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優しい支配者 2
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いけないことなのに、嫌なのに、レオンハルトに触れられた場所はそれがどんな場所であっても気持ちがよかった。
指も足も、首も。耳も。胸も。それから──。
「ゃ、あ……んっ、ああっ」
両足を抱え上げるようにされると、濡れそぼった蜜口に太く長い指が差し込まれる。
柔らかい肉をかき分けるようにして奥までずぶりと入り込んだ指が、中をぐちゃぐちゃとかき回すようにしてまさぐった。
膣壁のある場所に指の腹が触れて、ルティエラは先程までとは全く違う感覚にきつくシーツを掴んだ。
(指が、中に……私の、中に……)
体内に直接触れられている。口付けもそうだが、これも。
誰にも触れさせないような場所に触れられて、体の中にある弱い場所を撫でられている。
撫でられ、つつかれ、押し上げられるようにされると、深いところに落ちていくような、体中が痺れるような快感が、ルティエラを襲った。
「れおさま、ゆび、やぁ……っ」
「気持ちいいな、ティエ。君の好きな場所は、知っている。ここをたくさん撫でられると君はすぐに達してしまうのだったな」
「ぁ、ああっ、わたし……すぐ、ぃって……っ、また、もお、きちゃ……っ」
「気持ちいい?」
ぐちぐちルティエラの奥をいじめながら、レオンハルトがルティエラに覆い被さるようにしながら耳元で尋ねる。
レオンハルトは服を乱すこともなく、その仮面さえ外していない。
ルティエラは何も身につけていない。全てを彼の眼前に晒していることで、彼の支配下にいる気にさえなってくる。
その言葉に従い、服従しなくてはいけない。
そうすれば──彼を喜ばせることができる。
どうしてそんな風に思うのか分からずに、ルティエラは混乱した。
けれどその混乱は、すぐに霧散してしまう。逞しい男の体や、自分とは違う匂いや、与えられる快楽で塗りつぶされていく。
レオンハルトの声だけが、思考回路を奪われたルティエラの頭に響いた。
「ふ、ぁ、ああ……」
「ティエ、言え。気持ちいい。もっとしてくださいと」
「れぉ、さま……っ」
「言えるな? 俺に従え、ティエ。そうすれば、もっとよくなれる」
するりと、指が引き抜かれた。
もう少しで大きな快楽の波に飲まれて、あのおかしくなるほどの気持ちいい瞬間に手が届きそうだったのに。
ルティエラは唖然としながら、レオンハルトの形のいい唇を見つめる。
切なさに、涙がこぼれる。体の奥にぽっかりと穴があいてしまったように寂しくて、指が引き抜かれてしまったことが悲しい。
おかしくなっていることは分かっているのに、どうしてもそう思ってしまう。
物欲しそうに膣壁がきゅうきゅうと収縮して、更に切なくなった。
「ティエ。俺が欲しいと言え」
「……れおさま、わたし……」
「ここに欲しいだろう、ティエ」
レオンハルトの二本の指がからかうように、ルティエラの中を撫でてまさぐり、熱を追い立てるようにしながらも、ルティエラの体が極まる前にすっと離れていく。
何度かそれを繰り返されると、切なくて悲しくて、ルティエラはすんすん泣いた。
「れおさま、もぅ、ゆるして……」
「どうしたい?」
「わたし、もう……」
「どうすればもっとよくなれるか、教えただろう」
ルティエラはもう限界だった。すがるように潤んだ瞳でレオンハルトを見つめて、唇をひらく。
「れおさま、ほしいの……っ、もっとしてください、お願いします……っ」
「あぁ、よくできたな。いい子だ、ティエ。偉いな、いい子」
羞恥に心が乱れたが、それ以上に褒められることが嬉しかった。
何かを努力しても、耐えても、頑張っても──誰も、目を向けてくれなかった。
けれど、今は違う。
レオンハルトが美しいと、可愛いと褒めてくれる。
いい子だと、偉いと、褒めてもらえる。
幼い子供にするように、レオンハルトはルティエラの額や頬に口付ける。
あやすように髪を撫でると、それから上着を脱いで、前をくつろげた。
シャツと黒いズボンだけの姿になったレオンハルトがベルトを開くと、服の中で窮屈そうにしていた熱の塊が顔を出した。
それは太く硬く、たちあがっている。指よりももっと太く、長く、赤黒く張り詰めていた。
「ティエ。痛ければ言え、俺の背中に爪を立ててもいい」
「……っ、はい」
