取り戻して突いてくる。
「あぁ、サイラス♡こんなの♡おかしく、なっちゃう♡♡ああーー♡」
「愛い愛い。古式ゆかしいやり方は、愉しいだろう? ほら、元気を出せ」
古式ゆかしい婚礼の儀式って、結婚式や披露宴じゃなくて夫婦の営みのことだった⁉︎
私は抱き起こされて、彼に貫かれながら口づけを受ける。
「んう……♡これ、らめぇ♡すごいのきちゃうぅ♡」
あれ?
物語に出てきたエロい言葉、自然に口から出て来たよ?
「愛い愛い。ほら、もっと子種を搾り取るといい」
「ぁ♡もっとぉ♡あついの、いっぱい♡ちょーらい♡♡」
それからサイラスは、本気で愉しんで、私を隅々まで味わった。
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