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姪が聖女でJKの私は巻き込まれ召喚。幼い聖女が成人するまで代わりに役目を請け負うことになった私だけど⁉︎ ※

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* コメディのつもりで書いたら後半甘めエロ、敬語王子です。頭を空っぽにしてどうぞ。







******


「なんと、二人の聖女様が召喚された!」

 気がついたら、私は姪のメイと異世界に召喚されたらしい。
 訳がわからないうちに能力を確認されて、メイが聖女で、私は巻き込まれただけだってことがわかった。

「元の世界に帰りたいです!」
「申し訳ない、聖女様はこの国の王子と結婚するのが慣例です……巻き込まれたあなた様には申し訳ありませんが、還す方法はわかりません」
「……ママとパパにもう会えないの? うわぁ~んっ‼︎ こんなところにいたくないよぉ~」

 抱きついてきたメイを守るように腕を回し、私もギャン泣きした。
 するでしょ。私だって、家族や友達、これからできる予定だった彼氏と会えなくなっちゃったんだから。
 受験も終わって残りの楽しい高校生活もなくなっちゃったんだよぉ~~!

「……泣かないで……どうか、私の手を取ってくれ。花嫁として大事にする」

 キラキラした金髪のイケメン王子が私にニコッと笑いかけてから、姪に手を伸ばす。
 えーと、二十歳前後に見えるけど、七歳の女の子にプロポーズするってすごいな。

「いやっ、私はパパと結婚するのー!」

 ざわ。ざわ。
 なんかみなさん、衝撃を受けてる。
 それ、ちっちゃい子がよくいうやつだから。

 王子も驚いているけど本気にしちゃダメだから。
 まさか、ロリコンなのかな……?
 この国は近親婚がありなのかな?
 とにかく私が姉の代わりにメイを守らなきゃ!
 







「聖女様が成人するまで力が安定しないでしょう。本来なら殿下と仲を深めて力の安定を図るのですが……それも叶わず」

 一ヶ月が過ぎて、メイが眠った後に神官長に呼び出された。
 メイからしたら、毎日顔を見せる王子のことは大好きな両親や友達と離された原因だって思っているから、ものすごく嫌っている。

 王子は私にも気を遣ってくれて優しいし、悪い人じゃないけれど、メイとは年が離れすぎて身内としても応援しづらい。
 衣食住の補償がされているし、私にも高待遇だし、大きな声で言えないけど隙を見て逃げたいのが本音。
 何とかならないかな。

「……そこで、聖女様が成人するまで、あなた様に代わりを務めて欲しいのです。血のつながりがある訳ですし……」

 能力全くないって神官長が言ったんだけどな。
 私が黙っていると、明るく笑う。

「歳の頃もあなた様の方が近いですし、殿下とうまくいくでしょう。聖女様には九歳になる殿下の弟君と婚姻を結んでいただければ……全て丸くおさまります!」
「はい⁉︎」

 いやいや、そっちの都合で私達の気持ちはどうしたらいいのーー⁉︎
 
「王族の能力の安定も必要なのです。そうすれば、聖女様の能力が発揮できない分を補えますから」

 なるほど……王族ってことは、王様が結婚してなかったらそっちと縁を結べって言われてやばかったってこと……?
 姪がパパより年上の男と結婚することにならなくてよかった。

 弟王子で年が近いほうが、メイもいいとは思うけど、相性は心配になるなぁ。
 それに私が兄王子と、ええっと何すればいいの?

 私が悩んでいると、すっとやってきたロリコン王子が私の手を取る。

「愛しい人。そんなに考え込まないで下さい。私達はうまく行くと思いますよ」

 待って、待って。
 急展開!

「あの、いきなりそんなこと言われても!」

 無理ーー!
 メイのこと見つめていた王子だよ?

「私は嬉しいです。聖女様があなたのように成長する姿を想像しながら見ていたので……よかった、すぐに結婚しましょう」

 ええ?
 いきなりそういうこと言っちゃう?
 イケメン過ぎてなびきそうになった私よ、待て!

 結婚? 結婚って言った⁉︎
 私十八歳! まだ早い!

