悪役令嬢、お城の雑用係として懲罰中~一夜の過ちのせいで仮面の騎士団長様に溺愛されるなんて想定外です~

束原ミヤコ

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嗜虐と従順

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 舌先で弾くようにしてねぶられて、ルティエラの胸の桜色の飾りはぷっくりと膨らみ、硬くなった。
 その突起を、レオンハルトは指で挟み込んでこりこりとしごく。
 僅かな痛みと快楽の狭間で、ルティエラは吐息と共に小さな声を漏らした。

 触られているのは胸なのに、どうしてか下腹部がきゅんと切ない。
 はしたない場所が潤っているのが感じられて、恥ずかしかった。

「ティエ、気持ちがいいか?」
「そこ、変……です、変な感じがして」

 もう片方の胸にも、唇が落ちる。食べるように胸の突起をぱくりと咥えられて、じゅっと、強く吸われた。
 吸っても、何も出たりしないのに。
 まるで、赤子のように胸を舐るレオンハルトは、当然だが赤子ではない。
 
 レオンハルトに胸を吸われているということを改めて認識すると、その行為の淫らさに腹の奥が勝手にきゅうきゅうと収縮した。

 なんて、ふしだらなことをしているのだろう。
 過去のルティエラでは考えられなかったことだ。
 けれど、嫌ではない。求められるのが嬉しい。恐ろしい記憶は消えていき、まるで、夢の中へと落ちていっているようだった。

「っ、ぁ、あっ、れお、さま、そこは、もう……っ」
「ここは、変なのだろう。感じられるようになるまで、可愛がってやる」
「もう、あ、あっ」

 舌で押しつぶすようにされた後に、優しくやわやわと撫でられる。
 もう一方の胸は手のひらで頂を撫でるようしながら揉みしだかれた。
 奇妙な感覚が、明確に快楽へとすり替わっていく。
 指先や鎖骨を舐られている時よりもはっきりと、甘い快感が体を走り抜けた。

「レオンさま、もう……そこは、お願いです、もう、やめ……っ」
「何故、やめて欲しい? こんなに腫れて、舐めてほしいと哀れなほどに訴えているのに」
「ん、ぁ、ああっ、私、変、なのです……っ、そこ、変……っ」
「どう変なんだ?」
「お腹の奥が、あつくて、切ないばかりなのです……苦しくて」

 レオンハルトは口元に笑みを浮かべると、さらに熱心に胸を舐る。
 指先でかりかりと弾かれて、ルティエラは逃げるように背筋を弓形に反らせた。

「切ないだけか?」
「わ、わたし……」
「俺に委ねろと言ったはずだ。何も考えず、感じたままを口にしろ。乳首をいじられるのは、好きだろう、ティエ」
「ひゃん……っ、あ、ああ、ゃ、あ、あ」

 ピンっと強く指で弾かれて、ルティエラは悲鳴をあげた。
 僅かな痛みは、快楽に変わってしまう。胸の先端がじんじん痺れて、優しく撫でられ摘まれると、腰が浮いた。
 トロトロと、蜜口から愛液が滴り落ちる。

 この刺激が、好き。気持ちいい。嬉しい。
 そう、体は言っているようで、腰が跳ねて、揺れてしまうのが恥ずかしい。

 止めようとして、ルティエラは足に力を入れた。
 そうすると、足の裏から腰の辺りまで快楽が迫り上がってきて、蜜口が勝手にひくついた。

「言え、ティエ。気持ちいいだろう。俺のいうことが聞けるな、ティエ。君は優秀で、いい子だ」
「……っ、れぉ、さま」
「ほら言って。乳首、気持ちいい。こりこりされるのは、好きだと。俺に教えて」
「やだぁ……」
「言わないと、ずっとこのままだ。乳首で何回でもいけるように、一晩かけて躾けてやろう」

 ルティエラは瞳を潤ませた。
 レオンハルトの言葉に滲む嗜虐に、微かな興奮を感じた。
 こんなふうにされるのが、自分は好きなのかと思うと、あまりの羞恥に泣きたくなる。
 
 でも、嫌ではないのだ。レオンハルトのことを、嫌いだとは思えない。
 彼が意地悪をするのは、ルティエラの嫌な記憶を上書きするためだろう。
 何もかもを忘れさせるために、ひどく、責めてくれている。

 レオンハルトのいうことをきけば、もっと気持ちよくなれる。溺れるように、怖いことを、嫌なことを忘れることができる。
 それは甘美な毒のようだった。手を伸ばすと、本当に溺れてしまいそうな。

「ティエ。教えろ」
「……れおさま、胸が、気持ちいいです。こりこりするの、すき……」
「よく言えたな。いい子だ」
「お願いです、レオさま、もう……」

 快楽は感じるのに、ずっと、体に熱が燻っているようで辛い。
 もっと、強い何かが欲しい。足りないと、思ってしまう。

「あぁ、ティエ。一度、達しておこうか。辛くないように」

 レオンハルトは胸から口を離すと、その下にある肋骨の上の薄い皮膚へと音を立てて口付けた。
 唇は臍を辿り、腰骨を軽く噛んだ。
 スカートが剥ぎ取られて、下着は、いつの間にかどこかにいってしまった。
 もうなにも、身に纏っていない。
 全てをレオンハルトの前に曝け出していることに気づいてはいたが、ルティエラはシーツをつかむ以外に、動くことはできなかった。

 レオンハルトはルティエラの足を両手で開いた。驚いて閉じようとしたが、力強く抑え込まれているので、動かすことはできなかった。
 開かれた媚肉の間に、視線が向けられている。
 見られているのだと感じたのも束の間、その顔が足の間へと埋められた。
 
「だ、だめ、そんなところ……っ、汚い、です……っ」
「君は綺麗だ。白い肌も。綺麗な桃色のいやらしい宝石も。小さな蕾も、全て」
「恥ずかしいです、私……」
「かわいいな、ティエ」

 うっとりと、陶酔したようにレオンハルトは囁いた。
 そこに愛情があるのだと勘違いしてしまいそうな声音だった。 

「ひ、ぁ、ああっ、そこ、だめ、ぁ、あああっ」

 薄皮を剥くようにしながら、レオンハルトの舌はルティエラの小さな肉の芽を包み込むようにしてしごいた。
 甘くもどかしい熱を灯し続けられたルティエラの体にはその刺激は激しすぎて、見開いた目に星がチラつくようだった。

「あっ、あっ、だめ、だめです、やだぁっ」
「ん……かわいい、ティエ。君のここは、小さくて、可愛くて、美味しい」
「ひぁ、ああっ、ん、ん……あ、ああっ」

 くちくちと上下に舐られて落雷のような快楽が身体中を暴れ回る。
 ルティエラは足を必死に閉じようとするが、押さえつけられて動くこともできない。
 腰が跳ねると、レオンハルトの口に自らその場所を押し付けるようになってしまう。
 唐突にもたらされた性急な、激しすぎる快楽に、ぽろぽろ涙がこぼれた。

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