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女の子は大好きだし可愛いし誰とでもつき合うけど、やっぱり幼馴染が一番だというヤンデレに捕まる話※☆
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* 寅年なので。現実のタイガ君はいい子たちです。
* 現代短編集『こんな恋があってもいい?』の中の「幼馴染が好きだったのは昔です〈シンデレラの日記念〉」の別バージョン、単独で読めます。
こちらは幼馴染ヒーロー的ハッピーエンドですが、ヒロインにとってはほぼほぼバッドエンド。いわゆるクズ大勝利ものです。
前半の流れは一緒で、ヤンデレ、合意なしの無理矢理描写あり、中出し、執着、胸糞注意、人によっては後味悪く、甘さゼロ。一方的な愛です。他にもやらかしあり。
別バージョンを読まれた方はNTRと感じるかも。
地雷要素だらけなので、クズ男どんとこいの方だけどうぞ。
(前半ヒロイン視点、後半ヒーロー視点)
******
私とタイガはお隣さんで、幼い頃から仲良く育った。
タイガはクラスの中心的存在で人気があって、小5で初めてのガールフレンドができた。
私も好きだったけど、言えなかったその時に初恋は砕けた。
ママは、タイガを奪い返しなさい、って言ったけどそんなの無理。つき合ってもないのに。
タイガを好きってママにバレてたのも恥ずかしいし、そういうこと言う大人って汚いし、デリカシーない。サイテー。
それからタイガはいろんな子とつき合った。
別れるたびにママが早く告白しなさいって言ったけど、うつり気な男の子なんて好きじゃないよ。どんどん冷めていった。
私が本気で嫌だと言っても、拗ねているように見えるらしくて意味がわからない。今は好きな子がいないだけなのに。
多分初恋だったけど、ママ達が「やっちゃんはタイガが好き」って何度も言うからすり込みだったかもって思う。
そんな私達は高校まで一緒になった。
校舎も別なのに、時々タイガが気安く声をかけてくる。ほっといてほしいのにうんざりする。
「やっちゃん、一緒に帰ろう」
校門を出るところで声をかけられて、そのまま私の隣に並んで歩き出した。
彼女とケンカ中だからって、幼馴染と帰ったらますます亀裂が入ると思う。
タイガはモテるけど女の子の気持ちがイマイチよくわかってないんじゃないかな。
彼女と仲直りして、一緒に帰ったほうがいいと伝えると、私と一緒は気楽で居心地いいなんて言って、にかっと笑って私の髪をくしゃくしゃにした。
これされるの、本当に大嫌いでにらんで手を払う。
「悪い、悪い! だけど寝起きのお前っていつもこんな感じじゃん」
「はぁ⁉︎ やめてよ。こんなところで」
「忘れるわけないじゃん、あんなに乱れてて。俺、記憶力いいんだよ」
お泊まり会なんて小学校に上がる前だし、兄もいたし、昔の話はやめてほしい。
この話に尾ひれがついて、私はタイガのセフレだと噂が流れて周りに遠巻きにされるし、タイガの彼女とその友達に囲まれるしで散々な目にあった。
「タイガ。近づかないでよ」
「なんだよ、冷たいな。ツンデレかよ……まぁ、このまま男出来なかったら俺がもらってやってもいいよ」
「バッカじゃない」
私が本心から言うと、照れるな照れるなって髪に手を伸ばしてかき混ぜる。
「やっちゃんはそのままでいればいいよ」
笑顔のタイガの決めつけにうんざりして私はため息をついて、髪を直した。
そんなタイガは早々に県内の大学に推薦で行くことに決めて、女の子達と遊んでいたのを横目に、私は死ぬ気で勉強してなんとか志望大に合格した。
高校時代を勉強に捧げて、実家から離れられるのが嬉しくてたまらない。
ようやくこの環境から離れられる!
兄との二人暮らしだけど、私はのびのび大学生活を楽しむんだ。
タイガのいないところで恋をして、デートして、彼氏がほしい。
*
幼馴染のやっちゃんは俺のことがずっと好きだ。
母親がそうだっていつも言うし、俺もそう思う。
俺のこと興味ありません、みたいな顔しているけど、俺がやっちゃんを見てない時にこっちをよく見てる。気配でわかるんだ。間違いない。
やっちゃんママも、反抗期だから素直になれないだけで、本当はタイちゃんのこと大好きなのよって笑う。
俺がモテるのは当たり前だから、色気のないやっちゃんのことを最終的に嫁にもらってくれればいいって背中をバンバン叩くんだ。
だから俺はやっちゃんが素直になるまで待つだけ。
やっちゃんは普段学校ではあまり笑わないしキツそうに見えるし地味だけど、中身を知ったら男は囲いたくなると思うんだ。だから原石のまま目立たないでいてほしい。
最終的に俺が結婚するのはやっちゃんだし、俺の母ちゃんは女の子と遊ぶのはほどほどにしなさいって言う。
今の俺は可愛い女の子につき合って欲しいって言われたらつい頷いてしまうけど、告白されなかったらつき合わないはずなんだ。
その時はやっちゃんに操を立てる。
初体験は中2の時にひとつ上の先輩と。
彼女はいたけど、先輩に男は経験豊富なほうが女の子は喜ぶって言われて1回だけ。
お互いにハジメテを捨てただけ、それきりで浮気なんかじゃない。
スポーツの延長線みたいなもので、気持ちいいけどのめり込むほどじゃなかった。
高校生になってからはいろんな子とつき合ったし、いろんな子とヤるのも楽しかったし、男としての幅も広がったと思う。
