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6 男は狼!② ※

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 上からキラキラした目でのぞきこまれて、じっと見つめる。
 顔は赤く染まったままだけど、本当に鼻血は止まったみたい。

「もう大丈夫だから。サラ、続けるよ」
「……うん」
「よかった……僕のおちんちん、限界だった」

 ルーが手の中に黒っぽい棒状のモノを握って深呼吸してから、私の脚の間に押しつけた。
 指よりもしっかりした存在感に思わず身体に力が入る。

「サラ、怖がらないで。大丈夫だから」
「な、にが……?」

 それが大丈夫かなんて、わからないのに。
 だって、先に経験した子達はみんな痛かったって言うから。

「いくよ……」

 少しずつ先端がすべり込む。
 拡げられて、それから確実に深く、押し進めてルーの腰が私の太ももに当たった。

 私の中にルーがいて。
 思ったような痛みはなくて驚いたけど、ルーが丁寧に触れてくれたからなのかも。
 幸せで胸がいっぱいになった。
 
「サラ、平気、かな……?」
「うん、……ありがとうルー。全然痛くなかった……。優しくしてくれて、ありがとう……」
「…………そんなことない」

 神妙な顔をしたルーが私を抱きしめて耳元で深く息を吐いた。

「はぁ……僕のほうがまずいかも……。サラの中、すごく気持ちよくて……サラが人間でよかった……やっぱり僕達相性がいいんだよ」

 あんまりにもしみじみと言うから。
 私もきつく抱きしめ返してルーの首元にキスした。

「いいよ。ルーも気持ちよくなって」
「サラ……、一緒に気持ちよくなろう? いっぱいしようね!」
「え……?」

 ルーが腰を引いて、ゆっくり押しつけながら呟いた。
 
「こっちも触れたほうがいいんだっけ……女の子のおちんちん」
「あ、ルー! それっ……」

 二人の繋がりにルーが指を這わせ、芯を摘んだ。

「……っ、サラ、そんなに締めつけると、すぐ出ちゃうよ……」
「だって、ルーが、触るからぁっ……」
「気持ちいい? 気持ちいいの?」

 ずりゅずりゅと、ぎこちない動きで突き込まれながらも芯に触れるから、脚の間が甘く痺れてきた。

「ルー、ルーっ」
「サラ、出る、出ちゃう……っ」

 ルーが私に腰を押しつけて短く息を吐いた。
 お腹の奥が温かい。
 そのまま私の上に落ちてきて、きつく抱きしめた。

「サラ、ごめんね。……先に出しちゃって。サラのためにもう一度頑張るから! 気持ちよくなろう」
「ルー、ありがとう。……気持ちよかったよ」

 恥ずかしいけど、正直に伝える。
 ルーは真顔で私を見つめ、それから横に首を振った。

「ちゃんと、サラに満足してほしい。それが幸せな結婚生活の第一歩だと思ってる」
「そう、かな……?」

 他にもっとあるんじゃないかと思ったけど、ルーが真剣だから、言葉が出てこない。

「僕、笑われるくらいちっちゃいけど、サラに喜んで欲しいから、頑張る!」
「え?」

 ちっちゃいってのは、ハリネズミだから? 
 それともルーのおちんちんのこと……みたい。
 
「あの、私……、ルー以外の人を見ることないし、比べる必要ないと思うけど……」

 そう呟くと、なぜが私の中のルーが元気になって、何かを主張している。
 大きくて痛い思いをするくらいなら、私はルーが相手で良かったと思うけど。 

 そもそも誰と比べたのかな。
 ルーと仲の良い友人達にウマ獣人やシカ獣人もいるけど……よくわからない。

「サラ……! やっぱりサラは特別だよ。こうして抱き合ってるだけで、また元気になってきた! もっとサラに気持ちよくなってほしいんだ。お願い」
「……うん」

 思わず頷いてしまったけど。
 元々夜行性のハリネズミ獣人だから、夜のほうが元気なのかな。
 ルーが嬉しそうに笑うから私は、抱きしめたくなって無意識に彼の腰に脚を絡めた。

