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25 なんてったって王道がいちばんなのー! ※
しおりを挟む* 王道の定番のセリフを思い出せる限り詰め込んでみました。溺愛ものは作者大好きですし、素敵シーンでここぞという時に言われるとグッとくるものだと思います。
しかし今回ギャグ仕立てのため……ごめんなさい!
王道の溺愛が好きな方はバックしたほうがいいかもしれません。
* Rはあっさり、♡が飛びます。チョロインです。
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溺愛ってワンパターン?
もう飽き飽き?
いいじゃない、好きなものはおかわりしたいのー!
まず、従者×騎士、騎士×従者で2パターンあるじゃないの。
美人受けか美人攻めだって、2パターンだし。
ゴリマッチョが溺愛するのと溺愛されるのじゃ全然違うのよー!
クーデレとかヤンデレとかエロデレとか愛の重さも違うんだから!
溺愛って王道でしょ?
「うんうん、そうよね♡ わかるわー、わかるぅ♡ あなたにぴったりの世界があるわ♡ 王道よ、王道♡ 溺愛しかないのよー」
「わかりますー? ですよね! 溺愛こそ至上。サイコーですよ!」
「そのとおり! あなたならうまくやっていけるわ♡ どう? あなたのいるべき場所へ行ってみない? この世界には戻ってこられないけど、私が困らないようにしておくわ♡」
「溺愛の世界……行きたーい! 仕事行きたくなーい! 溺愛大好物‼︎」
「うんうん、OK 、OK♡ まかせてちょうだい。あなたにぴったりの相手がいるわ」
「え? 私の相手……?」
「うんうん、そうよ~♡ 運命の相手! あなたを待っているわ♡」
私は壁になるのがいいんだけど!
「大丈夫♡ 幸せ確約♡ 責任は取るわ♡ 縁結びの女神さまにまかせなさい! いってらっしゃーい♡」
ひえぇぇぇ~~‼︎
「ようこそ、俺の運命の人」
私の落ちた場所には、めちゃくちゃ色っぽい男がいた。
金髪碧眼のイケメン、王道!
「俺の名はライアン、竜人だ。君は俺のつがいだ」
ラ行の名前! 人気人気~♪
ライアンはライオン由来だけどまぁ、いっか!
「竜人の……つがい……」
王道ー!
唯一無二‼︎
サイコー!
「君がいれば、俺の人生は薔薇色だ。何も心配することはない。名前は?」
「キミ……」
「キミ? そうか……知らぬ間に呼んでいたね。その言葉は俺だけのものにしたい。この国だけでも禁止令を出せないものか……」
君禁止令?
いやいや、ちょっと待って。
「キミコ、です!」
「……キミコぉ」
彼は味わうように名前を呼んだ後、いきなり私を抱きあげて歩き出した。
「……蜜月に入る! 3ヶ月だ!」
部屋の隅に控えていた人が、それを聞いて頭を下げ、静かに去っていく。
蜜月? 単語は知ってるよ!
3ヶ月って何事?
なんていうか、他人事だとひゃっほー案件だけど私が?
「え? あの……ライアンさん……?」
「可愛いキミコの口から名前を呼ばれるとたまらないな」
「……えーと、私、一度家に……」
女神様、どこ?
ちょっと説明ほしい。
恋愛耐性ないのよー。
溺愛は溺愛でもBLの王道じゃなくて、これってNLの王道じゃない?
「今夜は帰さない」
「え……⁉︎ その、私」
「君はどんな声で啼いてみせるのかな?」
ええ⁉︎
いきなり⁇ まだ心の準備が!
ライアンの腕の中から逃れようとすると、キツく抱きしめられたんだけどー?
「そんなに俺を煽るな」
「煽ってないのに!」
そんなつもりじゃなかったのに、相手は余裕たっぷり!
イケメンオーラがまぶしいっ。
「お前が息をするだけで、欲情する。だからお前のせいだ」
「え……っ、ひゃあ……っ!」
ベッドに押し倒されて、のしかかる美形竜人!
暴行案件だけど……イケメン無罪!
無罪なのーっ。
「んんっ」
ついでにキスもうまい。
めちゃくちゃタイプの相手だし、唇を離す頃には逃げるつもりもなくなっていた。
「好きかも……」
「なんだこの可愛い生き物は」
きゃー!
やっぱり有罪、有罪。
私の心を簡単に盗んだ!
「……俺だけの女にする。だから、すべて俺に委ねろ。……優しくする」
いつの間にか脱がされて、私はひたすら喘がされた。脚の間にキスしながら巧みに指を動かす。
そんなことをされたら、私……。
「ああ――っ!」
目の前がチカチカして、体がのけぞる。
私をのぞき込んだ彼がとろけるような笑顔を浮かべて言った。
「上手にイケたね」
「……!」
聞いたことあるー!
ライアンが起き上がって、すべてを脱ぎ捨てた。
とてつもなく立派なものが、天井を向いている。
TL漫画レベルじゃない?
私の視線に気づいて笑った。
「俺がこうなるのはお前の前だけだ。責任を取れ」
「わ、かりました……」
「いい子だ、俺のすべてを受け取ってくれ」
戸惑う間もなく合体⁉︎
「ああ~♡♡♡ すっごい~♡」
めりめりって音がした気がしたけど、何も考えられなかった。
「……痛むか……? お前は俺のものだ。永遠に誓う、キミだけを愛すると――」
「うんうん、私もっ……ああんっ♡ なにこれ、すごぉーい♡」
「ふ、今夜は寝かせない」
そうして3ヶ月の蜜月を過ごした私たちは、つがいとして幸せに暮らした。
デレデレの竜人夫の溺愛、サイコー!
応援ありがとうございます!
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