52 / 62
新居について
しおりを挟むルイたちに礼をして彼らから離れたラーチェルは、そろそろ帰るよ──と挨拶をしにきてくれた両親を見送るために、立食パーティーが開かれている会場を離れた。
城の正面にクリスタニア家の馬車がとまっている。
両親と一緒に今日は兄夫婦もタウンハウスに泊まるようで、「ラーチェル、おめでとう。殿下、ラーチェルを頼みました」「ラーチェルさん、また今度ゆっくりお茶を飲みましょうね」と言って、先に馬車に乗った。
「殿下、娘と結婚してくれてありがとう。いや、よかった、本当に」
「何か困ったことがあれば、いつでも頼ってくださいね」
「ありがとうございます、義父上、義母上」
「殿下にそう呼ばれる日がくるとはね」
「こんなに男前な息子ができるなんて、嬉しいわ」
いつも楽しそうな両親だが、今日はいつにもまして嬉しそうにしている。
今日から私はオルフェ様と共に王都にある、王家所有の使われていない邸宅に住むことになる。
毎日一緒にいた両親とも、今日でお別れだ。
「お父様、お母様、今までお世話になりました」
「王都に住んでいるのだから、会うこともあるだろう? これからも君は私の娘だよ、ラーチェル」
「そうよ、ラーチェル。いつでも帰っていらっしゃい。殿下を連れてきてね」
少し寂しい。でも確かに、父の言う通りだ。
永遠の別れというわけではない
ラーチェルはせっかくの機会だからと、気になっていたことを聞くことにした。
「お父様。オルフェ様が私たちの家に来た時、お父様は私に紹介もしてくださらなかった気がします。私が忘れているだけかもしれませんが、記憶にないのです」
「それはそうだよ。だって、親戚の子だと皆には伝えていたからね。それに、あえて紹介することもないと考えていた」
「どうしてですか?」
「自分を救えるのは、自分だけだからね。殿下には一人の時間が必要だと考えていた。少し落ち着いたら皆に紹介しようとしてはいたんだ。殿下を我が家の養子にするつもりだったしね。結局、ルーディアス陛下の一声で、殿下は城に戻ったから、それはなくなってしまったけれど」
ラーチェルはオルフェレウスと顔を見合わせた。
もしかしたら、オルフェレウスは夫ではなく義兄になっていたかもしれない。
そう思うと、今こうして隣に立っていることが、不思議だった。
「養子にしていただかなくてよかったです。義妹に思慕を抱く、おそろしい男になるところでした」
「義兄妹であれば問題はないだろう。まぁ、それはただの在り得たかもしれない過去の話だ。ラーチェルは誰とも結婚をせず、君を選んだ。そういう偶然を、物語では奇跡と呼んで尊ぶんだよ」
「いくつかの奇跡が重なって、出会い結ばれた幸運に祝福を。二人とも、また会いましょう」
両親が馬車に乗って去っていき、誰もいない城の正面広場でラーチェルはオルフェレウスと向き合った。
いつもは賑やかな場所だが、もう日が暮れ始めている。
そろそろ皆、帰路につくだろう。
「オルフェ様と義兄妹になっていたら、私はもっと早く、オルフェ様に恋をしていたかもしれません」
「どうだろうな。少なくとも、酔って結婚すると言って腕を掴んでくれたりはしなかっただろう」
「そ、その恥ずかしいことは、できればあまり思い出してほしくないのですが」
「私にとっては、二度目の奇跡だった。……ラーチェル、君が掴んだ手が、私でよかった」
オルフェレウスはラーチェルの手をとって引き寄せる。
きつく抱きしめられて、目を閉じた。
「私は期待していたのかもしれない。いつか、君が私に気づいてくれることを。私は幸せを求めてはいけないと自分に言い聞かせながら、君を求め続けていた。……情けないな」
「そんなことはありません。私は、あなたの手を握ることができてよかった。こうしてあなたといられて幸せです」
「これからは、もう手をこまねいて見ているようなことはしない。私は君のために、生きたい」
ラーチェルはオルフェレウスの背中に手を回して、自分よりも大きなその体を、精一杯抱きしめ返した。
◇
婚礼の儀式が行われる、数日前のことである。
オルフェレウスはルーディアスの執務室で、ルーディアスと共に、王都の地図を見ていた。
「こちらの、ライアル邸はどうだ?」
「大きすぎる」
「では、こちらのアルディージャ邸は?」
「敷地が広すぎる」
「大きくて広い方がいいだろう? 大は小を兼ねる」
「二人で暮らすのだから、大きさも広さもさほど必要はありません」
「オルフェ、何を言っている? お前は第二王子で、ラーチェルは公爵令嬢だ。家が大きくて何が悪い」
それはそうなのだが──と、オルフェレウスは腕を組んで眉を寄せた。