初めてでも痛がる子と平気な子がいて、ここが好きとかダメとか反応も女の子によって違った。
やっちゃんとはどんな感じかなって想像したし、その時はものすごく興奮した。
体形や髪型が似ている女の子が相手の時は、バックの時に相手がやっちゃんのような気がしてきて、名前を呼びそうになって困ったこともある。
これだけこなせば、経験のないやっちゃんにも嫌な思いはさせないはず。
やっちゃんは俺にとって最後の女、嫁になるわけだし、全部やっちゃんの為になる。
やっちゃんはいつ見ても男っ気がなくて、校内で話しかけるといつも嫌そうな顔をした。
それは小学校の時から高校の今まで。
俺がモテるから、幼馴染という立場だと女の子から嫉妬されて、やっちゃんはそういう態度をとるしかないってわかってる。
俺だけが本当の姿を知ってればいいし、学校で俺のセフレって噂が上がった時は否定しなかった。
俺以外の男なんて必要ない。ちょうどいい。
やっちゃんの下校時間に偶然を装って時々一緒に帰った。
浮気もしないし、一途だし、他の女の子のことも容認してくれるし、こんなに心の広い女の子はいないと思う。
いろんな女の子とつき合っても、俺が帰る場所はいつだってやっちゃんの隣だ。
「居心地いいんだよなぁ、本当」
「幼馴染だしね」
ほら、やっちゃんもわかってる。
口に出さないだけで両想いじゃないか。
大学は別々だし、距離も離れる。
けど、やっちゃんの兄ちゃんが男を寄りつかせるわけがない。
大学を卒業してやっちゃんが戻ってきたら俺はプロポーズする。そしたら、やっちゃん一筋になるんだ。
それからやっちゃんが大学を卒業して、向こうでそのまま就職することになったらしい。だけど、系列会社がこっちにもあるから、早く戻ってくるそうだ。
4年も会っていないのに、まだ焦らされるのか。やっちゃんは相変わらずマイペースみたいだ。
「タイちゃん、明日やっちゃんが帰ってくるわよ。2週間いるから。それでね、これ。私達からプレゼント。日付けがね、ギリギリなんだけどね」
やっちゃんママから渡されたのは遊園地のチケットとホテルの宿泊券。
「えっと……これ、いいの?」
「目の前のチャンスはつかまなきゃね! あの子ね……彼氏と別れたみたい。海外転勤に遠距離で連絡がとれなくなって、それでうまくいかなくなったらしいのよ~。女ってこういう時に優しくされると弱いの、ちょっと強引なのも好きなのよ? 本当よ~、本当」
彼氏……?
思わず眉間にシワが寄る。
「あら? 話してなかったかしら。過去の話よ、今はフリーなんだし、タイちゃんだって遊んできたんだから大目に見てよ」
「はい……ちょっと驚いちゃって」
そんな話をして、俺の部屋に戻った後でモヤモヤする。
やっちゃんの彼氏ってどんなやつだったんだろ。
海外に転勤するってそこそこいい会社じゃん。
年上、だよな。
キスしたのか、ヤったのか?
やっちゃんはガード堅そうだし、多分ヤってない。もしかしたら、それでフラれたのかもな。
だって俺のやっちゃんだもん。
そう思ったら少しだけ気が晴れて、机に置いたやっちゃんに捧げる指輪の入った箱が輝いて見えた。
「――あれ? タイガ?」
久しぶりに見たやっちゃんは知らない女の子になっていた。
綺麗に化粧して、髪も下ろしてツヤツヤ、おしゃれしていい匂いがする。
「やっちゃん、久しぶり」
「久しぶりだね、全然変わってない」
俺の茶髪をちらりと見て笑った。
ちゃんと入社前には元に戻すつもりでいるけど、海にばかり行ってたから明るくなりすぎたのは気づいてる。
「あら、タイちゃん! ちょうどよかったわ、2人ともそんなところに立ってないで早く入りなさい。やっちゃんの好きな美味しいシュークリーム買ってあるの」
やっちゃんママの声に、俺もお邪魔する。
リビングにはやっちゃんとやっちゃんママと俺しかいなくて、駅前の有名なシュークリームとコーヒーを出してもらった。
「そうだ、やっちゃんに謝らなきゃ。明日急にパートに出なくちゃいけなくなってね。一緒に買い物に行こうって誘ったのに、行けなくなっちゃったの……ごめんね!」
やっちゃんママがそう言って俺を見る。その視線に気づかないやっちゃんが話し出した。
「別に違う日でいいよ。帰って来たばかりだし、明日は家でゆっくりする」
「やっちゃん! 明日遊園地行かない? チケットあるんだ」
小さい頃、二家族で何度か行ったあの遊園地。
友達同士でも、恋人同士でも楽しめる場所。
俺の唐突な言葉にやっちゃんママがはしゃいだように声を上げる。
「あら! ちょうどいいじゃない! 今予約もなかなかとれないところでしょ? 羨ましいわ~、やっちゃん、せっかくだから行って来なさいよ!」
「でも……ほかの誰か誘えば一緒に行くんじゃない? 別に私じゃなくても」
このままだと断られる。
なんて言おうか迷っていると、やっちゃんの耳元でやっちゃんママがささやく。
「タイちゃん、フラれたばかりなのよ。……やっちゃん、気分転換につきあってあげなさいよ」
地元に帰るからってフラれたのは本当だけど、別に傷ついてない。やっちゃんに彼氏がいたことの方がショックなくらいだ。
「でも……」
「小遣いあげるから、お土産買って来て。遊園地なんだし、ぱあ~っと遊べば、やっちゃんも気分転換になるわよ」
全部聞こえてる。
やっちゃんがはぁっ、と息を吐いて俺を見た。
「いいよ、私も2年ぶりだし」
元彼とデートした場所だってピンときたけど、今は置いておく。