「お互いの理解を深めるために、語り合いましょう」

 それは大事!








「あの、あの、ちょっと……っ、待って下さいっ」
「どうして? この世界では十八歳を超えたら大人です。問題ないでしょう」

 ドン。
 あぁこれ、床ドンってやつか。
 近。圧迫感すごい。
 意外と勢いすごいな。

「この世界はそうでも、私は……んっ!」

 私のファーストキスが!
 
「あのっ……んんっ」
「名前……呼んで下さい。ヴェルナーと……っ」

 口が塞がって呼べないけど!

「んーっ」
「……困りましたね。名前を呼ぶのが難しいですか?」

 そう言いながら、なぜキスしてくる!

「あぁ、愛おしい。大切にします」

 頬を撫でたり、優しく見つめたり、笑いかけてくるから。

「ヴェルナー、さん……」
「ユイ!」

 名前呼んだだけなのに、すっごく嬉しそう。
 
「ヴェルナーさん」

 もう一度呼んだら、ぎゅっと抱きしめられた。

「私の求婚を受け入れてくれてありがとうございます」
「え……? なんで?」

 意味がわからない。
 私一度も結婚するなんて言ってないけど!

 王子が首を傾げて私に言う。

「私の名前を呼んでくれたでしょう? この国では、夫となる者以外の男の名前は呼ばないものなのです」

 えーー⁉︎
 そんなの知らない!
 
「私の国は名前を教えてもらったら、親しみを込めて呼ぶよ? あの……もし、他の人の名を呼んでしまうとどうなるの?」

 王子が目を見開いて驚いた。
 お互いカルチャーショックだよ。

「身分の高い者の名を不用意に呼んでしまうと……命の保証はできません。ですが、ユイは王と兄の名さえ呼ばなければ大丈夫ですよ。……私の妻になるのですから」

 そこは決定?
 なぜかだんだん結婚してもいい気になってきたけど。

「私、マナーとかこの国のこと全然知らないよ? それでもいいの?」
「私が必要なことはすべて教えましょう。ですが、私は第二王子ですし、正直ユイが王妃になるわけではありませんので、難しいことはありません」

 なんだ! そっか!
 気が楽になった。

「えっと、ヴェルナーさん、よろしくお願いします」
「はい、こちらこそ末永くよろしくお願いします」

 ヴェルナーさんが申し訳ありません、と言って私を抱き上げた。
 
「背中、痛くなっちゃったよ」

 いきなり床にドーン、だもんね。
 それだけ、想いがあふれちゃったのかな!
 きゃー! 恥ずかしい。

「では、優しくしますから、愛させて下さい」

 とろけるような笑みを浮かべるから、私は耳まで赤くして頷いた。



 

 
 
「綺麗な背中ですね」

 ベッドで! うつ伏せで素肌をさらし、背中に唇を寄せる。
 ちゅ、ちゅと音を立てながら口づけを落としながら、脚の間で指を抜き差しする。

「ぅ……っ、ヴェルナー、さんっ」

 初めは違和感のあった彼の指が、今では自由に動けるくらい拡げられて。
 くちゅくちゅと音がするのも恥ずかしいのに、すごく気持ちいい場所があるのも事実で。

「私の指をこんなに締めつけて……欲しがってくださっているのですか?」

 耳元で囁かれて、背筋がゾクゾクした。
 
「…………っ」
「可愛いですね」

 枕に顔を押しつけて耐えていると、指が中と外と同時に触れてきた。

「あっ」

 くりんと外側を強く弾かれて、押しつぶす。刺激が強すぎるはずなのに、濡れ過ぎているからなのか、とてつもなく気持ちいい。

 熱くて、じんじんして、もっともっとと思う。
 こんなの、おかしい。

「ユイ、そろそろいいですか?」
「……うん。ヴェルナーさん、お願い」
「はい、あなたを満たしてあげましょう」

 腰をとられて、そのまま後ろから熱い個体が押し入った。
 
「え? え?」

 初めては向かい合うものじゃないの?
 この国ではこれが普通?

「……ユイ? 苦しいですか?」
「だい、じょうぶ……」

 痛いよ! でも、私のイメージしていた初めてと違って混乱してる!

「あと、もう、少しです、から……っ、ユイッ」

 小刻みに時間をかけて少しずつ。 
 これ以上入らないんじゃないのって、思うのに拡げられて奥へ奥へと突き進む。

 私の身体に力が入ると宥めるように背中に何度もキスしてあやす彼は、優しい。
 初彼飛ばして結婚相手とこんなことになってるけど、後悔はない!

 単純だけど、身体ごと愛されたら惚れちゃう。
 後ろからだし、初めてなのに!
 でも、恥ずかしい顔見られないですむからいいのかな。

「……っっ!」
 
 ごちゅっとかたい場所に当たって、痛みに震えた。
 ヴェルナーさんが私に覆い被さって荒い息を吐く。

「ユイ……大丈夫、ですか? 私は気持ち良すぎて、力があふれそうです。ユイが私の力を引き出すのですね」

 よくわからないけど、王族と聖女の関係がどうのこうのってやつかな?
 普通の人間だけど、力になれたなら嬉しい……かな。

「ユイ、愛しい人。私の全てをあなたに捧げます」

 そう、耳元でささやき、私が深く考える前に、二人のつながりを触れながら揺さぶり始めた。

「あっ、……っ、ふ……っ」

 いつの間にか痛みより気持ちよさを拾ってしまって、頭はぼんやりしてくるし、涙やらなんやらで枕が冷たい。
 
 初めては痛いだけじゃないの?
 全身の意識が二人のつながる場所に集中して、ただただ気持ちいい。

「……っ、ヴェルナー、さぁんっ」
「ユイッ、愛してますッ」

 彼がぐっと腰を押しつけて、私の中に出した。
 じわじわと熱が広がって、私は彼を締めつける。

「……あぁっ!」

 感極まったのか、ヴェルナーさんがそのまま私を抱きしめて熱いキスを首筋に落とした。

「ユイ……出会えて幸せです。もう一度、いいですか? 今度はあなたの顔を見たい」

 くるんと反転させられて、戸惑った。
 あほみたいな顔見られたくなくて、慌てて手で覆ったけど、その前にばっちり視線があう。

「見ないで」
「ユイ?」

 それに脚の間はとろりと何か……というか二人の成分が漏れてすごいことになってると思う。
 どこを隠したらいいかわからない。

「可愛いです……とても。……もう背中は痛くないですよね? 今度は正面から愛させて下さい」

 絶対可愛い顔なんてしてないのに!
 それに、床で痛いって言ったから、まさか後ろからだったの……?

 もしそうならここはベッドだし、ちょっと気を遣うところを間違えてる気もするけど、甘いというか優しすぎる。

「あ……っ、ヴェルナーさんっ」

 滑らかな動きで私の中に押し入った。
 
「可愛すぎるのも、罪ですね……。明日は私がお世話しますから。痛くならないように、優しくしますね」

 とても眠れそうにありません、って笑ったけど。
 脚を抱えて揺さぶられるうちに、頭が真っ白になって、私は彼にしがみついてひたすら荒波にさらされた。







 翌朝は筋肉痛になっているし、喉はがらがらだし、お風呂に浸かっている間に綺麗にしてもらったベッドでゴロゴロして過ごしていると、メイがのぞきに来た。
 ごめん、いつもの部屋に戻れなかったよ。

「風邪ひいちゃったの? あのね、私、お友達ができたの。今日はお庭を案内してくれるって言うんだけど、行ってきていい?」
「どんな子なの?」
「えっとね、王子さまなの! とっても楽しい子で年も近くてエーミルっていうの。……ダメかな?」

 名前呼んじゃってるー!
 ちらりと奥のソファに座るヴェルナーさんを見たら、笑ってた!

「遊んできていいけど、遠くへ行かないことと、危ないことはしないようにね。あとで、詳しく教えてよ」
「うん! 行ってきまーす!」

 こうして私達は王子様達に捕まって、なんだかんだと幸せになりました!









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  お読みいただきありがとうございます。


 

 
 
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