「サラ……っ! やる気だね!」
「ええ⁉︎」

 そういうつもりでもなくて。
 だけどルーが嬉しそうにさっきよりも滑らかな動きで揺さぶり始める。

「あ、ルーっ、いきなり、待って‼︎ んっ、あっ……」
「ここ? ここがいいの? わかった! サラ、気持ち良さそう……だねっ」

 不規則な動きで同じところばかり狙って腰を打ちつけるから、もどかしくもあり、どんどん熱がたまっていく。

「待って、サラ。こう、させて……」

 ルーが、よいしょ、と私をうつ伏せにした。
 それから肩に噛みつき、後ろからぐぐっと挿入する。

「あぁっ、ルー!」

 噛みながら舌を這わせ、私の中をかき回すルーのおちんちんに頭が混乱して、思わず前に体が進む。

「サラ、逃げないで。……はぁ、二人で気持ちよく、なろっ」

 私の腰を掴み、小刻みに何度も何度も突き込む。
 それからルーの指が私の胸を揉みしだき、再び脚の間へと伸びた。

「だめっ、ルー……! あぁっ、はぁ……っ」
「ここ? ここがっ、だめなのっ? でも、ここっ、さわるとっ、おちんちん、ぎゅってなるっ……サラの、体っ、喜んでるみたいっ」
 
 ルーの息づかいが、どんどん荒くなって。 
 私もすぐに体が痺れて頭が真っ白になって。
 腰を打ちつけられるたびにわけのわからない言葉が飛び出す。
 
「ルー、へんっ、あっ……ルーっ」
「サラ、イってる? あ、……おちんちん、もげそうっ……すごい……っ」

 気持ちよくて。
 涙が流れて、でも、ルーは止まらない。

「ルー、だめっ、死んじゃう……っ」
「え⁉︎ サラ? アアッ!」

 ぐっと腰を押しつけて、ルーが私の首に噛みついた。
 いろんなところに噛みつかれて、なんだか本当に食べられちゃうみたい。
 
「んんぅ……。ルーは狼だね。認めるよ……」

 嬉しそうに笑ったルーが、僕ちっちゃくても狼になれるんだってささやいた気がした。
 








******


 お読みくださりありがとうございました。 
 
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感想 12

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みんなの感想(12件)

柚木ゆず
2021.04.26 柚木ゆず

完結、おめでとうございます。本日、最終話を拝読しました。

甘さも、かわいらしさも、たっぷりで。
楽しい時間を、過ごすことができました。

あめ様。
いつも、ありがとうございます……っ。

能登原あめ
2021.04.26 能登原あめ

春らしい話を書きたくて、可愛い幼馴染を目指してみました〜(*´艸`*)

こちらこそ、いつも優しい言葉嬉しいです♡
柚木ゆずさま、忙しい中お読みくださりありがとうございました〜🤗

解除
セライア(seraia)

ハリネズミといえば、子供向け料理絵本「はじめて絵本」シリーズの動物たちはメチャ可愛いです、ハリネズミも3兄弟で登場します😆
一目で気に入って、久しぶりに絵本全部とヌイグルミ数個を確保しました😅
載ってるメニューも いくつか作りましたけど 簡単なものばかりだし美味しかったです🎵

能登原あめ
2021.04.26 能登原あめ

今たのしいおりょうり、のぞいてきました〜♡
帯にコック帽かぶったハリネズミがいて、とってもかわいかったです🥰
料理絵本って絵も楽しめて、レシピもついて2倍楽しいですね♪
料理人の獣人ヒーローが誕生するかもしれません〜😆
seraiaさま、ありがとうございます〜🤗

解除
セライア(seraia)

きゃ~っ💕 可愛い💕 悶える~💕

ご馳走様でした、おかわりは今後も大歓迎です😋

ついでに 主菜(獣人種族)を変えての週替わり(or 月替わり)定食とかの ご予定は有りませんか❓😆

能登原あめ
2021.04.25 能登原あめ

うわぁ、嬉しいです╰(*´︶`*)╯💗
なんと、おかわりですか✨

seraiaさま、エスパー⁉️
実は番の小話集を新しく始めようかと、まさに今日思ったんですよ!

いつとは言えませんが違う獣人でもやってみたいです♪
短かったらここに小話でもいいのかな🤔
seraiaさま、お読みくださりありがとうございました〜🤗

解除

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