「いいか、オルフェ。開き直れ。お前がどんなに自分を卑下しようが、お前は俺の弟だ。王家の血はお前の中に流れているし、俺はお前を大切に思っている。分かったか?」
「感謝は、しています」
「感謝を求めているわけではない。お前は自分が王弟だと、堂々としていればいい。威張れということではないぞ。今まで通りのオルフェで別に構わないが、金も屋敷もいらないと突っぱねるのはよせ。俺はあげると言われたら、それがたとえ石ころであっても喜んで貰うことにしている」
「それはどうかと」
何年経っても、この兄──ルーディアスのことはよくわからない。
不遇な環境で幼少期を過ごしているのに、暗さがまったくないのだ。
能天気で明るい。だが、その奥にある果てしないほどの優しさを、オルフェレウスはよく理解していた。
どうしてこんなふうになれるのかと、眩しく感じる。
「では、こちらのアストラ邸で手打ちにしよう。城からも王都の中心地からも近く、立地条件がいい。使用人に命じて掃除をさせて、調度品を整えておく。ある程度住めるようにしておくから、あとは自分たちで好きなようにするといい」
「……感謝します、兄上」
「本当は、領地と金を与えたいのだぞ! 譲歩してるんだ、こっちは。謝れ」
「すみません」
「素直が一番だ」
王都の邸宅には、それぞれ建てた王の名前がついている。
アストラ邸は、アストラ・レノクス──今から三代前の王が建てた家で、まだ新しい。
お忍びで街を散策するのが好きな王だったそうで、わざわざ城まで戻るのが面倒だという理由で立てて、別宅として使用していたものだ。
住む場所が決まると、いよいよラーチェルと結婚をするのだという実感が湧いてくる。
愛しい女性と朝も夜も共に過ごせることを考えると、そわそわと落ち着かない気持ちになった。
ふと、村で共に過ごした一夜のことを思い出す。
「兄上、少し問題が」
「問題? どうした、何かあったか」
「いや……たいしたことではないのですが」
「お前が俺に相談をしてくるなんて、珍しい。何でも話せ。聞きたい。兄らしいことがしたいのだ、俺は」
「それが……」
話すべきかどうか迷って、オルフェレウスは結局、口を開くことにした。
こんなことは他の誰にも言えない。
「エルゥを見つけた村で、ラーチェルと一晩共に過ごしたのですが」
「おぉ! そうか、長年の想い人と結ばれたのか、喜ばしいことだな」
「そうではなく。その時私は酔っていまして」
「酒が苦手なのに飲んだのか?」
「はい。それで……ラーチェルはなにもなかったと言うのですが、私はラーチェルに何かしたのではないかと思えてなりません。具体的には、胸を触ったような気がします。謝罪をしたいと思うのですが、ラーチェルは何もなかったと……どうしたものかと悩んでいるところで」
ルーディアスは一瞬真顔で黙り込んで、それからすぐに腹を抱えて笑い出した。
「これからいくらでも触ることができるのだから、気にする必要はないのでは?」
「兄上。その発言はどうかと」
「いや、お前の悩みもどうかと思うぞ。謝るのはやめておけ、ラーチェルが困るだろう」
そういうものかと、オルフェレウスは頷いた。
酩酊した自分がラーチェルに触れたこと自体許せないのだが──これ以上蒸し返すべきではないのだろう。
「ところで、オルフェ。ずいぶん可愛い弁当を食べていたと、皆が言っているのだが」
「うさぎですか」
「ほ、本当なのだな! 皆も俺に教えてくれたらよかったものを! 見たかったな、お前がうさぎ弁当を食べている姿が!」
何がおかしいのかと、オルフェレウスは眉をひそめる。
あのうさぎには特に意味はない──というよりも、シエラ姫のものと間違えただけだったらしい。
といってもラーチェルが作ってくれたものだ。どんな形をしていても有難いし、美味しかった。
笑うようなことではないだろうとルーディアスを睨む。
彼は両手を組んでじっとオルフェレウスを見据えながら「俺はからかっているわけではなくて、本気で見たいと思っている」と、真剣な顔で言った。
本当に──よく分からない兄だ。
1,326
お気に入りに追加
3,088
あなたにおすすめの小説
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
婚約破棄をされた悪役令嬢は、すべてを見捨てることにした
アルト
ファンタジー
今から七年前。
婚約者である王太子の都合により、ありもしない罪を着せられ、国外追放に処された一人の令嬢がいた。偽りの悪業の経歴を押し付けられ、人里に彼女の居場所はどこにもなかった。
そして彼女は、『魔の森』と呼ばれる魔窟へと足を踏み入れる。
そして現在。
