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23    結婚式のあとで

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「足も洗わないとな」

 オーブリーが私の足元に跪いて石鹸に手を伸ばす。

「……ね、私もオーブリーを洗ったほうがいいの?」
「……今度ね。今日はエラを優先したい」

 足首を持って指の間まで丁寧に指を這わす。
 そのままふくらはぎ、太ももへと上がってお尻まで手で撫で洗いするから、気持ちいいけど恥ずかしい。
 反対の脚も同じようにされて思わず脚を閉じようと動かした。

「エラ、もう全部知ってる」
「でも、恥ずかしいの」

 笑いながら私を見る。
 簡単に恥ずかしさは消えない。
 
「力抜いてて。あと少しだから」

 脚のつけ根に触れて襞まで丁寧に洗い、全身をシャワーで流す。
 小さな核に触れられると、ぴくりと動いてしまうから平常心を装うのだけど、オーブリーにはとっくに気づかれていて小さく笑い声を漏らした。

「ごめんな……洗わないとここにキスさせてくれないだろ? あとでたくさん触らせて」

 そう言ってそこを押すからわたしは思わず声を漏らした。

「……あっ……、オーブリー、だめ」
「ごめん、かわいくて、つい。……おっと、顔がまだだったな……目を閉じていて」

 泡で両頬を包まれて優しく指先で顔を撫でられた。
 人形にでもなったみたい。

「かわいいな……俺の妻は。流すよ」

 ぬるま湯で丁寧に流されてさっぱりする。
 そっと目を開けると間近でオーブリーに見つめられていた。

「好きだよ」
「私も大好き」
 
 私は先に白い花びらの浮かんだ浴槽に沈んだ。
 その間にオーブリーが全身を洗って私の目の前に立った。
 いきなり目の前にオーブリーの勃ち上がったモノが現れて私はびっくりして目を閉じる。

「そんなに驚かなくても。悪いやつじゃないんだぜ」
「だって……私にはついてないし、その……まだ見慣れなくて……恥ずかしくて……ごめんなさい」

 湯船の向かいに入って私を膝に乗せる。

「恥じらう姿も、いいな……俺がどんなに好きか、心の中をのぞいたら驚くと思う」
「……みてみたいな」
「……この後みせる。驚くなよ」
「うん……きっと私のほうが大好きだもん」
 
 唇を重ねるだけの軽い口づけを繰り返す。

「大好き。いっぱい言えて幸せ。……私はもう幸せだからオーブリーに幸せになってほしいの」

「……俺も、幸せだよ。それも、エラのおかげだ。俺以上に幸せなやつなんていないよ」
「……ずっとオーブリーを好きでよかった。大好、き……」

 胸がいっぱいで好きが溢れる。
 私は首に腕を回してぎゅうっと抱きついた。
 私の腰に回された腕がぐっと身を引き寄せる。
 
「……もう、出ようか」

 私は抱き上げられて頭からタオルをかけられた。
 長い髪の水分を拭き取りながら何度も唇を重ねてくる。

「……オーブリーはキスが好きなの?」
「キスというより、エラが好きだ。愛でたくなる」
「そう……」

 断言されて私は返事に困る。

「さて、と。ベッドへ行こう」

 笑顔のオーブリーに抱き上げられて、素肌にぴったり頬を寄せる。

 こんなに甘い人だと思わなかった。
 オーブリーの愛に溺れそう。
 
「……まだ怖い?」
「怖くないよ。恥ずかしいけど……。オーブリーに触られると気持ちいいから……」
「俺はエラと一緒にいるだけでアレが硬くなる。エラに触れたら簡単に気持ちよくなってしまうから、困る」
 
 私は視線を下げそうになって、うろたえる。

「……エラ、そのままのエラが好きだ」

 そっとベッドに下ろされて、唇が啄まれた。
 オーブリーの舌が私の口内をじっくり探る。
 初めての時より息継ぎができるようになったけど、どきどきして呼吸が浅くなる。
 
「……っはぁ……、ん……っ……」

 身体が熱い。
 オーブリーの身体も熱い。
 だけど。
 同じ体温を分け合うのが嬉しくて、首に腕を回して引き寄せる。

「すきっ……」

 ふっと息を漏らしてオーブリーが笑った。

「かわいいよな……一生大事にするから。ずっと、そばにいろよ、エラ」
「……うん、いる、よ……」

 その後はまるで嵐に襲われたかのようで。
 身体中をくまなく口づけられて、初めはくすぐったいと身をすくませていたのに、そっと甘噛みされたり舌で嬲られるうちに息が上がる。
 私より私の身体を知っているオーブリーは、楽しそうに丁寧に優しく触れてきた。
 
「ここも、かわいいな……」

 小さな胸に手を伸ばし柔らかく包む。
 オーブリーの手のひらで先端がこすれた。

「……っ、……もっと……、いっぱい、……さわって……」
「かわいい、おねだりだな」

 オーブリーの熱い息が肌にかかる。
 指の間に先端を挟んで、彼の手の中で私の胸の形が自在に変わる。

「……ぁっ……、んっ……」

 時々指を締めるから、無意識のうちに身体をそらしてしまう。

「もっと……? かわいいな……食べてしまいたいな……」
「ん……ぃいよ……」

 私はオーブリーの頬に手を伸ばした。

「オーブリーなら……全部食べていいよ」
「エラ……煽るな」

 私の言葉に噛みつくような口づけが落とされる。
 力の抜けた私の心臓の上に唇を滑らせてから胸の先端を口に含み、舌で転がしては吸いつく。
 甘噛みされて身体が震えた。
 
「んっ……」
「煽り過ぎ、かわい過ぎ、感じ過ぎ…で、たまらない」

 そのまま唇が下へ下へと移動する。
 緊張する私にふっと笑いかけてから、指で脚の間をそっと撫でた。
 自分でもわかるくらい濡れていて、何の抵抗もなく指を受け入れることができる。
 
「とろけておいしそうだ」

 オーブリーが脚の間に顔を寄せる。
 いきなり小さな核を吸われて腰が跳ねた。

「……っ、オーブリー!」

 そのまま舌を動かされて一気に熱が上がる。
 痺れるような感覚に脚に力が入り、鼓動がますます速くなる。
 私がそれに気をとられていたら、ゆっくりと指が内側を探り出した。

「……あっ……」
「愛おしいな」

 はしたない音が響いて恥ずかしいのに、気持ちよさに逆らえない。
 初めての時の熱を思い出して、私の心と身体がオーブリーを待ち望んでいた。
 



 
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