属国の姫は嫁いだ先の帝国で、若き皇帝に虐められたい ~皇子様の献身と孤独な姫君~

束原ミヤコ

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番外編

嫉妬、お仕置き、羞恥プレイという欲張り三点セット 3

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 膝立ちで腰を突き出した形になっている私は、枕に顔を埋めてぐったりしていた。

 何度も達したせいで、体が怠い。
 けれどまだ胎の奥が切なくて、もっと欲しいと浅ましい飢えさえ感じる。

 ジークハルト様は私の体を背後から抱きしめるようにしながら、蜜壺に指を入れてぐちゃぐちゃとかき回した。同時に、胸を掌で包むようにして、くにくにと揉みしだく。

 恥ずかしい格好をしているのに、そんなことも気にならないぐらいに気持ちよくて、理性が体に粘つく蜂蜜のようにとろりと溶けていく。

「ティア、少しだけ、我慢していて」

「は、はい……っ、あ、ぇ、あぁ……っ」

 蜜壺をかき回していた指先が、ずるりと抜けたと思ったら、双丘を割開いて、誰にも触れられたことのない場所へと触れる。

 私は驚いて目を見開いた。
 そんなところ、触られると思っていなかった。

「っ、あ、あ、ジークさま、そこ、ゃだぁ……っ」

「仕置きだと言っただろう、ティア。あなたの全てを、私に委ねて欲しい」

「だめ、だめ、汚い、から……っ」

「あなたは綺麗だ。汚いところなどないよ。だが、気になるのなら清めておこうか」

「……っ、あぁぁぁ……っ」

 潤滑油のおかげか、滑りけを帯びているそこは、簡単にジークハルト様の指を痛みもなく飲み込んだ。
 同時に、体の内側に何かがずるりと這い回る感触がある。

 それはすぐに消えたけれど、内臓を直接触られるような四肢がばらばらになるぐらいのどうしようもない快楽を感じた。

 気持ち良い場所を触れられているわけではないのに、ぱたぱたと愛液が溢れて内腿やシーツを汚した。
 がくりと落ちそうになった腰を掴まれて、後孔を指先がぐにぐにと触れる。

 内側のある場所を指が掠めたとき、まるで膣壁を嬲られている時と同じぐらいの深く激しい快楽を感じて、私は喉の奥で悲鳴を上げた。

「ひぅぅ……っ、あ、あぁ……っ、いや、ゃだ……っ、へん、わたくし、へんなの……っ」

「気持ち良い?」

「だめ、だめなの……っ、違うのに、じーくさま、違うの、わたくし……っ」

 恥ずかしくて、悪いことをしているような気がして、あとからあとから涙が溢れてくる。
 同時に、ひどく興奮してもいた。

 ジークハルト様が私にご無体を働いてくださっていると思うだけで、私は幸せでいっぱいになることができる。
 いつだって私は、ジークハルト様がしてくださることを受け入れる準備は万端なのだ。