『魔の森』に住まうとある女性を訪ねてとある集団が彼女の勧誘にと向かっていた。
彼らの正体は女神からの神託を受け、結成された魔王討伐パーティー。神託により指名された最後の一人の勧誘にと足を運んでいたのだが——。
婚約破棄されましたが、帝国皇女なので元婚約者は投獄します
けんゆう
ファンタジー
「お前のような下級貴族の養女など、もう不要だ!」
五年間、婚約者として尽くしてきたフィリップに、冷たく告げられたソフィア。
他の貴族たちからも嘲笑と罵倒を浴び、社交界から追放されかける。
だが、彼らは知らなかった――。
ソフィアは、ただの下級貴族の養女ではない。
そんな彼女の元に届いたのは、隣国からお兄様が、貿易利権を手土産にやってくる知らせ。
「フィリップ様、あなたが何を捨てたのかーー思い知らせて差し上げますわ!」
逆襲を決意し、華麗に着飾ってパーティーに乗り込んだソフィア。
「妹を侮辱しただと? 極刑にすべきはお前たちだ!」
ブチギレるお兄様。
貴族たちは青ざめ、王国は崩壊寸前!?
「ざまぁ」どころか 国家存亡の危機 に!?
果たしてソフィアはお兄様の暴走を止め、自由な未来を手に入れられるか?
「私の未来は、私が決めます!」
皇女の誇りをかけた逆転劇、ここに開幕!
所詮、わたしは壁の花 〜なのに辺境伯様が溺愛してくるのは何故ですか?〜
しがわか
ファンタジー
刺繍を愛してやまないローゼリアは父から行き遅れと罵られていた。
高貴な相手に見初められるために、とむりやり夜会へ送り込まれる日々。
しかし父は知らないのだ。
ローゼリアが夜会で”壁の花”と罵られていることを。
そんなローゼリアが参加した辺境伯様の夜会はいつもと雰囲気が違っていた。
それもそのはず、それは辺境伯様の婚約者を決める集まりだったのだ。
けれど所詮”壁の花”の自分には関係がない、といつものように会場の隅で目立たないようにしているローゼリアは不意に手を握られる。
その相手はなんと辺境伯様で——。
なぜ、辺境伯様は自分を溺愛してくれるのか。
彼の過去を知り、やがてその理由を悟ることとなる。
それでも——いや、だからこそ辺境伯様の力になりたいと誓ったローゼリアには特別な力があった。
天啓<ギフト>として女神様から賜った『魔力を象るチカラ』は想像を創造できる万能な能力だった。
壁の花としての自重をやめたローゼリアは天啓を自在に操り、大好きな人達を守り導いていく。
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
妹に婚約者を取られましたが、辺境で楽しく暮らしています
今川幸乃
ファンタジー
おいしい物が大好きのオルロンド公爵家の長女エリサは次期国王と目されているケビン王子と婚約していた。
それを羨んだ妹のシシリーは悪い噂を流してエリサとケビンの婚約を破棄させ、自分がケビンの婚約者に収まる。
そしてエリサは田舎・偏屈・頑固と恐れられる辺境伯レリクスの元に厄介払い同然で嫁に出された。
当初は見向きもされないエリサだったが、次第に料理や作物の知識で周囲を驚かせていく。
一方、ケビンは極度のナルシストで、エリサはそれを知っていたからこそシシリーにケビンを譲らなかった。ケビンと結ばれたシシリーはすぐに彼の本性を知り、後悔することになる。
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます
かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~
【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】
奨励賞受賞
●聖女編●
いきなり召喚された上に、ババァ発言。
挙句、偽聖女だと。
確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。
だったら好きに生きさせてもらいます。
脱社畜!
ハッピースローライフ!
ご都合主義万歳!
ノリで生きて何が悪い!
●勇者編●
え?勇者?
うん?勇者?
そもそも召喚って何か知ってますか?
またやらかしたのかバカ王子ー!
●魔界編●
いきおくれって分かってるわー!
それよりも、クロを探しに魔界へ!
魔界という場所は……とてつもなかった
そしてクロはクロだった。
魔界でも見事になしてみせようスローライフ!
邪魔するなら排除します!
--------------
恋愛はスローペース
物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる