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何でも砂糖に変える魔女の元へキャラ渋滞ヒーローが番を求めてやってきてなんだかんだとうまくいくあほな話(私の魔法はなんでも〜別vr.) ※
しおりを挟む* 『私の魔法はなんでも砂糖に変えます。』の元ネタです。こちらはあほエロ風。パラレルだと思っていただければ。
******
町外れの森に近い一軒家、そこで私ウィロウは一人暮らしをしている。
前世で日本の女子大生だった記憶を持っていたせいで、両親に気味悪がられて魔女のもとで育てられた。
そんな私の魔法はなんでも砂糖に変えてしまえること。
早朝は森で草花のほか石や土も集めて、昼間は店でお客様に砂糖を売る。
夜な夜な朝集めた材料を砂糖に変える。
何種類でも無限に作れる。
カフェとかお菓子屋を開くとか、そんなつもりはない。
女の一人暮らしは色々面倒くさいから、魔女だということは隠して結婚しているように見せかけて、夫はいつも商品の買い付けに出かけていることになっている。
今のところ困ったことはない。
まぁ、お砂糖になってしまった人たちもいないことはないけど。
その行方は、内緒。
深く考えたっていいことない。
別の土地に恋人がいたこともあるけれど、やっぱり一人が気楽。
二十七歳の誕生日を迎えたばかりの私は、きっとこのまま一生一人で過ごすと思う。
だけど、それはある夜突然やって来た。
店側の玄関の扉に何かがぶつかる音がした。
窓からのぞくとポーチに何かが丸まっているのが見えて玄関に向かった。
動物?
きっと山から駆け下りて家にぶつかったんだろうな。
たまにそういうことがあって、ポーチで粗相も困るから気絶していたら移動させる。
「あれ? 山猫? ん……? これ、飼い猫かな?」
首元にスカーフのようなものが巻きつけてある。
大人しく私を見上げ、スッと室内に入った。
「待って!」
室内を荒らされるのは困る。
と、思ったら床にちょこんと座って私を見上げる。
白っぽい灰色の体毛にまだら模様というのかな。
お腹は白く、尻尾が太くて長い。
毛艶もいいし、スカーフにネックレスのようなものもかけられていて、どこぞの金持ちのもとから飛び出したか、はぐれてきたのかも。
「おとなしくできるなら、今晩だけここに置いてあげる」
そう言うと私の足元にすり寄ってくる。
尻尾に触りたい誘惑に耐え、背中を撫でた。
美味しいものを食べてきたのか、野生の猫より一回りも二回りも大きい。
それから寝室の床に籠を置き、毛布を置いてそこに寝るように仕向けたけれど、私のベッドに上がってきた。
「……飼い主と一緒に眠ってたの? んー、もう、しかたない。君、いい匂いだし、綺麗だしいっか」
私の話すことがわかるのか、迷わず布団に入り込み、脇の下で丸くなる。
この猫はずいぶん人懐っこい。
「もし、飼い主が見つからなかったら、うちにいていいからね」
猫との生活って、魔女っぽい。
黒猫ではないけれど。
明日、お客さんに飼い主に心当たりがないかきいてみようかな。
目が覚めると、温かい筋肉に抱きしめられていた。
意味がわからない。
頭を起こすと、白茶色の髪と薄茶色の瞳を持った男にじっと見つめられていた。
「……おはよう」
少しかすれた声が腰に響く。
いや、そんなこと思っている場合じゃなくて。
「……誰?」
「君の番だ。ようやく会えて嬉しい」
私は昨日泥酔して、この頭のイカれた男をお持ち帰りした、とか?