 ジークハルト様は私のためにちょっと変わったことをしてくださるのだし。
 優しくて、大好き。

「……ティア、……すまない、泣かせるつもりはなかった。ただ、せっかく愛らしい姿なのだから、脱がせるのが勿体ない気がして」

 ジークハルト様は私の中から指を引き抜くと、尻尾のついた下着を脱がせる。
 パールの食い込みから解放されて、私は安堵の息をはいた。

 けれど、ふたたび私の後孔につぶつぶした指よりも小さなものが入ってくるのを感じて、驚いてジークハルト様を振り返る。

 振り返った私が見たものは、私の双丘の合間からはえている黒い尻尾だった。

「尻尾が、はえましたわ……、魔法、ですの?」

「あぁ、尻尾はパールと一緒に取り外せるようになっていてね、だから、ここに。元々、こういう用途なのだろうが、慣らさないと痛いだろうと思って」

 ジークハルト様は私の双丘の合間を、優しく撫でた。
 体の中に、異物感がある。
 あまり、考えたくないことが起こっているみたいだ。

 痛くはないのだけれど、ひどい。

 酷いけれど、私のために酷いことをしてくれているのを私は知っている。
 だから、もう、なんていうか。

 大好き過ぎて、つらい。

「魔法といえば、私も一応は、魔術師たちのように淫具をつくることができてね」

「あ、……ふぁ、ああ……っ」

 言葉と共に、中のパールが小刻みに震えはじめる。

 未知の感覚に、私は全身を捩って、ひたすらに泣きじゃくった。
 膝立ちはもうできなくて、震える体を抱きしめながらシーツの上で小さくなる。

「ゃ、やだ、いや、いやぁ……っ、へん、なの、じーくさま、これ、だめ……っ」

「このまま、ここに入れたら、壊れるぐらいに気持ち良くなれる。ティア、どうする?」

 ジークハルト様は寝衣の前をくつろげて、猛ったご自身を取り出した。
 猛々しく大きなそれを、私は物欲しそうな表情でみつめる。

 こわいけれど、して欲しい。
 ジークハルト様がしてくださるのならと、私はジークハルト様の顔を見上げる。

「欲しい?」

「ください……、じーくさまの、ほしい……、もっと、ティアを可愛がって欲しい、です」

「良い子だ、ティア。辛かったら、背中に爪をたてて」

 ジークハルト様は私の片足を持ち上げた。
 双丘からだらりとはえた黒い尻尾が揺れる。
 開かれた花弁の狭間に亀頭がぬるりと触れて、幾度も下さった硬い楔が、私を押し開いていく。

 膣壁を擦れるそれが、壁一枚隔てた場所で震えているパールの連なりと、ごりごり擦れる。
 頭が真っ白になるぐらいに、貫かれただけなのに気持ち良い。

「っ、あ、あ゛ああ……っ、ひっ、あ、あぅ、やああぁぁ……!」

「ティア、可愛い私のティア。愛してる、あなただけを」

「じーく、さま、やっ、だめ、だめ、うごかない、で、……っあああ……!」

 奥を突かれるたびに、前と後ろと両方から貫かれているように、中が擦れておかしくなるぐらいに気持ち良い。

 ジークハルト様は私を抱きしめながら、私の中をぐちゃぐちゃにかきまわした。
 全部を、支配されているようで、それがたまらなく、良い。

「すき、じーくさま、だいすき、っ、あ、あ、ぃく、もぅ、いくの、あっ、ああん、ん、っ」

「ティア、私の可愛い子猫。もっと、泣いて。声を聞かせて」

「あっ、ふぁ、ああぁっ、ひ、う、あああ……!」

 ずちゅ、ずちゅ、と、ひっきりなしに水音があがる。

 私の嬌声が部屋に響いて、立派なベッドがギシギシと軋んだ。
 嫉妬、とても、良い。

 私は今、嫉妬をしていただく素晴らしさを、身をもって味わっている。
 あまり良い感情ではないと認識していたのだけれど、ジークハルト様に嫉妬をしていただけることは、すごくすごく、とっても嬉しい。

「ティア。私のティア。もっと、私の名を呼んで」

「じーくさま、じーく、さまっ、すき、……っ、もう、わたくし、だめ、なの……っ、なか、こすれて……っ」

「気持ち良いな、ティア」

「うん、いい、いいよぉ……っ」

 後から聞いた話では、私の声はかなり響いていたらしく、成り行きを部屋の外で見守っていたシフォンやルルや、侍女たちにばっちり聞かれていた。

 たまたま通りかかったアルケイド様に全員それはもう叱られて、追い払われたらしい。
 因みに、アルケイド様に叱られてはじめて、シフォンはアルケイド様にときめいたようだ。

 不機嫌な男性を揶揄って遊ぶのが好き、というシフォンの性癖に突き刺さったのだとかなんとか。

 お兄様はジークハルト様に、なんとも言えない顔で「ティアのために、すまないというべきか、妹になんてことをと怒るべきか、非常に悩んでいる」と言っていた。

 私はさすがに照れてしまって、お兄様の顔を見ることができず、ジークハルト様の背後にずっと隠れていた。
 そんな羞恥心を覚えた私の姿を見て、お兄様はなんだか感動していたようだった。
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