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忘れ去られた責め苦 2
しおりを挟む今は何もかもを忘れて、ルティエラとの行為に溺れていたい。
女を抱くのははじめてだった。どこをどう触れば喜ぶのかを慎重に、レオンハルトは探っていった。
じゅううっと、ぷっくりと膨れた陰核を吸いあげると、ルティエラの腰が幾度もびくびくと跳ねる。
新しい蜜がひっきりなしに滴ってくるのが愛らしい。
とろりと理性のとろけた、快楽に彩られた顔が、ひどく淫らだった。
「れお、さま、私、変です……体、溶けてしまう、みたいで……っ」
「はは……かわいいな、ティエ。溶けてしまえ。バターのように溶けて、俺に食べられてしまうといい」
「ん、んっ、れおさま、とけちゃう、腰、とけちゃ……っ」
絶頂が近いことが、震える声や緊張する体から察することができた。
レオンハルトは乱暴なぐらいに指先で器用に剥いた突起の中から顔を出した、健気な赤い花の芽を、舌でぐりぐりと押しつぶした。
「あ、ああっ、れおさま、あ、ぁ、あ、いく、いく……っ」
ルティエラは、ふるりと体を震わせて、悲鳴のような泣き声をあげる。
きつく閉じた瞳から、はらりと涙がこぼれるのがたまらなく愛らしい。
達した体をさらに追い討ちをかけるようにして、狭い蜜口に指を差し入れる。
ルティエラの中は、熱く狭く、柔らかく、湿っている。
包み込まれた指をきゅうきゅうと、離すまいと言うかのようにルティエラの中が締め付けてくる。それだけでも背筋がぞわりとするぐらいに興奮した。
もっと、泣かせたい。ぐちゃぐちゃにしたい。
嗜虐的な欲求が首をもたげて、レオンハルトはルティエラの中を探るように軽く曲げた指で内壁を弄った。
「ん、ん……」
「ティエ、痛くは?」
「れおさま、痛くない、です……っ、なか、に、私……」
「中に?」
「れおさま、指が……」
「心配するな。指だけではない。だが、ゆっくりほぐそうか、痛みを与えたいわけではないからな」
「は、はい……がんばり、ます……」
なんて、健気で可愛らしいのだろうかと、レオンハルトは心臓の奥が強く掴まれたような衝撃を受けた。
これが魅了のせいだとしても、もう、構わないとさえ思う。
ぐちゅぐちゅと、狭い場所を広げるようにして優しくかきまわしながら、レオンハルトはルティエラに口付けた。
舌を擦り合わせて、唾液を混じり合わせる。他人の唾液など嫌悪の対象でしかない。
だが、ルティエラのそれは別だ。口付けてその味を感じる。やはり甘い気がする。
ひっきりなしに蜜をこぼす秘所の滑りが、徐々によくなってくる。長い中指と人差し指で中を広げながら、寂しそうな陰核を親指の腹で押しつぶした。
ルティエラの手が、レオンハルトの肩を強く掴む。
唇を離そうとするがそれを許さず、さらに深く唇を合わせた。
口づけの合間にも何度か達したようだった。とろりと蜜が多量にあふれて、シーツをぐっしょり濡らしている。
舐めたいなと思う。もっと、舐めて、啜りたい。
舌を絡めあわせて遊びながら、そんなことを考える。
どこを触っても面白いぐらいに反応をしてくれるルティエラに対して、欲求は溜まる一方だった。
「れおさま、も……っ、きす、気持ち、い……っ、から、もお……」
「もう?」
「いいの、奥、いっぱい……っ、そこ、いく、またぁ……っ」
浅い場所を突き上げるようにしながら何度も小刻みに押すと、とうとうルティエラは子供みたいにぼろぼろ泣き始めた。
「ぃく、れおさま、いきます、また……っ、もお、やぁ……っ」
「騎士たちの中に、女に潮を吹かせるのが得意だと自慢をしている者がいる。くだらないと思っていたが、これは……可愛いな。もっと、見たい」
ルティエラの泣き声とともに、透明な液体が噴水のように噴き上がる。
まるで、粗相だ。
顔を真っ赤にして泣いているルティエラが哀れで可愛らしい。
もっと、したい。もっと見たい。この手で乱れさせたい。
自身も快楽を求めて硬く立ち上がっている。呼吸が荒くなり、首筋に汗が流れる。
レオンハルトは邪魔な前髪をかきあげて、再びルティエラの濡れそぼった秘所に顔を埋めた。
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