「よし! 朝イチで並んで何も考えず遊び尽くそう!」
「それもいいかもね」
やっちゃんはデート慣れしている。
俺が優しくエスコートして、オドオドしたり赤くなったりする、初々しいやっちゃんの初めてを全部もらうつもりだったのに。
悔しい。
「次、あれ乗りたいな。タイガ大丈夫?」
「おう。行こう」
やっちゃんの手を握ってぐんぐん歩く。
それだけで心拍数が上がるくらい、好きだ。
「ちょっ、手……! あと歩くの早い!」
「乗り物全制覇するなら、このぐらい急がないと!」
「全制覇なんて、無理でしょ。もう!」
呆れたように笑うやっちゃんだけど、怒ってはいないみたいだ。再会した時よりくだけた態度だし、距離が近づいている。
仲の良かった頃まであと少し。
「ランチは遅めの時間に予約とってるから、早く!」
「え? 予約とってたの⁇ タイガ、その子のこと本気だったんだね」
「まぁな」
予約を取ってくれたのはやっちゃんママ達だし、俺はお前に本気だし。
好都合な誤解かも。
同情するような眼差しはかなり嫌だけど。
「…………」
「おい、しんみりするなよ、ほら。ランチは2時だから腹を空かせて楽しもう!」
「うん、そうだね」
屈託なく笑うやっちゃんに俺の心拍数が再び上がる。
やっちゃんママ達に抜かりはない。
これはうまくキメなければ。
宿泊するホテルのランチの後、そのままチェックインしてもいい。
やっちゃんがこっそりふくらはぎを揉んでいるのを見たから、さりげなく誘おう。
美味しい食事をとった後。
部屋でひと休みしてから遊園地に戻ろうと言ったら、やっちゃんは渋った。
さすが、やっちゃん。ガードが堅い。
でも特別な部屋はちょっと見たかったようだし、帰って来たばかりで疲れも溜まっていたみたいだ。
部屋から遊園地が見渡せるらしいって言ったら頷いてくれたから。
「じゃあ、少しだけ」
「使わないのももったいないし、部屋で一杯お茶飲んで時間調整して向かおうよ」
「……うん」
なんかやっぱり同情されてるかも。
2人で部屋に入った後、少し離れて立った俺は、やっちゃんが好きなように部屋を回るのを気づかれないように見つめた。警戒されたくない。
「すごい、いい部屋だね! あ~、本当だ。さっきまであの辺り、歩いた! あれ? イベントかなぁ、人が集まってる!」
楽しそうな声に俺の気持ちもますます上向く。
トコトコ歩いて俺から近い場所にある寝室の扉を開けてのぞいた時に、すかさず抱きしめて、驚くやっちゃんをベッドに押し倒した。
「タイガ、やだっ。ちょっと、ふざけないで」
「やっちゃん、好きだ」
逃れようとするやっちゃんをうつ伏せにしてのしかかる。ここまで来て逃すはずないのに。
「嘘っ……冗談はやめて!」
「やっちゃんに嘘はつかないよ。このまま俺のものになって」
やっちゃんの腰に片腕を回して押さえ込み、もう片手でスカートを捲り上げ、下着を下げた。
可愛い下着に嬉しくなって、気分良く脚の間に指を這わせる。
乾いていたから、指を舐めて潤みを誘うように動かした。
「……ッ! やめて……タイガ、やめてよ!」
「いやだ。やっちゃん、愛してる。ずっと会えなくて寂しかったよ。これからずっと俺はやっちゃんのものだから」
嫌々するように頭を振るやっちゃんに、俺はこれまでのテクニックを披露する。
やっぱり経験を積んでおいてよかった。
指を差し挿れ、ナカを探り、水音が聞こえる頃にはやっちゃんの体温が上がって、甘い吐息がもれる。
「やっちゃんのハジメテは俺が欲しかったな。そのためにテクニックを磨いてきたのに」
俺の指にきゅう、とナカが動いた。指も3本楽に動かせるし痛がる様子もなくて、ハジメテの女の子の反応じゃない。
「ばかっ! これ以上、無理! 今なら許すし、忘れるから! たまってるなら別の子としてよ!」
「いーやーだ。約束するよ、これからはやっちゃんしか見ない、他の子なんていらないんだ」
指を引き抜き、イキリ立つ息子を当てる。
やっちゃんがハッと息を呑んで体が硬くなるのを感じたけど、そのまま一息に押し入った。
温かく、蕩けて、俺を包み込む。
なんだ、コレ。
「ぃやぁっ、……出てって! こんなのダメ!」
「でも、すごく……締めつけてくんじゃん。悔しいなあ。彼氏何人いたの? 何回ヤった? 開発されてんじゃん。それとも元から感度がいいの?」
悔しい。悔しい。俺が全部教えたかった。
「……っ、あ、やっ、ひど……っ」
ナカを探るようにゆっくり腰を打ちつけると、控えめに上がる甘い声。
「やっちゃん、声、全部聞かせてよ。可愛い。……あー、気持ち良すぎてもたないな。……セックスってこんなに気持ちいいんだ。1回出すから、もう1回しよ」
「やだっ、もうしないっ……ぬいて、ぬいてよぉ」
「……するよ、何度も。やっちゃんのナカ、俺のこと気に入ったみたい。それに早く俺のこと覚えてもらいたい、し……。あー、ヤバい、超気持ちいー。ねぇ、昔の男なんて忘れてよ」
「ばかっ、……っんあ、やっ、出てって……っ」
「すごく、締めつけてくる。イきそう? いっぱいイっていいよ。……やっちゃんもイこ?」
ビクビクと震えるのを感じながらぱんぱんと腰を打ちつける。とうとう本物のやっちゃんとヤってるんだ。
「やっ、イかないっ、あっ、やっ、んっ、やあぁ――っ!」
やっちゃんの中が収縮するのを感じて、搾り取るような動きに俺は抗えずナカで射精した。
