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パターン4 (あほになっていく変態ヤンデレ)
やっぱり変態に違いない※R18あっさりめ?
しおりを挟む結婚パーティで正装したブレーカーは王子様みたいにかっこよかった。
みんなに祝福されて、とても楽しい一日だった。
どうか、この幸せな気分のままおふとんにはいって眠ってしまいたい。
だって、街一番のスイートルームに泊まれるんだもの。
ブレーカーが、プライベートが保てて、防音がしっかりしていて、汚したって大丈夫とかなんとか言っていた。
先に結婚した友達が初夜について話してくれたけど、ブレーカーの好むことは普通じゃないかもしれない。ちょっと不安。
「お待たせ、エリン。……もしかして、震えてる? 怖い?」
怖い、怖いよ!
「大丈夫だよ、エリン。僕達が夫婦になるために必要なことだし、きっと、気にいると思う。僕、頑張るから」
ベッドに座っていた私を抱きしめ、そのまま後ろへ押し倒す。
「ブレーカー、あの……」
変なことしないで、なんて言えないし……なんて言ったらいいんだろう!
「わかってるよ、目をつぶっていたらいい」
ブレーカーがはぁはぁ言いながら、私に覆いかぶさり、顔中にキスした。
たしかに目を閉じたほうが変なものを見なくていいのかもしれない。
ぎゅっと目を閉じると、目蓋の上にキスして、額、それから頭にもキスを落とす。
「エリン、すてきだよ」
すんすん嗅ぐから、息がかかってくすぐったい。
はぁはぁ言ってるのは聞こえるけど、脳内に結婚式の時の王子様みたいなブレーカーを思い浮かべればいいんだ!
「本当に、本当に大好きだ」
「私も好き……」
「エリン! 愛してる!」
そう言ってブレーカーは私の体中にキスして、吸いついてあとを残す。
「ん、ブレーカー……?」
「なに?」
「そんなにつけたら困るわ」
薄く目を開けると、とっても楽しそうに笑っている。
「だってエリンが可愛いし、やっと僕のものって印がつけられるから」
私が怖がらないように優しくキスを落とす。
触れられた場所が熱く感じて、苦しい。
今夜の寝間着は普段よりうすくてつるつるして、丈が短かった。
他にはショーツしか身につけていないから心もとないのだけど、ブレーカーが足先からキスして舐めて、時々かじる。
太ももに吸いつかれて、思わず体が跳ねた。
「エリン、可愛い。そのまま力を抜いていて」
私が頷くと、ショーツ越しに足の間に顔を埋めた。
「……⁉︎ ブレーカー⁉︎ 待って、そこはっ、恥ずかしいから……っ!」
すーはーすーはー、熱い息がかかってむずむずするし、ブレーカーの体を押してもはやめてくれない。
「……エリン、すごくいい匂い。これからは、下着ももらっていいよね。ほら、エリンも秘密で身につけられるもの、って言ってたし。僕もお揃いにしてもいいし。大丈夫、毎日買ってくるから」
爽やかな笑顔を見せてくれるけど!
「毎日⁉︎ そんなのお金がなくなっちゃうよ!」
「僕はヘアケア部門と下着部門をまかせてもらうんだ。だから大丈夫だよ! あ、一生懸命働くし、心配しないで」
するりと下着を引き抜き、直に顔を寄せようとするから。
「ブレーカー、恥ずかしいから、それ、やだっ」
「……エリンは恥ずかしがり屋だなぁ。夫婦なんだし、普通だよ? 仕方ない……じゃあ、いつか僕の顔に乗れるように頑張ろう」
「えっ? はいぃ⁉︎ ちょっと、ブレーカー……っ!」
ブレーカーも初めてのはずなのに、指と口を器用に使って私が何にも考えられなくなるくらい翻弄する。
痛くないように、って言うけど気持ちいいとしか考えられない。
私もブレーカーに負けないくらい、息が荒くなった。
はあはあしちゃってる!
「エリン、いくよ」
ブレーカーは額にびっしり汗を浮かべて、時々苦しげな表情を浮かべながらも、私に無理じいしなかった。
それが嬉しくて、少しの痛みも私には愛おしく感じて。
「……はぁ、はぁ……、ぜんぶ、入った」
「ブレーカー、大好き。優しくしてくれてありがとう」
お互いにきつく抱きしめ合う。
思ったより痛くなかったし、ブレーカーは普通に優しかった!
後はすぐに出して終わりって友達から聞いてるからほっとする。
「私、ブレーカーと結婚できてよかった。……ブレーカー、好きにしていいよ」
「……っ‼︎ エリンは最高の幼馴染で恋人で妻だよ! 一回じゃ終われないと思ってた。ありがとう!」
え⁉︎ ええ⁉︎
「あっ、ブレーカー! あっ、なに、これぇ」
「エリン、すごく、きもちいい! あっ、いっちゃう!」
ブレーカーが大きく体を震わせて、私を抱きしめる。
お腹の中に温かさを感じて、ブレーカーが出したんだってわかった。
「エリン、僕止まれないかも」
私を抱き起こして、つながったまま膝の上に乗せてキスをする。
私の乱れた髪を撫で、それから毛束を手に取った。
「エリンの髪に包まれたい」
そう言ってブレーカーは自らの首に私の髪を巻き付ける。
え? なに?
「ブレーカー……っ!」
私は間近で恍惚とした表情を見るしかなくって。ブレーカーの分身が、ひときわ大きくなるのを感じた。
「幸せだ。……エリンの髪を巻き付けたい場所はまだたくさんあるんだ」
「え、どこに」
思わず真顔になった私に、ブレーカーはふふふ、と笑う。
「たくさんあるんだ。……全身に巻きつけたいよ。エリンに囚われて……あぁ……想像しただけで、僕は……」
ぶるりと震えて、私の中に吐精する。
ほっとできないのはなぜだろう。
普通ってなんだっけ。
「次はエリンが上になって。髪が……筆みたいだ……ふふっ……エリンがいるだけで俺は無敵になれる」
「ブレーカー……」
すぐに元気になった彼に揺さぶられて、考えることを放棄した私は、長くて濃い夜を過ごした。
パターン4 終
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お読みくださりありがとうございました!
パターン5はクールを気取った、ヤンデレに目覚めたばかりのツンデレで、青春ものになってるかなと思います。
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