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おまけ 小話

if ドSメガネで攻めてみた 2

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* 少女漫画風を意識したマイルド(多分)なR18です。
  前半スペンサー、後半シーヴァーのお話です。







  
******


 このメガネをかけるとドS女子へと気持ちが変わってしまう。
 しかもメガネを外してもしばらくはその思いを引きずってしまうから厄介だと思う。
 
 素に戻った後の乱れたベッドと疲れ切った相手を目にして悶えるような恥ずかしさに襲われるから。
 とくに、シーヴァーやスペンサーの時は。

 セスとソロに関しては人外の血が混じっているからか体力が無限で朝目覚めるとすぐにやり返されてしまうのだけど、サミュエルは日を改めてねちっこく攻めてくるから油断ならない。

 そして今隣に眠っているスペンサーの髪を撫で、顔にそっと口づけを落とす。

 やりすぎちゃった。
 もちろん前日の記憶はある。
 スペンサーのアレの根元を焦げ茶色のリボンで結んで、なかなかイかせてあげなかった。

『リオナ、もう、はずしてくれ……』
『まだ、だめ。我慢して。……ね?』

 苦悶の表情を浮かべて低く喘ぐのを聞き、苦しそうに涙を流し、それでも我慢を続ける姿にきゅんとして、さらに無理をしいた。

『じゃあ、私が先にイったら、次はスペンサーね』
『あぁ……』

 彼に抱きつくようにして、アレを受け入れゆっくりと腰を上下した。
 もちろん私がすぐイくことはなく、ものすごく焦らして。
 スペンサーの漏らす声が私の欲を高めてぎゅうぎゅうと彼のアレを締めつけながら達した。

 それからリボンをするりとはずして彼を解放し、彼が思いきり突き上げて果てるのを感じた。
 息を弾ませる彼の呼吸を奪うような口づけに、苦しそうな顔をするけど私を振り払うことはしない。
 全てを委ねるスペンサーが可愛くて愛しくて大好きで。
 
 大好きなのにわざわざメガネをかけてそんな態度をとってしまう自分が歪んでいるんじゃないかって思うけど。
 でも、スペンサーも望んでいるんだと思う。
 私にそうされることに。


 頬を撫でてから、そっとベッドを降りた。
 今日は休みだと言っていたし、ここはスペンサーの部屋だから、このままゆっくり休んでもらおうと思う。

「リオナ……?」
「起こしちゃった? まだ寝ていていいよ?」

 ベッドに戻って彼の唇にそっとそれを重ねる。
 眠たげな表情で私に腕を伸ばして引っ張るからぽすっとスペンサーの上に乗った。

「もうちょっと、そばにいて。……嫌か?」
「嫌じゃないよ。……ゆっくり寝かせてあげようと思って」
「リオナを抱きしめながら眠りたい」

 彼の腕から逃れると、残念そうな表情を見せる。
 寝ぼけているからきっと素が出てしまっているんだろうな。
 
 私はもう一度布団にすべり込んで、スペンサーに抱きついた。
 温かい身体に包まれてお互いにほっと息をつく。
 この感覚が好き。
 
「身体、冷たいな」
「スペンサーはあったかい」

 お互いの足を絡めながら、納まりのいいように抱きしめあってもう一度眠りにつくことにした。




***




 この日はシーヴァーと過ごすことになっていた。
 私は色別に分けたリボンの束から、シーヴァーの瞳と同じ色の青いリボンを取り出す。
 これは瞳の色か髪色に合わせて5人分、5色用意してある。
 
 私の部屋にやってきたシーヴァーが、リボンを見て少し引きつった。

「リオナ?」
「……痛いことはしない。目隠しするだけ」

 フゥッと息を吐いて私を抱きしめる。メガネを外そうとするからすっと避けた。

「シーヴァー。痛いことしたいの?」
「つき合うのはちょっとだけだよ?」

 私は笑って答えない。
 さっそくリボンを二重にして目隠しして、シーヴァーを脱がした。

「何されるか分からないから期待してるでしょ? もう、元気だもの」

 硬く上を向いた彼のアレを緩くしごく。

「リオナとの夜だし、触れられたらこうなるのはしかたないよ」

 まだ19歳だし若いから。
 そっとベッドに横になるように促して唇を重ねた。
 私を抱きしめる彼の手が寝間着の下に滑り込む。

「リオナも脱いで」
「あとでね」

 今夜は手足を縛ることはしない。
 シーヴァーはそういうのは好まないのはわかったから。
 ベッドサイドに用意しておいたアイスクリームを指にとり、シーヴァーの口元になすりつける。
 チョコレートと迷ったけど、保冷効果をつけてもらって私の好みで。

「舐めて」

 熱い舌が指に吸いつく。

「甘い……」
「今夜はシーヴァーを美味しく頂きます」
「リオナっ」

 ところどころ身体に落とすと冷たいからシーヴァーがびくりと動く。
 今度は温かい舌で吸いついたり、舐めたりすると、シーヴァーの口から吐息が漏れた。
 でも硬く勃ち上がった彼のアレには触れない。
 先端が濡れてぴくぴくと動いているのを眺めながら、シーヴァーがシーツを握って息を漏らすのを楽しむ。
 楽しくてしかたない。

 太腿の内側にもクリームをほんのちょっとなすりつけるようにしてぺろりと舐める。

「……っ、……リオナ、触って……」
「いっぱい触ってるじゃない」

 今夜はこのくらいにしておこうかな。
 目隠しのリボンを外して、にっこり笑う。

「どうしてほしい?」
「リオナの中に入りたい」

 彼のアレをぎゅっと握って上下に擦る。

「待って! ……っ!」
「あぁ、イっちゃったね?」

 そうなるように仕組んだけど。

「でも、もう元気だね?」

 数度しごいてから私は彼を受け入れた。

「今夜はいっぱいイこうね」








******


 お読みくださりありがとうございます。
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