「……っ、く……、すげぇ……、気持ちいー。やっちゃんのナカ、あったけぇし、ナマも初めてだし、これまでってなんだったんだろ」
「嘘……タイガ、ゴム、つけてない、の……?」
やっちゃんの怯えるような声に、安心させるように抱きしめてささやく。
「もちろん。だって、俺達の子供がデキたら嬉しいし。お互い成人してるし俺が責任とるよ。もう2度と離すつもりないし、俺は不安になんてさせない。それに、やっちゃんママ達も今回協力してくれてる。大丈夫だよ」
「…………嘘」
やっちゃんの泣き顔を見ていたら、またムクムクと勃ち上がる。これまでで最速かも。
「大丈夫、幸せにするよ」
再びこつこつと奥を突いて、やっちゃんの体を絶頂に押し上げる。訳がわからなくなるまで抱いて、体から堕とすんだ。
「あっ、んっ、やっ、んんっ……」
「やっちゃん、可愛い。好き。結婚しよ」
「やっ、んっ、しないっ」
「うーん、結婚するって言うまでやめないよ?」
ぐったりと力の抜けた体を仰向けにして、しっかり脚を抱える。抵抗する力も残っていないのか、それとも半分くらい俺に堕ちかかっているのかも。
俺は緩く浅く突き出した。
多分少し物足りない動きで、やっちゃんはイけそうでイけないはず。
なんだかとても楽しくなってきた。
「やっちゃん、気持ちいいねっ。ずっとこうしていたい……あー、本当。今までってなんだったんだろ。……結婚しよ」
首を横に振るやっちゃんのクリトリスに一瞬触れる。体が跳ねて、キュウとナカが締まった。
「ヒッ、やっ、……っ」
「やっちゃん、イきたいよね? 俺と結婚すればたくさんイけるよ? あ、自分で触るのはナシね」
涙目で体を震わせて俺を求めるように見る。
あぁ、ずっとそんな目で見つめられたい。
「やっちゃん、結婚しよ」
大きなストロークでナカをゆっくり擦って。
喰らいつくように、ナカがうごめくからピタリと動きを止めた。
もの欲しそうなやっちゃんの顔を見てニンマリ笑う。
「やっちゃん、欲しくない? 奥までガンガン突いてあげるよ。好きなだけ、満足するまで……ね? 結婚しよう」
やっちゃんの瞳が揺れて。
コクリと唾を飲んでわずかに頷いた。
「……絶対、幸せにする。もう2度と離さないから」
俺は嬉しくなってやっちゃんの脚を高く抱えて、上から落とし込むようにガンガン突き込んだ。
「あっ、あっ、いっ、タイガ――‼︎」
やっちゃんが俺の名前を言いながらイって、俺は我慢できずに射精した。
そのまま抱きしめて、初めて唇にキスをする。
あんまり反応がないのは、キスに慣れていないのかも。可愛い。よかった、俺がたくさん教えてあげる。
「約束だよ、家に帰ったらまず籍を入れよう」
とろんとした顔のやっちゃんは、肯定するように目蓋を瞬いてそのまま眠りに落ちる。
可愛い、ようやく手に入れた俺の幼馴染。
「絶対、幸せにするから」
薬指に用意していた指輪をそっとはめて、眠る彼女をもう一度抱く。
あまり反応はないけど、子宮口をコツコツ刺激して直接注ぎ込む気持ちで打ちつけた。
とんでもなく気持ちいい。
これからはやっちゃんさえいればいい。
もっと絆が深まるように、俺達の間に新しい家族が生まれるように、願いを込める。
子供は母ちゃんとやっちゃんママが可愛がるはず。それなら何人生まれても大丈夫だ。
外から花火の音が聞こえて、俺たちを祝福しているんだって思った。
******
とんでもない劇物をお読みくださりありがとうございます。
* 現代短編集『こんな恋があってもいい?』の中の「幼馴染が好きだったのは昔です〈シンデレラの日記念〉」の別バージョン、単独で読めます。
こちらは幼馴染ヒーロー的ハッピーエンドですが、ヒロインにとってはほぼほぼバッドエンド。いわゆるクズ大勝利ものです。
前半の流れは一緒で、ヤンデレ、合意なしの無理矢理描写あり、中出し、執着、胸糞注意、人によっては後味悪く、甘さゼロ。一方的な愛です。他にもやらかしあり。
別バージョンを読まれた方はNTRと感じるかも。
地雷要素だらけなので、クズ男どんとこいの方だけどうぞ。
(前半ヒロイン視点、後半ヒーロー視点)
******
私とタイガはお隣さんで、幼い頃から仲良く育った。
タイガはクラスの中心的存在で人気があって、小5で初めてのガールフレンドができた。
私も好きだったけど、言えなかったその時に初恋は砕けた。
ママは、タイガを奪い返しなさい、って言ったけどそんなの無理。つき合ってもないのに。
タイガを好きってママにバレてたのも恥ずかしいし、そういうこと言う大人って汚いし、デリカシーない。サイテー。
それからタイガはいろんな子とつき合った。
別れるたびにママが早く告白しなさいって言ったけど、うつり気な男の子なんて好きじゃないよ。どんどん冷めていった。
私が本気で嫌だと言っても、拗ねているように見えるらしくて意味がわからない。今は好きな子がいないだけなのに。
多分初恋だったけど、ママ達が「やっちゃんはタイガが好き」って何度も言うからすり込みだったかもって思う。
そんな私達は高校まで一緒になった。
校舎も別なのに、時々タイガが気安く声をかけてくる。ほっといてほしいのにうんざりする。
「やっちゃん、一緒に帰ろう」
校門を出るところで声をかけられて、そのまま私の隣に並んで歩き出した。
彼女とケンカ中だからって、幼馴染と帰ったらますます亀裂が入ると思う。
タイガはモテるけど女の子の気持ちがイマイチよくわかってないんじゃないかな。
