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おまけ4

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「ケツエキガタ? なんだそれは?」

 ワタシはアルに異国の統計学について話していた。

「今読んでる本なんだけどねぇ、生き物の血液をざっくり八つの型に分けて、それぞれの型に性格の傾向とかあるみたいなの!」

 この本は雑貨屋さんでホコリをかぶっていて、ワタシがパラっと見てたら、すごく安く売ってくれた。
 長い間売れなかったみたいで、バナナ三本ぶんくらいの値段にしてくれたのだけど、すごく読みごたえがある!

「……どんなことが書いてあるんだ?」

 のぞき込んだアルにワタシは開いて見せる。

「……お前……これが読めるのか?」
「うん、ワタシの住んでたところは娯楽が少ないから本ばっかり読んでいた! 他の国の言葉を覚えると、さらに本も読めてもっとたくさんのことを知ることができるからね!……ハナセナイケド」

 アルが唸ってスゴイって褒めてくれた!

「ホント? すごい⁉︎ アルに褒められるとすっごく嬉しい! ん~っ、アル大好きっ」

 ワタシが抱きつくと軽々と抱き上げてくれる。
 体幹がしっかりしてるからかな、揺れたり絶対倒れたりしないのが、力強くて好き。
 多分離れたところから走って飛びついても大丈夫と思う。
 うん、今度やってみよう。

「キャットの頭はずいぶん……」

 アルが何か言いかけたけど、首を横に振ってため息をついた。
 ナゼ? ナントカは紙一重か、とかつぶやいてるけど。

「それで……なんか面白いことがかいてあるんだろ?」
「うん! まだ全部読んだわけじゃないし、わからない言葉もあるからざっくりとだけど。A型は好きな人を、ものすごく大切にするんだって! しかもどこが好きかいっぱい語りたくなっちゃうんだって。でね、ネコ獣人の九割以上がA型なんだって! 当たってるよね⁇」
「キャットには当てはまってると思うが……ネコ獣人九割って、乱暴すぎる意見だと思うが」
「まぁね! 読み物として面白いからいいの!」

 アルが首を傾げているけど、ワタシは続けて喋る。

「それで、アルに当てはまるのを推理してるの! 血液は八つの型に分けているけど、性格は四つだけなんだよね」
「……大雑把すぎるな」
「まぁね~、古い本だし、どうやって血液を調べるのかとか言葉が難しくてわからないんだけどね!」

 アルがワタシの話を聞いてくれるのが嬉しい。
 両親も兄たちもまた始まった、みたいな反応で適当な相づちしか打ってくれなかったから。
 だからついつい真剣に語っちゃう。

「ブタ獣人も九割A型なんだけどねー、O型はね~、植物系ってナニ?……妖精とかかなぁ? 一人の時間が大事だけど寂しいのも嫌……距離感が大事なのかな~」

 アルの胸に背中を預けて座り直すと、優しく包んでくれる。

「AB型はカエル人、好きなものにはまっしぐらだけど感情表現が苦手……」
「カエル人てなんだ……カエルか? 確かに感情は読みづらそうだが、他の国にはいるのか……」
「うーん、もっとしっかり読めば書いてあるのかも?」
「分類されない特殊なイヌ獣人やトリ獣人もいるけど」
「分類されないってどういうことだ?まだ発展してない学問か?廃れたのか?」

 パラパラとめくりながら気になるところまで戻る。

「B型はウシ獣人と、ゴリラ獣人の大半ダネ。人一倍愛されたいけど、上手く伝えられない……だって!」
「…………ものすごく、前置きが長かったが、俺がB型だと言いたいのか?」

 ワタシはくるりと振り向いて、ちゅっと口づけした。
 
「だって、ほかにも……」

 その先の言葉はアルの唇に飲み込まれた。

「んむっ……ちゅっ、……はぁ、アル……そういう、ところが……」
「キャット、好きだ」

 アルに好きって言われた!
 きゅ~んってして力が抜けちゃう!

「アルぅ~、大好き!」
「……上手く伝わらないか? それなら、こっちで……」

 ワタシのお腹を撫でてから、そっとささやかな胸を包む。
 先端をつままれるとちょっと弱い。
 
「アルって、いつも元気だよね~」
「……いやか? お前がその気にさせるんだろ?」
「んふぅ……、そんなアルも大好き……全部大好き。ワタシがいっぱい愛をあげるからねっ」
「まったく……」

 そう言いながら、私の秘裂を太い指で開き、ぐっと指を押し込む。

「アルっ」
「あったけえな……」
「だって、アルに触られるとそうなっちゃうんだもんっ」
「焦らそうと思ったのに、なんで毎回煽るんだ」

 ずぶずぶとワタシの中を指でかき回されて腰が揺れる。

「アル、もぉ、ビショビショ……」
「ちょっと待て」
「アルだって先っぽ濡れてるでしょ~? もったいないから早くして!」
「……もったいないって……」

 ワタシの腰を片手で持ち上げ、後ろでモゾモゾと動く。

「ゆっくり腰を下ろせ」
「んあああぁぁぁっっ……!」
「……っ! 絞るなっ……」

 受け入れただけで気持ちよくなったワタシに、焦ったアルがきつく抱きしめる。

「ぅっ…そこっ、だめぇ!」

 アルに陰核をぐにぐに触られながら奥もぐりぐりされて、頭がおかしくなりそう。

「……お前を愛でてんだ、遠慮すんな」

 ぐちゅぐちゅと室内に響く音にワタシは感じることしかできない。

「アルはやっぱり、B型だよぉ~」

 体を前に倒され後ろからガツガツ強く穿たれる。

「……まだ、言うか」
「アル、あぁぁぁ~っ!」

 ワタシの中で果てると、塗り込むように押しつけて再び硬くなる。
 ワタシはポツリと呟いた。

「……B型は欲望に素直」
「………………合ってるかもな」










******

 ゴリラはみんなB型と聞いて書き始めたものの、実際はニシローランドゴリラのみすべてB型で、A型とO型しかいない種類もいるそうです。

 血液型は話のタネ程度に楽しむのがいいかなと思いつつ……。
 お読みいただきありがとうございました。
 
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