ヤンデレ勇者と二度目の召喚

能登原あめ

文字の大きさ
上 下
9 / 10

再会

しおりを挟む




 ドリューとアレックスは仲睦まじく焼き栗屋を営んでいた。

 なんで?
 魔法も関係ない、焼き栗?
 いや、私は好きだけどね?
 
「ひさしぶりね、セラヴィ様。ゆっくり食べていって。すっごく美味しいから♡」

 アレックスは相変わらずのオネエさん。
 ドリューは落ち着いた、みたい。 
 だけどなんだろう、この違和感。

 魔法を使ってドリューが栗を焼き、アレックスがにこやかに接客。
 きっとこの辺の特産品なのかも。
 栗の季節以外はアイスとか売るらしく、日に焼けた貼り紙にそう書いてある。

 私はアレックスとジュードが話している隙にコソッと尋ねた。

「ドリュー、幸せ?」
「……それなりに。多分……一緒だろ?」

 私と?

「あぁ、なるほど。何か困った時は言って」
「わかった。そっちこそ」

 なんか、同士ができたっぽい。
 ドリューも流されたって言うか、仕方なくって言うか、もうそうするしかない感じだったのかな。

 なんだかんだと絆されたっていうか、まぁ相手のことを好きだし、多分ドリューも同じ感じ……ならいいんだけど。

「お互い、がんばろう……」
「……それ以上、話しかけるな、お互い後がヤバイ」

 アレックスとジュードが私たちをジーーっと見つめていた。









「ああっ、だめっ! ジュード! 無理っ、無理だからっ‼︎」

 鏡ばりの寝室で、鏡に手をつきながら後ろから思いきり突かれる。
 全部丸見えで恥ずかしい。
 何度か中で出された精液が突かれるたびにポタポタと落ちる様子まで視界に入る。

「ラヴィは……アイツとあんなに近づいて、何話してたっ……?」

 ドリューも今、同じ目に遭ってるかも?

「お互いっ、ねぎらっただけっ!」
「なに?」
「あぁっ、お互いのっ、結婚、相手を、褒めただけっ!」

 褒めてないけど、けなしてもない!
 とりあえず、とりあえず、この場を切り抜けたい!

「そう?」
「そう! お互い、相手を大事にしようって! あっ、やっ……だ、からっ、ジュード、愛してるっ!」

 私の両胸を大きな手ですっぽり覆い、こねくり回す。

「ああっ……ジュードぉ! もぉ、立ってるの、つらいっ……」

 脚が震えてガクガクするし、全裸を鏡の前に晒してのこの行為もいつまで経っても慣れない。

 いや、慣れちゃだめだ。
 いや、慣れた方が楽か。

「ラヴィ……、だけど、たっぷり注がないと、俺の愛情切れちゃうでしょ? 今日みたいによそ見されると、悲しくなる」

 いや、いや、いや、精液で愛情を充電できるわけがないんだから、アホなこと言うのやめてー!

「伝わってる! ジュードの、愛情も、いっぱい、感じてるっ!」
「……そう?」

 後ろからグチュグチュとかき混ぜるように動かれてますますお互いのものがポタポタと床に落ちる。

 掃除! 掃除したいっ! 
 あとで覚えてないと!

「んっ……好きっ、大好きっ……ね、ベッドでジュードに抱きしめられ、たいっ」

 私をじっと見つめる彼には、あと一声かな?

「あのっ、ベッドで、ジュードに……閉じ込め、られたいのっ……」
「ラヴィ……」

 あっさり私を抱き上げ、ベッドへ落とされた。
 それから彼は身につけていた衣服を脱ぎ始めた。
 そう、このタイミングで!

 うわー、長くなったらいやだな……。

 一人丸裸にされた私はものすごく恥ずかしい状態で……天井の鏡をぼんやり見ていた。
 体力温存しておかないと。

「お待たせ、ラヴィ。……ちゃんとリクエストに応えるよ」

 ガチャン。

「え?」

 ガチャン。

「嬉しいな、自ら望んでくれるなんて」

 両手首にそれぞれはめられた手錠はベッドの柵へと繋がれた。

「ジュード……? どう、して?」
 
 違う! 違う!
 閉じ込められたいって、これじゃない‼︎

「ちゃあんと、お世話するから心配しないで。……そんな顔されると、一生このままにしたくなるから……」

 かわいいって、キスした後、両足首まで曲げた状態で固定された。

 なにこれ、なんの罰ゲーム⁉︎

「ジュード、愛してる! こんなことしなくても、私はずっと、一生、永遠にあなただけだから!」
「うん、嬉しい……そんなに喜ばないで……ラヴィはこういうこと、好きなんだね。……それならもっと早くから試せばよかった」

 なにを根拠にいうかなぁ!
 思わず涙目になる私の頬を撫でる。

「お漏らしするほど、嬉しいの?」

 脚の間に指が忍び込み、ぐちゅぐちゅとかき回す。

「ああっ……ちがう、の……っ、それ、……」

 半分以上はジュードの精液が漏れただけだから!