彼女と仲直りして、一緒に帰ったほうがいいと伝えると、私と一緒は気楽で居心地いいなんて言って、にかっと笑って私の髪をくしゃくしゃにした。
これされるの、本当に大嫌いでにらんで手を払う。
「悪い、悪い! だけど寝起きのお前っていつもこんな感じじゃん」
「はぁ⁉︎ やめてよ。こんなところで」
「忘れるわけないじゃん、あんなに乱れてて。俺、記憶力いいんだよ」
お泊まり会なんて小学校に上がる前だし、兄もいたし、昔の話はやめてほしい。
この話に尾ひれがついて、私はタイガのセフレだと噂が流れて周りに遠巻きにされるし、タイガの彼女とその友達に囲まれるしで散々な目にあった。
「タイガ。近づかないでよ」
「なんだよ、冷たいな。ツンデレかよ……まぁ、このまま男出来なかったら俺がもらってやってもいいよ」
「バッカじゃない」
私が本心から言うと、照れるな照れるなって髪に手を伸ばしてかき混ぜる。
「やっちゃんはそのままでいればいいよ」
笑顔のタイガの決めつけにうんざりして私はため息をついて、髪を直した。
そんなタイガは早々に県内の大学に推薦で行くことに決めて、女の子達と遊んでいたのを横目に、私は死ぬ気で勉強してなんとか志望大に合格した。
高校時代を勉強に捧げて、実家から離れられるのが嬉しくてたまらない。
ようやくこの環境から離れられる!
兄との二人暮らしだけど、私はのびのび大学生活を楽しむんだ。
タイガのいないところで恋をして、デートして、彼氏がほしい。
*
幼馴染のやっちゃんは俺のことがずっと好きだ。
母親がそうだっていつも言うし、俺もそう思う。
俺のこと興味ありません、みたいな顔しているけど、俺がやっちゃんを見てない時にこっちをよく見てる。気配でわかるんだ。間違いない。
やっちゃんママも、反抗期だから素直になれないだけで、本当はタイちゃんのこと大好きなのよって笑う。
俺がモテるのは当たり前だから、色気のないやっちゃんのことを最終的に嫁にもらってくれればいいって背中をバンバン叩くんだ。
だから俺はやっちゃんが素直になるまで待つだけ。
やっちゃんは普段学校ではあまり笑わないしキツそうに見えるし地味だけど、中身を知ったら男は囲いたくなると思うんだ。だから原石のまま目立たないでいてほしい。
最終的に俺が結婚するのはやっちゃんだし、俺の母ちゃんは女の子と遊ぶのはほどほどにしなさいって言う。
今の俺は可愛い女の子につき合って欲しいって言われたらつい頷いてしまうけど、告白されなかったらつき合わないはずなんだ。
その時はやっちゃんに操を立てる。
初体験は中2の時にひとつ上の先輩と。
彼女はいたけど、先輩に男は経験豊富なほうが女の子は喜ぶって言われて1回だけ。
お互いにハジメテを捨てただけ、それきりで浮気なんかじゃない。
スポーツの延長線みたいなもので、気持ちいいけどのめり込むほどじゃなかった。
高校生になってからはいろんな子とつき合ったし、いろんな子とヤるのも楽しかったし、男としての幅も広がったと思う。
初めてでも痛がる子と平気な子がいて、ここが好きとかダメとか反応も女の子によって違った。
やっちゃんとはどんな感じかなって想像したし、その時はものすごく興奮した。
体形や髪型が似ている女の子が相手の時は、バックの時に相手がやっちゃんのような気がしてきて、名前を呼びそうになって困ったこともある。
これだけこなせば、経験のないやっちゃんにも嫌な思いはさせないはず。
やっちゃんは俺にとって最後の女、嫁になるわけだし、全部やっちゃんの為になる。
やっちゃんはいつ見ても男っ気がなくて、校内で話しかけるといつも嫌そうな顔をした。
それは小学校の時から高校の今まで。
俺がモテるから、幼馴染という立場だと女の子から嫉妬されて、やっちゃんはそういう態度をとるしかないってわかってる。
俺だけが本当の姿を知ってればいいし、学校で俺のセフレって噂が上がった時は否定しなかった。
俺以外の男なんて必要ない。ちょうどいい。
やっちゃんの下校時間に偶然を装って時々一緒に帰った。
浮気もしないし、一途だし、他の女の子のことも容認してくれるし、こんなに心の広い女の子はいないと思う。
いろんな女の子とつき合っても、俺が帰る場所はいつだってやっちゃんの隣だ。
「居心地いいんだよなぁ、本当」
「幼馴染だしね」
ほら、やっちゃんもわかってる。
口に出さないだけで両想いじゃないか。
大学は別々だし、距離も離れる。
けど、やっちゃんの兄ちゃんが男を寄りつかせるわけがない。
大学を卒業してやっちゃんが戻ってきたら俺はプロポーズする。そしたら、やっちゃん一筋になるんだ。
それからやっちゃんが大学を卒業して、向こうでそのまま就職することになったらしい。だけど、系列会社がこっちにもあるから、早く戻ってくるそうだ。
4年も会っていないのに、まだ焦らされるのか。やっちゃんは相変わらずマイペースみたいだ。
「タイちゃん、明日やっちゃんが帰ってくるわよ。2週間いるから。それでね、これ。私達からプレゼント。日付けがね、ギリギリなんだけどね」
やっちゃんママから渡されたのは遊園地のチケットとホテルの宿泊券。
「えっと……これ、いいの?」
「目の前のチャンスはつかまなきゃね! あの子ね……彼氏と別れたみたい。海外転勤に遠距離で連絡がとれなくなって、それでうまくいかなくなったらしいのよ~。女ってこういう時に優しくされると弱いの、ちょっと強引なのも好きなのよ? 本当よ~、本当」
彼氏……?
