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弟の友達が振られるところに居合わせた私が、なんでこんなことになっちゃってるの⁉︎ ※
しおりを挟む* 初心にかえって執着系年下男子と迂闊女子です。多分あほエロです。頭を空っぽにしてどうぞ。
******
「アンタ、早すぎんのよ!」
ざわざわしていた店内に女の声が響いた。
一瞬でシンとなる。
「大体、一晩に何度も何度もしつこいのよ! ついていけないわ!」
声の方へ視線だけ向ける。
彼女さんが興奮しすぎて、周りの状況が見えていないようだけど、こちらに背を向けている彼氏さんはずっと黙っている。
「アンタみたいな男、みたことない! 変よ! 普通じゃない!」
不憫。
なんかよくわからないけど、こんなところで早漏と、回数無制限、っていうか、絶倫っていうの? しかも変態ってこと?
そういうの、バラされるなんて恥ずかしい。
「私には無理。二度と連絡してこないで! それから、今すぐ私に関する情報を消去してよ!」
言い方~。
大丈夫? 逆恨みされない?
「…………ほら、これでいいだろ?」
スマホの画面を差し出したのかな?
「…………いいわ。……フーッ。まともな女なら、アンタのこと、相手にしないわよ。せいぜいその顔を利用するのね!」
勢いよく立ち上がって、ガタンと椅子の音が響き、コツコツとヒールの音を立てながら彼女さんが去っていった。
うわぁ。
こんな、振られ方、嫌だ。
いくらなんでも彼氏さん、可哀想じゃん。
私も帰りたかったけど、彼氏さんのテーブルの横を通らないと会計のカウンターまで出ることができない。
でも。今立つのもなー。
もう、ざわざわした雰囲気に戻っているけど、タイミングがなー。
「はぁ……」
彼氏さんが、大きなため息をついて立ち上がった。
あ、よかった。
私もこの人が会計したら帰ろう。
そう思ったのに。
どうやらトイレに行くつもりなのか、あたりを見渡して……私と目が合った。
うわ。
「…………」
「……アキタの、お姉さん?」
さっきの彼氏さん、弟の友達のチバくん⁉︎
うわー。うわー。
きっつい。
すごい気まずい。
大学生の弟の友達の中で一番イケメンで一番笑顔が可愛くて、爽やかだって思っていたのに!
好感度も一番高かったから、知らないままでいたかった。
「……久しぶりだねー」
「……お姉さん、話を聞いてください。……だって、聞こえてましたよね?」
じっと見つめられて、私は断れなかった。
彼が荷物を私の席に移動して来て目の前に座る。
「……今、トイレに行こうとしてたんじゃないの?」
「やっぱり俺のこと、見ていたんだ。行こうと思ったけど、まだ行けません」
私、迂闊!
そのまま黙って話を聞いて、彼がトイレに立った瞬間逃げればよかった!
「お姉さん……顔に出過ぎ。場所変えましょうか」
「……はい」
待って、待って。
「キリさん、可愛い。女の子の気持ちは女の子に聞こうとしたけど。直接、こうすれば早かった」
チバくんのチバくんが、私の中にずちゅんと入った。
「あ! なんでっ!」
「あー……気持ちいい。キリさん、大好き。ちゃんとゴムつけてるんで、安心して。すっごい、締めつけてくるけど……イキそう?」
私の好きな奥をぐりぐり押しつけるように動くから、なんか色々考えられなくなってきた。
「ん、だめっ、そこ……ああっ!」
「ずっと、ずっとキリさんが好きでっ、あの子が相談に乗るって言うから、朝から晩までキリさんの情報と攻略法について何度も、LIINEのやりとりしてたんだっ。でも、さっき突然あんな風にキレて……」
あー、なるほど。
あの子はチバくんを落とそうと近づいたけど、彼がなびかなくて、一日中面倒くさいLIINEに怒ったのかな。
私の個人情報が気になるし、彼女の発言も気になるけど……。
「やっぱり、キリさんだけいればいい」
おかしいな。
うちに遊びに来る時は慕ってくれてる感じはあったけど、友人の姉枠だったよね⁉︎
チバくんは振られたばかりだし、弟の友達だし大丈夫だろうって、カフェの近くの彼の一人暮らしの部屋に入った。
そこで、いきなり好きだって言われて驚いた。
イケメンにキスされて、それが思いがけずぽやんとなるような巧みなやつで、あっという間にこの状況。
チバくんの勢いに負けたとはいえ、受け入れちゃったのは自分で。
「キリさん? 俺をもっと見て」
そう言ってじゅぷじゅぷ突かれるのが気持ち良すぎて耐えられなくて、私は泣き出した。
「チバ、くんっ、も、だめっ。……っ、ふ、んんっ、……あ、やっ!」
「泣き顔も可愛い。コレクションしたいなぁ。……キリさん、俺キリさん一筋なので、つき合って!」
「あ、でもっ……」
弟の友達だし。
なんか、なんか……ちょっと。
あの子が言ってたみたいにイケメンだけど、なんか変!
「キリさんがいいって言うまで、続けるね」
チバくん、全然早漏じゃない。
私がイっても、イっても、笑って揺さぶる。
「キリさん、つき合おう」
頷いたら負けの気がして、首を横に振る。
「……仕方ないなぁ。こんなに相性いいのに、気づかない?」
クリトリスをキュッとつままれて、チバくんのチバくんを奥へと誘う。
「あうっっ……!」
「キリさん、このまま突いたら漏らしちゃうかな。ねぇ、本当に大好きなんだ。俺とデートして、ご飯食べて、一緒にいて」
ゆるゆると腰を押しつけ、私にささやく。
「漏らすのやだ。……つき合ってもいいよ」
「理由、それ……」
まあ、いいや、と言って、ごちゅごちゅ、叩きつけるように突き込んだ。
「あっ、やっ、チバくん~~っ‼︎」
なんでこんなにすぐイくの、私!
チバくんの狂気、いや凶器サイコー。
「イッてる、イッてるからぁ!」
「俺も……もうっ」
チバくんのチバくんがすごかった。
チバくんのチバくんにほだされた。
「大好き、キリさん。これから恋人だね」
「うん、ヨロシク……」
ヘトヘトで眠くなって。でも満たされて。
案外こんな始まりも悪くないかもなぁって思って。
「もっと、キリさんのいいところ、探させて」
え⁉︎ 若いから⁇
五歳差っておっきいなぁ!
「私、もう体力が……」
「じゃあ、今度はうつ伏せで。万一、眠っても大丈夫だから」
くるんと向きを変えられて、ずぷりとやられた。
「ああんっっ‼︎」
チバくんが上にのしかかって、私の耳元でささやく。
「あ、ごめん。ナマで入れちゃった。万一の時は責任とるから」
「抜いてっ、あっ、あんっ、あぁっ」
ぱんぱん腰を打ちつけて、私を煽る。
気持ちいいとか思っちゃだめなのに、カラダがチバくんのチバくんを締めつけた。
ゴムないのに。ゴムしてないのに。
「俺、キリさんに食べられてるみたい。ヤバイ」
食べてるのそっちだからぁ!
「キリさん、仕事決まってるんで安心して。投資もしてるし、貯金あるから」
へー。意外と先を考えているんだな。
迂闊な私は、そのまま彼に絡めとられて、好きになっちゃって卒業を待ってチバ姓になった。
ちなみに子どもは授かっていないけど、私が行き遅れるとかナントカ言われて、弟までチバくんの味方になってた。
人生何が起こるかわからない!
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お読みくださりありがとうございます。
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