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13 学校に行きたくない俺はち×こを切る仕事人になった。残酷な表現、ホラー注意
しおりを挟む* ひどいサブタイトルでごめんなさい。ふと、進化系ざまぁについて考えてみまして。残酷な表現、グロ、BL匂わせ注意でお願いします。ギャグにしようと思ったのにホラーです。オーバーキル気味かもしれません。
* クラスでBL漫画持ってるのがバレた男の子の話。
* 地雷注意なのと、朝から読むものじゃないと思ったので今回、夜更新にしました。大丈夫な方だけどうぞ。
******
「お前、こんなの呼んでんのかよ! やっべーな。おい! 見ろよっ……これ」
やめろよ。
勝手に鞄に手を突っ込むな。
それは、手に入れたばかりのBL漫画で。
「うわー、きも。男同士のこんなん、見て楽しいか。ひくわー。……お前、ホモだったんだな」
違う。
人気作家の最新作なんだ。
でも、クラスメイトに囲まれて、声が出ない。
「こいつ、マジ何考えてるかわかんねぇけど、ホモだっつーことはわかったわ」
そうじゃない。
人が多すぎると、情報がいっぱい入って来て疲れるから、距離を置いてるだけ。
「まさか、俺たち見てコーフンしたり、はぁはぁしてんのかよ……」
ただの漫画好きで、それはオカズ。
お前らに欲情したことなんてない。
「ほんと、お前さー。言いたいことあれば、言えよ! その顔、むかつくわ。この、ホモがぁ!」
目の前でビリビリとエロシーンを抜き取られ、黒板に貼られた。
「みろよ! 『せんぱいの、おちんぽ食べさせてー』って、お前の願望かよ!」
「誰か、ホモに食べさせてやれよ」
「ギャハハ、ジャンケンで負けたヤツな!」
「無理。これなんて『お前のけつまんこサイコーだ!』って。やべぇな」
周囲から蔑みの視線に晒される。
酷い。
なんにも迷惑かけてないのに。
「きもいな……」
「来週の勉強合宿、最悪じゃね? 一緒の部屋のやつー、がんばれよ」
「うわー、マジかぁ……近づくなよな」
俺だってお前らに関わりたくないんだ。
学校なんてもう行きたくない。
「あのね、学校行かなくていいわよ♡ 異世界で働く気、なぁい? あなたのこと理解してくれる職場で、出会いもあるから♡」
異世界……。
漫画で獣人とか、魔法とかの世界に行くのは見たけど。
「そうそう! 魔法もあるし、獣人もいるわ。獣人好きよね? もふもふ大好きよね?」
もふもふは好きだけど。
「せっかくだから、特別なスキルをあげるわ。そうね……キョセイ。それからテキシュツ」
虚勢って、から元気?
敵襲って言った?
もしかして軍師みたいに敵に襲撃させるとかそんな能力が?
でも、何の役に立つんだ。
争っている国なんて行きたくない。
「もちろん違うわよー。そっちじゃないから。チョッキンするほう♡」
もしかして去勢と摘出?
もふもふの避妊手術ができる能力?
「マスイ……なくてもいいかしら」
麻酔。
いるでしょう!
そんな可哀想なことできない。
医者に憧れた俺が、動物のお医者さんになれる……?
「なれないわね。でも、私の見立ては間違っていないと思うのよ! チョッキン、チョッキンすっきりやっちゃって♡」
確かに日本でも野良猫が、増えるのは問題になってるな。
別に血を見るのも大丈夫だし。
「わかりました。俺、やります!」
「よかった~♡ クリーンな職場よ? じゃあ、楽しく暮らしてね!」
「…………」
黒衣をまとって三ヶ月。
白衣じゃないんだが、まぁいい。
俺好みに改装した職場の個室には好きな音楽がかかっている。
気持ちよく働いてほしいというお偉いさんの計らいで、目にするものは好きなものばかり。
そこへなぜか、クラスのみんなの前で俺をからかった奴がやってきた。
「ここに送られてくるなんて、相当悪いことしたんだな……」
「お前! ホモかよ! マジか、助けてくれ! いきなりこんなところつれてこられてさぁ……」
俺は手袋をつけた。
「何したの?」
「まぁ、いや、ナニしたっていうかさぁ。俺、勇者だっていうからスッゲーモテて。その中に村長の娘と知らなくてヤったら、朝隣にカバが寝てたんだよ、ありえねーし。結婚なんて考えられねーって言ったら、こんなことに」
「なるほど」
この世界は、日本と同じくらい自由に恋愛も結婚もできるけど、女の子はとても大事にされる。
だからきっと、傷つけるようなことも言ったんだ。
あのカバ獣人の村長一家はとても優しいから。
「なあ……逃してくれよ! これまでからかって悪かったからさ。こんな世界で偶然出会ったんだし」
「運命かもしれない」
「ホモ、冗談キツイよなぁ、……あ、いや、うそうそ、悪い、悪い。ははっ」
全然悪いとも思ってないくせに。
「まあ、座りなよ。持ち帰る?」
「あ?」
シンプルな椅子にどかっと腰を下ろしたのを見て、にこりと笑って声をかける。
「人によっては透明な箱で飾っておくなんて聞いたから。まぁ、小箱に入れてあげるよ。……マスイちょっとだけ」
「おいっ、なんだよ! あれ? 立てねぇ……おまっ……」
「キョセイ、テキシュツ……はい完了。お疲れ様です」
ぽかんとする男に小箱を渡した。
「元クラスメイトだからね、痛くなかったでしょ。じゃあ、さようなら」
隅に待機していた男に椅子ごと連れ出してもらった。
彼はいつあの小箱を開けるかな、そう思った次の瞬間。
「なんだこれ! エッ! きもっ、え! まさかっ……ない。……ギャーーッ、俺の、俺のマグナムが!」
玉手箱みたいに部屋まで持ち帰ってから開ければいいのにな。
今でも大声は苦手。
その後も、同じクラスだった奴らが何人もやってきた。
剣士だとか魔法使いだとか、海賊なんていう奴ら。
だから理由を聞いてから、それぞれに相応しく麻酔かけたりかけなかったりで、チョッキンチョッキンした。
どうやら、勉強合宿中に流行りのクラスごと転移が起こったらしい。
もう俺には関係ないけど。
「今日もお疲れ様。さぁ、帰りましょう」
片づけをして黒衣を脱ぐと、恋人が俺を迎えにきた。
この世界の俺の上司で、色々教えてくれて、俺が成人したら結婚する約束をしている。
まさか恋をして、一緒に住むことになるなんて思わなかった。
ほっとしたのもあって、家まで我慢できなくて重ねるだけのキスをすると、恋人の尻尾が俺の腰に巻きつく。
態度で好きだと言われているみたいで、くすぐったいけど、とても嬉しい。
口に出して言わないけど、すごく嬉しい。
抱きしめて撫で回したいのと、顔が緩むのをなんとかこらえて言った。
「最近、知り合いが多いんだけど」
「あぁ、ニホンからやって来たって言う子はみんな君のところに送っているから。いやだった?」
「いや、ありがとう。彼らの行く末を垣間見えたのはよかったよ」
手を握り、二人で部屋を出る。
外はまだ明るくて、夜まで長い。
「デートしてから帰る?」
「いいね」
八割が男の世界で、俺は幸せだ。
******
お読みいただきありがとうございました。
全然ギャグじゃなかった、ごめんなさい!
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