思わず眉間にシワが寄る。
「あら? 話してなかったかしら。過去の話よ、今はフリーなんだし、タイちゃんだって遊んできたんだから大目に見てよ」
「はい……ちょっと驚いちゃって」
そんな話をして、俺の部屋に戻った後でモヤモヤする。
やっちゃんの彼氏ってどんなやつだったんだろ。
海外に転勤するってそこそこいい会社じゃん。
年上、だよな。
キスしたのか、ヤったのか?
やっちゃんはガード堅そうだし、多分ヤってない。もしかしたら、それでフラれたのかもな。
だって俺のやっちゃんだもん。
そう思ったら少しだけ気が晴れて、机に置いたやっちゃんに捧げる指輪の入った箱が輝いて見えた。
「――あれ? タイガ?」
久しぶりに見たやっちゃんは知らない女の子になっていた。
綺麗に化粧して、髪も下ろしてツヤツヤ、おしゃれしていい匂いがする。
「やっちゃん、久しぶり」
「久しぶりだね、全然変わってない」
俺の茶髪をちらりと見て笑った。
ちゃんと入社前には元に戻すつもりでいるけど、海にばかり行ってたから明るくなりすぎたのは気づいてる。
「あら、タイちゃん! ちょうどよかったわ、2人ともそんなところに立ってないで早く入りなさい。やっちゃんの好きな美味しいシュークリーム買ってあるの」
やっちゃんママの声に、俺もお邪魔する。
リビングにはやっちゃんとやっちゃんママと俺しかいなくて、駅前の有名なシュークリームとコーヒーを出してもらった。
「そうだ、やっちゃんに謝らなきゃ。明日急にパートに出なくちゃいけなくなってね。一緒に買い物に行こうって誘ったのに、行けなくなっちゃったの……ごめんね!」
やっちゃんママがそう言って俺を見る。その視線に気づかないやっちゃんが話し出した。
「別に違う日でいいよ。帰って来たばかりだし、明日は家でゆっくりする」
「やっちゃん! 明日遊園地行かない? チケットあるんだ」
小さい頃、二家族で何度か行ったあの遊園地。
友達同士でも、恋人同士でも楽しめる場所。
俺の唐突な言葉にやっちゃんママがはしゃいだように声を上げる。
「あら! ちょうどいいじゃない! 今予約もなかなかとれないところでしょ? 羨ましいわ~、やっちゃん、せっかくだから行って来なさいよ!」
「でも……ほかの誰か誘えば一緒に行くんじゃない? 別に私じゃなくても」
このままだと断られる。
なんて言おうか迷っていると、やっちゃんの耳元でやっちゃんママがささやく。
「タイちゃん、フラれたばかりなのよ。……やっちゃん、気分転換につきあってあげなさいよ」
地元に帰るからってフラれたのは本当だけど、別に傷ついてない。やっちゃんに彼氏がいたことの方がショックなくらいだ。
「でも……」
「小遣いあげるから、お土産買って来て。遊園地なんだし、ぱあ~っと遊べば、やっちゃんも気分転換になるわよ」
全部聞こえてる。
やっちゃんがはぁっ、と息を吐いて俺を見た。
「いいよ、私も2年ぶりだし」
元彼とデートした場所だってピンときたけど、今は置いておく。
「よし! 朝イチで並んで何も考えず遊び尽くそう!」
「それもいいかもね」
やっちゃんはデート慣れしている。
俺が優しくエスコートして、オドオドしたり赤くなったりする、初々しいやっちゃんの初めてを全部もらうつもりだったのに。
悔しい。
「次、あれ乗りたいな。タイガ大丈夫?」
「おう。行こう」
やっちゃんの手を握ってぐんぐん歩く。
それだけで心拍数が上がるくらい、好きだ。
「ちょっ、手……! あと歩くの早い!」
「乗り物全制覇するなら、このぐらい急がないと!」
「全制覇なんて、無理でしょ。もう!」
呆れたように笑うやっちゃんだけど、怒ってはいないみたいだ。再会した時よりくだけた態度だし、距離が近づいている。
仲の良かった頃まであと少し。
「ランチは遅めの時間に予約とってるから、早く!」
「え? 予約とってたの⁇ タイガ、その子のこと本気だったんだね」
「まぁな」
予約を取ってくれたのはやっちゃんママ達だし、俺はお前に本気だし。
好都合な誤解かも。
同情するような眼差しはかなり嫌だけど。
「…………」
「おい、しんみりするなよ、ほら。ランチは2時だから腹を空かせて楽しもう!」
「うん、そうだね」
屈託なく笑うやっちゃんに俺の心拍数が再び上がる。
やっちゃんママ達に抜かりはない。
これはうまくキメなければ。
宿泊するホテルのランチの後、そのままチェックインしてもいい。
やっちゃんがこっそりふくらはぎを揉んでいるのを見たから、さりげなく誘おう。
美味しい食事をとった後。
部屋でひと休みしてから遊園地に戻ろうと言ったら、やっちゃんは渋った。