前世だってそんなことしてない。
現実逃避はやめよう。
「猫がいない……」
信じがたいけど、これはあれか。
「あなた、猫の獣人?」
この世界は人間と獣人が共生している。
お客さんにもいるから、今さら驚かないけど。
「…………猫ではない。ユキヒョウだ」
「はぁ、そうですか。それで……なぜこの姿に?」
私のお腹に硬くなったブツが当たる。
思わず砂糖に変えようとして指を向けたところで、指を握り込まれた。
「……ナニをしようと?」
「いえ何も」
指と指を絡ませるように握り合わせ、男がその手の甲に口づけを落とした。
なんだこれ。
「昨日、番の匂いに気づいて、丸一日かけてここまでやって来た」
「ヘェ……」
「俺の名はレーン。愛しい人、名は?」
「……とりあえず、起きませんか?」
なんかやばい奴、来た。
困ったら砂糖に変えられるけど、それは最後の手段にしよう。
これまでだって貞操の危機はそうやって乗り切ってきたし。
「……わかった。これからずっといられるんだから、少しずつお互いのこと知っていけばいいんだもんな……」
なんか今恐ろしい言葉が聞こえたけど。
ベッドから降りて、男から離れる。
「とりあえず……シーツでも巻いていて。……何か食べながら話そう」
「助かる……丸一日食べてないんだ。……本来なら愛しい番を先にいただきたいところなのだが」
「…………」
頭沸いてるのかな?
やっぱり砂糖に変えちゃっていいんじゃない?
「あのですね。私、人間なので番とかわかりません。多分違うと思います」
彼を風呂にぶち込んで、その間に朝食作り。
テーブルに向かい合って座り、朝食を共にする。
簡単に直火で焼いたパンにハムと目玉焼きをのせたもの。
前世では朝食にこれか、ピザトーストばっかり食べてたなぁ、なんて思い出す。
それかシュガートースト。
「……俺も半分は人間だ。番だから包み隠さず話すが、北に位置する山岳地帯にある獣人の国の、国王の番が人間で、俺はその子どもだ。母が王妃と認められなかったから俺は生まれたことも隠されて……」
「アー、スミマセン。ちょっっと、もうよく、わからないのですが?」
目の前の男は獣人の王子?
「……国王である父はユキヒョウ獣人で、番の母は人間だから、愛妾として離宮に暮らしていたんだが、命を狙われて俺と共に辺境の地へと逃げたんだ」
ん? どんどん、重い話になってくけど?
「そこで、魔力があることを認められて、力をつけ辺境警備団の魔法使いとして勤めていた……昨日まで。けっこう強いぞ?」
キランッて、爽やかに笑うけれど。
どこから突っ込んだらいいかわからない。
「仕事は……?」
「昨日辞めてきた。番の匂いを感じたから、働いている場合じゃないと思ってな」
「……私、結婚してるの」
結婚指輪をつけた指を見せる。
男は一瞬片眉をぴくりと上げたけど、私を捕食者の目でみつめて笑った。
「男の匂いがしない。精の匂いが……とにかく、甘くて俺を誘う匂いしかしないぞ……俺は金も蓄えているし、一生遊んで暮らすこともできるが……ここは有名な店だったな。これからは俺が手伝うよ」
どうしてこれまでここに来なかったか悔やまれる、そう言ってとにかくずーっと私から目を離さない。
「あのー、一人で盛り上がってるところ申し訳ないのだけど。私はこれまでもこの先も一人でやっていくつもり。それに、あなたがいたら危ないし」
もしも獣人の国から刺客とかなんか事件に巻き込まれても困る。
「俺は危険な男じゃない。ほら、やっぱり俺の匂いに惹かれているんだろ?」
「…………」
番だからとか言っちゃってるけど。
見た目は好みだけど、この中身は残念だな。
「食べ終わったら、職場に戻るといいよ。……昨日の今日なら、復帰できるでしょ?」
「いや、番が現れたらすぐ辞めると、以前から話してあったから大丈夫だ。……優しい番だな……愛している」
「やべぇ……」
「ん? 優しくして、ベイビー? わかった」
何、その耳‼︎
聞き間違いにもほどがある!
