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17 マッチョを育てる仕事? BLご注意※

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* BLです。マッチョ、マッチョ、マッチョです。コメディ、♡飛びます。主人公総攻め、ガチムチ受けが大丈夫な方だけどうぞ。







******


「マッチョを育てる仕事?」

 短期バイトの最終日、クタクタになって帰ってきた僕の目の前に女神様という人が現れた。
 相当疲れているらしい。

「そうそう♡ だってあなた、マッチョ好きでしょう? イケマッチョに囲まれる生活……想像してみて? 素敵でしょう?」

 もともとマッチョになりたくてジムにも通ったのに、自分にはうっすらとしか筋肉がつかなかった。
 だから目の保養としてマッチョを眺めつつトレーニングに励み、筋肉マウントをとってくる男達を脳内で犯した。
 
 あいつらはみんなドMなんだ。
 そうじゃなきゃ、あんな体になるわけない。
 ガチムチ受けでみんな雌化ですっきり。

 僕には腐女子の姉がいるからBLに馴染みがある。
 いわゆる腐男子というカテゴリ……に擬態しているが実はゲイだ。
 
 姉なら喜んで応援してくれるかもしれないが、三次元で身内がそれって無理とか言われたら怖くて秘密にしている。
 二次元のヤンデレが3次元で現れたらやっぱり無理だしね。

「それで……なーんにも心配しないで新しい世界に飛び込んじゃいなよ♡ 君の幸せは約束するよ! えーと、類は友を呼ぶって言うんだっけ?」
「よくある異世界転移ってやつですか? しかも戻って来れないやつ……?」
「そうそう! 海外に留学、そのまま就職、永住~からのフェードアウト!」

 えー? 雑。
 よくあるのは記憶や痕跡を消すとかさぁ。

「大丈夫、大丈夫! なんとかなるから。それに行方不明よりいいでしょ?」
「うーん、マッチョを育てる……できるのかな僕に」

 マッチョからは程遠いのに。

「もちろんできるわ♡ プロテイン与えておけばなんとかなるって! スキル、無限プロテインつけとくから! ね! さあ行こう!」

 無限プロテインってなんだ、と思いつつ。

「じゃあ行ってみようかな……」

 好みのマッチョを育ててみたい。
 そしてオープンな恋愛がしたい。

「よし♡ いってらっしゃい! 幸せな世界が待ってるよ♡」








「おはようございます、類さん!」
「おはようございます」

 僕の仕事はマッチョジムの受付&相談。
 受付なら誰でもできるじゃんって思ったんだけど、それよりもひたすら話を聞いてあげる相談のほうが大事らしい。
 僕専用の相談室まである。

 細マッチョ、ゴリマッチョ、アスリートマッチョに最強の異次元デカマッチョ。
 いや、最後のやつはとにかく全身の筋肉をデカくしてるやつな?

 彼らの話を聞き、これ飲んで元気出してッて、プロテインを渡す。
 どうやらみなこのプロテイン目当てのようなこの頃。

 最初はひ弱な僕を馬鹿にするようにじろじろ見るやつもいたけど、このプロテインを飲むとあっという間に目がハートになっている気がする。

 女神様、ほれ薬も配合したのかなあ。
 筋肉マウントとられないのはいいよ、本当に。
 最近は新人が僕を馬鹿にすると、古参の奴らがボッコボコにしている。
 頼んでないよ?

 よくわからんがこっそりプロテイン神と呼ばれてもいる。
 ちょっと恥ずかしい。

 仕事の日はマッチョを眺めて、話をきいて、想像するだけでいつの間にかプロテインが戸棚にスタンバイ。
 実は配合も味も渡す相手によって違うらしい。
 
「俺だけのためにプロテインを配合してくれた♡ 抱いて♡」

 となる。
 僕は童貞だったんだが、そっち方面でも休む暇がないくらい忙しい。

「類さぁん♡出してっ♡ナカに、ナカに出して♡♡」

 パンパンパンッ。パンパンパンパンッ。
 ゴリマッチョの大きなケツに一生懸命腰を打ちつける。

「あ♡いい♡♡あ~~♡アッツい♡ぷろてぃん、さいこぉ♡」

 ぶるっと震えて吐精すると、みな言うんだ。

「プロテイン、ご馳走様でした! これ飲むと調子いいんですよ~」

 そっちもプロテイン化したのかな。
 女神様ならやりかねない。
 スキル無限プロテインだし。

「類さんのおかげで、筋肉めっちゃ育ってます」
「そう? よかった」

 キラキラした目で見つめるゴリマッチョ。
 なかなかいい筋肉が育っている。

「類さん、僕もお願いします!」

 そこへ細マッチョがやって来て、僕をシャワー室に誘う。
 僕が相談室にいると、入れ替わり立ち替わりやって来るんだ。

 部屋の外に行列は……できていない。でも、ちゃんと順番があるらしい。
 それにいつの間にか相談室のパイプ椅子がソファベッドに変わっていた。

「綺麗にしたら俺にも下さい」

 小さな個室シャワーに二人で入り、運動していない僕もなぜか浴びる。
 ついでに細マッチョの筋肉をペタペタ触って確認するんだ。
 
 細マッチョ、いいよね~。
 愛撫じゃないはずなんだが、へろへろになって嬉しそう。
 それから部屋に戻り細マッチョを抱く。

「もうほぐしてあるので、いただきます……」

 ベッドに腰かけたぼくのちんちんを握り、細マッチョがまたいで、オーイエスって言う。

「あああっ♡これがっ♡タンパク質のっ♡一番っ♡効率いい、とり方あぁぁ~♡」
 
 イエス、イエス言いながら僕のミルクをしぼり取る。

「気持ちいいっ……」
「……っ、類さぁん……♡ 筋肉がすくすく育ってますっ♡」

 僕の上でぐずぐずしていたけど、いつの間にかデカマッチョが細マッチョを移動させて、ドーンとベッドに仰向けになった。

「類さん、ほぐしてきましたから! 肛門括約筋もしっかり鍛えてますよ!」 

 きゅっきゅ、きゅっきゅ締めて見せてくれるんだ。
 見られるの好きかよ。
 連続三回か……イける! 

 ――無限、プロテイン!

 むくむく起き上がる、僕のちんちん。
 心の中で唱えるだけで元気になるチート能力?

「足を抱えてもっとみせて下さい」
「類さんっ♡恥ずかしいっっ♡♡」

 これってちんぐり返し?
 なんだかS心が芽生えそう。

「貧弱な僕に抱かれるなんて恥ずかしいですね」
「る、類さんは特別♡ですっ♡♡」
「それなら自慢の肛門括約筋を確かめてみましょうか」
「はい♡お願いしまっす♡」

 この後アスリートマッチョもやって来て、僕は何度も無限プロテイン、を唱えた!

 想像していたのとは違うけど、一応、マッチョを育てているのかな?
 ついでに恋の種を蒔いているところなんだ。
 いつかきっと、花開くはず!







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 お読みいただきありがとうございます。
 恋愛はこれから育つのだと思います……。
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