さすが、やっちゃん。ガードが堅い。
でも特別な部屋はちょっと見たかったようだし、帰って来たばかりで疲れも溜まっていたみたいだ。
部屋から遊園地が見渡せるらしいって言ったら頷いてくれたから。
「じゃあ、少しだけ」
「使わないのももったいないし、部屋で一杯お茶飲んで時間調整して向かおうよ」
「……うん」
なんかやっぱり同情されてるかも。
2人で部屋に入った後、少し離れて立った俺は、やっちゃんが好きなように部屋を回るのを気づかれないように見つめた。警戒されたくない。
「すごい、いい部屋だね! あ~、本当だ。さっきまであの辺り、歩いた! あれ? イベントかなぁ、人が集まってる!」
楽しそうな声に俺の気持ちもますます上向く。
トコトコ歩いて俺から近い場所にある寝室の扉を開けてのぞいた時に、すかさず抱きしめて、驚くやっちゃんをベッドに押し倒した。
「タイガ、やだっ。ちょっと、ふざけないで」
「やっちゃん、好きだ」
逃れようとするやっちゃんをうつ伏せにしてのしかかる。ここまで来て逃すはずないのに。
「嘘っ……冗談はやめて!」
「やっちゃんに嘘はつかないよ。このまま俺のものになって」
やっちゃんの腰に片腕を回して押さえ込み、もう片手でスカートを捲り上げ、下着を下げた。
可愛い下着に嬉しくなって、気分良く脚の間に指を這わせる。
乾いていたから、指を舐めて潤みを誘うように動かした。
「……ッ! やめて……タイガ、やめてよ!」
「いやだ。やっちゃん、愛してる。ずっと会えなくて寂しかったよ。これからずっと俺はやっちゃんのものだから」
嫌々するように頭を振るやっちゃんに、俺はこれまでのテクニックを披露する。
やっぱり経験を積んでおいてよかった。
指を差し挿れ、ナカを探り、水音が聞こえる頃にはやっちゃんの体温が上がって、甘い吐息がもれる。
「やっちゃんのハジメテは俺が欲しかったな。そのためにテクニックを磨いてきたのに」
俺の指にきゅう、とナカが動いた。指も3本楽に動かせるし痛がる様子もなくて、ハジメテの女の子の反応じゃない。
「ばかっ! これ以上、無理! 今なら許すし、忘れるから! たまってるなら別の子としてよ!」
「いーやーだ。約束するよ、これからはやっちゃんしか見ない、他の子なんていらないんだ」
指を引き抜き、イキリ立つ息子を当てる。
やっちゃんがハッと息を呑んで体が硬くなるのを感じたけど、そのまま一息に押し入った。
温かく、蕩けて、俺を包み込む。
なんだ、コレ。
「ぃやぁっ、……出てって! こんなのダメ!」
「でも、すごく……締めつけてくんじゃん。悔しいなあ。彼氏何人いたの? 何回ヤった? 開発されてんじゃん。それとも元から感度がいいの?」
悔しい。悔しい。俺が全部教えたかった。
「……っ、あ、やっ、ひど……っ」
ナカを探るようにゆっくり腰を打ちつけると、控えめに上がる甘い声。
「やっちゃん、声、全部聞かせてよ。可愛い。……あー、気持ち良すぎてもたないな。……セックスってこんなに気持ちいいんだ。1回出すから、もう1回しよ」
「やだっ、もうしないっ……ぬいて、ぬいてよぉ」
「……するよ、何度も。やっちゃんのナカ、俺のこと気に入ったみたい。それに早く俺のこと覚えてもらいたい、し……。あー、ヤバい、超気持ちいー。ねぇ、昔の男なんて忘れてよ」
「ばかっ、……っんあ、やっ、出てって……っ」
「すごく、締めつけてくる。イきそう? いっぱいイっていいよ。……やっちゃんもイこ?」
ビクビクと震えるのを感じながらぱんぱんと腰を打ちつける。とうとう本物のやっちゃんとヤってるんだ。
「やっ、イかないっ、あっ、やっ、んっ、やあぁ――っ!」
やっちゃんの中が収縮するのを感じて、搾り取るような動きに俺は抗えずナカで射精した。
「……っ、く……、すげぇ……、気持ちいー。やっちゃんのナカ、あったけぇし、ナマも初めてだし、これまでってなんだったんだろ」
「嘘……タイガ、ゴム、つけてない、の……?」
やっちゃんの怯えるような声に、安心させるように抱きしめてささやく。
「もちろん。だって、俺達の子供がデキたら嬉しいし。お互い成人してるし俺が責任とるよ。もう2度と離すつもりないし、俺は不安になんてさせない。それに、やっちゃんママ達も今回協力してくれてる。大丈夫だよ」
「…………嘘」
やっちゃんの泣き顔を見ていたら、またムクムクと勃ち上がる。これまでで最速かも。
「大丈夫、幸せにするよ」
再びこつこつと奥を突いて、やっちゃんの体を絶頂に押し上げる。訳がわからなくなるまで抱いて、体から堕とすんだ。
