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執務室での情事
しおりを挟むくちゅりと舌を絡ませ合いながら、太腿を持ち上げられて撫でられる。
軍服の上着を脱がずに抱きしめられると、軍服の飾りが体にあたり擦れた。
淫らな背徳感に、ルティエラは体の芯が蕩けていくのを感じる。
どうしても、アルヴァロの前でレオンハルトがしていた演技を思い出してしまう。
あの時は、戸惑うばかりだった。
今は──ルティエラは知ってしまっている。
レオンハルトがどのように愛を囁くのか、どのように、ルティエラの体を扱うのかを。
「は、ぁ、ぅ……レオ様、だめぇ……っ」
「欲しいと言ったのは君だ」
「ですが、それは……あ、あっ」
「あまり大きな声を出すと、聞こえる。ティエ、気づかれたくなければ堪えていろ。俺は君の声を、俺以外の男に聞かせたくない」
スカートをたくし上げられて、ショーツに包まれた柔らかい肉の上を指がたどる。
布の上からクリクリと小さな芽を摘まれ摩擦されると、ルティエラの瞳から涙が溢れた。
「ぅ……ん……っ、ふ、ぁ」
「君は、感じやすいな。本当に、可愛い。君をこんなに淫らにしているのが俺だと思うと、たまらない」
「レオ様、指、だめです……お願い、ここでは」
「君は俺の言うことを聞いて、身を任せていればいい」
ショーツのクロッチがじわりと濡れる。布をずらされて、柔らかい肉の間に指が埋め込まれた。
濡れた蜜口に指が差し入れられて、内壁をぐるりと触られる。
入り口の浅い部分を何度も擦るようされると、足の指先に力が入りぴんと張った。
「レオ様、れおさま、私、いってしまいます、もう、だめ……っ」
「あぁ、そうだな。口付けの最中に、達していたな。体が、震えていた。淫らで可愛い俺の、ティエ。達していい。ほら、ここが好きだろう」
くちゅくちゅと水音が響きわたり、ルティエラは恥ずかしくてきつく目を閉じた。
目を閉じると指の感触と、戯れるように首筋や胸を吸う唇の感触だけがまざまざと感じられて、彼に服従して体を差し出しているように思えるのが余計に興奮を煽った。
「れおさま、わたし、ぃく、もお……っ、ぁあ、ぁ、ん……っ」
薄く開いた唇から、吐息と共に小さな声が漏れ出した。
我慢しようとすればするほどに、体の熱が高まっていく。
両足の指をそらせて、レオンハルトの服をキュッと掴んで、ルティエラは体を襲う絶頂感に身を委ねた。
とろとろと蜜がこぼれるのを、ルティエラの両足を肩に抱えるようにして持ち上げたレオンハルトが、その場所に顔を埋めて舌でなめとった。
蜜口に舌を差し込むようにして、はしたない水音をたてながら蜜を啜られる。
赤く腫れる小さな芽を舌で包み込むようにしながら、ちゅぷちゅぷと擦られた。
「っ、ぁ、あう、ゃ、いやぁ……っ、もお、だめです、お願いです、だめ……っ、いってる、の、お願い……っ」
「美味しい、ティエ」
「だめ、汚い、から……っ、せめて、湯浴みを……っ」
「ここで?」
「お屋敷に戻るまで、こらえてください……二人きりでは、なんでもなさっていいですから……っ」
「それは、重畳。だが、このまま終わりというのもな。欲しいだろう、ティエ。欲しいと望むまで、君の赤い宝石を、可愛がってやろうな」
中に指を差し入れられて、抜き差しをされながら花芯を吸われると、頭の奥がじんじん痺れた。
大きな声をあげてしまいそうになり、ルティエラは片手で口を押さえる。
唇をわななかせながら、ルティエラは再び達した。目の前で星がはじけて、快楽がぞくぞくと全身を走りまわる。
じゅううっと強く陰核を吸われて、腰が蕩けてしまいそうになる。
苦しくないぎりぎりの、一歩手前の激しい快楽を、レオンハルトは慎重にルティエラに与えているように思われた。
ひどいのに、痛みはない。その手つきはいつだって繊細で、優しい。
それを感じるたびに、愛されているのだと実感をして、さらに体が感じやすくなってしまう。
「ん、んぅ、ん……っ」
「もう一度、して欲しいか、ティエ。君がそう望むなら、そうしようか、姫様」
「もう、だめです……レオ様、人が、来てしまいます」
「扉の向こう側からでも、情交の気配はわかる。勝手に扉を開くような無作法な者はいない。俺の邪魔をしようというような者は、この城においてはアルヴァロ殿下ぐらいのものだ」
濡れた唇を乱暴に手の甲で拭うと、レオンハルトは再び膨らんだ胸の頂を吸った。
ルティエラからは見えないが、ズボンの前を寛げたのだろう。
熱杭が直接、秘所に触れる。
いつのまにか、ショーツは脱がされて片足に絡みついていた。
硬くて熱いものが、濡れた媚肉の狭間を行き来する。
亀頭で陰核を撫でられ、押し上げるようにされると、指や舌で触れられるよりももどかしく、けれど余計に恥ずかしく、新しい涙がこぼれる。
「俺が仕事を済ませる間、こうしていようか、ティエ。誰にも見られたくないが仕方ない」
「やだぁ……っ」
「では、終わりにするか」
本当は、終わりにしなくてはいけないのに。
ルティエラから離れようとするレオンハルトに、どうしようもなく寂しくなってしまう。
もう少しで欲しいものが手に入るのに、突然誰かに奪われたようなもの寂しさが心を支配して、ルティエラはぽろぽろと泣いた。
甘えるように手を伸ばす。ただ一言伝えれば、欲しいものを与えられると分かっている。
レオンハルトの欲望で、深く愛されたい。
こんな場所ではいけないのに、欲しい。
「レオ様、終わり、いや……もっと欲しいです、レオ様、欲しいの、お願い、欲しい……」
「なにが欲しい? きちんと言わなくてはいけないな、ティエ」
そんなことは、とても言えない。
だが、レオンハルトは言わなければ、これで終わりにしてなにくわぬ顔で仕事に戻るだろう。
もっと、褒められたいのに。愛して欲しいのに。
「レオ様の……たくましい、もので、私の恥ずかしい場所を、いっぱいにしてください……」
「それだけでいいのか?」
「奥、いっぱい、キスして……お願いです……」
「よく言えた。いい子だ。……可愛い」
恥ずかしくて泣きたいのに、耳元で囁かれて、低い声で褒められると、胸に喜びがあふれる。
何も考えず、彼の声に従いたい。
そんな欲求さえ、沸き起こってくるようだった。
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