パンを飲み込んで立ち上がり、私を抱き上げ寝室へと向かう。
「いや、ちょっと! まだ、朝だし! 私たち知り合ってまだ間もないし!」
「うん。楽しみだな」
これ、食直後‼︎
「あ~、だめっっ……」
ざらりとした彼の舌が私の全身を刺激する。
彼の前で大きく脚を開き、ぴちゃぴちゃと襞を舐めて開き、隠れた秘核を舌先で嬲る。
「本当にだめか? こんなにとろけてひくひくして俺を誘っているが」
「誘ってないっ! 会ったばかり、だしっ」
「惹かれ合うのは番だからだ」
いや待って? 惹かれたなんて一言も言ってないけど。
「慎重なところも好きだ。もう俺以外の男は近づかせないから……ほら。いっぱい感じて」
彼の舌が尿道を刺激するから身体が跳ねる。
そのままむき出しにした秘核を執拗に嬲るからがくがくと腰が震えた。
「ひぁ、んっ……」
「中に欲しいか?」
蜜口の周りをちろちろ舐め回しながら、私を見上げる。
欲望を隠さないギラギラした目に心臓が跳ねる。
頷きたい、けどなんだか悔しい。
フッと笑った彼が蜜口に舌を挿れる。
物足りなく感じていると指で秘核を撫でた。
「あっっ……」
「……我慢しなくていいのに。ほら」
舌を抜いて二本の指を一気に押し挿れる。
「あああぁぁっっ‼︎」
しなやかな指が私の中で探るように動く。
気持ち良すぎて何も考えられない。
「やっぱり番だから、相性がいい。……俺が入ったらどうなるんだろうな」
番なんてわからない。
彼が上手なだけかもしれないし。
「挿れて」
「もう少し気持ちよくなってからでもいい」
「今、お願い」
「番の願いなら、叶えるよ」
私の脚を抱え、ずぷんと剛直を突き入れた。
「……んぁっ、な、にぃ?……」
「……すげぇ、な……俺にぴったり、吸いついてくる……」
挿れただけで気持ちいいって何事?
「お前が、番だからだ……そうじゃなきゃ、こんなに気持ちよくなんねぇよ」
彼がぐっぐっと奥に押しつけるように動く。
動くと言うほど動いてないのに!
「ウィロウ……お前って言われるの、好きじゃない」
荒く息を吐きながら、こんなことなんでもないみたいに答える。
「ウィロウ……いい名だ……俺の名も呼んで」
「レーン……?」
にっこり笑った顔、かわいいな。
いや、私、チョロい!
簡単に絆されんな、私‼︎
「ずっと中にいたいけど、動いていい?」
「うん」
ちょっと頭と体をスッキリさせてから、話し合おう。
「かわいいな、ウィロウ」
彼が私に口づけてから、探るようにゆるゆる動く。
じゅぷじゅぷと水音が上がり身体中から色んな水分を流しながら絶頂する私とは違い、彼はイきそうになると、挿入を浅くしたり体位を変えたりして、長い時間楽しむ気でいるみたい。
「私、上になるからっ」
彼が嬉しそうに身体の位置を変える。
「ウィロウ……綺麗だ……っ」
今日が休みでよかった。
これ以上続けたら、夜になっちゃう。
彼の胸に手をついて最初から激しく腰を上下する。
もう。イって。
もう、終わろう。
「ウィロウっ! 激しいなっ……足りなかったのか……」
違う、違う。
でも、これ自分も気持ちよくなっちゃう。
「……だめだっ、ウィロウ! このままだと!」
あ、イきそう?
ギリギリまでしごいて吐き出す前に抜こうとしたら。
「ああーー‼︎」
ぎゅっと腰を掴まれて、中でビクビクと吐精した。
あー、やられた、と言う気持ちと思いがけない気持ち良さに頭が混乱する。
「ウィロウ、まだ足りないだろ?」
くるりと視界が回転する。
「え……?」
「もっと俺のを塗り込まないとね」
脚を高く持ち上げて上から突き込む。
「これでも溢れちゃうか……ウィロウは濡れやすいんだな」
濡れやすいと思ったこともないし、なにこれ、なにこれ、なにこれ!
「かわいいな、ウィロウ……早く本物の夫にしてくれ」
私が口を開く前に舌が突っ込まれる。
「……んーーっ!」
体勢からなんか色々無理なんだけど!
「大事にする」
そのまま何度も美味しくいただかれた私は、翌日客の前で勝手に夫を名乗るレーンとともになんだかんだ仲良く店を切り盛りすることになった。
終
******
お読みいただきありがとうございます。
コメディ書こうとして、コメディ書こうと……脳内シリアスだったようです。
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