「あっ、んっ、やっ、んんっ……」
「やっちゃん、可愛い。好き。結婚しよ」
「やっ、んっ、しないっ」
「うーん、結婚するって言うまでやめないよ?」
ぐったりと力の抜けた体を仰向けにして、しっかり脚を抱える。抵抗する力も残っていないのか、それとも半分くらい俺に堕ちかかっているのかも。
俺は緩く浅く突き出した。
多分少し物足りない動きで、やっちゃんはイけそうでイけないはず。
なんだかとても楽しくなってきた。
「やっちゃん、気持ちいいねっ。ずっとこうしていたい……あー、本当。今までってなんだったんだろ。……結婚しよ」
首を横に振るやっちゃんのクリトリスに一瞬触れる。体が跳ねて、キュウとナカが締まった。
「ヒッ、やっ、……っ」
「やっちゃん、イきたいよね? 俺と結婚すればたくさんイけるよ? あ、自分で触るのはナシね」
涙目で体を震わせて俺を求めるように見る。
あぁ、ずっとそんな目で見つめられたい。
「やっちゃん、結婚しよ」
大きなストロークでナカをゆっくり擦って。
喰らいつくように、ナカがうごめくからピタリと動きを止めた。
もの欲しそうなやっちゃんの顔を見てニンマリ笑う。
「やっちゃん、欲しくない? 奥までガンガン突いてあげるよ。好きなだけ、満足するまで……ね? 結婚しよう」
やっちゃんの瞳が揺れて。
コクリと唾を飲んでわずかに頷いた。
「……絶対、幸せにする。もう2度と離さないから」
俺は嬉しくなってやっちゃんの脚を高く抱えて、上から落とし込むようにガンガン突き込んだ。
「あっ、あっ、いっ、タイガ――‼︎」
やっちゃんが俺の名前を言いながらイって、俺は我慢できずに射精した。
そのまま抱きしめて、初めて唇にキスをする。
あんまり反応がないのは、キスに慣れていないのかも。可愛い。よかった、俺がたくさん教えてあげる。
「約束だよ、家に帰ったらまず籍を入れよう」
とろんとした顔のやっちゃんは、肯定するように目蓋を瞬いてそのまま眠りに落ちる。
可愛い、ようやく手に入れた俺の幼馴染。
「絶対、幸せにするから」
薬指に用意していた指輪をそっとはめて、眠る彼女をもう一度抱く。
あまり反応はないけど、子宮口をコツコツ刺激して直接注ぎ込む気持ちで打ちつけた。
とんでもなく気持ちいい。
これからはやっちゃんさえいればいい。
もっと絆が深まるように、俺達の間に新しい家族が生まれるように、願いを込める。
子供は母ちゃんとやっちゃんママが可愛がるはず。それなら何人生まれても大丈夫だ。
外から花火の音が聞こえて、俺たちを祝福しているんだって思った。
******
とんでもない劇物をお読みくださりありがとうございます。
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とんでもない劇物(,,ΦㅅΦ)♡
最近NTRも読めちゃうので、全然大丈夫です!
タイガくんにはこれからもヤキモチ沢山やいてもらいたいですね!
そして、やっちゃんのチクチク嫌味攻撃で過去の行いを反省して欲しい💖
おおお〜˚* ♡︎(*゚O゚*))))
なんと全然大丈夫だなんて、どんとこいの方がここに(๑`・ᴗ・´๑)✨
やっちゃんの初めて&経験を重ねた相手は、あの彼ですからね♡
無意識に比べちゃうでしょうし、
タイガはたくさんやらかしているので、チクチクどころかグサグサいくと思います⚔
反省して改心したらうまくいくと思いまーす🍀
鍋さま、劇物をお読みくださりありがとうございました🤗
わわわ〜とんでもないところにようこそです💦
クズものなのに‧˚₊*̥(∗︎*⁰͈꒨⁰͈)‧˚₊*̥✨
ちょっと裏設定ですが。
やっちゃんママは別れたみたい、と言ってますが……?
やっちゃんは本当に頷いたのか……?
この後、例の彼がさらいに来るのではないかとか……(ღ′◡︎‵)♡
今の時点ではクズ大勝利なんですけども。
やっちゃんが目覚めた時に受け入れるのか、そうじゃないのか……
(婦人科に駆け込めと思ってます♪)
筋肉は正義さま、とんでもないものをお読みくださりありがとうございました🤗
わあ!
更新されてた(’-’*)♪
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年下可愛いですよね💖
あめ様のお話読むと年下男子っていいなって思います((o(^∇^)o))
初心に帰りました〜😆
しばらく現代の名前は、そのシリーズになると思います♪
名前、考えるのって大変ですね💦
年下男子は書いてて楽しいです💓
鍋さま、ありがとうございます〜🤗