繋がることへの恐怖と緊張が一瞬心を支配したが、レオンハルトに抱きしめられると、それは深い安心感と切なさへと変わっていった。
指も足も、首も。耳も。胸も。それから──。
「ゃ、あ……んっ、ああっ」
両足を抱え上げるようにされると、濡れそぼった蜜口に太く長い指が差し込まれる。
柔らかい肉をかき分けるようにして奥までずぶりと入り込んだ指が、中をぐちゃぐちゃとかき回すようにしてまさぐった。
膣壁のある場所に指の腹が触れて、ルティエラは先程までとは全く違う感覚にきつくシーツを掴んだ。
(指が、中に……私の、中に……)
体内に直接触れられている。口付けもそうだが、これも。
誰にも触れさせないような場所に触れられて、体の中にある弱い場所を撫でられている。
撫でられ、つつかれ、押し上げられるようにされると、深いところに落ちていくような、体中が痺れるような快感が、ルティエラを襲った。
「れおさま、ゆび、やぁ……っ」
「気持ちいいな、ティエ。君の好きな場所は、知っている。ここをたくさん撫でられると君はすぐに達してしまうのだったな」
「ぁ、ああっ、わたし……すぐ、ぃって……っ、また、もお、きちゃ……っ」
「気持ちいい?」
ぐちぐちルティエラの奥をいじめながら、レオンハルトがルティエラに覆い被さるようにしながら耳元で尋ねる。
レオンハルトは服を乱すこともなく、その仮面さえ外していない。
ルティエラは何も身につけていない。全てを彼の眼前に晒していることで、彼の支配下にいる気にさえなってくる。
その言葉に従い、服従しなくてはいけない。
そうすれば──彼を喜ばせることができる。
どうしてそんな風に思うのか分からずに、ルティエラは混乱した。
けれどその混乱は、すぐに霧散してしまう。逞しい男の体や、自分とは違う匂いや、与えられる快楽で塗りつぶされていく。
レオンハルトの声だけが、思考回路を奪われたルティエラの頭に響いた。
「ふ、ぁ、ああ……」
「ティエ、言え。気持ちいい。もっとしてくださいと」
「れぉ、さま……っ」
「言えるな? 俺に従え、ティエ。そうすれば、もっとよくなれる」
するりと、指が引き抜かれた。
もう少しで大きな快楽の波に飲まれて、あのおかしくなるほどの気持ちいい瞬間に手が届きそうだったのに。
ルティエラは唖然としながら、レオンハルトの形のいい唇を見つめる。
切なさに、涙がこぼれる。体の奥にぽっかりと穴があいてしまったように寂しくて、指が引き抜かれてしまったことが悲しい。
おかしくなっていることは分かっているのに、どうしてもそう思ってしまう。
物欲しそうに膣壁がきゅうきゅうと収縮して、更に切なくなった。
「ティエ。俺が欲しいと言え」
「……れおさま、わたし……」
「ここに欲しいだろう、ティエ」
レオンハルトの二本の指がからかうように、ルティエラの中を撫でてまさぐり、熱を追い立てるようにしながらも、ルティエラの体が極まる前にすっと離れていく。
何度かそれを繰り返されると、切なくて悲しくて、ルティエラはすんすん泣いた。
「れおさま、もぅ、ゆるして……」
「どうしたい?」
「わたし、もう……」
「どうすればもっとよくなれるか、教えただろう」
ルティエラはもう限界だった。すがるように潤んだ瞳でレオンハルトを見つめて、唇をひらく。
「れおさま、ほしいの……っ、もっとしてください、お願いします……っ」
「あぁ、よくできたな。いい子だ、ティエ。偉いな、いい子」
羞恥に心が乱れたが、それ以上に褒められることが嬉しかった。
何かを努力しても、耐えても、頑張っても──誰も、目を向けてくれなかった。
けれど、今は違う。
レオンハルトが美しいと、可愛いと褒めてくれる。
いい子だと、偉いと、褒めてもらえる。
幼い子供にするように、レオンハルトはルティエラの額や頬に口付ける。
あやすように髪を撫でると、それから上着を脱いで、前をくつろげた。
シャツと黒いズボンだけの姿になったレオンハルトがベルトを開くと、服の中で窮屈そうにしていた熱の塊が顔を出した。
それは太く硬く、たちあがっている。指よりももっと太く、長く、赤黒く張り詰めていた。
「ティエ。痛ければ言え、俺の背中に爪を立ててもいい」
「……っ、はい」
繋がることへの恐怖と緊張が一瞬心を支配したが、レオンハルトに抱きしめられると、それは深い安心感と切なさへと変わっていった。
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