裏切った勇者を捨てて細マッチョの魔王と古式ゆかしいやり方で婚礼の儀式に臨みます!

能登原あめ

文字の大きさ
上 下
6 / 8

6 古式ゆかしい婚礼の儀式 ※

しおりを挟む




 サイラスが私の脚の間で巧みに指を動かす。

「ん、ふぅ……♡」
「もっとゆっくり進めたほうが、レーナが楽か……」

 そう小声で呟いて、頭を下げたサイラスが胸の蕾を口に含んだ。

「……っあ♡」

 ぬるりと嬲られ、ふたたび熱がたまっていく。
 そこへ、サイラスが二本の指を曲げて刺激しながら親指で花芯に触れた。

「ひぅ♡」

 サイラスが喉の奥で笑って、私を快楽の沼に落とす。
 やっぱり魔王様なんだ。
 
「レーナ、せっかく体力を回復したのだ。遠慮するな」
「~~♡♡♡」

 目の前がチカチカして、さっきまでよりも強い絶頂感に声が出ない。

「愛い愛い。ほら、もう一度」

 もう片方の蕾を舌で転がし、花芯を撫でながら指を抜き挿しするから、もうよくわからないまま果てた。
 
「っ、あ、は、あ……♡」

 サイラスが指を引き抜くと、一緒に蜜が溢れる。
 
「レーナ、我の唯一の妻にするぞ」
「はい♡」

 やっと、やっとだね?

「サイラス、お願い、します」
「愛い愛い」

 サイラスの棍棒が……ん? 棍棒でいいのかな?
 棍棒が蜜口に押しつけられた。

「おっふ♡」

 圧迫感に奇声を上げちゃう。

「レーナ? 苦しいのか? やはりもう何度か」
「大丈夫っ♡このまま、してっ♡お願い♡」

 また前戯に戻るのイヤッ。
 体力なくなったら、また魔力注がれるんだよね?
 無理無理! 
 
「……レーナ、痛くないようにゆっくり挿れるから」

 あぁ、サイラスが優しすぎる。
 
「大丈夫だから、早く、早く一つになりたい、です♡」
「……レーナ、わかった」

 棍棒が先っちょがずぷっとハマった。

「ぁはっ……♡」

 指と全然違う!
 思い切り拡げられる感覚に短く息を吐いた。

「痛むか?」
「……痛くは、ないです、けど、苦し……」

 柘榴色の瞳に見つめられて、そのまま唇が重なった。
 舌を絡めながら、一気に魔力を流された時、じゅぷんと棍棒が奥深くまで押し入った。

「んんんぅぅ~~♡♡♡」

 魔力と圧迫感のコンボに目の前がチカチカする。
 驚いたけど痛みはないし、サイラスが私を宝物のように優しくいたわってくれるから、幸せで胸がいっぱいになった。
 
「レーナ」
「サイラス♡ありがとう……本当に痛くなかった、です♡」

 すると、嬉しそうに蕩けるような笑みを浮かべた後、何度も何度も唇を啄む。

「では、続けるぞ」

 大きな彼の棍棒がずりゅずりゅとゆっくり抜き差しされる。
 内壁を満遍なく擦られて、全部! 気持ちいいなんて♡

「サイラスっ、きもち、いいっ♡」
「我もだ……ずっと、こうしていたい」

 体を起こしたサイラスに揺さぶられて、目の前が白む。

「ああっ♡もう♡だめっ……♡」
「だめなものか」

 達しているのに穏やかに押し挿れて、絶頂を引き伸ばす。
 疲れ知らずの魔王様は、花芯に触れて私が乱れるのを愉しんだ。

「愛い愛い。さあ、我の魔力を込めた子種を受け取るがよい」

 私の奥深くにグッと奥に押しつけて、何事か呟きながら熱を吐き出した。

「あ……っ♡」

 じわじわとお腹の中から魔力が広がり、私の全身を包んだ。 
 熱くて熱くてたまらない。
 私の魔力とサイラスの魔力が混じって同化しようとしているみたいで。

「サイラスッ……怖い!」

 私の伸ばした手をつかんで、心臓が落ち着くまできつく抱きしめてくれた。
 しばらくしてから、私の顔を見つめて頬を撫でる。

「大丈夫だ。……我が妻。夫婦の初めての交わりでレーナの体が作り変わったのだ」
「作り変わった?」
「これまでより、力が強くなっているはずだ」
「……風魔法が?」

 初歩のそよ風を起こす魔法を試そうと手のひらを上に向けたら、呪文を唱える前になぜか旋風が起こった。
 想像しただけで?

