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と  こういう結婚もある

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 私の背中にいくつものキスを落としていたジェリー様が耳元で囁く。

「クミン、いいか?」

 いつもは確認なんてしないのに、今夜はジェリー様に焦らされている!

「……今日、いつもと、違う……?」
「うむ……クミンが愛しくてたまらないのだ……」
「そ、んなの……♡」

 めろめろになっちゃって困る‼︎

「困るか? ならば」

 身体を下げて指で脚の間をそうっと撫で上げた。

「ぁあっっ……♡」
「……蜜がしたたってうまそうだな……」

 ぐちゅりと水音を立てて二本の指を突き立てられる。

「それ、だめっ♡」
「……あぁ。オレの指を吸われているみたいだ……ほら、もっと」

 脚の間に息がかかってくすぐったい。
 太ももをぺろりと舐めて、ぐるりと指を回して私の中で自由に動かす。

「ああぁっ♡ どぉして……?」
「いつも、オレばかり気持ちいいからな」
「そんな♡ ことっ、ないのにっ♡」
「オレの部屋のオレのベッドで、クミンにオレを欲しがってもらいたいのだ」







 ジェリー様の国に入り、まず最初に小さな教会でさっくり結婚式を挙げた。
 勝手にいいのかなって思ったけど、そのままジェリー様の父親、というか皇帝の前に連れ出されて妻だと紹介された。
 何この怒涛の展開。
 結婚に夢見る女子だったら泣いちゃうよ。

『そうか……。今夜はゆっくり休め。次は南方の情勢を見てきてほしい。期間は問わない』
『はい。……明日、旅立ちます』
『うむ……下がってよい』

 という親子らしからぬ会話を聞いて。
 結婚は反対されると思ったよ!
 勝手に結婚式挙げてきたしね。
 というか、これって私が気に入らなくて永久追放にちかくない?

『ジェリー様、せっかく国に戻ったのに私のせいですぐ旅立つことになってごめんなさい……』
『なぜ、クミンが謝る? 皇帝とはいつもあんな感じだ。……ここにいるのは落ち着かないからオレも長居はしない……それにクミンを気に入らなかったら反対されていたぞ?』

 そうかなぁ?
 全く興味ない感じだったよ。
 まぁ、いいけど。

『それより、とうとう奥さんだな。……クミン、今夜は初夜だ。オレのベッドで愛する人を抱ける日が来るとは思わなかった。……大事にする』

 いや、もう、すでに色々しちゃってるけど、初夜なのかな?
 初夜なのか。
 ホームだもんね、ここ。

『はい、ジェリー様……』
『今夜からはジェリーと呼んでくれ』

 え? なんだろう、ちょっと恥ずかしい。
 トムのライバルだと思えば呼べるはず。
 ネコとネズミが追いかけっこするアニメの。

『ジェリー……』
『クミン……。愛しているよ……』
『はい……あの……』

 ぎゅっと抱きしめられると安心する。
 トムのライバルだけど親友。
 なんだかんだと仲良しの。

 私たちもそうなれればいいのかな。 
 喧嘩したいとは思わないけど、このままずっと一緒にいたいなぁ。

『ジェリーより好きになれる男の人はこの先いないと思うんです。だから、えっと、好きです』
『クミン‼︎』


 それで冒頭に戻るわけ。



「あぁ♡ もう、だめっ♡♡ ジェリーさまぁ……♡」
「名前、戻ってる……『さま』はもういらない」

 じゅぷじゅぷと指を動かしながら、脚の間を舐められて身体が震える。

「ジェリー……♡ おね、がいっっ……♡ もぉ、中にちょうだいっ♡♡」
「クミンからこい……」

 ごろりと横になったジェリーになぜか後ろ向きにまたがるよう誘導されて、ピクピク動くおちんちん様をぎゅっと握った。

「……っ!」

 ジェリーには背を向けているから、呻き声は聞こえたけどどんな顔をしているかわからない。

「ジェリーのおちんちん様ってなんか、すごいですよねぇ」
「……今、なんと?」

 つい顔が見えないから呟いちゃった!
 気をつけてたのに!

「えーと……聞こえなかったことにしてくれません、か……?」

 ゆっくり振り向くとギラギラした瞳に見つめられた。

「おちんちん様? 普段はそう呼んでいるのか?」

 しっかり! ちゃんと聞こえてた!

「あの……はい……立派なので……」
「ふむ、そうか」

 あ、意外とまんざらじゃなさそう。
 でも本人を前にしていうのは恥ずかしいな。

「ジェリー……?」
「うむ、クミンの中に入りたい」

 腰を持ち上げられておちんちん様に脚の間をこすられる。
 やだ。
 この後を期待して私の中がひくひくしてる。

「クミン?」
「はぁ……♡」

 おちんちん様を握り、くぷくぷと先端を受け入れる。

「気持ちよくて、おかしくなりそぉ♡」

 そのままゆっくり腰を下ろして何度か深呼吸しながら全てを受け入れた。

「ああぁっ……♡ ジェリーっ♡♡♡」

 それだけで達した私はがくがくと震えてジェリーの太ももに手を置いて身体を支える。

「く、クミンっ! 大好きだっ‼︎」

 起き上がったジェリーが腰を掴んで下から何度も突き上げた。

「好き♡……ジェリー、さまぁ♡♡」
「オレもだ……また名前、戻ってるぞ」

 だって、さっきまでずっと様をつけて呼んでいたから。

「様をつけたら、お仕置きにしようか」
「やぁっ♡……だめですっ♡」

 腕の中にすっぽりと抱きしめられて耳元でささやかれるからたまらない。
 ついでに乳首くりくりするのやめて。

「もう一回言ってくれないか?」

 え?
 おちんちん様って?
 隠語プレイしたいの?

「さあ、クミン……言って」
「耳、甘噛みしないでっ♡……言うからぁっ……♡」

 ちょっと心の準備が。
 まさか今後も言わされる、のかな?
 
「クミン……そんなに嫌か?」

 眉毛を下げて困った顔をするから、ここは女は度胸だ!
 そういう雰囲気ね、盛り上げるための!
 おっけー、了解。

「……おっきなおちんちん様でたくさん、突いてください♡」

 はい、がんばったー!

「……クミン……」

 あれ?
 なに? 間違った?
 戸惑った顔のジェリーに私の方が困惑する。

「それもいいが……名前を……」

 しまったーー‼︎
 そっちね。そっちだよね?
 うん、涙目になるのはしかたないよね。

「ジェリー……今のは忘れて下さい」
「ふむ……愛する人の願いを叶えないといけないな」
「あぁん♡ ジェリーっっ♡♡」

 こうして私たちは夫婦として一歩踏み出した。









******

 
 お読みいただきありがとうございます。

 この後は夫婦編として、回収してない事もあるのでぽつりぽつりとあげていきたいと思います。
 
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