上 下
34 / 44
義兄の結婚編

2 念願のアンジーの部屋で *

しおりを挟む


 小花柄のカーテンと、それに合わせた可愛らしいリネン。
 王都の屋敷より幼いアンジーが過ごした部屋だと思うと、なんだかいけないことをしている気分。

 ベッドは当たり前だけど二人で使うものより小さくて、折り重なるように眠ればいいやって……。
 眠れるのかなぁ⁉︎

 さすがに手伝いに来ている身だから、アンジーが朝起きれないようなことはできない。

 一回だけ。
 つまり、一回だけにすればいい。
 いつもみたいに何回もしなければいいんだ。
 アンジーがかわいくて色っぽくて、僕の俺も元気になっちゃうんだけど、我慢してもらうしかない。

「ヴァル?」

 お風呂上がりのアンジーがとってもおいしそう。

「アンジー、愛してる」

 抱きしめて、ちゅっと唇を押しつける。
 柔らかい。
 飽きることなんて、絶対ない。
 あぁ、もう!
 かわいくって、一回だけなんて辛すぎるよっ‼︎

「んっ、ヴァルっ……」
「移動してきて、疲れてるよね? ごめんね? でも僕、アンジーとひとつになりたいんだ」

 どんな言い方したって、僕の俺がアンジーの女神様に受け入れて欲しいってことは変わらないんだけど。
 僕はアンジーに無理強いしたくない!
 僕だって、ちょっとは成長したんだ。
 ずっとずっとお互いに想い合っていたいから。

「……いいよ」

 すきっ。
 アンジーはやっぱり女神様だ!

「……一度だけ、ね?」

 僕の声が聞こえたみたいに、はにかんだ笑顔を見せる妻がかわいい。
 天使だ。
 こんなにかわいい妻を独り占めできる僕って、この世の中で一番幸せだ。

「明日、一緒に朝食に行こう」
「うん」

 小さなベッドに倒れ込んで、やわらかい身体を抱きしめる。
 

「ヴァル、好き」
「アンジー、大好き」

 くるっと僕の身体の上にのせて、寝間着を脱がせながら手を這わせる。

「幸せ」

 しっとりしてもちもちしたお尻を撫で回して堪能した後、脚のつけ根へと指を進めた。
 ぴくっと震えたアンジーが、僕の俺にすり寄るように動く。

「あっっ……」
「きれいだよ、アンジー。僕の宝物」
「ヴァルっ……きて」
「もうちょっと、気持ちよくなったら僕を受け入れて」

 我慢だ、僕の俺。
 アンジーの女神様に優しく指を挿れる。
 温かくて、やわらかく僕の指に吸いついてくる。
 たまらない。
 だけど一度だけと決めているから、先にもっと気持ちよくなって欲しい。

「……っ、あ、……」

 指を動かしているうちに手首のほうまで蜜がしたたる。
 親指でそっと突起を撫でた時、僕の上でアンジーが達した。
 震える身体をきつく抱きしめ、舌を絡める深いキスをする。
 
 ようやく僕の俺の登場!
 寝巻きをくつろげ、力の抜けたアンジーの腰を持ち上げて、そっと僕の俺の上に落とした。

「あっ、ヴァルっ!」

 アンジーの女神様が、きゅうきゅう僕の俺を締めつける。

 耐えろ!
 耐えるんだ‼︎

 母様ーー!

「…………動いていい?」

 ありがとう、母様。
 大きく深呼吸して、くるっと反転した。
 潤んだ瞳で見つめてくるから、僕の俺がドクンと跳ねた。

「ん……っ、ヴァル様が……っ……おっきく、なった……!」

 アンジー、煽らないで!
 僕(の俺)頑張りすぎちゃうよ?
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話

水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。 相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。 義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。 陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。 しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。

幼馴染の腹黒王太子、自分がテンプレ踏んでることに全然気付いてないので困る。

夏八木アオ
恋愛
◆毒舌で皮肉っぽい王太子のヴィクターと、転生者でめんどくさがりな令嬢ルリア。外面の良い幼馴染二人のラブストーリーです◆ モーズ公爵家の次女、ルリアは幼馴染の王太子ヴィクターに呼び出された。ヴィクターは、彼女が書いた小説のせいで、アメリア嬢との婚約を解消の話が出ているから責任を取れと言う。その上、ルリアは自身がヴィクターの新しい婚約者になったと聞き、婚約解消するために二人で奔走することに…。 ※他サイトにも掲載中

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

『番外編』イケメン彼氏は警察官!初めてのお酒に私の記憶はどこに!?

すずなり。
恋愛
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の身は持たない!?の番外編です。 ある日、美都の元に届いた『同窓会』のご案内。もう目が治ってる美都は参加することに決めた。 要「これ・・・酒が出ると思うけど飲むなよ?」 そう要に言われてたけど、渡されたグラスに口をつける美都。それが『酒』だと気づいたころにはもうだいぶ廻っていて・・・。 要「今日はやたら素直だな・・・。」 美都「早くっ・・入れて欲しいっ・・!あぁっ・・!」 いつもとは違う、乱れた夜に・・・・・。 ※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんら関係ありません。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる

奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。 両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。 それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。 夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。

外では氷の騎士なんて呼ばれてる旦那様に今日も溺愛されてます

刻芦葉
恋愛
王国に仕える近衛騎士ユリウスは一切笑顔を見せないことから氷の騎士と呼ばれていた。ただそんな氷の騎士様だけど私の前だけは優しい笑顔を見せてくれる。今日も私は不器用だけど格好いい旦那様に溺愛されています。

処理中です...