「すごい……」
「それと、我と同じ時を刻むこととなったぞ。我が死す時、レーナの命も尽きる」
「つまり、私の寿命が」
「あと三百年ほど」
「…………」

 すっげーな、おい!
 あ、勇者みたいなこと言っちゃった。
 今思い出すなんて、私ってば最低。

「いやか? それでも我と生きてもらうぞ」
「驚きすぎて、びっくりしました」
「……そのようだな」

 同じこと繰り返しちゃったけど、サイラスが笑っているからいいかな。

「サイラス、これから先ずっと一緒なんですね。嬉しい!」

 先におばあちゃんになるとか考えたくなかったから、本当によかった‼︎

「さぁ、レーナ。もう一度最愛の妻を味わわせてくれ」

 いつの間にか、棍棒は力を取り戻して突いてくる。

「あぁ、サイラス♡こんなの♡おかしく、なっちゃう♡♡ああーー♡」
「愛い愛い。古式ゆかしいやり方は、愉しいだろう? ほら、元気を出せ」 

 古式ゆかしい婚礼の儀式って、結婚式や披露宴じゃなくて夫婦の営みのことだった⁉︎

 私は抱き起こされて、彼に貫かれながら口づけを受ける。

「んう……♡これ、らめぇ♡すごいのきちゃうぅ♡」

 あれ?
 物語に出てきたエロい言葉、自然に口から出て来たよ?

「愛い愛い。ほら、もっと子種を搾り取るといい」
「ぁ♡もっとぉ♡あついの、いっぱい♡ちょーらい♡♡」

 それからサイラスは、本気で愉しんで、私を隅々まで味わった。








しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~

二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。 夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。 気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……? 「こんな本性どこに隠してたんだか」 「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」 さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。 +ムーンライトノベルズにも掲載しております。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?

うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。 濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

鉄壁騎士様は奥様が好きすぎる~彼の素顔は元聖女候補のガチファンでした~

二階堂まや
恋愛
令嬢エミリアは、王太子の花嫁選び━━通称聖女選びに敗れた後、家族の勧めにより王立騎士団長ヴァルタと結婚することとなる。しかし、エミリアは無愛想でどこか冷たい彼のことが苦手であった。結婚後の初夜も呆気なく終わってしまう。 ヴァルタは仕事面では優秀であるものの、縁談を断り続けていたが故、陰で''鉄壁''と呼ばれ女嫌いとすら噂されていた。 しかし彼は、戦争の最中エミリアに助けられており、再会すべく彼女を探していた不器用なただの追っかけだったのだ。内心気にかけていた存在である''彼''がヴァルタだと知り、エミリアは彼との再会を喜ぶ。 そして互いに想いが通じ合った二人は、''三度目''の夜を共にするのだった……。

淡泊早漏王子と嫁き遅れ姫

梅乃なごみ
恋愛
小国の姫・リリィは婚約者の王子が超淡泊で早漏であることに悩んでいた。 それは好きでもない自分を義務感から抱いているからだと気付いたリリィは『超強力な精力剤』を王子に飲ませることに。 飲ませることには成功したものの、思っていたより効果がでてしまって……!? ※この作品は『すなもり共通プロット企画』参加作品であり、提供されたプロットで創作した作品です。 ★他サイトからの転載てす★

【完結】婚約破棄されたので田舎に引きこもったら、冷酷宰相に執着されました

21時完結
恋愛
王太子の婚約者だった侯爵令嬢エリシアは、突然婚約破棄を言い渡された。 理由は「平凡すぎて、未来の王妃には相応しくない」から。 (……ええ、そうでしょうね。私もそう思います) 王太子は社交的な女性が好みで、私はひたすら目立たないように生きてきた。 当然、愛されるはずもなく――むしろ、やっと自由になれたとホッとするくらい。 「王都なんてもう嫌。田舎に引きこもります!」 貴族社会とも縁を切り、静かに暮らそうと田舎の領地へ向かった。 だけど―― 「こんなところに隠れるとは、随分と手こずらせてくれたな」 突然、冷酷無慈悲と噂される宰相レオンハルト公爵が目の前に現れた!? 彼は王国の実質的な支配者とも言われる、権力者中の権力者。 そんな人が、なぜか私に執着し、どこまでも追いかけてくる。 「……あの、何かご用でしょうか?」 「決まっている。お前を迎えに来た」 ――え? どういうこと? 「王太子は無能だな。手放すべきではないものを、手放した」 「……?」 「だから、その代わりに 私がもらう ことにした」 (いや、意味がわかりません!!) 婚約破棄されて平穏に暮らすはずが、 なぜか 冷酷宰相に執着されて逃げられません!?

病弱な幼馴染と婚約者の目の前で私は攫われました。

恋愛
フィオナ・ローレラは、ローレラ伯爵家の長女。 キリアン・ライアット侯爵令息と婚約中。 けれど、夜会ではいつもキリアンは美しく儚げな女性をエスコートし、仲睦まじくダンスを踊っている。キリアンがエスコートしている女性の名はセレニティー・トマンティノ伯爵令嬢。 セレニティーとキリアンとフィオナは幼馴染。 キリアンはセレニティーが好きだったが、セレニティーは病弱で婚約出来ず、キリアンの両親は健康なフィオナを婚約者に選んだ。 『ごめん。セレニティーの身体が心配だから……。』 キリアンはそう言って、夜会ではいつもセレニティーをエスコートしていた。   そんなある日、フィオナはキリアンとセレニティーが濃厚な口づけを交わしているのを目撃してしまう。 ※ゆるふわ設定 ※ご都合主義 ※一話の長さがバラバラになりがち。 ※お人好しヒロインと俺様ヒーローです。 ※感想欄ネタバレ配慮ないのでお気をつけくださいませ。

処理中です...