「漏らして、なんか……ない、んだから!」
「ふふっ、恥ずかしがって、かわいいなぁ。こんなに濡らして。待って、今すぐ注いであげる」

 嬉しそうに指を抜いたジュードが昂まりを押しつける。

「ぬっる、ぬるだね。……ナカ、気持ちよさそう。……いくよ?」

 ずちゅんと一気に貫かれて、衝撃に目の前が白む。

「……あっ…………‼︎」
「ははっ、イっちゃったかな。……っ、はぁ、気持ちいいっ……ラヴィの中、俺に出て行くなって……スゴイ、締めつけ……っ、一回イくねッ」

 話しながらガツガツ腰を打ちつける。

「ああっ……出してっ、いっぱい、ちょうだい!」

 早く終わるにはそれしかない!

「……ラヴィ、任せて。……っく‼︎」

 ブルッと震えてゆるゆると腰を振る。
 それから、なぜかまた復活してガツガツ突き出した!

「ああっ、ジュードぉ!」

 なんでそんなに元気なの。
 復活の呪文は唱えてないよ!

「愛してる、ラヴィ!」

 
 
 



******


 お読みいただきありがとうございます。
 多分、三日くらいで解放されると思います。
 
 
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

気付いたら最悪の方向に転がり落ちていた。

下菊みこと
恋愛
失敗したお話。ヤンデレ。 私の好きな人には好きな人がいる。それでもよかったけれど、結婚すると聞いてこれで全部終わりだと思っていた。けれど相変わらず彼は私を呼び出す。そして、結婚式について相談してくる。一体どうして? 小説家になろう様でも投稿しています。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

レンタル彼氏がヤンデレだった件について

名乃坂
恋愛
ネガティブ喪女な女の子がレンタル彼氏をレンタルしたら、相手がヤンデレ男子だったというヤンデレSSです。

軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら

夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。  それは極度の面食いということ。  そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。 「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ! だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」  朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい? 「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」  あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?  それをわたしにつける??  じょ、冗談ですよね──!?!?

その出会い、運命につき。

あさの紅茶
恋愛
背が高いことがコンプレックスの平野つばさが働く薬局に、つばさよりも背の高い胡桃洋平がやってきた。かっこよかったなと思っていたところ、雨の日にまさかの再会。そしてご飯を食べに行くことに。知れば知るほど彼を好きになってしまうつばさ。そんなある日、洋平と背の低い可愛らしい女性が歩いているところを偶然目撃。しかもその女性の名字も“胡桃”だった。つばさの恋はまさか不倫?!悩むつばさに洋平から次のお誘いが……。

彼氏に別れを告げたらヤンデレ化した

Fio
恋愛
彼女が彼氏に別れを切り出すことでヤンデレ・メンヘラ化する短編ストーリー。様々な組み合わせで書いていく予定です。良ければ感想、お気に入り登録お願いします。

ただの新米騎士なのに、竜王陛下から妃として所望されています

柳葉うら
恋愛
北の砦で新米騎士をしているウェンディの相棒は美しい雄の黒竜のオブシディアン。 領主のアデルバートから譲り受けたその竜はウェンディを主人として認めておらず、背中に乗せてくれない。 しかしある日、砦に現れた刺客からオブシディアンを守ったウェンディは、武器に使われていた毒で生死を彷徨う。 幸にも目覚めたウェンディの前に現れたのは――竜王を名乗る美丈夫だった。 「命をかけ、勇気を振り絞って助けてくれたあなたを妃として迎える」 「お、畏れ多いので結構です!」 「それではあなたの忠実なしもべとして仕えよう」 「もっと重い提案がきた?!」 果たしてウェンディは竜王の求婚を断れるだろうか(※断れません。溺愛されて押されます)。 さくっとお読みいただけますと嬉しいです。

処理中です...